2.2.3 構成アイテム一覧のエクスポートとインポートによる更新

棚卸などで、仮想マシンの提供状況の実態と構成アイテムに差異がないか確認するために、構成アイテムの一覧をCSVファイルでエクスポートします。また、棚卸結果をエクスポートしたCSVファイルに反映し、インポートすることによって構成情報を最新にすることができます。本節では、このようなユースケースについて説明します。


【[インポート/エクスポート]のテンプレートの作成】

インポートとエクスポートの対象のクラス、出力形式、および出力フィールドなどを設定します。

1. メインメニューから[管理]を選択し、[管理]-[インポート/エクスポート]を開きます。
2. [インポート/エクスポートの管理]画面の[操作]-[テンプレートを追加]ボタンをクリックします。
3. 遷移する表示に従い、以下のフィールドを入力します。

① [Step 1 of 5 - 基本情報の設定:]

フィールド
名前 開発チームテスト環境001の基本情報
対象 「構成アイテム」を指定します。
書式 「CSV」を指定します。
有効 「有効」を指定します。
コメント 任意のコメントを入力します。

② [Step 2 of 5 - オブジェクト情報の設定]
フィールド
クラス 「TestEnvironment」を指定します。
一エレメントあたりの最大数 10(デフォルト値)
空欄の項目は現在の値が保持されること意味します: チェックしません。

③ [Step 3 of 5 - フォーマット情報の設定:]
フィールド
桁のセパレータ 「カンマ(,)」を指定します。
キャラクタセット UTF-8(デフォルト値)
ヘッダ情報を含む 「はい」を指定します。

④ [Step 4 of 5 - マッピング情報の設定:]
[Step 4 of 5 - マッピング情報の設定:]-[マッピング要素の追加]ボタンをクリックすると、[鍵]の行に選択フィールドが表示されるので、以下の鍵の行を追加します。
  • Number(※[識別子]にチェックを入れる)
  • Name
  • Deployment State
  • Incident State
  • Description
  • CustomerID
  • Owner
  • FQDN
  • IPAddress
  • Version
  • Edition
  • ProvisionStartDate
  • ProvisionEndDate
  • Size
  • Note

⑤ [Step 5 of 5 - 検索情報の設定:]
ここでは、すでに使用が完了したテスト環境についてはエクスポートの対象外とすることを想定した設定をします。設定した出力フィールドによりインポートとエクスポートの対象をフィルタすることが可能です。

フィールド
検索あたりの出力を制限 チェックを入れます。
デプロイ・ステータス 以下を選択します。
・テスト/QA
・パイロット
・メンテナンス
・レビュー
・修理
・期限切れ
・生産
・計画
使用が完了したテスト環境を対象外とするため、「引退」と「無効」は選択しません。

これでTestEnvironmentクラスの構成アイテムのインポート/エクスポートのテンプレートを作成でき、エクスポートとインポートが可能になりました。


【エクスポート】

エクスポートするには、[インポート/エクスポートの管理]画面の[構成アイテム]で、作成したテンプレートの行の[エクスポート]をクリックします。これにより、生成されたCSVファイルがダウンロードされます。



【CSVファイルの更新とインポート】

1. エクスポートしたCSVファイルを編集して更新します。
エクスポートしたCSVファイルの列によっては、正しい値で更新しないとインポート時にエラーになります。例えば、「CustomerID」や「Owner」列はOTOBOのGUIで表示されるフィールド名と違います。また、CSVファイルで入力すべき値とGUIで表示される値が違うため、正しい値の指定が難しい場合があります。このような場合、OTOBOのGUIで値を指定することを推奨します。CSVファイルでは、自由記載が可能な「Note」列(GUIでは[メモ]フィールド)に、値が不明な列や行、指定したい内容を入力してインポートすることで、GUIでの値の指定をサポートすることができます。
エクスポートしたCSVファイルをExcelで編集する場合は、CSVファイルをテキストエディタなどで開き、エンコードをBOMつきのUTF-8にして保存し直してください。

2. 更新したCSVファイルをインポートします。
インポート方法については、「構成アイテムのインポート」を参照してください。
CSVファイルの列や区切り文字などのフォーマットは、インポートとエクスポートで同じ規則になっているため、エクスポートしたCSVファイルの値を変更したファイルは、そのままインポートすることができます。

このように、更新したCSVファイルをインポートすることで、CMDBの構成アイテムを最新の状態に保つことができます。

注意事項
今回のテンプレートでは「Number」を識別子として利用しています。「Number」はOTOBOによって自動で採番するので、ユーザーで独自に値を入力することができません。また、識別子に指定した列の値が空欄の行はインポートできません。したがって、このテンプレートを用いたインポートは既存の構成アイテムの更新にのみ利用できます。

【CSVファイルで複数の構成アイテムを一括で登録する】

これまでに作成したテンプレートでは識別子を利用して、CSVファイル内の行と、OTOBOに登録されている構成アイテムをひもづけていました。これにより、CSVファイルをインポートする際に、既存の構成アイテムの情報をCSVファイルの内容で更新することができます。 識別子の設定がないテンプレートを用いてCSVファイルをインポートした場合は、すべての行について構成アイテムが新規登録されます。この機能により、CSVファイルから複数の構成アイテムを一括で登録することができます。