14.1.1 32ビット版SORT EEの環境変数
- 〈この項の構成〉
-
(1) EXSORTDATEOPT
日付(英数字)項目でソートするときに最小値とする基準年を指定できます。この指定は,キーまたは比較項目に日付属性「g」を指定した場合だけ有効となります。
環境変数名 : EXSORTDATEOPT 指定値 : 基準年度 |
基準年度には,西暦下2桁の数値を,1〜2桁の10進数で指定します。
基準年度はキーの比較時に,指定した値を年度の先頭に位置づけ,それより小さい値には,100を加えた値を設定します。
環境変数EXSORTDATEOPTおよび-dateoptパラメタの両方を省略した場合は,「70」が設定されます。
「0」を指定した場合は,文字項目で処理した結果と同じとなります。
コマンドでの指定方法については,「5.14 -dateoptパラメタ」を参照してください。
(2) EXSORTSORTTMPDIR
ソート用一時ファイルを割り当てるディレクトリを指定できます。この指定は,ソート機能の実行時だけ有効となります。
指定するディレクトリには,exsortコマンド実行ユーザの,読み込みおよび書き込み権限が必要です。また,NFSなどの共用ボリュームは指定しないでください。
コマンドでの指定方法については,「5.11 -sorttmpdirパラメタ」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTSORTTMPDIR 指定値 : ソート用一時ファイルのディレクトリ名 |
(3) EXSORTMERGETMPDIR
マージ用一時ファイルを割り当てるディレクトリを指定できます。この指定は,ソート機能の実行時だけ有効となります。
指定するディレクトリには,exsortコマンド実行ユーザの,読み込みおよび書き込み権限が必要です。また,NFSなどの共用ボリュームは指定しないでください。
コマンドでの指定方法については,「5.12 -mergetmpdirパラメタ」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTMERGETMPDIR 指定値 : マージ用一時ファイルのディレクトリ名 |
(4) EXSORTWORKSIZE
ソート機能で使用するワークバッファのサイズを指定します。この指定は,ソート機能の実行時だけ有効となります。
コマンドでの指定方法,優先順位,および注意事項については,「5.13 -worksizeパラメタ」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTWORKSIZE 指定値 :{ ワークバッファサイズ | AUTO [,最大ワークバッファサイズ] | INCORE [,最大ワークバッファサイズ] } |
- ワークバッファサイズ
-
ワークバッファサイズはMB単位の1〜4桁の数字で指定します。
指定できる範囲は,1〜2,000です。
- AUTO
-
自動で見積もりしたワークバッファサイズが適用されます(アウトコアソート対応)。
- INCORE
-
自動で見積もりしたワークバッファサイズが適用されます(インコアソート対応)。
- 最大ワークバッファサイズ
-
ソート処理で使用するワークバッファサイズの最大値を指定します。
最大ワークバッファサイズはMB単位の1〜4桁の数字で指定します。
指定できる範囲は,1〜2,000です。
指定を省略した場合は2,000(MB)を仮定します。
(5) EXSORTMSGOPT
コマンド実行時のメッセージ出力オプションを指定します。指定値と意味は,OSによって異なります。
環境変数名 : EXSORTMSGOPT 指定値 : オプション番号 |
-
Windows
環境変数EXSORTMSGOPTを省略した場合は,SORT環境ファイルのmsg_optオプションの指定を有効とします。環境変数およびSORT環境ファイルのどちらも省略した場合は,0(ゼロ)を設定します。
各オプションの意味を,次の表に示します。
オプション番号 |
意味 |
---|---|
0または7 |
すべてのメッセージを標準エラーファイルに出力する。 |
1または8 |
エラーメッセージだけを標準エラーファイルに出力する。 |
2 |
すべてのメッセージを出力しない。 |
3 |
すべてのメッセージを,環境変数EXSORTMSGFILEまたは環境ファイルのmsg_fileオプションで指定したファイルに出力する。 |
4 |
エラーメッセージだけを,環境変数EXSORTMSGFILEまたは環境ファイルのmsg_fileオプションで指定したファイルに出力する。 |
5 |
すべてのメッセージをイベントログファイルに出力する。 |
6 |
