Compute Systems Manager 導入・設定ガイド
非クラスタ環境で運用していたWindowsの管理サーバを,クラスタ環境に移行します。
- インストールする前の確認作業
- クラスタ環境で運用する管理サーバの空き容量の確認
- クラスタ管理アプリケーションを使用して設定する前の確認
- デプロイメントマネージャーを使用している場合は,既存のイメージファイルの共有ディスクへの移動
- Compute Systems Managerが使用する作業ディレクトリの,共有ディスクへの移動
Compute Systems Managerが使用する作業ディレクトリの下に,すでにサブディレクトリやファイルなどが格納されているか確認してください。すでにサブディレクトリやファイルなどが格納されている場合は,共有ディスクにCompute Systems Managerが使用する作業ディレクトリを移動してください。
Compute Systems Managerが使用する作業ディレクトリについては,次のファイルに定義するhcsm.shared.directoryプロパティの説明を参照してください。
<Compute Systems Managerのインストールディレクトリ>\ComputeSystemsManager\conf\user.properties- データベースが使用するポート番号の確認
クラスタ環境に移行すると,データベースが使用するポート番号がデフォルト(22032/tcp)に設定されます。
ポート番号をデフォルト以外の番号に変更して運用している場合は,ポート番号を控えておいてください。- アンインストール前の確認作業
クラスタ環境に移行するには,Compute Systems Managerを含むHitachi Command Suite製品をいったんアンインストールする必要があります。
クラスタ環境に移行すると,設定がすべて初期化されます。設定をデフォルトから変更している場合は,設定内容を控えておいてください。非クラスタ環境で運用していたCompute Systems Managerを,クラスタ環境に移行する手順を次に示します。
- 次のコマンドを実行して,データベースをエクスポートします。
ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合は,その製品のデータベースもエクスポートされます。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>\bin\hcmds64dbtrans /export /workpath <作業用ディレクトリ> /file <アーカイブファイル> /auto- Compute Systems Managerをアンインストールします。
ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合は,その製品もアンインストールしてください。- クラスタ管理アプリケーションで,Compute Systems Managerのサービスを登録するグループの所有者を実行系ノードに移動し,クラスタ管理IPアドレスと共有ディスクをオンラインにします。
- 実行系ノードにCompute Systems Managerをインストールします。
インストールウィザードでは,クラスタ構成でのインストールを選択して,それぞれの画面で必要な情報を指定します。ほかのHitachi Command Suite製品ですでにクラスタ環境が構築されている場合は,その設定が適用されるため,再度指定する必要はありません。- 次のコマンドを実行して,エクスポートしたデータベースをインポートします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>\bin\hcmds64dbtrans /import /workpath <作業用ディレクトリ> /file <アーカイブファイル> /type ALL /auto- クラスタ管理アプリケーションで,Compute Systems Managerのサービスを登録するグループの所有者を待機系ノードに移動します。
- 待機系ノードにCompute Systems Managerをインストールします。
インストールの際には,次の条件に従ってください。
- インストール先を実行系ノードと同じにしてください。
- 実行系ノードでデプロイメントマネージャーをインストールした場合は,待機系ノードでもインストールしてください。
- データベースが使用するポート番号をデフォルト以外の番号に変更して運用する場合は,控えておいたポート番号を実行系および待機系の各ノードで設定します。
重要
- 32ビットのHitachi Command Suite共通コンポーネントを使用する製品がインストールされている場合は,その製品が使用するポート番号と競合しないことを確認してください。
- 日立製のサーバを管理対象にする場合は,必要に応じて,日立製のサーバに登録される管理サーバのIPアドレスがクラスタ管理IPアドレスになるように設定を変更します。
実行系および待機系の各ノードで,次のファイルのsvp.bind.addressプロパティに,クラスタ管理IPアドレスを指定します。
<Compute Systems Managerのインストールディレクトリ>\ComputeSystemsManager\conf\user.properties
参考
- svp.bind.addressプロパティを指定しない場合,日立製のサーバには実行系および待機系の各ノードのIPアドレスが登録されます。
- すでに運用中の日立製のサーバには,通信先の管理サーバのIPアドレスが登録されています。svp.bind.addressプロパティを指定すると,プロパティに指定したIPアドレスも新しく登録されます。日立製のサーバに登録されている管理サーバのIPアドレスは,Webコンソールで確認できます。使用していない管理サーバのIPアドレスが残っている場合は削除してください。
- 次のコマンドを実行して,Compute Systems Managerのクラスタ運用を開始します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /son /r <グループ名>- プラグインライセンスを登録する場合は,待機系ノードでライセンスキーを入力します。
- クラスタ管理アプリケーションで,Compute Systems Managerのサービスを登録するグループの所有者を実行系ノードに移動します。
- 待機系ノードでプラグインライセンスを登録した場合は,実行系ノードでも同様にライセンスキーを入力します。
- デプロイメントマネージャーをインストールした場合は,デプロイメントマネージャーを使用するためのクラスタ環境を設定します。
- デプロイメントマネージャーのイメージファイルを共有ディスクに移動した場合は,イメージファイルをインポートします。
イメージファイルのインポートなど,デプロイメントマネージャーのイメージファイルの管理については,マニュアル「Hitachi Command Suite Compute Systems Manager ユーザーズガイド」を参照してください。- 非クラスタ環境で運用していた時に,Device ManagerがTuning Managerとリモート接続していた場合は,必要に応じて,Tuning Managerのサービスを起動したあと,Tuning Managerと連携するための設定を再度実施します。
- 2.4.2 インストールする前の確認事項
- 2.4.3 Compute Systems Managerをインストールする(Windows)
- 2.6.2 アンインストールするための確認事項
- 2.6.3 アンインストールする(Windows)
- (1) ポート変更時に編集するHitachi Command Suite共通コンポーネントのプロパティ
- (3) ポートを変更する
- 7.2 デプロイメントマネージャーをインストールするための前提条件
- 7.5 デプロイメントマネージャーをインストールする
- 8.2.6 データベースを移行するための確認事項
- 8.2.7 移行元サーバからデータベースをエクスポートする
- 8.2.8 移行先サーバにデータベースをインポートする
- 9.1 クラスタを使用するための環境設定と運用とは
- 9.3.1 クラスタ運用を開始する環境設定手順の確認
- 9.3.2 クラスタ環境で運用する管理サーバの空き容量の確認
- 9.3.3 クラスタ管理アプリケーションを使用して設定する前の確認
- 9.7.1 クラスタ環境でウィルス検出プログラムを使用する場合に必要な設定
- 9.7.2 クラスタ環境で同期が必要な設定
- 9.7.3 デプロイメントマネージャーを使用する場合のクラスタ環境を設定する
- 9.8.3 Compute Systems Managerのクラスタ運用を開始する(Windows)
- B.1.3 Compute Systems Managerサーバのポートや機能に関するプロパティ(user.properties)
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