ファイルモードで運用していたScheduler ServerをDBモードへ移行する場合,次の手順で移行してください。
なお,バージョン07-32以前がインストールされているマシンをDBモードへ移行する場合は,先に「12.1.1 バージョンアップ手順(ファイルモード)」に示すバージョンアップ作業を実施してから,この項に示す移行作業を実施してください。
- ホームサーバの整合性を確保します。
ユーザ又は施設のホームサーバを変更した場合は,DBモードへの移行作業を行う前に,スケジュールデータの移動が完了している必要があります。ホームサーバの変更については,「9.5 ユーザのホームサーバ移動」及び「12.2.3 ユーザ又は施設のホームサーバの変更」を参照してください。
- ユーザIDの重複がないか確認します。
大文字と小文字しか区別のないユーザIDが複数登録されている場合,SFShiftコマンドの実行時にエラーが発生します。したがって,移行開始前にcheckidコマンドを実施し,重複しているユーザIDは削除してください。
- すべてのサーバの次に示すサービスを停止します。
- Groupmax Scheduler Server
- Groupmax Scheduler Server Tool
- Groupmax Facilities Manager
- Groupmax Facilities Manager Tool
- Scheduler Serverで次の作業を実行します。
- クライアント環境変数グループの登録
- AppoSV.iniへのDBモードの設定
- 管理ツールの実行
詳細は「7.1 Scheduler ServerマシンからHiRDBマシンへのデータ登録の流れ」を参照してください。
- SFShift.bat(SFShiftコマンド)を編集し,SFShift.batを実行します。
すべてのサーバにあるSFShift.batを編集します。
編集完了後,すべてのサーバでSFShift.batを実行してください。その際,-outオプションで指定するフォルダ名は,サーバごとに異なる名称を指定してください。
SFShift.batの編集内容と実行方法については,「7.5 SFShiftコマンドの実行」を参照してください。
- SFShift.batで生成されたファイルをフォルダ単位でHiRDBマシンへコピーします。
コピー対象のフォルダとコピー先は,親サーバと子サーバで次のように異なります。
- 親サーバの場合
次に示すフォルダごと,HiRDBマシンへコピーします。
<Scheduler Serverインストールフォルダ>\tool\sfshift\shift
HiRDBマシンへのコピー先フォルダは,SFShift.batの-pathオプションで指定したフォルダです。
- 子サーバの場合
次のフォルダ下のデータのうち,SFShift.batの-outオプションで指定したフォルダをHiRDBマシンへコピーします。
<Scheduler Serverインストールフォルダ>\tool\sfshift\shift
コピー先フォルダは,親サーバのコピー先フォルダを指定してください。
サーバごとのHiRDBマシンへコピーするフォルダの範囲を次の図に示します。
図12-1 サーバごとのHiRDBマシンへコピーするフォルダの範囲
![[図データ]](FIGURE/ZU120200.GIF)
- HiRDBマシン上にコピーしたバッチファイル及び制御情報ファイルを編集し,バッチファイルを実行します。
実行するバッチファイルは次のとおりです。詳細は「7.5 SFShiftコマンドの実行」を参照してください。
- 環境設定バッチファイル(HiRDBのコマンドを実行するための環境変数を設定)
- pdload実行バッチファイル(pdloadコマンドを実行)
- pdrorg実行バッチファイル(pdrorgコマンドを実行)
- マスターサーバ及びスレーブサーバで,次に示すDBMode.batを実行し,DBモードへ切り替えます。
<インストールディレクトリ>\bin\DBMode.bat
DBMode.batの実行については,「3.2.1 運用モードの決定」を参照してください。
- Scheduler Serverのコンフィギュレーション画面で項目を設定します。
コンフィギュレーション画面の設定については,「3.2.3 Scheduler Serverの環境設定(DBモードの場合)」を参照してください。
- Address Serverのユーザ情報をHiRDBに登録するために,次のコマンドを実行します。
- GetAdAllコマンド(DBモード用)
- HiRDBのpdloadコマンド(pdload実行バッチファイルで実行)
詳細については「7.7 ユーザ情報再作成」を参照してください。
- 管理ツールコマンドを実行します。
詳細については「7.8 管理ツールコマンドの実行」を参照してください。
- servicesファイルに,次のサービスのポート番号を設定します。
- ikisaki(20013/tcp)
- appoarea(20102/tcp)
詳細については「1.3(2) サービスのポート番号の設定」を参照してください。
- 次のサービスを起動します。
- Groupmax Scheduler Server
- Groupmax Facilities Manager
DBモードでは,次のサービスは起動しないでください。
- Groupmax Scheduler Server Tool
- Groupmax Facilities Manager Tool
詳細については「5. サーバ及び管理ツールサーバの起動と停止」を参照してください。
作業完了後,Scheduler ServerマシンとHiRDBマシンで,データのバックアップを取得してください。バックアップを取得するデータについては,「付録F バックアップ,リストアの方法」を参照してください。
- <クライアントで必要な作業>
- ファイルモードをマルチサーバ構成で使用していた環境からDBモードへ移行する場合,又はAppoSV.iniファイルのHomeServerパラメタに設定するサーバ名にファイルモードで使用していたSchedulerホームサーバ名とは異なるサーバ名を設定する場合は,クライアントで次の手順を実施してください。
- Scheduler Client又はFacilities Manager Client
移行前又は移行後に,すべてのクライアントで次の手順を実施してください。
1. Scheduler Client又はFacilities Manager Clientを起動します。
2. 「ツール」−「環境設定」を選択します。
3. 「ユーザ情報の保存」を「サーバで保存」にします。
4. Scheduler Client又はFacilities Manager Clientを終了します。
終了時に次のメッセージが出力された場合は,「はい」を選択します。
『現在クライアントにあるユーザ情報をサーバに保存しますか?
[注意]「はい」を選択すると別のクライアントPCから既にサーバに
保存している場合,上書きされます。』
- Groupmax Client Light又はGroupmax Client Light Ex 07-52以前
移行前又は移行後に,すべてのクライアントで次の手順を実施してください。
1. DBモード移行前から保存していたスケジュール画面を閉じる。
2. メンバツリーからメンバを選択してスケジュール画面を開き直す。
- 注意事項
- 上記の手順を実施しない場合,DBモードに移行する前から保存していたスケジュール画面を操作した際に,次の現象が発生する場合があります。
- スケジュールの表示に失敗する
- 予約に失敗する
- 自分又は上司のスケジュールを登録できない
- 自分又は上司のスケジュールを削除できない
- 自分又は上司のスケジュールの回答ができない
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