エラーメッセージだけをイベントログファイルに出力する。 |
9 |
すべてのメッセージを標準出力ファイル※に出力する。 |
10 |
エラーメッセージだけを標準出力ファイル※に出力する。 |
11 |
正常終了メッセージだけを標準出力ファイル※に出力する。 |
12または15 |
正常終了メッセージだけを標準エラーファイルに出力する。 |
13 |
正常終了メッセージだけを環境変数EXSORTMSGFILEまたは環境ファイルのmsg_fileオプションで指定したファイルに出力する。 |
14 |
正常終了メッセージだけをイベントログファイルに出力する。 |
16 |
正常終了メッセージを標準出力ファイル※に,エラーメッセージを標準エラーファイルに出力する。 |
-
UNIX
指定を省略した場合は,7を設定します。各オプションの意味を,次の表に示します。
オプション番号 |
意味 |
---|---|
2 |
すべてのメッセージを画面に表示しない。 |
3 |
環境変数EXSORTMSGFILEで指定したファイルに,すべてのメッセージを出力する。 |
4 |
環境変数EXSORTMSGFILEで指定したファイルに,エラーメッセージだけを出力する。 |
7 |
標準エラーファイルにすべてのメッセージを出力する。 |
8 |
標準エラーファイルにエラーメッセージだけを出力する。 |
9 |
すべてのメッセージを標準出力ファイル※に出力する。 |
10 |
エラーメッセージだけを標準出力ファイル※に出力する。 |
11 |
正常終了メッセージだけを標準出力ファイル※に出力する。 |
13 |
正常終了メッセージだけを環境変数EXSORTMSGFILEで指定したファイルに出力する。 |
15 |
正常終了メッセージだけを標準エラーファイルに出力する。 |
16 |
正常終了メッセージを標準出力ファイル※に,エラーメッセージを標準エラーファイルに出力する。 |
また,オプション番号「3」または「4」を指定したときの,ファイル出力時のメッセージ形式を次に示します。
yyyy/mm/dd△hh:mm:ss△[SORT△EE]△[xx…xx]△KBLSnnnn-x△△zzz…zzz |
- (凡例)
-
△:1文字の全角スペース
yyyy/mm/dd:メッセージ発行日(年/月/日)
hh:mm:ss:メッセージ発行時刻(時:分:秒)
[SORT△EE]:製品名
[xx…xx]:コマンドを実行したコンピュータ名称
KBLSnnnn-x:メッセージID
zzz…zzz:メッセージテキスト
(6) EXSORTMSGFILE
コマンド実行時のメッセージの出力先ファイル名を指定します。この指定は,環境変数EXSORTMSGOPTで「3」または「4」を指定した場合にだけ有効となります。
環境変数名 : EXSORTMSGFILE 指定値 : メッセージの出力先ファイル名 |
環境変数EXSORTMSGOPTが指定されている場合は,この指定を有効とします。
環境変数EXSORTMSGOPTが省略で,SORT環境ファイルmsg_optの指定を有効とした場合,SORT環境ファイルmsg_fileオプションに指定されたファイル名を有効とします。
(7) EXSORTMGTOPT
チェック機能の緩和に関するオプションを指定します。
各オプションの指定順序は任意です。複数のオプションを指定する場合,コンマ(,)で区切って指定します。コンマの前後に空白またはタブを入れないでください。
【指定例】
EXSORTMGTOPT=KEY_INVALID_NOCHK,SUM_INVALID_NOCHK |
(a)〜(e)に示すオプションは,対応するコマンドオプションが用意されています。
コマンドの指定はEXSORTMGTOPTよりも優先度が高いため,これらのオプションのうち,どれかをexsortコマンドに指定した場合,EXSORTMGTOPTの指定はexsortコマンド指定に置き換わります。
例えば,「EXSORTMGTOPT=KEY_INVALID_NOCHK,DATE_INVALID_NOCHK」が指定されているシステムで,「-cmdopt SUMNOCHK」を指定したexsortコマンドを実行した場合,コマンド指定の「SUMNOCHK」だけが有効となります。
コマンドオプションについては,「表14-1 SORT EEに関係する環境変数(Windowsの場合)」または「表14-2 SORT EEに関係する環境変数(UNIXの場合)」を参照してください。
(a) KEY_INVALID_NOCHKオプション
キーまたは比較項目の属性が外部10進数または内部10進数の場合,入力データの形式が不正であってもエラーにしないオプションです。
