Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)


14.1 JavaVM拡張オプションの一覧

JavaVM拡張オプションの一覧を,次の表に示します。

注意事項
指定できるオプションについて

アプリケーションサーバに指定できるオプションは,javaコマンドに対してオプション指定なしで起動した場合に表示されるオプションと,javaコマンドに対して-Xか-XXか-XX:+Hitachiオプションを指定したときに表示されるオプションだけです。それ以外のオプションを指定した場合,動作は保証しません。

これらのオプションは,オプション定義ファイルで指定できます。「VR」とは,パラメタが導入・変更されたアプリケーションサーバのバージョンです。

「関連情報」とは,指定したキーに関する情報の参照先です。マニュアル名称の「アプリケーションサーバ」を省略しています。

表14‒1 JavaVM拡張オプションの一覧

分類

オプション名称

概要

VR

関連情報

一覧表示オプション

-XX:+Hitachi

JavaVM拡張オプションの一覧を表示します。

05-02

拡張スレッドダンプ機能オプション

-XX:[+|-]HitachiThreadDump

拡張スレッドダンプ情報を出力するかどうかを指定します。

11-40

-XX:[+|-]HitachiThreadDumpToStdout

標準出力にスレッドダンプを出力するかどうかを指定します。

06-50

-XX:[+|-]HitachiThreadDumpWithHashCode

スレッド情報にハッシュコードを出力するかどうかを指定します。

07-00

-XX:[+|-]HitachiThreadDumpWithCpuTime

スレッド情報にユーザCPU時間とカーネルCPU時間を出力するかどうかを指定します。

07-00

-XX:[+|-]HitachiThreadDumpWithBlockCount

スレッド情報に処理をブロックした回数と待ち状態になった回数を出力するかどうかを指定します。

07-00

JavaVMログファイルオプション

-XX:HitachiJavaLog※1

ログファイル名のプリフィックスを指定します。

05-02

-XX:HitachiJavaLogFileSize※1

1ファイルの最大ファイルサイズを指定します。

05-02

-XX:[+|-]HitachiJavaLogNoMoreOutput※1

ログファイル作成時に,入出力エラーが発生した場合の動作について指定します。

05-02

-XX:HitachiJavaLogNumberOfFile※1

作成するログファイルの最大ファイル数を指定します。

05-02

-XX:[+|-]JavaLogAsynchronous

ログファイルの非同期出力機能を有効にします。

09-60

詳細時間出力オプション

-XX:[+|-]HitachiOutputMilliTime

ミリ秒までの時間を出力するかどうかを指定します。

06-00

拡張verbosegc機能オプション

-XX:[+|-]HitachiVerboseGC※2

GCが発生した時の拡張verbosegc情報を出力するかどうかを指定します。

11-40

-XX:[+|-]HitachiCommaVerboseGC

拡張verbosegc情報をCSV形式で出力するかどうかを指定します。

11-40

-XX:HitachiVerboseGCIntervalTime

拡張verbosegc情報を出力する時間の間隔を指定します。

05-02

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCPrintCause

GCの要因内容を出力するかどうかを指定します。

11-40

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCPrintDate

拡張verbosegc情報に日付を出力するかどうかを指定します。

05-02

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCCpuTime

GCのプロセッサ時間を出力するかどうかを指定します。

07-00

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCPrintTenuringDistribution

GC発生時にJavaVMログファイルへSurvivor領域のオブジェクトの年齢分布を出力します。

08-00

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCPrintJVMInternalMemory

JavaVM内部で管理しているヒープ情報をJavaVMログファイルへ出力するかどうかを指定します。

08-53

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCPrintThreadCount

Javaスレッドの数を監視するために,Javaスレッドの数をJavaVMログファイルに出力するかどうかを指定します。

Linux(x86/AMD64 & Intel EM64T)版:08-53

Windows x86:08-53

Windows x64:08-53

Windows x86(JDK 6ベースの場合):08-70

AIX:09-00

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCPrintDeleteOnExit

java.io.File.deleteOnExit()を呼び出したことによってJavaVMが確保した累積のヒープサイズとメソッドの呼び出し回数をJavaVMログファイルに出力するかどうかを指定します。

