3.5.2 メール通知およびメールを用いたチケット作成機能の設定

ここでは、OTOBOにてチケット管理におけるメール通知およびメールを用いたチケット作成機能の設定を行うための前提知識、設定項目、および設定手順について説明します。OTOBOへはITSMアプリケーションからアクセスすることができます。
メール通知機能は「チケットの作成」や「担当者の変更」などをOps Iに登録している担当者にメールで通知する機能です。
メールを用いたチケット作成機能はOTOBOが特定のメールアドレスに届いたメールを確認し、メールごとにチケットを自動で作成する機能です。
詳細についてはOTOBOのマニュアルを参照してください。OTOBOのマニュアルおよびバージョン、エディションについては付録 「OSSのバージョンおよびエディション、参照先のマニュアル」を参照してください。

(図)メール通知およびメールを用いたチケット作成機能の構成

(図)メール通知およびメールを用いたチケット作成機能の構成 (図)メール通知およびメールを用いたチケット作成機能の構成


以下にメール通知およびメールを用いたチケット作成機能設定のための前提条件と設定項目を示します。

【前提条件】

メール送信環境とメール受信環境は必ず必要なわけではありません。
メール通知機能を利用するにはメール送信環境の準備が必要です。 メールからのチケット作成機能を利用する場合には、メール受信環境が必須です。さらに自動応答機能を利用する場合はメール送信環境も必要となります。 ユーザー環境で利用する機能ごとに必要な以下の準備が必要です。

■ 環境の準備
- メール送信:
・OTOBOからメールの送信をするメールサーバ
- Ops Iから接続可能なインターネットに公開された環境にある必要があります。
・メールサーバで使用可能なプロトコル
SMTP(使用するポート番号:25)
SMTPS(使用するポート番号:465)
SMTPTLS(使用するポート番号:587)
- メール受信:
・OTOBOからメールの受信をするメールサーバ
- Ops Iから接続可能なインターネットに公開された環境にある必要があります。
・OTOBOから接続可能な認可サーバ(メール受信の認証にOAuth2を使用する場合)
- OTOBOを認可サーバのクライアントアプリケーションとして登録しておく必要があります。
- メールサーバはあらかじめ認可サーバと連携しておく必要があります。
・メールサーバで使用可能なプロトコル
POP3(使用するポート番号:110)
POP3S(使用するポート番号:995)
POP3TLS(使用するポート番号:110)
POP3OAUTH2(メール受信に使用するポート番号:110)
IMAP(使用するポート番号:143)
IMAPS(使用するポート番号:993)
IMAPTLS(使用するポート番号:143)
IMAPOAUTH2(使用するポート番号:993)

注意
・各プロトコルで使用するポート番号は変更できません。
・Ops Iからメールサーバまたは認可サーバへの通信を行うため、Ops Iの環境構築時に接続先の情報(IPアドレスとポート番号)を設定する必要があります。
 Ops Iから接続するメールサーバまたは認可サーバについては弊社より提供するヒアリングシートにて情報の提供をお願いします。
・OTOBOから接続するメールサーバや認可サーバについては、Ops Iからの通信を許可していただく必要があります。
 Ops Iからの通信に使用する情報(IPアドレス等)についてはOps I環境構築時に設定されるため、環境構築後にお問い合わせください。

■ メールアカウント(メールアドレス)の準備
・メール通知の送信元に指定するメールアドレス(メール通知機能を使用する場合)
 OTOBOから送信されるメールの送信元アドレスに指定されます。
 Ops Iの管理者に指定するメールアドレスなども併用できます。
・OTOBOがメール受信に使用するメールアドレス(メールを用いたチケット作成機能を使用する場合)
 OTOBOがメール受信に使用するメールアドレスです。
 メールアカウントとして登録すると10分に一回ポーリングしてメールが受信できるかを確認します。
 またOTOBOはメールを受信するとメールボックスからメールを削除します。
 このため専用のメールアドレスを用意することを推奨します。

【設定項目】

メール通知とメール受信は以下の項目の設定をします。設定は、System AdministratorもしくはSite Reliability Engineerのロールを持つユーザーが実施します。「(3)通知設定」のみ各担当者が実施します。