機能の詳細は,「5.5.9 10進キーのチェックオプション(KEYNOCHKオプション)」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTMGTOPT 指定値 : KEY_INVALID_NOCHK |
(b) SUM_INVALID_NOCHKオプション
集約項目の属性が外部10進数または内部10進数の場合,入力データの形式が不正であってもエラーにしないオプションです。
機能の詳細は,「5.5.10 10進集約項目のチェックオプション(SUMNOCHKオプション)」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTMGTOPT 指定値 : SUM_INVALID_NOCHK |
(c) VKEY_POS_NOCHKオプション
キーの指定範囲のチェックを緩和するオプションです。
-
可変長順編成ファイルのキーの指定範囲が最小レコード長を超えていても,エラーにしません。
-
テキストファイルのキーの指定範囲が実レコード長を超えていても,エラーにしません。
機能の詳細は,「5.5.11 キー位置のチェックオプション(POSNOCHKオプション)」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTMGTOPT 指定値 : VKEY_POS_NOCHK |
(d) DATE_INVALID_NOCHKオプション
年号に空白,Low_value(x'0000'),High_value(x'FFFF')などの値が設定されていても,エラーとしないオプションです。
機能の詳細は,「5.5.12 日付データのチェックオプション(DATENOCHKオプション)」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTMGTOPT 指定値 : DATE_INVALID_NOCHK |
(e) DATETIME_INVALID_NOCHKオプション
キーまたは比較項目の属性が日付時刻の場合,入力データの形式が不正であってもエラーにしないオプションです。
機能の詳細は,「5.5.13 日付時刻データのチェックオプション(DATETIMENOCHKオプション)」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTMGTOPT 指定値 : DATETIME_INVALID_NOCHK |
(f) LOCK_INVALIDオプション
SORT,SORT EE,COBOL,ISAMプログラムの処理間で,入出力ファイルのオープンモードを指定します。この指定はUNIXだけ有効となります。
機能の詳細は,「5.5.14 入出力ファイル共用・排他オプション(NOLOCK|EXCオプション)」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTMGTOPT 指定値 : LOCK_INVALID |
(9) EXSORTIOSIZE
入力ファイル,出力ファイル,ソート用一時ファイル,およびマージ用一時ファイルに対する1回のI/Oサイズを指定します。
環境変数名 : EXSORTIOSIZE 指定値 : I/Oサイズ |
I/Oサイズは10進数(単位はKB)で指定します。
指定できる範囲は,8〜32,768です。
(10) EXSORTINPIOSIZE
入力ファイルに対する1回のI/Oサイズを指定します。
環境変数名 : EXSORTINPIOSIZE 指定値 : I/Oサイズ |
I/Oサイズは10進数(単位はKB)で指定します。
指定できる範囲は,8〜32,768です。
(11) EXSORTOUTIOSIZE
出力ファイルに対する1回のI/Oサイズを指定します。
環境変数名 : EXSORTOUTIOSIZE 指定値 : I/Oサイズ |
I/Oサイズは10進数(単位はKB)で指定します。
指定できる範囲は,8〜32,768です。
(12) EXSORTSORTTMPIOSIZE
ソート用一時ファイルに対する1回のI/Oサイズを指定します。
環境変数名 : EXSORTSORTTMPIOSIZE 指定値 : I/Oサイズ |
I/Oサイズは10進数(単位はKB)で指定します。
指定できる範囲は,8〜32,768です。
(13) EXSORTMERGETMPIOSIZE
マージ用一時ファイルに対する1回のI/Oサイズを指定します。
環境変数名 : EXSORTMERGETMPIOSIZE 指定値 : I/Oサイズ |
I/Oサイズは10進数(単位はKB)で指定します。
指定できる範囲は,8〜32,768です。
(14) EXSORT_HI_WORKSIZE
ソート機能で使用するワークバッファのサイズを指定します。
