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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation 運用ガイド 


1.6 タスクの管理

タスクの状態や進捗を確認したり,処理を制御したりできます。

運用手順の自動化の流れとタスクの管理の関係を次に示します。

図1‒9 運用手順の自動化の流れ(タスクの管理)

[図データ]

処理が終了したタスクは,自動または手動でタスク一覧から履歴一覧に移動できます。この操作をアーカイブと呼びます。タスク一覧に移動した古い履歴は,自動または手動で削除できます。

タスクの管理でできることを次に示します。

ヒント

[タスク]画面で行うタスクの管理で,デバッグタスクでも実行できる操作を次に示します。

  • タスクの進捗管理

  • 実行停止

  • 強制停止

デバッグタスクの操作はマニュアルJP1/AO サービステンプレート開発ガイドを参照してください。

タスクの状態確認

実行したタスクの状態や処理状況を確認できます。タスクの状態は,実行中,正常終了などがあり,処理の状況に合わせて変化します。

タスクサマリーで,ログインユーザーが実行したタスクの状態を確認したり,[タスク]画面で,すべてのタスクの状態を一覧で確認したり,処理の進捗状況を確認したりできます。また,選択したタスクのフローの進捗状況を[フロー]エリアで確認できます。

応答待ち中タスクの対処の入力(応答入力)

処理の途中で判断や選択が必要となったタスクについて,ユーザーの応答を入力できます。

ユーザーによる選択や判断が必要となった場合,タスクは「応答待ち中」という状態になり,タスクサマリー,[ダッシュボード]画面,またはタスク一覧でタスクの状態を確認することで把握できます。

タスクの状態が応答待ち中になった場合,メールで通知できます。メールの通知には,SMTPサーバやユーザーIDなどの設定が必要です。また,JP1/IMと連携すると,応答待ち中の状態になったことをJP1イベントで通知できます。

スケジュールの管理

待機中および保留中のタスクを一時停止したり,再開したり,キャンセルしたりできます。スケジュールの管理は,待機中および保留中のタスクにだけ実行できます。すでに実行されたタスクを停止したい場合は,タスクの停止操作を行ってください。

実行停止

実行中のタスクを停止できます。

実行停止の操作を行うと,実行中のステップは処理が続行されます。実行が始まっていないステップは処理されないで,タスクが停止します。その際,タスクの状態は「失敗」または「正常終了」になります。なお,応答入力の画面を表示している場合に,実行停止の操作をすると,応答待ち入力操作がエラーになります。

強制停止

実行中のタスクを強制停止できます。

強制停止の操作を行うと,実行中のステップの処理を停止し,タスクが停止します。その際,タスクの状態は「失敗」または「正常終了」になります。このとき,部品の実行結果はサービスプロパティの値に反映されません。

実行中の部品がコンテンツ部品の場合,操作対象の機器で実行中のプロセスツリーは直ちに強制終了され,コマンドの実行結果は保証されません。実行中の部品が基本部品の場合の動作については,マニュアルJP1/AO サービステンプレートリファレンスの各基本部品のトピックを参照してください。

なお,定期実行タスクを強制停止しても,次回以降の定期実行には影響はありません。

再実行

処理が停止したタスク(正常終了,失敗,およびキャンセルの状態となったタスク)を,別のタスクとして別のタスクIDで実行します。

ただし,スケジュール種別には即時実行が設定されます。必要に応じてスケジュール種別を変更してください。

リトライ

処理が失敗したステップまたは失敗した次のステップからリトライできます。

プロパティ値はそのままで同一のタスクIDでリトライできます。タスクをリトライすると,タスクログおよび公開ログで,リトライした履歴を確認できます。

タスクの移動(アーカイブ)

処理が終了したタスクのうち,結果の確認が終了したものを,履歴一覧に移動できます。

なお,タスクはJP1/AOが定期的に履歴一覧に移動するように設定されています。

履歴の削除

管理の必要がなくなった履歴を削除できます。

なお,履歴はJP1/AOが定期的に削除するように設定されています。

タスク一覧の出力(一覧のエクスポート)

タスクの一覧,および履歴の一覧をCSVファイルに出力できます。CSVファイルに出力することで,タスクの集計や分析をしたり,記録として保存したりできます。

〈この節の構成〉