7.4.1 クラスの管理

構成アイテムのクラスを新たに作成する方法を説明します。
一度作成したクラスは削除できません。不要になったクラスは「(表)クラスのカタログ項目」の[有効/無効]フィールドを「無効」にすると構成アイテム一覧、検索、およびインポート・エクスポートのテンプレート一覧に表示されなくなります。

まず、新規のクラスを作成し、作成したクラスの「フィールド」(情報を入力する項目)を設定します。   デフォルトで用意されているクラスの編集は非サポートです。

【クラスの作成】

1. メインメニューから[管理]を選択し、[管理]-[ジェネラル・カタログ]をクリックします。[ジェネラル・カタログ管理]画面が表示されるので、[リスト]-[カタログ・クラス]-[ITSM::ConfigItem::Class]を開きます。
2. [カタログ項目を追加]ボタンをクリックし、以下の項目を入力し保存すると、クラスが作成されます。

(表)クラスのカタログ項目

フィールド 必須 説明
名前 Yes クラスの名前
権限グループ Yes 「itsm-configitem」を選択します。
有効/無効 Yes 「有効」を選択します。
コメント No クラスの説明

【クラスのフィールドの設定】

3. メインメニューから[管理]を選択し、[CMDBの設定]-[構成アイテム]をクリックします。
[構成アイテム管理]画面の[リスト]から、追加した構成アイテムのクラスを選択します。[操作]に選択したクラス名が追加されるので、[クラス定義を変更]ボタンをクリックすると、エディタ画面が開きます。
4. クラスのフィールドをyamlの配列の形式で入力することで、以下のフィールドを設定できます。

(表)クラスのフィールド

ラベル 必須 説明
Key Yes フィールドを区別するための値
英数字のみ指定可能です。この値を変更すると異なるフィールドとして扱われます。
Name Yes フィールドの表示名
デフォルトで存在するクラスで用いられているフィールドを英語で記載し、言語設定を日本語にした場合、英日翻訳されます。デフォルトで存在するクラスのフィールドについては「[新規]」に記載されているフィールドを参照してください。英語表記については、デフォルトで存在するクラスのクラス定義から確認できます。
Searchable Yes このフィールドの値で検索できるか指定します。
  • 1:検索可能
  • 0:検索不可
Input Yes 入力フィールドの情報
以下の属性を含みます。
Type Yes フィールドの値のタイプ
  • Text:
    一行のテキストフィールド
  • TextArea:
    複数行のテキストフィールド
  • GeneralCatalog:
    選択式フィールド
    選択肢は「Class」で指定します。
  • CustomerCompany:
    登録された顧客をプルダウンで選択できます。
  • Customer:
    登録された顧客ユーザーをプルダウンで選択できます。
  • Date:
    日付型フィールド
  • Integer:
    整数型フィールド
DataTimeは非サポートです。
Required No このフィールドが必須かどうか指定します。
  • 1:必須
  • 0:任意
Size No テキストフィールドのサイズ
正の整数のみ指定可能です。
MaxLength No テキストフィールドに入力できる最大文字数
正の整数のみ指定可能です。
RegEx No テキストフィールドで受け入れる文字列の正規表現
RegExErrorMessage No RegExで指定した正規表現以外が入力された場合に表示されるメッセージ
Class No Typeで「GeneralCatalog」(選択式のフィールド)を指定した場合、選択肢を定義したジェネラルカタログのクラスを指定します。選択肢の定義方法については、「選択式フィールドの作成」を参照してください。
Translation No Typeで「GeneralCatalog」(選択式フィールド)を指定した場合、選択肢を英日翻訳するかどうか指定します。
  • 1:翻訳する
  • 0:翻訳しない
翻訳は、デフォルトで存在するクラスで用いられている選択肢に対して可能です。それ以外の選択肢にはTranslationを設定しないでください。デフォルトで存在するクラスで用いられている選択肢については、「[新規]」に記載されている選択式フィールドの選択肢を参照してください。
YearPeriodPast No Dateのフィールドで指定可能な過去の年数
正の整数のみ指定可能です。
YearPeriodFuture No Dateのフィールドで指定可能な未来の年数
正の整数のみ指定可能です。
ValueMin No フィールドの最小値
正の整数のみ指定可能です。
ValueMax No フィールドの最大値
正の整数のみ指定可能です。
ValueDefault No フィールドのデフォルト値
正の整数のみ指定可能です。
CountMin No このフィールドの値を入力できる個数の最小値
正の整数のみ指定可能です。
CountMax No このフィールドの値を入力できる個数の最大値
正の整数のみ指定可能です。
CountDefault No このフィールドをデフォルトで表示する個数
正の整数のみ指定可能です。
Sub No このフィールドの中に、さらにフィールドを配列形式で定義する場合に使用します。
SuppressVersionAdd No このフィールドの入力値を変更した時にバージョンが変更されるかどうかを設定します。
  • 指定なし:バージョン番号は常にインクリメントされる。
  • UpdateLastVersion:変更内容がこのフィールドの入力値だけの場合、変更は保存されるがバージョン番号は変わらない。構成アイテム自体に影響しない付加情報のフィールドに使用する。
  • Ignore:変更がこのフィールドの入力値だけの場合、変更は保存されずバージョン番号は変わらない。単体での変更を許可しないフィールドに使用する。
クラスの定義は編集するたびに履歴が保存されるため、構成アイテムを登録した後にフィールドの追加、変更、削除を伴うクラスの定義の編集をしても、登録済みの構成アイテムは編集前のクラス定義を元に保持されます。しかし、古いクラス定義をに従って登録された構成アイテムを更新する場合は、最新のクラス定義に従って情報を更新する必要があります。