exsortコマンドの-worksizeパラメタ,または環境変数「EXSORTWORKSIZE」の指定があっても,環境変数「EXSORT_HI_WORKSIZE」で指定された値を,ワークサイズとして置き換えます。
なお,この指定はソート機能の実行時だけ有効となります。
環境変数名 : EXSORT_HI_WORKSIZE 指定値 :{ ワークバッファサイズ | AUTO [,最大ワークバッファサイズ] | INCORE [,最大ワークバッファサイズ] } |
指定値は,「14.1.1(4) EXSORTWORKSIZE」を参照してください。
(15) EXSORTBOMLNGIN
Unicodeシグニチャ(以降,BOMと呼びます)の読み飛ばし機能を使用できます。
環境変数名 : EXSORTBOMLNGIN 指定値 : UNICODE |
-
この環境変数を指定すると,すべての入力ファイルのBOMを読み飛ばします。
-
環境変数「EXSORTBOMGETPUT」と,この環境変数のどちらの指定もない場合,入力ファイルのBOMを読み飛ばさずに,レコードデータとして処理します。
-
出力ファイルにBOMを付けたい場合は,環境変数「EXSORTBOMLNGOUT」の指定が必要です。環境変数「EXSORTBOMLNGOUT」については,「14.1.1(16) EXSORTBOMLNGOUT」を参照してください。
-
出力ファイルのBOMの種類と有無を,入力ファイルに合わせたい場合は,環境変数「EXSORTBOMGETPUT」を指定します。環境変数「EXSORTBOMGETPUT」については,「14.1.1(17) EXSORTBOMGETPUT」を参照してください。
-
この環境変数に「UNICODE」を指定すると,次の形式のBOMを読み飛ばします。
BOM形式
バイト長
説明
0xEFBBBF
3
UTF-8
0xFFFE
2
UTF-16LE(UTF-16 little endian)
0xFEFF
2
UTF-16BE(UTF-16 big endian)
0xFFFE0000
4
UTF-32LE(UTF-32 little endian)
0x0000FEFF
4
UTF-32BE(UTF-32 big endian)
(16) EXSORTBOMLNGOUT
Unicodeシグニチャ(以降,BOMと呼びます)の付加機能を使用できます。
環境変数名 : EXSORTBOMLNGOUT 指定値 : {UTF8|UTF16LE|UTF16BE|UTF32LE|UTF32BE} |
-
環境変数「EXSORTBOMGETPUT」の指定がある場合,この環境変数の指定は無視されます。環境変数「EXSORTBOMGETPUT」については,「14.1.1(17) EXSORTBOMGETPUT」を参照してください。
-
環境変数「EXSORTBOMGETPUT」と,この環境変数のどちらの指定もない場合,出力ファイルにはBOMは付けられません。
-
入力ファイルのBOMを読み飛ばしたい場合は,環境変数「EXSORTBOMLNGIN」または「EXSORTBOMGETPUT」の指定が必要です。環境変数「EXSORTBOMLNGIN」については,「14.1.1(15) EXSORTBOMLNGIN」を,環境変数「EXSORTBOMGETPUT」については,「14.1.1(17) EXSORTBOMGETPUT」を参照してください。
-
この環境変数の指定値に対応するBOMを,出力ファイルに付けます。指定値に対応するBOM形式を次に示します。
指定値
BOM形式
バイト長
説明
UTF8
0xEFBBBF
3
UTF-8
UTF16LE
0xFFFE
2
UTF-16 little endian
UTF16BE
0xFEFF
2
UTF-16 big endian
UTF32LE
0xFFFE0000
4
UTF-32 little endian
UTF32BE
0x0000FEFF
4
UTF-32 big endian
(17) EXSORTBOMGETPUT
Unicodeシグニチャ(以降,BOMと呼びます)の読み飛ばしおよび付加機能を使用できます。
環境変数名 : EXSORTBOMGETPUT 指定値 : AUTOBOM |
-
この環境変数の指定は,環境変数「EXSORTBOMLNGOUT」よりも優先されます。環境変数「EXSORTBOMLNGOUT」については,「14.1.1(16) EXSORTBOMLNGOUT」を参照してください。
-
SORT EEで使用できるBOM形式を次に示します。
BOM形式
バイト長
説明
0xEFBBBF
3
UTF-8
0xFFFE
2
UTF-16LE(UTF-16 little endian)
0xFEFF
2
UTF-16BE(UTF-16 big endian)
0xFFFE0000
4
