4.3.8.1 チケットの通知機能

OTOBOを使用して通知の設定をすることで、チケット作成や更新などチケットに対して操作が行われた際に、Ops IのGUIでの通知や、メールでの通知ができます。これにより、インシデントなどの重要な課題が発生した場合に、迅速に対処を開始できます。

(1)チケットの通知設定

チケットの通知機能を使用するため、以下のどちらかを利用します。

  • Ops Iの通知機能:
    Ops Iの通知機能を利用して、Ops IのGUIとメールでの通知を行えます。
  • メールサーバを利用した機能:
    お客様が準備するメールサーバを利用して、メールでの通知を行えます。

各通知機能の特徴について以下に示します。

(表)通知機能の特徴

項目 Ops Iの通知機能 メールサーバを利用した機能
通知方法 Ops IのGUI通知、メール通知
  • メール通知に10分程度の遅れが発生する場合があります。
  • 同一の宛先に対して10分間に複数の通知が発生した場合、これらの通知は1通のメールにまとめて送信されます。
  • メールの通知順は、通知の重要度によって送信順が前後します。
メール通知
サーバの準備 不要
  • Ops Iのシステムを使用します。
必要
  • メールサーバ
メールアカウントの準備 不要
  • メール送信用アドレスは以下が使用されます。
    noreply.opsi@itg.hitachi.co.jp
必要
  • メール送信用アドレス(メール通知機能を使用する場合)
通知方法の設定 以下の場合に必要

メール通知の設計のポイントと、処理の流れの例を以下に示します。

(表)通知の設計ポイントと処理の流れの例

項目 設計のポイント 処理の流れの例
Ops Iの通知機能を利用したOps IのGUIでの通知/メール通知 通知タイミング、通知先の情報を事前に整理します。
1.事前にチケット作成時に通知するよう設定する
2.Ops Iでチケットを新規作成するとOTOBOがチケット作成を検知する
3.Ops IのGUIで通知
4.Ops Iの通知機能で事前に設定されているユーザーのメールアドレスに送信する。メール通知は重要度が高い通知から順次送信されるため、Ops IのGUI通知に対し10分程度タイムラグが発生する場合がある。
メモメモ
同一の宛先に対して10分間に複数の通知が発生した場合、これらの通知は1通のメールにまとめて送信されます。
メールサーバを利用したメール通知 通知タイミング、通知先、および使用するメールサーバ・認証方式の情報を事前に整理します。
1.事前にチケット作成時にメール通知するよう設定する
2.Ops Iでチケットを新規作成するとOTOBOがチケット作成を検知する
3.ユーザーが用意したメールサーバのSMTPにチケット作成のメールを送信
4.SMTPから事前に設定されているユーザーのメールアドレスに送信する

通知機能の設定の詳細については「JP1 Cloud Service 運用統合 利用ガイド(ITSM操作編)」の「ユースケース>通知とメールによるチケット作成のユースケース」を参照してください。

注意事項注意事項

デフォルトの設定では、チケット通知はチケット作成者、所有者、監視者に送信されますが、通知の対象者がチケット通知の契機となるイベント(チケット作成、記事の追加など)を実施した操作者であり、かつ顧客ユーザー以外の場合、そのユーザーには通知されません。
ただし、その操作者のメールアドレスが「追加の受信者のメールアドレス」に設定されている場合は、操作者にも通知されます。設定の詳細については「JP1 Cloud Service 運用統合 利用ガイド(ITSM操作編)」の「[管理]>チケット通知の管理>チケット通知の作成」を参照してください。



(2)チケットの監視者設定

チケットの作成や変更についての通知は、基本的にはチケットの作成者および担当者に送信されます。例外については「チケットの通知設定」の注意事項を参照してください。
チケットの監視者設定を行うと、送信先に監視者を追加することができ、監視者にも通知が送信されます。監視者の追加、閲覧、および削除はOps Iのチケット詳細画面の[監視]ボタンから表示される、チケット監視者ダイアログで行います。追加、閲覧、および削除の方法の詳細は「チケット詳細画面」を参照してください。
また、監視者を追加する際に、監視者の選択肢として表示されるユーザーは、監視者を設定するユーザーと監視候補者の権限によって異なります。追加された監視者は、監視者リストに表示され、閲覧と削除ができます。
監視者候補として表示され追加できるユーザーと、追加後に閲覧、削除できるユーザーの詳細を以下に示します。表内では監視者を設定するユーザーを「設定者」、Primitiveロールのitsm_admin、itsm_manager、itsm_user、およびitsm_viewerをまとめて「itsm_xxx」と記載します。


■ 監視者を追加する場合

監視者を設定するユーザーに割り当てられたPrimitiveロールによって、選択肢として閲覧、追加できるユーザーが異なります。

(表)監視者候補として閲覧、追加できるユーザー

(表)監視者候補として閲覧、追加できるユーザー (表)監視者候補として閲覧、追加できるユーザー


■ 設定された監視者の閲覧、削除をする場合

監視者を設定するユーザーに割り当てられたPrimitiveロールによって、閲覧、および削除できる監視者が異なります。

(表)監視者リストから閲覧、削除できる監視者

(表)閲覧、削除できる監視者 (表)閲覧、削除できる監視者


注意事項注意事項

  • 監視者として設定されたユーザーに対して顧客の設定を切り替える場合、監視者として再設定する必要があります。
  • 削除したユーザーのOTOBO情報の引き継ぎ時には、監視者の設定も引き継がれます。
  • 監視者に設定された顧客ユーザーには、顧客ユーザー自身がチケットに対して操作を行った場合も通知が送信されます。