(表)メール通知とメール受信の設定項目

設定項目 内容 通知機能 メールを用いたチケット作成機能
メール通知設定 (1)SMTPサーバの設定 メール送信で必要なSMTPサーバを登録します。 必須 任意
(2)通知メールの送信者の設定 通知の連絡先を通知します。 必須
(3)通知設定 担当者が通知を受け取りたい項目と監視するキューを設定します。 必須
メール受信設定 (4)OAuth2の設定 メール受信にOAuth2を利用する場合に認可サーバを登録します。 任意
(5)メールアカウントの登録(OAuth2認証用)
(6)メールアカウントの登録(Basic認証用)
OTOBOからポーリングするメールアカウントを登録します。 必須
(7)システムアドレスの登録 OTOBOが使用するメールアドレスを登録します。メールアカウントで登録したメールアドレスを登録するとメール受信時に作成されるチケットの作成先のキューを指定できます。また自動応答の返信メールの送信元に指定するメールアドレスの登録も行います。 任意
(8)メール受信時に作成するチケットの振り分けルールの作成 OTOBOがメールを受信できるとチケットを作成します。 任意
(9)自動応答の設定 メール受信したときに自動で応答します。 任意

キューはOps Iのチケット管理における「担当窓口」のことです。キューの作成・編集については「担当窓口の作成・編集」を参照してください。


【各設定手順】

(1)SMTPサーバの設定

■ 事前準備(ユーザー環境)
  1. OTOBOから送信する際に使用するSMTPサーバを用意します。
  2. OTOBOから接続する際のアカウント(ID、パスワード)を用意します。(認証が必要な場合)

■ OTOBOの設定
  1. SMTPサーバを登録する。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[管理] - [システム設定]を開きます。
    ② [ナビゲーション]から[Core] - [Email]を選択します。
    ③ SMTPサーバ登録項目より以下のとおり設定します。

    (図)SMTPサーバ登録画面

    (図)SMTPサーバ登録画面 (図)SMTPサーバ登録画面

    (表)SMTPサーバ登録項目
項目 説明
SendmailModule 「SMTP」、「SMTPS」、「SMTPTLS」のいずれかを選択します。 ユーザー環境のSMTPサーバの設定にあわせて選択してください。
SendmailModule::Host SMTPサーバのホスト名を設定します。
SendmailModule::AuthUser SMTPサーバへの接続に使用するユーザー名を指定します。(認証が必要な場合)
SendmailModule::AuthPassword SMTPサーバへの接続に使用するパスワードを指定します。(認証が必要な場合)

  1. システム設定をデプロイする。
    ① 画面左の[操作]から[デプロイ]を選択します。

(2)通知メールの送信者の設定

■ OTOBOの設定
  1. 通知メールの送信者アドレスを設定します。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[管理] - [システム設定]を開きます。
    ② [ナビゲーション]から[Core] - [Email]を選択します。
    ③ 通知メールの送信者の設定項目より以下のとおり設定します。

    (図)通知メールの送信者の設定画面

    (図)通知メールの送信者の設定画面 (図)通知メールの送信者の設定画面

    (表)通知メールの送信者の設定項目
項目 説明
NotificationSenderEmail 通知メールの送信者に指定したいメールアドレスを指定します。
SendmailNotificationEnvelopeFrom 通知メールの送信者に指定したいメールアドレスを指定します。

  1. システム設定をデプロイする。
    ① 画面左の[操作]から[デプロイ]を選択します。

(3)通知設定

■ OTOBOの設定
  1. メールアカウントを登録する。
    ① ツールバーのアバターアイコンをクリックし、[個人設定]を開きます。
    ② [通知設定]を開きます。
    ③ [担当キュー]から監視したいキューを選択します。(複数選択可能)
    ④ 設定を変更した場合は、[担当キュー]のチェックアイコン(「この設定を保存」)をクリックします。
    ⑤ [チケット通知]から通知を受け取りたい通知設定を選択し、チェックアイコン(「この設定を保存」)をクリックします。通知設定の詳細については「(表)個人設定から設定可能な通知」を参照してください。