UTF-32LE(UTF-32 little endian)
0x0000FEFF
4
UTF-32BE(UTF-32 big endian)
-
この環境変数を指定した場合の動作は次のとおりです。
-
すべての入力ファイルのBOMを読み飛ばします。
-
入力ファイルのBOMと同じ形式のBOMを,すべての出力ファイルに付けます。入力ファイルが複数個の場合は,先頭の入力ファイルのBOM形式を付けます。
-
入力ファイルにBOMがなければ,すべての出力ファイルにBOMを付けません。入力ファイルが複数個の場合は,先頭の入力ファイルのBOMの有無が該当します。2個目以降の入力ファイルにBOMがあっても,先頭の入力ファイルにBOMがなければ出力ファイルには付けません。
環境変数の指定の有無による,入力ファイルのBOMの読み飛ばし,および出力ファイルへのBOMの付加を次の表に示します。
表14‒3 環境変数の指定の有無による,入力ファイルのBOMの読み飛ばし,および出力ファイルへのBOMの付加(先頭の入力ファイルにBOMがある場合) 環境変数の指定の有無
BOMの読み飛ばし
BOMの付加
EXSORTBOMLNGIN
EXSORTBOMLNGOUT
EXSORTBOMGETPUT
無
無
無
−
×
有
無
無
○
×
有
有
無
○
◎
有
無
有
○
●
有
有
有
○
●
無
有
無
−
◎
無
有
有
○
●
無
無
有
○
●
表14‒4 環境変数の指定の有無による,入力ファイルのBOMの読み飛ばし,および出力ファイルへのBOMの付加(先頭の入力ファイルにBOMがない場合) 環境変数の指定の有無
BOMの読み飛ばし
BOMの付加
EXSORTBOMLNGIN
EXSORTBOMLNGOUT
EXSORTBOMGETPUT
無
無
無
−
×
有
無
無
−
×
有
有
無
−
◎
有
無
有
−
×
有
有
有
−
×
無
有
無
−
◎
無
有
有
−
×
無
無
有
−
×
-
(18) EXSORTSTRINGDIR
ソート用ワークバッファが不足した場合に,ワークバッファ内のストリング情報を退避する一時ファイルを作成するディレクトリを指定します。
指定するディレクトリには,exsortコマンド実行ユーザの,読み込みおよび書き込み権限が必要です。また,NFSなどの共用ボリュームは指定しないでください。
この環境変数を指定しない場合,ソート用一時ファイルのディレクトリに,ストリング情報格納一時ファイルが作成されます。この指定は,ソート機能の実行時だけ有効となります。また,ワークバッファが不足した場合にだけ,一時ファイルを作成します。
ワークバッファが不足してストリング情報格納一時ファイルを作成した場合,「KBLS1133-I ソート用ワークバッファサイズが不足しています。」のメッセージを出力します。KBLS1133-Iメッセージが出力された場合の原因と対処方法の詳細は,「付録L.4 SORTのメッセージ一覧」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTSTRINGDIR 指定値 : ストリング情報格納一時ファイルディレクトリ |
(19) EXSORTSUPPRESSSPLITMSG
ファイル分割終了時,KBLS1010-Iメッセージの出力を抑止します。この指定は,ファイル分割機能だけで有効となります。
環境変数名 : EXSORTSUPPRESSSPLITMSG 指定値 : YES |
(20) EXSORTSUPPRESSCATMSG
ファイル連結終了時,KBLS1011-Iメッセージの出力を抑止します。この指定は,ファイル連結機能だけで有効となります。
環境変数名 : EXSORTSUPPRESSCATMSG 指定値 : YES |
(21) EXSORTNOCREATEZEROFILE
ファイル分割後の出力ファイルに格納するレコード件数が0件の場合,出力ファイルの作成を抑止します。また,0件レコードであったことを示すKBLS1010-Iメッセージも抑止します。この指定は,ファイル分割機能だけで有効となります。
環境変数名 : EXSORTNOCREATEZEROFILE 指定値 : YES |
-
環境変数EXSORTNOCREATEZEROFILEは,ファイル分割機能使用時に-cmdoptパラメタのOVWRT,およびINPOVWRTオプションと同時に指定できません。
-
環境変数EXSORTOUTFILENODUPCHKは同時に指定できません。
(22) EXSORTCATINPNOERR
-catinpパラメタのfileオペランドで指定した入力ファイルの一部が存在しない場合でも,連結処理を続行します。この指定は,ファイル連結機能だけで有効となります。
環境変数名 : EXSORTCATINPNOERR 指定値 : YES |
