Compute Systems Manager 導入・設定ガイド
クラスタ構成の待機系ノードであるRed Hat Enterprise Linuxの管理サーバに,Compute Systems Managerを新規インストールします。
- インストールする前の確認作業
- 実行系ノードへのCompute Systems Managerのインストール
待機系ノードでCompute Systems Managerを新規インストールする手順を次に示します。
- 待機系ノードにCompute Systems Managerを新規インストールします。
インストールの際には,次の条件に従ってください。
- インストール先を実行系ノードと同じにしてください。
- ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合は,管理サーバのIPアドレスに論理ホスト名(クラスタ管理IPアドレスに割り当てられた仮想のホスト名)を指定してください。ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されていない場合は,待機系ノードのIPアドレスまたはホスト名を指定してください。
- プラグインライセンスが必要な場合は,ライセンスキーを入力してください。
- クラスタ設定ファイルを作成します。ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,この手順は不要です。
クラスタ設定ファイルは,テキストファイルで次の場所に格納します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/conf/cluster.conf
クラスタ設定ファイルには,次の内容を記述してください。待機系ノードの場合,modeにはstandbyを指定する必要があります。
mode=standby
virtualhost=<論理ホスト名>
onlinehost=<実行系ノードのホスト名>
standbyhost=<待機系ノードのホスト名>- 共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更します。
その方法を手順5~手順6で説明します。
ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更する手順は不要です。手順7に進んでください。- 次のコマンドを実行して,データベースを共有ディスクに移行します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmds64dbclustersetup -createcluster -databasepath <共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリ> -exportpath <ローカルディスク上の退避データ格納先ディレクトリ> -auto
databasepathには,実行系ノードで指定した<共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリ>と同じディレクトリを指定してください。
注意
- hcmds64dbclustersetupコマンドを実行すると,Device ManagerとTuning Managerの間のリモート接続の設定が初期化されます。必要に応じて再設定してください。
- データベースが使用するポート番号を実行系ノードで変更した場合は,待機系ノードでも同じポート番号を設定します。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品が停止していることを確認します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmds64srv -status- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスがマシンの起動時に自動的に開始されないようにします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmds64srv -starttype manual -all- Compute Systems Managerがマシンの起動時に自動的に開始されないようにします。
次のファイルを別ディレクトリに移動するか,ファイル名を変更します。ファイル名を変更する場合は,変更後のファイル名の先頭文字にKとSを使用しないでください。ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合は,その製品も自動的に開始されないようにします。操作の対象となるファイルについては,各製品のマニュアルを参照してください。
- /etc/rc3.d/S99hicommand64-hcs_csm
- /etc/rc5.d/S99hicommand64-hcs_csm
- 次のファイルのhcsm.shared.directoryプロパティに,実行系ノードで指定した,Compute Systems Managerが使用する作業ディレクトリへのパスを指定します。
<Compute Systems Managerのインストールディレクトリ>/ComputeSystemsManager/conf/user.properties- 実行系ノードで,次のファイルのsvp.bind.addressプロパティにクラスタ管理IPアドレスを指定した場合は,待機系ノードでも同様に指定します。
<Compute Systems Managerのインストールディレクトリ>/ComputeSystemsManager/conf/user.properties- Compute Systems Managerのサービスを,クラスタ管理アプリケーションのグループに登録します。
Compute Systems Managerをインストールする前に,ほかのHitachi Command Suite製品のサービスを削除した場合は,それらの製品が使用するサービスも登録します。- クラスタ管理アプリケーションで,実行系ノードを選択してクラスタ運用を開始します。
- 2.4.2 インストールする前の確認事項
- 2.4.4 Compute Systems Managerをインストールする(Linux)
- (3) ポートを変更する
- 9.1 クラスタを使用するための環境設定と運用とは
- 9.2 クラスタを運用するために使用するCompute Systems Managerのサービス
- 9.3.1 クラスタ運用を開始する環境設定手順の確認
- 9.6.2 クラスタ管理アプリケーションにサービスを登録する(Red Hat Enterprise Linux)
- 9.7.1 クラスタ環境でウィルス検出プログラムを使用する場合に必要な設定
- 9.7.2 クラスタ環境で同期が必要な設定
- 9.8.4 Compute Systems Managerのクラスタ運用を開始する(Red Hat Enterprise Linux)
- 9.9.9 データベースを移行するコマンド(hcmds64dbclustersetup)の書式(Red Hat Enterprise Linux)
- B.1.3 Compute Systems Managerサーバのポートや機能に関するプロパティ(user.properties)
- B.2.18 管理サーバをクラスタ構成にする場合に設定が必要なプロパティ(cluster.conf)
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