Linux(x86/AMD64 & Intel EM64T)版:08-53

Windows x86:08-53

Windows x64:08-53

Windows x86(JDK 6ベースの場合):08-70

AIX:09-00

コードキャッシュ領域情報出力機能オプション

-XX:[+|-]PrintCodeCacheInfo

コードキャッシュ領域の使用量を出力するかどうか,また,使用量がしきい値に達したことを知らせるメッセージを出力するかどうかを指定します。

09-50

「機能解説 保守/移行編」の「5.7.3 コードキャッシュ領域に関するログの内容

-XX:CodeCacheInfoPrintRatio

コードキャッシュ領域の使用量がしきい値に達したことを知らせるメッセージを出力する契機となる,コードキャッシュ領域の使用率を指定します。

09-50

-XX:[+|-]PrintCodeCacheFullMessage

JavaメソッドがJITコンパイルの対象になった場合,コードキャッシュ領域が枯渇していたときにメッセージを出力するかどうかを指定します。

09-50

「機能解説 保守/移行編」の「5.7.3 コードキャッシュ領域に関するログの内容

OutOfMemoryError発生時の拡張機能オプション

-XX:[+|-]HitachiOutOfMemoryCause※2

OutOfMemoryError発生時の発生要因種別を出力するかどうかを指定します。

05-02

-XX:[+|-]HitachiOutOfMemoryStackTrace※2

OutOfMemoryError発生時のスタックトレースを出力するかどうかを指定します。

05-02

-XX:HitachiOutOfMemoryStackTraceLineSize

OutOfMemoryError発生時に出力するスタックトレースの1行の文字数を指定します。

05-02

-XX:[+|-]HitachiOutOfMemorySize※2

OutOfMemoryError発生時に要求したメモリのサイズを出力します。

06-50

-XX:[+|-]HitachiOutOfMemoryAbort

OutOfMemoryError発生時,メッセージとメモリダンプを出力して強制終了するかどうかを指定します。

06-50

-XX:[+|-]HitachiOutOfMemoryAbortThreadDump

OutOfMemoryError発生時にスレッドダンプを出力かどうかを指定します。

06-50

-XX:[+|-]HitachiOutOfMemoryAbortThreadDumpWithJHeapProf

-XX:+HitachiOutOfMemoryAbortThreadDumpで出力するスレッドダンプログファイルにクラス別統計情報を出力します。

08-00

-XX:[+|-]HitachiOutOfMemoryHandling

OutOfMemoryハンドリング機能を有効にするかどうかを指定します。

08-53

-XX:HitachiOutOfMemoryHandlingMaxThrowCount

OutOfMemoryハンドリング機能を有効にした場合の,Javaヒープ不足またはMetaspace,Compressed Class Space不足が原因のOutOfMemory発生回数合計値の1時間当たりの上限値を指定します。