(23) EXSORTFILESPLITNUMB
ファイル分割時,出力ファイル名に付加する追番の桁数を指定します。この指定がない場合は,追番の桁数は8を設定します。
環境変数名 : EXSORTFILESPLITNUMB 指定値 : 追番の桁数 |
追番の桁数は1桁の数字で指定します。
指定できる値は,1〜8です。
(24) EXSORTSPLITNUMBONE
ファイル分割時,分割キーを指定しても出力ファイル名に付加する追番の個数は一個とします。
環境変数名 : EXSORTSPLITNUMBONE 指定値 : YES |
(25) EXSORTSPLITTMPDIR
ファイル分割用一時ファイルのディレクトリを指定します。この指定は,均等分割情報によるファイル分割時だけで有効となります。
指定するディレクトリには,exsortコマンド実行ユーザの,読み込みおよび書き込み権限が必要です。また,NFSなどの共用ボリュームは指定しないでください。
環境変数名 : EXSORTSPLITTMPDIR 指定値 : ファイル分割用一時ファイルのディレクトリ名 |
(26) EXSORTSPLITTMPIOSIZE
ファイル分割用一時ファイルに対する1回のI/Oサイズを指定します。
環境変数名 : EXSORTSPLITTMPIOSIZE 指定値 : I/Oサイズ |
I/Oサイズは10進数(単位はKB)で指定します。
指定できる範囲は,8〜32,768です。
(27) EXSORTCATNAMESEQ(Windowsの場合)
ファイル連結時,-catinpパラメタでsuffixまたはprefixオペランドを指定した場合の入力ファイルの入力順対応コードを指定します。
環境変数名 : EXSORTCATNAMESEQ 指定値 : 入力ファイルの入力順対応コード |
入力ファイルの入力順対応コードの指定値と意味については,「5.26.4 nameseqオペランド(Windowsの場合)」を参照してください。
(28) EXSORTOVFERROPT
集約機能で集約結果がオーバーフローした場合にエラーにします。
この指定は,集約機能だけ有効となります。
環境変数名 : EXSORTOVFERROPT 指定値 : YES |
(29) EXSORTGOPTION
CSV日付属性「g」の桁修飾文字を変更するオプションです。
環境変数名 : EXSORTGOPTION 指定値 : YES |
-
このオプションの指定有無によって,「年月日{T|空白}時分秒」形式の入力データの扱いが異なります。詳細を次の表に示します。
EXSORTGOPTION
オプションの指定有無
日付と時刻の切り分け
日付データの
桁修飾文字
指定なし
Tおよび空白を日付と時刻の区切り文字として扱いません。
ハイフン,スラント
指定あり
Tおよび空白を日付と時刻の区切り文字として扱います。「年月日」部分の日付データだけを有効とし,「時分秒」部分の時刻データは無視します。
区切り文字{T|空白}がない場合,入力データを「年月日」の日付データとして扱います。
ハイフン,スラント,およびピリオド
-
このオプションは,CSV日付属性「g」を指定したときだけ有効です。
-
このオプションの有無にかかわらず,CSV日付属性「g」では,日付またがりを調整しません。日付またがりを調整したい場合は,CSV日付時刻属性「h」を使用してください。
日付またがりの例
「2013-9-31」は翌月に,「2013-13-1」は翌年にまたがるデータですが,CSV日付属性「g」ではまたがりを調整しないで,入力データをそのまま比較します。なお,CSV日付時刻属性「h」では,「2013-9-31」を翌月1日の「2013-10-1」として,「2013-13-1」を翌年の「2014-1-1」として扱います。
(30) EXSORTPACKSIGNTYPE
内部10進数の符号の範囲を変更するオプションです。
環境変数名 : EXSORTPACKSIGNTYPE 指定値 : {SE|MF} |
-
このオプションは,属性コード「p」で指定した内部10進数の符号に対してだけ有効です。
-
この環境変数の指定がない場合,環境変数ファイル「EXS_PACK_SIGNTYPE」の指定を仮定します。
-
この環境変数と,環境変数ファイル「EXS_PACK_SIGNTYPE」の両方の指定がない場合は,「SE」を仮定します。
-
環境ファイルの指定方法については,環境ファイル「15.1.1(22) EXS_PACK_SIGNTYPE」を参照してください。
オプション指定
符号
キー・比較項目
集約項目
集約結果
KEYNOCHK指定時の不正データの扱い
SE
正
C
C
C
-
数値部が0〜9以外の場合,JIS8単位コード体系に従って比較します。