    (図)通知設定画面

    (図)通知設定画面 (図)通知設定画面

    (表)個人設定から設定可能な通知
通知設定 通知されるタイミング 通知先ユーザー
チケット通知の作成 チケットが作成されたとき チケットの登録先キューを監視しているユーザー
チケット・フォローアップ通知(ロック) ロック中のチケットがフォローアップされたとき チケットの担当者(所有者)
チケット・フォローアップ通知(ロック解除) ロック解除されたチケットがフォローアップされたとき チケットの担当者(所有者)
ロック期限切れチケット通知 チケットの担当者以外のユーザーがチケットのステータスをclosedかresolvedにしたとき チケットの担当者(所有者)
チケットのノート追加通知 チケットにノート(記事)が追加されたとき チケットの担当者(所有者)
チケット・キュー更新通知 チケットが登録されているキューが変更されたとき 変更後のキューを監視しているユーザー

(4)OAuth2の設定

■ 事前準備(ユーザー環境)
  1. OAuth2認証が可能なメールサーバと認可サーバを用意する。

  2. OAuth2にOTOBOから接続可能になるように設定する。
    OAuth2の認可サーバにOTOBOをクライアントアプリケーションとして登録し、OTOBOから接続可能になるように設定してください。
    また、クライアントアプリケーションとしての登録方法は各認可サーバの仕様をご確認ください。
    その際、クライアントアプリケーションの登録時に指定するリダイレクトURIには以下を設定してください。
    「https://itsm.<Ops Iのドメイン>/otobo/index.pl?Action=AdminMailAccount」

  3. OTOBOに設定を登録するための以下の情報を取得する。
    ・client id ※
    ・client secret (パスワード相当のため取扱い注意) ※
    ・認可サーバの認証URL ※
    ・認可サーバのトークンURL ※
    ・POP3サーバまたはIMAPサーバのホスト名
    ・OAuth2認証のスコープ ※
    ※ 認可サーバによりフォーマットや内容が異なります。

  4. OTOBOから接続するためのメールアカウントを用意する。
    ・認証時にパスワードが必要となります。
    ・ポーリングでメールボックスを参照するとボックス内のメールを削除します。


■ OTOBOの設定
  1. OAuth2認証に必要なプロバイダの設定を行う。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[管理] - [システム設定]を開きます。
    ② [ナビゲーション]から[Core] - [Email] - [OAuth2]を選択します。
    ③ プロバイダ設定項目名「OAuth2::MailAccount::Providers###Custom? (?:1~3のいずれか)を選択します。このとき初期状態では設定が有効化されていないため、「この設定を有効にする」をクリックし、次に進みます。
    ④ 以下の設定項目を入力し、保存します。

    (図)OAuth2の設定画面(プロバイダ)

    (図)OAuth2の設定画面(プロバイダ) (図)OAuth2の設定画面(プロバイダ)

    (表)OAuth2の設定項目(プロバイダ)
項目 説明
AuthURL 認可サーバの認証URLを指定します。
IMAP-Host IMAPを使用する場合、IMAPサーバのホスト名を指定します。
IMAP-Scope IMAPを使用する場合、OAuth2認証のスコープを指定します。
Name 任意の名前。
後述するプロファイルで指定します。
POP3-Host POP3を使用する場合、POP3サーバのホスト名を指定します。
POP3-Scope POP3を使用する場合、OAuth2認証のスコープを指定します。
TokenURL 認可サーバのトークンURLを指定します。

  1. OAuth2認証に必要なプロファイルの設定を行う。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[管理] - [システム設定]を開きます。
    ② [ナビゲーション]から[Core] - [Email] - [OAuth2]を選択します。
    ③ プロファイル設定項目名「OAuth2::MailAccount::Profiles###Custom? (?:1~3のいずれか)を選択します。このとき初期状態では設定が有効化されていないため、「この設定を有効にする」をクリックし、次に進みます。
    ④ 以下の設定項目を入力し、保存します。

    (図)OAuth2の設定画面(プロファイル)

    (図)OAuth2の設定画面(プロファイル) (図)OAuth2の設定画面(プロファイル)

