Compute Systems Manager 導入・設定ガイド

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9.4.2 実行系ノードで新規インストールする(Red Hat Enterprise Linux)

クラスタ構成の実行系ノードであるRed Hat Enterprise Linuxの管理サーバに,Compute Systems Managerを新規インストールします。

事前に完了しておく操作

実行系ノードでCompute Systems Managerを新規インストールする手順を次に示します。

  1. クラスタ管理アプリケーションで,実行系ノードを選択してグループを起動します。
    実行系ノードにグループが移動し,共有ディスクおよびクラスタ管理IPアドレスだけが有効になっていることを確認してください。
  2. 実行系ノードにCompute Systems Managerを新規インストールします。
    ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合は,次の条件に従ってください。
    • 共有ディスクをアクセスできる状態にしたあとで,データベースの格納先に共有ディスク上のパスを指定する。
    • 管理サーバのIPアドレスに論理ホスト名(クラスタ管理IPアドレスに割り当てられた仮想のホスト名)を指定する。
    ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されていない場合は,次の条件に従ってください。
    • データベースの格納先に,ローカルディスク上のパスを指定する。
    • 管理サーバのIPアドレスに,実行系ノードのIPアドレスを指定する。
  3. プラグインライセンスが必要な場合は,ライセンスキーを入力してください。
  4. 次のコマンドを実行して,論理ホスト名になっているかを確認します。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ/bin/hcmds64chgurl -list
  5. 手順4で論理ホスト名が指定されていなかった場合,Compute Systems ManagerにアクセスするURLを論理ホスト名に変更します。
    次のコマンドを実行してURLを変更します。ホスト名には,インストール時に入力した値を指定します。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ/bin/hcmds64chgurl -change http://実行系ノードのIPアドレスまたはホスト名:ポート番号 http://論理ホスト名:ポート番号
  6. クラスタ設定ファイルを作成します。ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,この手順は不要です。
    クラスタ設定ファイルは,テキストファイルで次の場所に格納します。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ/conf/cluster.conf
    クラスタ設定ファイルには,次の内容を記述してください。実行系ノードの場合,modeにはonlineを指定する必要があります。
    mode=online
    virtualhost=論理ホスト名
    onlinehost=実行系ノードのホスト名
    standbyhost=待機系ノードのホスト名
  7. データベースを共有ディスクに移行します。
    その方法を手順8~手順10で説明します。
    ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,データベースを共有ディスクに移行する手順は不要です。手順11に進んでください。
  8. 次のコマンドを実行して,新規インストール後のデータベースをバックアップします。
    障害が発生した場合に備えて,データベースをバックアップしておくことをお勧めします。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ/bin/hcmds64backups -dir ローカルディスク上のバックアップファイル格納先ディレクトリ -auto
  9. 次のコマンドを実行して,データベースを共有ディスクに移行します。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ/bin/hcmds64dbclustersetup -createcluster -databasepath 共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリ -exportpath ローカルディスク上の退避データ格納先ディレクトリ -auto
    注意
    • hcmds64dbclustersetupコマンドを実行すると,Device ManagerとTuning Managerの間のリモート接続の設定が初期化されます。必要に応じて再設定してください。
    • 共有ディスク上に,32ビットのHitachi Command Suite共通コンポーネントを使用する製品(Hitachi File Services ManagerおよびHitachi Storage Navigator Modular 2)のデータベースが作成されている場合,databasepathオプションには別のディレクトリを指定する必要があります。
  10. データベースが使用するポート番号をデフォルト以外の番号に変更して運用する場合は,控えておいたポート番号を設定します。
    重要
    32ビットのHitachi Command Suite共通コンポーネントを使用する製品(Hitachi File Services ManagerおよびHitachi Storage Navigator Modular 2)がインストールされている場合は,その製品が使用するポート番号と競合しないことを確認してください。
  11. 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品が停止していることを確認します。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ/bin/hcmds64srv -status
  12. 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスがマシンの起動時に自動的に開始されないようにします。
    Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ/bin/hcmds64srv -starttype manual -all
  13. Compute Systems Managerがマシンの起動時に自動的に開始されないようにします。
    次のファイルを別ディレクトリに移動するか,ファイル名を変更します。ファイル名を変更する場合は,変更後のファイル名の先頭文字にKSを使用しないでください。
    • /etc/rc3.d/S99hicommand64-hcs_csm
    • /etc/rc5.d/S99hicommand64-hcs_csm
    ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合は,その製品も自動的に開始されないようにします。操作の対象となるファイルについては,各製品のマニュアルを参照してください。
  14. Compute Systems Managerが使用する作業ディレクトリとして,共有ディスクに任意のディレクトリを作成したあと,そのディレクトリへのパスを次のファイルのhcsm.shared.directoryプロパティに指定します。
    Compute Systems Managerのインストールディレクトリ/ComputeSystemsManager/conf/user.properties
  15. 日立製のサーバを管理対象にする場合は,必要に応じて,日立製のサーバに登録される管理サーバのIPアドレスがクラスタ管理IPアドレスになるように設定を変更します。
    次のファイルのsvp.bind.addressプロパティに,クラスタ管理IPアドレスを指定します。
    Compute Systems Managerのインストールディレクトリ/ComputeSystemsManager/conf/user.properties
    参考
    • svp.bind.addressプロパティを指定しない場合,日立製のサーバには実行系および待機系の各ノードのIPアドレスが登録されます。
    • すでに運用中の日立製のサーバには,通信先の管理サーバのIPアドレスが登録されています。svp.bind.addressプロパティを指定すると,プロパティに指定したIPアドレスも新しく登録されます。日立製のサーバに登録されている管理サーバのIPアドレスは,Webコンソールで確認できます。使用していない管理サーバのIPアドレスが残っている場合は削除してください。
  16. クラスタ管理アプリケーションで,Compute Systems Managerのサービスを登録するグループを待機系ノードに移動します。

関連項目

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