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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド


2.2.4 Application Serverを新規インストールする(Linuxの場合)

アプリケーションサーバに接続して,Application Serverを新規インストールします。

新規インストールでは,製品の提供媒体であるPPインストーラを使用します。Linuxの場合,Reliable MessagingおよびWeb Services - SecurityをインストールするPPインストーラと,それ以外の構成ソフトウェアと製品の共通モジュールをインストールするPPインストーラが異なります。

新規インストールの手順を次に示します。インストール作業にはroot権限が必要です。インストールするときの注意事項については,「付録I.1 Application Serverをインストールおよびアンインストールするときの注意事項」を参照してください。

インストール前に環境変数PATHに/usr/bin,/binを設定してください。この設定はインストール後も有効となるようにしてください。

構成ソフトウェアのComponent Containerに関する操作権限をスーパーユーザ以外の一般ユーザ(Component Container管理者)に与えることができます。この場合,インストールの前後で作業が必要になります。詳細は,「4.1.3 Component Container管理者を設定する(UNIXの場合)」を参照してください。

手順

  1. アプリケーションサーバにroot権限(スーパーユーザ)でログインします。

  2. 次のパッケージがインストールされていることを確認します。

    パッケージの中には,ご使用のRed Hat Enterprise Linux Serverのバージョンによってはデフォルトでインストールされないものがあります。

    • alsa-lib (x86_64)

    • bash (x86_64)

    • bzip2-libs (x86_64)

    • chkconfig (x86_64)

    • coreutils (x86_64)

    • cpio (x86_64)

    • cups-libs (x86_64)

    • findutils (x86_64)

    • fontconfig (x86_64)

    • freetype (x86_64)

    • gawk (x86_64)

    • GConf2 (x86_64)※1

    • gdb (x86_64)

    • glib2 (x86_64)

    • glibc (i686)

    • glibc (x86_64)

    • graphite2 (x86_64)※2

    • grep (x86_64)

    • gtk2 (x86_64)

    • gtk3 (x86_64)

    • gzip (x86_64)

    • harfbuzz(x86_64)※2

    • krb5-libs (x86_64)

    • ksh (x86_64)

    • libbrotli(x86_64)※2

    • libgcc (i686)

    • libgcc (x86_64)

    • libpng (x86_64)

    • libstdc++ (i686)

    • libstdc++ (x86_64)

    • libX11 (x86_64)

    • libXau (x86_64)

    • libxcb (x86_64)

    • libxcrypt (x86_64)※1

    • libxcrypt-compat (x86_64)※2

    • libXext (x86_64)

    • libXi (x86_64)

    • libXrender (x86_64)

    • libXtst (x86_64)

    • lksctp-tools (x86_64)

    • ncompress (x86_64)※1

    • ncurses (x86_64)

    • net-tools (x86_64)

    • nss (x86_64)

    • pcre(x86_64)※2

    • pcsc-lite-libs (x86_64)

    • procps-ng (x86_64)

    • rpm (x86_64)

    • sed (x86_64)

    • sysstat (x86_64)

    • tar (x86_64)

    • tcsh (x86_64)

    • which (x86_64)

    • zlib (x86_64)

    注※1

    Red Hat Enterprise Linux 8(AMD/Intel 64)をご使用の場合だけ必要です。

    注※2

    Red Hat Enterprise Linux 9(AMD/Intel 64)をご使用の場合だけ必要です。

    パッケージがインストールされているかどうかは,rpmコマンドを実行して確認します。コマンドの実行例と実行結果の例を次に示します。

    (実行例)
    #rpm -q --qf  '%{NAME}-%{ARCH}\n'  ncurses
    (実行結果の例)
    ncurses-x86_64

    この例では,64ビット版のncursesパッケージがインストールされていることを示します。

    「package <パッケージ名> is not installed」メッセージが表示された場合は,パッケージがインストールされていないので,<パッケージ名>に示すパッケージをインストールしてください。なお,インストール時には,関連するパッケージも必要に応じてインストールしてください。

  3. PPインストーラ実行時の言語種別と,実行するターミナルの言語が一致しているかどうかを確認し,一致していない場合は一致させます。

  4. 製品の提供媒体をCD-ROMドライブにセットします。

  5. 製品の提供媒体がCD-ROMの場合は,CD-ROMファイルシステムをマウントします。

    コマンドの実行例を次に示します。下線部には,CD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名を指定します。なお,マウントディレクトリ名は,OS,ハードウェア,および環境によって異なります。