    (表)OAuth2の設定項目(プロファイル)
項目 説明
ClientID あらかじめ取得したclient Idを指定します。
ClientSecret あらかじめ取得した client secretを指定します。
Name 任意の名前。
メールアカウントを登録する際に使用します。
ProviderName 1.③ プロバイダ設定項目名「OAuth2::MailAccount::Profiles###Custom? (?:1~3のいずれか)を選択する。」で選択したプロバイダ設定項目名を指定します。

  1. システム設定をデプロイする。
    ① 画面左の[操作]から[デプロイ]を選択します。

(5)メールアカウントの登録(OAuth2認証用)

メールアカウント登録時、認可サーバにWeb画面が切り替わり認証を行います。認証後リダイレクトURIで指定したURLに戻る必要があるため、メールアカウントを登録する際は「https://itsm.<Ops Iのドメイン>」にアクセスして操作を行ってください。

■ OTOBOの設定
  1. メールアカウントを登録する。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[コミュニケーション & 通知] - [メールアカウント]を開きます。
    ② 操作から「メールアカウント追加」を選択します。
    ③ 以下の設定項目を入力し、保存します。
     「保存」をクリック時に認証画面が出た場合は、登録したユーザー名で認証します。


    (図)メールアカウント編集(OAuth2認証用)画面

    (図)メールアカウント編集(OAuth2認証用)画面 (図)メールアカウント編集(OAuth2認証用)画面

    (表)メールアカウント編集(OAuth2認証用)項目
項目 説明
タイプ 「IMAPOAuth2」(IMAPを使用する場合)または「POP3OAuth3」(POP3を使用する場合)を選択します。
プロファイル 2.OAuth2認証に必要なプロファイルの設定を行う。」で登録したプロファイルをセレクトボックスより選択します。
ユーザー名 メールサーバのメールアカウントのユーザー名を指定します。
IMAPフォルダー IMAPフォルダ名。「INBOX」が表示されます。
INBOX以外のフォルダからメールを取得したい場合にのみ修正して下さい。
信頼済 「いいえ」を選択してください。
振り分け処理 チケットを作成するキューの振り分け方法を指定します。
「メールの宛先で振り分け」または「選択したキューで振り分け」を選択してください。
「メールの宛先で振り分け」を指定した場合は、システムアドレスに設定したキューの設定を用いて振り分けます。
「選択したキューで振り分け」を指定した場合は、メールアカウントに指定したキューの設定を用いて振り分けます。
有効/無効 「有効」:このメールアカウントを利用して定期的にメール受信を行う場合に指定します。
「無効」または「無効-暫定」:このメールアカウントでのメール受信を停止する場合に指定します。

④ 「メールを取得」をクリックし、メールが受信できることを確認します。

(図)メールアカウント一覧画面

(図)メールアカウント一覧画面 (図)メールアカウント一覧画面


⑤ 受信の確認は以下のページから確認することができます。
 メインメニューの[管理]を選択し、[コミュニケーション & 通知] - [コミュニケーション・ログ]を開きます。

(図)メール受信の確認画面

(図)メール受信の確認画面 (図)メール受信の確認画面

注意
・認可サーバが二段階認証や認証時さらに別のサーバにリダイレクトする認証を行う場合は、認可サーバからのリダイレクトが行えず認証を行う際に正しく登録できない場合があります。この場合は、ご使用のブラウザでOAuth2の認証を行ったあと、同一のブラウザでメールアカウントの登録を行ってください。
・認可サーバに登録したOps I(OTOBO)のクライアントアプリケーションに対して、初回の認証時にユーザーによる使用許可を求められる場合があります。OTOBOから使用許可を設定するとメールアカウントの登録に失敗することがあります。この場合は、再度メールアカウントの登録を行ってください。またあらかじめユーザーによる使用許可を設定してからメールアカウントを登録することもできます。
・認可サーバに登録したOps I(OTOBO)のクライアントアプリケーションにはご使用の環境により利用期間が設けられているものがあります。利用期間が切れる前にクライアントアプリケーションを再作成し、再度登録をお願いします。
・OTOBOはご使用の認可サーバから発行されるトークン情報を用いてメールの受信を試みます。トークン情報には利用期間が設けられている場合があります。利用期間をご確認いただき、利用期間が切れる前にメールアカウントの再作成を行ってください。

(6)メールアカウントの登録(Basic認証用)

