Compute Systems Manager 導入・設定ガイド
クラスタ環境の管理サーバにインストールされているCompute Systems Managerを,バージョン7.x.xからアップグレードします。
- インストールする前の確認作業
- クラスタ環境で運用する管理サーバの空き容量の確認
- クラスタ管理アプリケーションを使用して設定する前の確認
- 管理サーバの設定の確認
アップグレード時に,バージョン7.x.xのCompute Systems Managerから次の設定を引き継ぐことができます。上記以外のファイルおよび設定内容は,アップグレードすると初期化されます。上記以外の設定を変更している場合は,必要に応じて設定内容を控えておいてください。
- データベース
- Compute Systems Managerを含むHitachi Command Suite製品のデータベースの認証情報
- SNMPトラップ定義を含むMIBファイル
アップグレード後のインストール先ディレクトリに移動されます。- Compute Systems Managerサーバのプロパティファイル(user.propertiesファイル,およびlogger.propertiesファイル)
バージョン7.x.xのプロパティファイルの内容は,アップグレード後のプロパティファイルにマージされます。- データベースが使用するポート番号の確認
Compute Systems Managerをアップグレードすると,データベースが使用するポート番号がデフォルト(22032/tcp)に設定されます。
ポート番号をデフォルト以外の番号に変更して運用している場合は,ポート番号を控えておいてください。- デプロイメントマネージャーのアンインストール(デプロイメントマネージャーを使用している場合)
アップグレード前に,実行系および待機系の各ノードからアンインストールする必要があります。
アンインストールには,バージョン7.x.xのインストールメディアが必要です。Compute Systems Managerのインストールウィザードで,デプロイメントマネージャーを選択してアンインストールしてください。
重要
- インストールウィザードで指定するクラスタ管理アプリケーションのグループに,すでにHitachi Command Suite製品のサービスが登録されている場合は,次の点に注意してください。
- 登録されているサービスは,実行系ノードでのインストール時にすべて削除され,待機系ノードでのインストール時にデフォルトの設定で再登録されます。サービスのリソース名を変更している場合は,必要に応じて事前にリソース名を控えておき,インストール後に手動で変更してください。
- ただし,Hitachi File Services Managerのサービスは削除されないため,上記の対処は不要です。
クラスタ環境でCompute Systems Managerをアップグレードする手順を次に示します。
- クラスタ管理アプリケーションで,Compute Systems Managerのサービスを登録するグループの所有者を実行系ノードに移動し,クラスタ管理IPアドレスと共有ディスクをオンラインにします。
- 実行系ノードでCompute Systems Managerをアップグレードインストールします。
インストールウィザードでは,クラスタ構成でのインストールを選択して,それぞれの画面で必要な情報を指定します。ほかのHitachi Command Suite製品ですでにクラスタ環境が構築されている場合は,その設定が適用されるため,再度指定する必要はありません。- クラスタ管理アプリケーションで,Compute Systems Managerのサービスを登録するグループの所有者を待機系ノードに移動します。
- 待機系ノードでCompute Systems Managerをアップグレードインストールします。
インストールの際には,次の条件に従ってください。
- インストール先を実行系ノードと同じにしてください。
- 実行系ノードでデプロイメントマネージャーをインストールした場合は,待機系ノードでもインストールしてください。
重要
- 待機系ノードで複数のHitachi Command Suite製品を新規インストールする場合は,実行系ノードでインストールした順番で製品をインストールしてください。
- データベースが使用するポート番号をデフォルト以外の番号に変更して運用する場合は,控えておいたポート番号を実行系および待機系の各ノードで設定します。
重要
- 32ビットのHitachi Command Suite共通コンポーネントを使用する製品がインストールされている場合は,その製品が使用するポート番号と競合しないことを確認してください。
- 次のコマンドを実行して,Compute Systems Managerのクラスタ運用を開始します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ(バージョン8以降)>\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /son /r <グループ名>- プラグインライセンスを登録する場合は,待機系ノードでライセンスキーを入力します。
- 日立製のサーバを管理対象にしている場合は,必要に応じて,日立製のサーバに登録される管理サーバのIPアドレスがクラスタ管理IPアドレスになるように設定を変更します。
実行系および待機系の各ノードで,次のファイルのsvp.bind.addressプロパティに,クラスタ管理IPアドレスを指定します。
<Compute Systems Managerのインストールディレクトリ>\ComputeSystemsManager\conf\user.properties
参考
- svp.bind.addressプロパティを指定しない場合,日立製のサーバには実行系および待機系の各ノードのIPアドレスが登録されます。
- すでに運用中の日立製のサーバには,通信先の管理サーバのIPアドレスが登録されています。svp.bind.addressプロパティを指定すると,プロパティに指定したIPアドレスも新しく登録されます。日立製のサーバに登録されている管理サーバのIPアドレスは,Webコンソールで確認できます。使用していない管理サーバのIPアドレスが残っている場合は削除してください。
- クラスタ管理アプリケーションで,Compute Systems Managerのサービスを登録するグループの所有者を実行系ノードに移動します。
- 待機系ノードでプラグインライセンスを登録した場合は,実行系ノードでも同様にライセンスキーを入力します。
- デプロイメントマネージャーをインストールした場合は,デプロイメントマネージャーを使用するためのクラスタ環境を設定します。
新しいバージョンのCompute Systems Managerが使用できるようになります。
- 2.4.2 インストールする前の確認事項
- 2.4.3 Compute Systems Managerをインストールする(Windows)
- (1) ポート変更時に編集するHitachi Command Suite共通コンポーネントのプロパティ
- (3) ポートを変更する
- 7.2 デプロイメントマネージャーをインストールするための前提条件
- 7.5 デプロイメントマネージャーをインストールする
- 9.1 クラスタを使用するための環境設定と運用とは
- 9.3.1 クラスタ運用を開始する環境設定手順の確認
- 9.3.2 クラスタ環境で運用する管理サーバの空き容量の確認
- 9.3.3 クラスタ管理アプリケーションを使用して設定する前の確認
- 9.7.1 クラスタ環境でウィルス検出プログラムを使用する場合に必要な設定
- 9.7.2 クラスタ環境で同期が必要な設定
- 9.7.3 デプロイメントマネージャーを使用する場合のクラスタ環境を設定する
- 9.8.3 Compute Systems Managerのクラスタ運用を開始する(Windows)
- B.1.3 Compute Systems Managerサーバのポートや機能に関するプロパティ(user.properties)
- D.2 アップグレードする前の確認事項
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