画面・帳票サポートシステム XMAP3 プログラミングガイド 画面編

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2.4.4 入出力テキストボックス

入出力テキストボックスは,キーボードなどからデータを入力するとき,およびAPから渡されるデータを表示するときに使用します。入出力するデータの意味に応じて,種類(使用目的,詳細目的)を選びます。

初期表示値(出力データ)を表示し,書き換えが必要な場合だけ入力するような使い方ができます。

ボックスの表示属性の標準値は背景色が「白」です。テキストの表示属性の標準値は文字色が「黒」です。なお,入出力テキストボックスの表示属性の詳細については「付録A 属性情報一覧」を参照してください。

<この項の構成>
(1) 表示形式
(2) 入力データのチェック
(3) 画面確定時の動き
(4) フォーカスの遷移
(5) 入力時のAPインタフェース
(6) 入出力テキスト・フィールドでの定義とAPの実行結果
(7) 出力時のAPインタフェース
(8) 表示属性の動的変更
(9) 小数点入力時の文字列の表示

(1) 表示形式

表示形式は,扱うデータの種別によって次のように変わります。

[図データ]

(2) 入力データのチェック

扱うデータの種類を決めたり,空白の使い方を指定して,入力データをチェックします。

(a) 使用目的による入力データのチェック

使用目的によって,入力データをチェックできます。使用目的と入力データの関係については,「付録A.9 表示属性の解説」の表A-8を参照してください。

(b) 詳細目的による入力データのチェック

詳細目的を指定して,使用目的よりも細かいチェック条件が指定できます。詳細目的とデータ型および入力できる文字の関係については,「付録A.9 表示属性の解説」の表A-9を参照してください。

(c) 空白入力

データに対して挿入する空白を,半角だけにするか全角だけにするか混合にするかで指定します。選べる項目は,使用目的および詳細目的に応じて異なります。「禁止」を指定すると,空白の入力はできません。空白入力については,「付録A.2 キーエントリ・ラベル系オブジェクトの表示属性一覧(テキストとフィールド)」を参照してください。

(3) 画面確定時の動き

(a) イベント通知コードの動作で指定する画面確定時の動き

画面属性ダイアログの「イベント通知コード」設定の「動作」に「AP通知(確定)」を指定している場合,画面確定時に「入力必須」を指定したテキスト・フィールドの内容が入力されているかがチェックされます。ヘルプの表示など,一時的に入力を中断してAPに通知を返すときは,「AP通知(中断)」「AP通知(取消)」を使用して,「入力必須」を指定したテキスト・フィールドが未入力でもチェックされないようにできます。

(b) [閉じる]ボタンでの画面確定時の注意

入出力テキストの使用目的が「金額」「数値」「日付」および「時刻」の場合,[閉じる]ボタンで画面を確定した表示画面からAPに制御が渡るとき,画面上のデータは保証されません。再表示時に前回と同じ内容を表示させたい場合は,明示的にオブジェクトの値を設定するか,画面属性ダイアログの「入力・選択状態の扱い」で「初期設定」を指定してください。

(4) フォーカスの遷移

遷移条件が指定できます。

(5) 入力時のAPインタフェース

APの入力論理マップには次の内容を格納します。

(a) 入力データ項目
(b) 入力バイト数格納項目(オプション)

実際にキー入力した文字のバイト数(半角の桁数)が入ります。入力バイト数格納項目については「5.3.8 入力バイト数格納項目の論理マップ生成規則とマッピング規則」を参照してください。

(6) 入出力テキスト・フィールドでの定義とAPの実行結果

XMAP3での入出力テキスト・フィールドの定義と,APでの実行結果の関係を次の表に示します。

表2-8 入出力テキスト・フィールドとAPの実行結果例

適用例 ドローでの定義 実行結果
使用
目的
詳細目的
(空白入力)
キーボード
の入力
表示結果 論理マップ
格納形式
数字
コード
数字 数字 1234 [図データ]  [図データ] 
+123 エラー
英数
コード
英数 英大・数 A001 [図データ]  [図データ] 
*001 エラー
名前 日本語 混在
(一部&全桁(半角))
日△△立 [図データ]  [図データ] 
漢字
(禁止)
日立 [図データ]  [図データ] 
漢字
(禁止)
△△日立 エラー
数量 数値 数字 12 [図データ]  [図データ] 
数字・数字記号 +12 [図データ]  [図データ] 
金額 金額 数字 1234 [図データ]  [図データ] 
+1234 エラー
フリガナ カナ カナ・英大・マイナス・長音 [図データ]  [図データ]  [図データ] 
[図データ]  エラー
パスワード パスワード 半角 1234 [図データ]  [図データ] 
IDカード MCR 半角 >1234 [図データ]  [図データ] 

(凡例)
△:空白を示す。

「桁寄せ」と「埋字」は標準値で定義してあると仮定します。

(7) 出力時のAPインタフェース

出力時のAPインタフェースについては,「2.4.7 出力テキストボックス」を参照してください。

(8) 表示属性の動的変更

入出力テキストボックスでは,表示属性をAP実行時に変更できます。表示属性の動的変更については「1.5.6 表示属性の動的変更」を参照してください。

(9) 小数点入力時の文字列の表示

使用目的が「金額」または「数値」で,詳細目的が「小数点付き」または「符号・小数点付き」の場合の小数点入力時の動きについて,使用目的が「金額」の場合の例を次に示します。

[図データ]

注1
「数値」の場合は,コンマは付きません。

注2
「数値」の場合は,数値の前にゼロを付けることができます。