■ 事前準備(ユーザー環境)
  1. OTOBOから接続するPOP3またはIMAPサーバを用意する。
  2. POP3またはIMAPのメールアカウント(メールアドレス、パスワード)を用意する 。
    ※ OTOBO専用のアカウントを用意することを推奨します。
    ・認証にパスワードが必要となります。
    ・ポーリングでメールボックスを参照するとボックス内のメールを削除します。

■ OTOBOの設定
  1. メールアカウントを登録する。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[コミュニケーション & 通知] - [メールアカウント]を開きます。
    ② 操作から「メールアカウント追加」を選択します。
    ③ 以下の設定項目を入力し、保存します。
     「保存」をクリック時に認証画面が出た場合は、登録したユーザー名で認証します。

    (図)メールアカウント編集(Basic認証用)画面

    (図)メールアカウント編集(Basic認証用)画面 (図)メールアカウント編集(Basic認証用)画面

    (表)メールアカウント編集(Basic認証用)項目
項目 説明
タイプ IMAPを使用する場合
「IMAP」、「IMAPS」、「IMAPTLS」のいずれかを選択します。
POP3を使用する場合
「POP3」、「POP3S」、「POP3TLS」のいずれかを選択してください。
ユーザー名 メールサーバのメールアカウントのユーザー名を指定します。
パスワード メールアカウントのパスワードを指定します。
ホスト メールサーバのホスト名を指定します。
IMAPフォルダー IMAPフォルダ名。「INBOX」が表示されます。
INBOX以外のフォルダからメールを取得したい場合にのみ修正して下さい。
信頼済 「いいえ」を選択します。
振り分け処理 チケットを作成するキューの振り分け方法を指定します。
「メールの宛先で振り分け」または「選択したキューで振り分け」を選択してください。
「メールの宛先で振り分け」を指定した場合は、システムアドレスに設定したキューの設定を用いて振り分けます。
「選択したキューで振り分け」を指定した場合は、メールアカウントに指定したキューの設定を用いて振り分けます。
有効/無効 「有効」:このメールアカウントを利用して定期的にメール受信を行う場合に指定します。
「無効」または「無効-暫定」:このメールアカウントでのメール受信を停止する場合に指定します。

④ 「メールを取得」をクリックし、メールが受信できることを確認します。
(5)④ 「メールを取得」をクリックし、メールが受信できることを確認する。」と同様。

⑤ 受信の確認は以下のページから確認することができます。
 メインメニューの[管理]を選択し、[コミュニケーション & 通知] - [コミュニケーション・ログ]を開きます。「(5)⑤ 受信の確認は以下のページから確認できる。」と同様。


(7)システムアドレスの登録

■ 事前準備(ユーザー環境)
  1. OTOBOに登録するメールアドレスを用意する。以下のメールアドレスを登録します。
    ・メール受信で使用するメールアドレス
     キューごとに指定することもできるので複数登録することができます。
    ・自動応答の返信メールの送信元に使用するメールアドレス
     メール受信で使用するメールアドレスと併用可能です。

■ OTOBOの設定
  1. システムアドレスを登録する。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[コミュニケーション & 通知] - [メールアドレス]を開きます。
    ② 操作から[システムアドレスを追加]を選択します。
    ③ 以下の設定項目を入力し、保存します。なお、初期設定で「OTOBO System(otobo@localhost)」が設定されているので、このメールアドレスを無効化する、または、メールアドレスを変更することにより設定可能です。

    (図)システムメールアドレス編集画面

    (図)システムメールアドレス編集画面 (図)システムメールアドレス編集画面

    (表)システムメールアドレス編集項目
項目 説明
メールアドレス メールアドレスを指定します。
表示名 メールの送信者名に表示されるシステムアドレスの名称を指定します。
キュー メールのTo:ヘッダーに指定されたメール受信時にチケットを作成するキューを指定します。
メールアカウントの編集項目の「振り分け処理」で「選択したキューで振り分け」を指定している場合、「選択したキューで振り分け」の設定のほうが優先されます。
※1つしか設定できないが、複数のキューに割り当てしたい場合は、ポストマスター・フィルターで振り分けルールを登録してください。((9)メールの振り分けルールの作成を参照)
有効/無効 「有効」、「無効」、「無効-暫定」のいずれかを選択します。
削除ができないため、不要になった場合には、無効を指定してください。
コメント 任意のコメントを記載してください。