-
符号部がC,D,F以外の場合は,内部10進数を正値として扱います。
負
D
D
D
符号なし
(絶対値)
F※1
F※1
C
(F※2)
MF
正
0,2,4,6,8,A,C,E
A,C,E
C
-
数値部が0〜9以外の場合,JIS8単位コード体系に従って比較します。
負
1,3,5,7,9,B,D
B,D
D
符号なし
(絶対値)
F※1
F※1
C
(F※2)
-
(31) EXSORTUNPACKDATATYPE
外部10進数のデータ形式を変更するオプションです。
環境変数名 : EXSORTUNPACKDATATYPE 指定値 : {ASCII-1|ASCII-2|EBCDIK} |
-
このオプションが有効な属性コードは次のとおりです。
z(外部10進数)
x(左符号付き外部10進数)
s(右分離符号付き外部10進数)
t(左分離符号付き外部10進数)
d(左分離符号付き数字)
g(日付)で指定した2桁年号部分
-
CSVの属性コード「z(固定小数点数)」,「g(日付)」および「h(日付時刻)」には適用されません。指定しても無効となります。
-
入力データのエンコードに「UCS-2LE」,「UCS-2BE」,「UTF-16LE」,「UTF-16BE」,「UCS-4LE」,「UCS-4BE」,「UTF-32LE」,「UTF-32BE」または「UNICODE(入力ファイルのUnicodeシグニチャ(BOM)の形式がUTF-16LE,UTF-16BE,UTF-32LEまたはUTF-32BE)」を指定した場合,このオプションは無効となります。
-
この環境変数の指定がない場合,環境変数ファイル「EXS_UNPACK_DATATYPE」の指定を仮定します。
-
この環境変数と,環境変数ファイル「EXS_UNPACK_DATATYPE」の両方の指定がない場合は,「ASCII-1」を仮定します。
-
環境ファイルの指定方法については,環境ファイル「15.1.1(23) EXS_UNPACK_DATATYPE」を参照してください。
-
指定したデータ形式に合致しない場合,不正データ形式でKBLS1211-Eエラーとなります。
-
10進数の不正データをエラーにしない「10進キーのキーチェック緩和機能オプション(-cmdopt KEYNOCHK)」と一緒に指定できます。KEYNOCHKオプションを指定した場合の不正データの扱いを表14-6,表14-7に示します。
-
日付の不正データをエラーにしない「日付データのチェック緩和機能オプション(-cmdopt DATENOCHK)」と一緒に指定できます。DATENOCHKオプションを指定した場合の不正データの扱いを表14-8に示します。
表14‒5 外部10進データ形式 数値
オプション指定
ASCII-1
ASCII-2
EBCDIK
数字
(絶対値)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0(0x30)
1(0x31)
2(0x32)
3(0x33)
4(0x34)
5(0x35)
6(0x36)
7(0x37)
8(0x38)
9(0x39)
0(0x30)
1(0x31)
2(0x32)
3(0x33)
4(0x34)
5(0x35)
6(0x36)
7(0x37)
8(0x38)
9(0x39)
0(0xF0)
1(0xF1)
2(0xF2)
3(0xF3)
4(0xF4)
5(0xF5)
6(0xF6)
7(0xF7)
8(0xF8)
9(0xF9)
正値
+0
+1
+2
+3
+4
+5
+6
+7
+8
+9
0(0x30)
1(0x31)
2(0x32)
3(0x33)
4(0x34)
5(0x35)
6(0x36)
7(0x37)
8(0x38)
9(0x39)
{(0x7B)
A(0x41)
B(0x42)
C(0x43)
D(0x44)
E(0x45)
F(0x46)
G(0x47)
H(0x48)
I(0x49)
{(0xC0)
A(0xC1)
B(0xC2)
C(0xC3)
D(0xC4)
E(0xC5)
F(0xC6)
G(0xC7)
H(0xC8)
I(0xC9)
負数
-0
-1
-2
-3
-4
-5
-6
-7
-8
-9
p(0x70)
q(0x71)
r(0x72)
s(0x73)
t(0x74)
u(0x75)
v(0x76)
w(0x77)
x(0x78)
y(0x79)
}(0x7D)
J(0x4A)
K(0x4B)
L(0x4C)
M(0x4D)
N(0x4E)
O(0x4F)
P(0x50)
Q(0x51)
R(0x52)
}(0xD0)
J(0xD1)
K(0xD2)
L(0xD3)
M(0xD4)
N(0xD5)
O(0xD6)
P(0xD7)
Q(0xD8)
R(0xD9)
分離符号