08-53

クラスライブラリトレース機能オプション

-XX:[+|-]HitachiJavaClassLibTrace※2

クラスライブラリのスタックトレースを出力するかどうかを指定します。

06-50

-XX:HitachiJavaClassLibTraceLineSize

クラスライブラリのスタックトレースの1行の文字数を指定します。

06-50

ローカル変数情報出力機能オプション

-XX:[+|-]HitachiLocalsInThrowable

例外発生時のスタックトレースに,ローカル変数情報を出力するかどうかを指定します。

06-50

-XX:[+|-]HitachiLocalsInStackTrace

スレッドダンプ出力時のスタックトレースに,ローカル変数情報を出力するかどうかを指定します。

06-50

「機能解説 保守/移行編」の「5.10 JavaVMスタックトレース情報

-XX:[+|-]HitachiLocalsSimpleFormat

ローカル変数情報出力を,簡易フォーマットにするかどうかを指定します。

06-50

「機能解説 保守/移行編」の「5.10 JavaVMスタックトレース情報

-XX:[+|-]HitachiTrueTypeInLocals

ローカル変数情報出力時に,ローカル変数オブジェクトの実際の型名を文字列として出力するかどうかを指定します。

06-50

「機能解説 保守/移行編」の「5.10 JavaVMスタックトレース情報

-XX:HitachiCallToString

ローカル変数情報出力時に,ローカル変数オブジェクトの変数値を文字列として出力するかどうかを指定します。

06-50

「機能解説 保守/移行編」の「5.10 JavaVMスタックトレース情報

システムリソース解除オプション

-XX:[+|-]HitachiFullCore

システムリソースRLIMIT_COREの設定を変更するかどうかを指定します。

このオプションはUNIX用です。

05-02

明示管理ヒープで指定するオプション

-XX:[+|-]HitachiUseExplicitMemory

明示管理ヒープ機能の有効,無効を指定します。

11-40

「機能解説 拡張編」の「7. 明示管理ヒープ機能を使用したFullGCの抑止

-XX:HitachiExplicitHeapMaxSize

Explicitヒープ全体の最大サイズを指定します。

11-40

-XX:HitachiExplicitMemoryLogLevel

明示管理ヒープ機能のイベントログのレベルを指定します。

11-40

-XX:HitachiExplicitMemoryJavaLog

本機能によるログを出力するファイル名(パス名を含むことが可能)またはディレクトリ名を指定します。

11-40

-XX:HitachiExplicitMemoryJavaLogFileSize

1ファイルの最大ファイルサイズをバイト単位で設定します。

11-40

-XX:HitachiExplicitMemoryJavaLogNumberOfFile

作成する最大ファイル数を指定します。最大ファイル数を超えた場合は,再度最初に作成したファイルへ出力(ラップアラウンド)します。

11-40

-XX:[+|-]HitachiExplicitMemoryMoveToTenuredFirst

Explicitメモリブロックの解放処理でのオブジェクトの移動先を指定します。

11-40

「機能解説 拡張編」の「7. 明示管理ヒープ機能を使用したFullGCの抑止

-XX:[+|-]HitachiExplicitMemoryAutoReclaim

明示管理ヒープ機能の自動解放機能を有効にするかどうか指定します。

11-40

「機能解説 拡張編」の「7.7 自動解放機能が有効な場合のExplicitメモリブロックの解放

明示管理ヒープ機能バージョン互換オプション

-XX:[+|-]HitachiExplicitMemoryCompatibleToV8

Explicitメモリブロックを確保する方法を,08-00と同様にするかどうか指定します。

11-40

明示管理ヒープ自動配置設定ファイルオプション

-XX:[+|-]HitachiAutoExplicitMemory

Exclicitメモリブロックの自動配置機能を有効にするかどうか指定します。

11-40

「機能解説 拡張編」の「7.13.2 自動配置設定ファイルを使った明示管理ヒープ機能の使用

-XX:HitachiAutoExplicitMemoryFile

Explicitメモリブロックの自動配置機能で利用する自動配置設定ファイルのパスを指定します。

11-40

「機能解説 拡張編」の「7.13.2 自動配置設定ファイルを使った明示管理ヒープ機能の使用

明示管理ヒープ機能のExplicitメモリブロックへのオブジェクト移動制御オプション

-XX:ExplicitMemoryFullGCPolicy

FullGC発生時に,参照関係に基づくオブジェクトのJavaヒープからExplicitメモリブロックへの移動を制御するかどうかを指定します。

11-40

「機能解説 拡張編」の「7. 明示管理ヒープ機能を使用したFullGCの抑止

明示管理ヒープ機能適用除外クラス指定機能で指定するオプション

-XX:[+|-]ExplicitMemoryUseExcludeClass

明示管理ヒープ機能適用除外クラス指定機能を有効にするかどうかを指定します。

11-40

-XX:ExplicitMemoryExcludeClassListFile

明示管理ヒープ機能適用除外クラス指定機能で利用する,明示管理ヒープ機能適用除外設定ファイルのパスを指定します。

11-40

-XX:ExplicitMemoryNotExcludeClassListFile

明示管理ヒープ機能適用除外クラス指定機能で利用する,明示管理ヒープ機能適用除外無効設定ファイルのパスを指定します。

11-40

HTTPセッションで利用するExplicitヒープの省メモリ化オプション

-XX:[+|-]HitachiExplicitMemoryAutoRefReclaim

HTTPセッションで利用するExplicitヒープの省メモリ化機能を有効にするかどうかを指定します。

11-40

「機能解説 拡張編」の「7. 明示管理ヒープ機能を使用したFullGCの抑止

リソースの上限値指定オプション

-XX:HitachiJITCompileMaxMemorySize

JITコンパイル時に確保するメモリの上限値を指定します。

08-53

-XX:HitachiThreadLimit

スレッド数の上限値を指定します。

08-53

JITコンパイラ稼働継続機能オプション

-XX:[+|-]JITCompilerContinuation

JITコンパイラ稼働継続機能を有効にするかどうかを指定します。

09-50

圧縮オブジェクトポインター機能で使用するJavaオプション

-XX:[+|-]UseCompressedOops

圧縮オブジェクトポインター機能の有効または無効の設定

09-60

「機能解説 保守/移行編」の「9.18 圧縮オブジェクトポインタ機能

ダイレクトバッファ機能オプション

-XX:[+|-]HitachiVerboseGCPrintDirectBuffer※3

ダイレクトバッファの使用状況を日立JavaVMログファイルに出力するかどうかを指定します。

11-40

(凡例)

空欄:関連情報はありません。

注※1

JavaVMログファイルについての設定です。

注※2

次のオプションを指定した場合,JavaVMログファイルが出力されます。

-XX:+HitachiOutOfMemoryStackTrace

-XX:+HitachiOutOfMemoryCause

-XX:+HitachiOutOfMemorySize

-XX:+HitachiVerboseGC

-XX:+HitachiJavaClassLibTrace

注※3

JDK17以降の場合にだけ指定できます。

ポイント

JavaVM拡張オプションのデフォルト値は,サーバごとに参照先が異なります。サーバ,およびアプリケーションごとのJavaVM拡張オプションのデフォルト値の参照先を次の表に示します。

表14‒2 サーバ,およびアプリケーションごとのJavaVM拡張オプションのデフォルト値の参照先

使用するサーバおよびアプリケーション

参照先

J2EEサーバ

2.2.2 usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)

バッチサーバ

3.2.1 usrconf.cfg(バッチサーバ用オプション定義ファイル)

cjclstartapコマンドで起動するJavaアプリケーション

12.2.1 usrconf.cfg(Javaアプリケーション用オプション定義ファイル)

そのほかのJavaアプリケーション

14.4 Application Serverで指定できるJava HotSpot VMのオプションのデフォルト値

なお,JavaVM拡張オプションを簡易構築定義ファイルに指定する場合は,「param-name指定値」にadd.jvm.argを指定した場合に指定できる「param-valueの指定内容」にJavaVM拡張オプションを指定してください。