(8)メール受信時に作成するチケットの振り分けルールの作成

OTOBOがメールを受信するとチケットを作成します。
・チケットの作成先は受信に使用したメールアドレスで振り分けられます。
- メールアカウントの「振り分け処理」の設定で「選択したキューで振り分け」を設定している場合、メールアカウントに設定したキューに作成されます。
- システムアドレスに登録されているアドレスの場合、システムアドレスに登録したキューに作成されます。
- 振り分け先がない場合は、Rawキューに作成されます。
※振り分け先に指定したキューの「有効/無効」の設定が「無効」または「無効-暫定」に設定されても、振り分け先のキューの設定画面ではキューは表示されなくなりますが、設定は変更されておらず、メールを受信時には指定されていたキューにチケットが作成されます。
キューの「有効/無効」の設定を変更した場合は、振り分け先に指定したキューを見直し、再度設定を保存してください。
・受信したメールの送信者のメールアドレスが顧客ユーザーとして登録されている場合は、自動で顧客ユーザーが割り当てられます。
・メール受信時に作成するチケットの作成者には"--"と表示されます。

受信したメールにより作成するチケットの振り分けをカスタマイズしたい場合は、ポストマスター・フィルターの設定を行います。ポストマスター・フィルターは受信したメールのヘッダーからOTOBO固有ヘッダー(X-OTOBO-????)を付加することができます。また、このOTOBO固有ヘッダーによりチケットの振り分けを変えることもできます。
 例:配布先のキューを選択、顧客名や顧客ユーザー名の割り当て、チケットのOwner設定など
詳細についてはOTOBOのマニュアル(Postmaster Filters)を参照してください。OTOBOのマニュアルおよびバージョン、エディションについては付録「OSSのバージョンおよびエディション、参照先のマニュアル」を参照してください。

■ OTOBOの設定
  1. ポストマスター・フィルターを登録する。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[コミュニケーション & 通知] - [ポストマスター・フィルター管理]を開きます。
    ② 操作から「ポストマスター・フィルターを追加」を選択し、以下の設定項目を入力し、保存します。
    ポストマスター・フィルターを複数指定することにより振り分けルールを顧客ごとなどに割り振ることが可能です。

    (図)メールの振り分けルール登録画面

    (図)メールの振り分けルール登録画面 (図)メールの振り分けルール登録画面

    (表)メールの振り分けルール登録項目
項目 説明
名前 追加するポストマスター・フィルターの名前を指定します。
ヘッダーフィールドの検索 メールのヘッダーを選択します。
価値観 条件の値を指定します。(正規表現も指定可能)
メールヘッダを設定 OTOBO固有のヘッダーを選択します。
価値のある OTOBO固有のヘッダーに付加する値を指定します。

(9)自動応答の設定

  1. 自動返答のフォーマットを変更する。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、 [チケット設定] - [自動応答]を開きます。
    ② 新規に作成する場合は「自動返答」、編集する場合は一覧から、タイプが自動返答のフォーマットを選択します。
    ③ 編集画面で必要な設定を行い、保存します。

    (図)自動応答の設定編集画面

    (図)自動応答の設定編集画面 (図)自動応答の設定編集画面

    (表)自動応答の設定編集項目
項目 説明
タイプ 「自動返答」を指定します。
自動応答差出人 システムアドレスよりいずれかを選択します。
キューごとにアドレスを変えたい場合は、自動返答のフォーマットを複数作成してください。
有効/無効 自動応答のフォーマットとして利用できるかどうかを指定します。

  1. キューと自動応答を関連づける。
    ① メインメニューの[管理]を選択し、[チケット設定] - [キュー<->自動応答]を開きます。
    ② 一覧からキューを選択します。
    ③ 「自動返答」の欄をクリック後、フォーマットを選択し、保存します。

    (図)キューと自動応答の関連づけ設定画面

    (図)キューと自動応答の関連づけ設定画面 (図)キューと自動応答の関連づけ設定画面