正
負
+(0x2B)
-(0x2D)
+(0x2B)
-(0x2D)
+(0x4E)
-(0x60)
表14‒6 外部10進数(z,x)不正データの扱い オプション指定値
KEYNOCHK指定時の不正データの扱い
ASCII-1
-
ゾーン部は比較対象外です。
-
数値部が0〜9以外の場合,JIS8単位コード体系に従って比較します。
-
符号部が3,7以外の場合は,外部10進数を正値として扱います。
ASCII-2
-
ゾーン部は比較対象外です。
-
数値部が0〜9以外の場合,JIS8単位コード体系に従って比較します。
-
符号部が4,5以外の場合は,外部10進数を正値として扱います。
EBCDIK
-
ゾーン部は比較対象外です。
-
数値部が0〜9以外の場合,EBCDIKコード体系に従って比較します。
-
符号部がC,D以外の場合は,外部10進数を次のとおり扱います。
(正)0,2,4,6,8,A,C,E,F
(負)1,3,5,7,9,B,D
表14‒7 分離符号付き外部10進数(s,t)不正データの扱い オプション指定値
KEYNOCHK指定時の不正データの扱い
ASCII-1
ASCII-2
-
数値部が0x30〜0x39以外の場合,JIS8単位コード体系に従って比較します。
-
符号部が0x2B,0x2D以外の場合は,外部10進数を正値として扱います。
EBCDIK
-
数値部が0xF0〜0xF9以外の場合,EBCDIKコード体系に従って比較します。
-
符号部が0x4E,0x60以外の場合は,外部10進数を正値として扱います。
表14‒8 日付(g) 不正データの扱い オプション指定値
DATENOCHK指定時の不正データの扱い
ASCII-1
ASCII-2
-
キーの先頭2文字(西暦下2桁の数値)が指すデータ内容が0x30〜0x39以外の場合,JIS8単位コード体系に従って比較します。
EBCDIK
-
キーの先頭2文字(西暦下2桁の数値)が指すデータ内容が0xF0〜0xF9以外の場合,EBCDIKコード体系に従って比較します。
-
(32) EXSORTDELBLANKLINE
改行だけのデータがないレコード(空行)を削除して入力できるオプションです。
このオプションは,入力ファイル編成がテキストファイル,またはCSVファイルのときに有効となります。入力ファイル編成が固定長順編成ファイル,または可変長順編成ファイルの場合は,指定しても無視されます。
環境変数名 : EXSORTDELBLANKLINE 指定値 : YES |
(33) EXSORTOUTFILENUMUNLIMIT【08-50以降】
出力ファイル(-outfile)パラメタの指定個数を制限なしにします。
指定できる-outfileパラメタの最小値および最大値については,「3.3.1 パラメタ」の表3-7を参照してください。環境ファイルの指定方法については,環境ファイル「15.1.1(24) EXS_OUTFILENUMUNLIMIT【08-50以降】」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTOUTFILENUMUNLIMIT 指定値 : YES |
(34) EXSORTPRMSIZEUNLIMIT【08-50以降】
exsortパラメタファイルのサイズを制限なしにします。
exsortパラメタファイルの形式については,「4.5.1 ファイル形式」を参照してください。環境ファイルの指定方法については,環境ファイル「15.1.1(25) EXS_PRMSIZEUNLIMIT【08-50以降】」を参照してください。
環境変数名 : EXSORTPRMSIZEUNLIMIT 指定値 : YES |
(35) EXSORTOUTFILENODUPCHK【08-50以降】
出力ファイルパラメタ(-outfile,-catoutまたは-splitoutパラメタ)で指定された出力ファイル名の重複チェックを抑止します。
環境変数名 : EXSORTOUTFILENODUPCHK 指定値 : YES |
-
抑止する重複チェック項目は「入力ファイル名と出力ファイル名」,「出力ファイル名同士」および「exsortパラメタファイル名と出力ファイル名」です。「入力ファイル名とexsortパラメタファイル名」の重複はチェックします。
-
ファイルの上書きオプション(-cmdopt OVWRT)との同時指定を必須とします。OVWRTオプションの指定がない場合,KBLS1122-Eエラーとなります。
-
環境変数EXSORTNOCREATEZEROFILEは,同時に指定できません。
-
この環境変数を指定した場合,同一名の出力ファイルを指定してもエラーになりません。また,同一名の出力ファイルを指定した場合,出力ファイルの内容は保証されません。