以下のクラスを作成する場合の定義例を示します。

(図)構成アイテムのクラス作成例

(図)構成アイテムのクラス作成例 (図)構成アイテムのクラス作成例

<定義例>

---
- Key: OperatingSystem
  Name: Operating System
  Searchable: 1
  Input:
    Type: Text
    Required: 1
    Size: 50
    MaxLength: 100
    RegEx: Linux|MacOS|Windows|Other
    RegExErrorMessage: The operating system is unknown.
  CountMin: 0
  CountMax: 5
  CountDefault: 1

- Key: Description
  Name: Description
  Searchable: 0
  Input:
    Type: TextArea
    Required: 0
  CountMin: 0
  CountMax: 1
  CountDefault: 0

- Key: Type
  Name: Type
  Searchable: 1
  Input:
    Type: GeneralCatalog
    Class: ITSM::ConfigItem::Software::Type
    Required: 1
    Translation: 1

- Key: CustomerCompany
  Name: Customer Company
  Searchable: 1
  Input:
    Type: CustomerCompany

- Key: Owner
  Name: Owner
  Searchable: 1
  Input:
    Type: Customer

- Key: LicenseKey
  Name: License Key
  Searchable: 1
  Input:
    Type: Text
    Size: 50
    MaxLength: 50
    Required: 1
  CountMin: 0
  CountMax: 100
  CountDefault: 0
  Sub:
  - Key: Quantity
    Name: Quantity
    Input:
      Type: Integer
      ValueMin: 1
      ValueMax: 1000
      ValueDefault: 1
      Required: 1
    CountMin: 0
    CountMax: 1
    CountDefault: 0

  - Key: ExpirationDate
    Name: Expiration Date
    Input:
      Type: Date
      Required: 1
      YearPeriodPast: 20
      YearPeriodFuture: 10
    CountMin: 0
    CountMax: 1
    CountDefault: 0

- Key: LastUsed
  Name: Last Used
  Input:
    Type: Date
    Required: 1
  CountMin: 0
  CountMax: 1
  CountDefault: 0
  SuppressVersionAdd: UpdateLastVersion