9.1 保守運用時の作業の概要について
保守運用とは、システムのメンテナンスを目的とした運用です。稼働状況の変化やシステム構成の変更に対応するための作業を実施します。保守運用の作業の目的と作業項目、実行方法の種別など、保守運用時の作業の概要について説明します。
保守運用時の作業一覧
保守運用時の作業の目的と作業項目を次の表に示します。
項番 |
作業の目的 |
作業項目 |
---|---|---|
1 |
次のような場合に、Application Serverの環境定義を変更します。
環境定義を変更する場合、一連の作業をする前にパフォーマンストレーサー、サーバインスタンス、およびWebサーバを一括停止します。また、一連の作業が完了したら、Application Serverを一括起動します。 |
setサブコマンドを使用してApplication Serverの設定を変更する |
2 |
サーバテンプレートを使用してWeb サーバの設定を変更する |
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3 |
create-jvm-optionsサブコマンドを使用してJava VMオプションを変更する |
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4 |
asadminユーティリティーコマンドのプロセスに適用する環境変数を変更する |
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5 |
アプリケーションへの機能追加や不具合対策などを実施するため、Application Serverで稼働しているアプリケーションを入れ替えます。 |
アプリケーションを入れ替える |
6 |
定期的なメンテナンス時などネットワーク構成を変更する際に、Application ServerがインストールされているホストのIPアドレスやホスト名を変更します。 |
IPアドレスおよびホスト名を変更する |
7 |
Application Serverの環境定義の変更に際して設定を保管する場合などに、環境情報をバックアップします。また、環境定義の変更に失敗するなど、バックアップした環境情報を復元する場合にリストアします。 |
環境情報をバックアップする |
8 |
環境情報をリストアする |
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9 |
Application Serverの修正パッチが発行された際やシステムの定期メンテナンス時などに、修正パッチおよび修正版を適用します。 |
修正パッチおよび修正版を適用する |
10 |
マシン構成や環境定義の見直しに向けて、システムの利用状況(アクセスログなど)や動作状況(稼働情報ファイル)を確認します。 |
システムの利用状況を確認する |
11 |
システムの動作状況を確認する |
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12 |
業務処理量の増加が判明した場合や、将来予期される業務処理に備える場合などに、マシンを増設してほかのApplication Serverと同じ設定をします。 |
システムをスケールアウトする |
13 |
Application ServerまたはApplication Server for Developersのバージョンアップ版を適用します。 |
Application ServerまたはApplication Server for Developersをバージョンアップする |
保守運用時の作業の実行方法の種別
保守運用時の作業は、次のどちらの方法でも実行できます。このマニュアルでは、コマンドを利用した方法で実行手順を説明しています。
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コマンド
このマニュアルに記載されている手順のとおりに実行します。コマンドは管理者権限で実行します。
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Administration Console
Administration Consoleにログインして、GUIを利用して作業を実行します。