Hitachi

 Hitachi Application Server V10 ユーザーズガイドWindows®用)


9.3 アプリケーションを入れ替える

アプリケーションへの機能追加や不具合対策などを実施するため、Application Serverで稼働するアプリケーションを入れ替えます。この作業には、稼働中のApplication Serverを停止させたあと、入れ替え対象のアプリケーションをasadminユーティリティーコマンドのundeployサブコマンドでアンデプロイし、変更後のアプリケーションをdeployサブコマンドでデプロイします。なお、ハードウェアロードバランサーを使用している場合は、最初に、ハードウェアロードバランサーを閉塞します。

前提条件

想定ユーザー

操作手順

  1. ハードウェアロードバランサーを使用している場合は、ハードウェアロードバランサーを閉塞します。

    閉塞の方法は、使用しているハードウェアロードバランサーのマニュアルを参照してください。

  2. asadminユーティリティーコマンドのstop-serversサブコマンドを実行して、パフォーマンストレーサー、サーバインスタンス、およびWebサーバを一括停止します。

    asadmin stop-servers

    コマンドの実行結果を次に示します。

    Command stop-servers executed successfully.
  3. asadminユーティリティーコマンドのlist-prfsサブコマンドを実行して、パフォーマンストレーサーの一覧を表示します。

    asadmin list-prfs

    コマンドの実行結果を次に示します。パフォーマンストレーサーのステータスがnot runningになっていることを確認してください。

    パフォーマンストレーサー名 not running
    Command list-prfs executed successfully.
  4. asadminユーティリティーコマンドのlist-instancesサブコマンドに--longオプションを指定して実行し、サーバインスタンスの一覧を表示します。

    asadmin list-instances --long=true

    コマンドの実行結果を次に示します。サーバインスタンスのステータスがnot runningになっていることを確認してください。

    サーバインスタンス名 ホスト名 ポート番号 プロセスID クラスター名 not running
    Command list-instances executed successfully.
    
    • クラスター名は、複数のJava EEサーバを配置するクラスター構成の場合だけ表示されます。

  5. asadminユーティリティーコマンドのlist-webserversサブコマンドを実行して、Webサーバの一覧を表示します。

    asadmin list-webservers

    コマンドの実行結果を次に示します。Webサーバのステータスがnot runningになっていることを確認してください。

    Webサーバ名 not running
    Command list-webservers executed successfully.
  6. アプリケーション名を確認するためasadminユーティリティーコマンドのlist-applicationsサブコマンドを実行して、サーバインスタンスまたはクラスターを対象に、デプロイされているアプリケーションの一覧を表示します。

    asadmin list-applications --long=true サーバインスタンス名またはクラスター名
    • 1つのJava EEサーバを配置する構成の場合は、サーバインスタンス名を指定します。複数のJava EEサーバを配置するクラスター構成の場合は、クラスター名を指定します。

    コマンドの実行結果を次に示します。出力されたアプリケーションの一覧から、アプリケーション名を確認してください。

    NAME                     TYPE                STATUS
    アプリケーション名    <ear, web, ejb>     enabled
    アプリケーション名    <ear, web, ejb>     enabled
    Command list-application executed successfully.
  7. 手順6で確認したアプリケーション名を指定してasadminユーティリティーコマンドのundeployサブコマンドを実行し、サーバインスタンスまたはクラスターを対象に、入れ替えるアプリケーションをサーバインスタンスからアンデプロイします。

    asadmin undeploy --target サーバインスタンス名またはクラスター名 アプリケーション名 
    • 1つのJava EEサーバを配置する構成の場合は、--targetオプションにサーバインスタンス名を指定します。複数のJava EEサーバを配置するクラスター構成の場合は、--targetオプションにクラスター名を指定します。

    コマンドの実行結果を次に示します。入れ替えるアプリケーションのアンデプロイに成功したことを確認してください。

    Command undeploy executed successfully.
  8. 入れ替えるすべてのアプリケーションに対して、手順7の作業を実施します。

  9. asadminユーティリティーコマンドのdeployサブコマンドを実行し、サーバインスタンスまたはクラスターを対象に、変更後のアプリケーションをサーバインスタンスへデプロイします。

    asadmin deploy --target サーバインスタンス名またはクラスター名 アプリケーションのファイルパス
    • 1つのJava EEサーバを配置する構成の場合は、--targetオプションにサーバインスタンス名を指定します。複数のJava EEサーバを配置するクラスター構成の場合は、--targetオプションにクラスター名を指定します。