    (実行例)
    mount -r -o mode=0544  /dev/cdrom  /mnt/cdrom
  6. Reliable MessagingおよびWeb Services - Securityをインストールするセットアッププログラムを起動します。

    コマンドの実行例を次に示します。下線部には,CD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名を指定します。

    (実行例)
    /mnt/cdrom/linux/setup  /mnt/cdrom

    CD-ROMセットアッププログラムによって,PPインストーラと常駐プロセス自動起動プログラムがハードディスク上にインストールされ,PPインストーラが自動的に起動されます。

    注意事項

    CD-ROMのディレクトリ名やファイル名は,マシン環境によって記述した内容と見え方が異なることがあります。lsコマンドで確認し,表示されたファイル名をそのまま入力してください。

  7. PPインストーラのメインメニューで,[I]キーを押します。

    PPインストール画面が表示されます。

  8. プログラムにカーソルを移動させ,[スペース]キーを押します。

    すべてのプログラム(Reliable MessagingおよびWeb Services - Security)を選択します。選択したプログラムの左側には<@>が表示されます。なお,プログラムを選択してインストールすることもできます。

  9. すべてのプログラムの左側に<@>が表示されていることを確認して,[I]キーを押します。

    画面の最下行に「Install PP? (y: install, n: cancel)==>」メッセージが表示されます。

  10. [y]キーまたは[Y]キーを押します。

    インストールが開始されます。

    [n]キーまたは[N]キーを押すと,インストールが中止されてPPインストール画面に戻ります。

  11. インストール終了を示すメッセージが出力されたら,[Q]キーを押します。

    PPインストーラのメインメニューに戻ります。

  12. PPインストーラのメインメニューで,[Q]キーを押します。

    PPインストーラが終了します。

  13. Reliable MessagingおよびWeb Services - Security以外と共通モジュールをインストールするセットアッププログラムを起動します。

    コマンドの実行例を次に示します。下線部には,CD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名を指定します。

    (実行例)
    /mnt/cdrom/x64lin/setup /mnt/cdrom

    CD-ROMセットアッププログラムによって,PPインストーラと常駐プロセス自動起動プログラムがハードディスク上にインストールされ,PPインストーラが自動的に起動されます。

    注意事項

    CD-ROMのディレクトリ名やファイル名は,マシン環境によって記述した内容と見え方が異なることがあります。lsコマンドで確認し,表示されたファイル名をそのまま入力してください。

  14. PPインストーラのメインメニューで,[I]キーを押します。

    PPインストール画面が表示されます。

  15. プログラムにカーソルを移動させ,[スペース]キーを押します。

    すべてのプログラム(Application Serverに対応しているReliable MessagingおよびWeb Services - Security以外の構成ソフトウェア,および製品の共通モジュール)を選択します。選択したプログラムの左側には<@>が表示されます。なお,プログラムを選択してインストールすることもできます。

    注意事項

    製品に対応している構成ソフトウェアについては,「2.2.1(3) 製品に対応する構成ソフトウェアについて」を参照してください。製品の共通モジュールは,製品によって表示されるプログラム名が異なります。

  16. すべてのプログラムの左側に<@>が表示されていることを確認して,[I]キーを押します。

    画面の最下行に「Install PP? (y: install, n: cancel)==>」メッセージが表示されます。

  17. [y]キーまたは[Y]キーを押します。

    インストールが開始されます。

    [n]キーまたは[N]キーを押すと,インストールが中止されてPPインストール画面に戻ります。

  18. インストール終了を示すメッセージが出力されたら,[Q]キーを押します。

    PPインストーラのメインメニューに戻ります。

  19. 必要に応じて,PPインストーラのメインメニューで[L]キーを押して,インストール済みのプログラムを確認します。

    PP一覧表示画面が表示されます。[P]キーを押すと,インストール済みのプログラム一覧が「/tmp/hitachi_PPLIST」に出力されます。[Q]キーを押すと,PPインストーラのメインメニューに戻ります。

  20. PPインストーラのメインメニューで,[Q]キーを押します。

    Application Serverの新規インストールが完了します。

  21. 修正パッチを適用します。

    修正パッチとは,製品リリース後に提供される改良版のことです。

    Application Serverのインストールが完了したら,ソフトウェアサポートサービスのWebサイトから最新の修正パッチを入手して,適用してください。

    ソフトウェアサポートサービスのWebサイトにアクセスできない環境の場合は,製品に同梱されている修正パッチCDを利用してください。