4.4.2 構成・定義情報を出力してシステム環境を移行する
ここでは,Smart Composer機能を使用して,構築済みのシステムをほかの環境に移行する手順について説明します。システム環境の移行時に使用する構成・定義情報の内容については,「4.4.3 移行時に使用する構成・定義情報の内容」を参照してください。また,システム環境の移行時の注意事項については,「4.4.4 構成・定義情報を出力してシステムを移行するときの注意事項」を参照してください。
(1) 移行先の環境でのホストの準備
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移行先の環境でホストを用意して,製品のインストールと初期設定,運用管理機能の構築をします。
移行先のシステムでManagement Serverが動作している必要があります。インストールと初期設定を済ませておいてください。
移行先のホストで実施する作業と作業の要否を次の表に示します。
表4‒26 移行先のホストで実施する作業と作業の要否 移行先のホストで実施する作業
作業の要否
作業の実施条件
参照個所
Component Container管理者の設定(UNIXの場合)
△
OSがUNIXの場合で一般ユーザに操作権限を与えるとき
Application Serverのインストール
○
必ず実施(OSがWindowsの場合)
必ず実施(OSがAIXの場合)
必ず実施(OSがLinuxの場合)
データベースに接続するための製品のインストール
△
データベースに接続する場合
アプリケーションサーバでサポートしているシンボリックリンク(UNIXの場合)
△
OSがUNIXの場合
データベース接続環境の設定
△
データベース(HiRDB)に接続する場合
データベース(Oracle)に接続する場合
データベース(SQL Server)に接続する場合
システムの環境変数の設定
○
必ず実施
論理サーバの環境変数の設定
△
インストール時の環境変数を変更する場合
運用管理機能の構築
○
必ず実施
運用管理エージェントの起動
○
必ず実施
Management Serverの起動
○
必ず実施
(2) 構成・定義情報の出力
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移行元の環境の運用管理機能(Management Server)を配置するホスト(apsv2(192.168.100.12))でコマンドプロンプトを起動します。
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cmx_export_modelコマンドを実行し,構築済みのシステムの設定内容を簡易構築定義ファイルに出力します。
コマンドの実行例を次に示します。ここでは,出力する簡易構築定義ファイルの名称をMyWebSystemexport.xmlとします。
cmx_export_model -m 192.168.100.12 -u admin -p admin -o <MyWebSystemexport.xmlのファイルパス>
<MyWebSystemexport.xmlのファイルパス>には,MyWebSystemexport.xmlを格納するディレクトリのパスとファイル名(MyWebSystemexport.xml)を指定します。
(3) 移行先のシステム環境の構築
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移行先の環境の運用管理機能(Management Server)を配置するホスト(apsvb(192.168.100.22))でコマンドプロンプトを起動します。
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cmx_build_systemコマンドを実行し,移行先の環境に構築済みのシステムと同じシステムを構築します。
コマンドの実行例を次に示します。cmx_build_systemコマンドの-fオプションには,「(2) 構成・定義情報の出力」で出力した簡易構築定義ファイルを指定します。
cmx_build_system -m 192.168.100.22 -u admin -p admin -f <MyWebSystemexport.xmlのファイルパス>