    コマンドの実行結果を次に示します。変更後のアプリケーションのデプロイに成功したことを確認してください。

    Application deployed with name アプリケーション名.
    Command deploy executed successfully.
  10. 変更後のすべてのアプリケーションに対して、手順9の作業を実施します。

    メモ

    手順6から手順10では、アンデプロイしたあとにデプロイしてアプリケーションを入れ替えていますが、リデプロイしてアプリケーションを入れ替えることもできます。

  11. ドメインディレクトリーの下位階層のdocrootディレクトリーに格納されている静的コンテンツを、新しいコンテンツに入れ替えます。

  12. Webサーバのドキュメントルートディレクトリー(Application Serverのインストールディレクトリー/javaee/glassfish/nodes/ノード名/Webサーバ名/root/htdocs)に格納されている静的コンテンツを、新しいコンテンツに入れ替えます。

  13. asadminユーティリティーコマンドのstart-serversサブコマンドを実行して、Application Serverを一括で起動します。

    asadmin start-servers

    コマンドの実行結果を次に示します。

    Command start-servers executed successfully.
  14. asadminユーティリティーコマンドのlist-prfsサブコマンドを実行して、パフォーマンストレーサーの一覧を表示します。

    asadmin list-prfs

    コマンドの実行結果を次に示します。パフォーマンストレーサーのステータスがrunningになっていることを確認してください。

    パフォーマンストレーサー名 running
    Command list-prfs executed successfully.
  15. asadminユーティリティーコマンドのlist-instancesサブコマンドに--longオプションを指定して実行し、サーバインスタンスの一覧を表示します。

    asadmin list-instances --long=true

    コマンドの実行結果を次に示します。サーバインスタンスのステータスがrunningになっていることを確認してください。

    サーバインスタンス名 ホスト名 ポート番号 プロセスID クラスター名 running
    Command list-instances executed successfully.
    
    • クラスター名は、複数のJava EEサーバを配置するクラスター構成の場合だけ表示されます。

    • サーバインスタンスの起動に成功したかどうかは、Java EEサーバ(サーバインスタンス)のメッセージログにKDKD20031-Iが出力されているかどうか、またはAdministration ConsoleのJava EEサーバ(サーバインスタンス)のステータスでも確認できます。

  16. asadminユーティリティーコマンドのlist-webserversサブコマンドを実行して、Webサーバの一覧を表示します。

    asadmin list-webservers

    コマンドの実行結果を次に示します。Webサーバのステータスがrunningになっていることを確認してください。

    Webサーバ名   running
    Command list-webservers executed successfully.
  17. 変更後のアプリケーションの状態を確認するため、asadminユーティリティーコマンドのlist-applicationsサブコマンドを実行して、サーバインスタンスまたはクラスターを対象に、サーバインスタンスにデプロイされているアプリケーションの一覧を表示します。

    list-applications

    サブコマンドを実行する際、アプリケーションが有効かどうかを表示するため

    --long

    オプションを指定します。

    asadmin list-applications --long=true サーバインスタンス名またはクラスター名
    • 1つのJava EEサーバを配置する構成の場合は、サーバインスタンス名を指定します。複数のJava EEサーバを配置するクラスター構成の場合は、クラスター名を指定します。

    コマンドの実行結果を次に示します。NAMEにはアプリケーション名が、TYPEには、アプリケーションの種類が表示されます。すべてのアプリケーションのステータスがenabled(有効)になっていることを確認してください。

    NAME                    TYPE         STATUS
    アプリケーション名   <ear, web>   enabled
    アプリケーション名   <web>        enabled
    Command list-applications executed successfully.
  18. ハードウェアロードバランサーを使用している場合は、外部からアプリケーションにアクセスできるようにするため、ハードウェアロードバランサーの閉塞を解除します。

    閉塞を解除する方法は、使用しているハードウェアロードバランサーのマニュアルを参照してください。