Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation 運用ガイド 


1.6.4 タスクのリトライについて

処理が失敗したタスクの中の失敗したステップ,または失敗した次のステップからリトライできます。その際,プロパティ値を引き継いだ状態で同一タスクIDでリトライします。なお,サービス共有プロパティには,次の値が適用されます。

また,スケジュール種別は,即時実行となります。
重要

タスク中に失敗したステップがない場合,および

restoresystem

コマンドでタスクをリストアしている場合はリトライできません。

リトライによるタスク情報の更新

更新されないデータ

タスクID,タスク名,タスクの説明,入力プロパティ,スケジュール種別,開始時刻

更新されるデータ

終了日時

終了日時は,リトライしたタスクが終了する際に更新されます。

タスクの状態によるリトライの可否

終了したタスクやステップの状態によって,リトライの可否が異なります。タスクやステップの状態によるリトライの可否の例を次に示します。

繰り返し実行部品を含まないステップでタスクが失敗したとき

タスクのリトライ時に[失敗した次のステップからリトライ]を選択すると,失敗していたステップは正常終了となり,次のステップから実行します。

繰り返し実行部品を含むステップでタスクが失敗したとき

タスクのリトライ時に[失敗したステップからリトライ]を選択すると,繰り返し実行部品の最初からリトライします。

[失敗した次のステップからリトライ]を選択すると,繰り返し実行部品の次のステップからリトライします。繰り返し実行部品のステップは正常終了となりますが,すでに実行された繰り返し実行部品の配下のステップの状態は変わりません。

また,繰り返し実行部品のステップに設定されている後続ステップ実行条件によっては,繰り返し実行部品の配下のステップで失敗したとしても,繰り返し実行部品のステップの状態は正常終了になる場合があります。その場合,繰り返し実行部品のステップからはリトライできません。

ステップが警告終了してタスクが失敗したとき

失敗したステップが存在しないため,リトライできません。

タスクの最後のステップで失敗したとき

タスクのリトライ時に[失敗した次のステップからリトライ]を選択すると,失敗していた最後のステップが正常終了となります。その場合,タスクも正常終了となるためリトライできません。

タスクの実行前後でリトライの可否設定を変更したとき

サービスの設定で,リトライを許可するかどうかの設定値を,タスクの実行前後で変更した場合,タスクの実行時点の設定が引き継がれます。例えば,実行時にリトライが許可されていたタスクが失敗した場合,タスクの実行後にリトライを許可しない設定に変更しても,そのタスクはリトライできます。

タスクのリトライ時のセッション

ターミナル接続部品の後続ステップで処理が失敗した場合,タスクが終了した時点でターミナル接続先へのセッションは切断されます。そのため,タスクをリトライすると,ターミナルコマンド実行部品の処理は失敗します。その場合は,タスクのリトライではなく,タスクを再実行してください。

ただし,同じ繰り返し実行フロー内にターミナル接続部品とターミナルコマンド実行部品がある場合で,繰り返し実行部品からリトライするときは,繰り返し実行フローの最初からリトライするため,セッションは再接続されます。そのため,ターミナルコマンド実行部品はセッションが接続された状態で実行されます。