メインフレームとPCに処理を分散するシステムでのマップの定義から実行までの流れについて説明します。
分散システム用のマップの定義から運用までの流れを次の図に示します。
図2-2 分散システムのマップの定義から運用の流れ
![[図データ]](FIGURE/ZU020001.GIF)
なお,メインフレームやPCにはあらかじめ必要なソフトウェアを用意してください。実行環境に必要なソフトウェアについては,利用するメインフレームに応じて「1.2.2 ソフトウェア構成」,「1.3.2 ソフトウェア構成」,または「1.4.2 ソフトウェア構成」を参照してください。また,開発環境に必要なソフトウェアについては,「2.1.2 分散システムの開発環境のソフトウェア構成」を参照してください。
また,手順で示した「関連項目」も利用するメインフレームに応じて適宜参照してください。
- ドローセットアップの設定
ドローセットアップのターゲット設定で,「メインフレーム-PC分散用の画面・帳票開発」を選択します。また,画面・マップ帳票を定義する前に,マップ生成用のフォルダも作成しておいてください。
外字を使用する場合,メインフレームとPCとの制限の違いに注意が必要です。詳しくは関連項目を参照してください。
- 〈関連項目〉
- 4.1 画面・マップ帳票定義前の準備
- 9.1 画面・マップ帳票定義前の準備
- 14.1 画面定義前の準備
- 業務内容とレイアウトの決定,画面・マップ帳票の定義とテスト
利用できる機能を確認し,運用方法を決定して,APの処理内容を決めます。また,APで扱う画面・マップ帳票のレイアウトを決めます。
次に画面・帳票の定義パターンを基にして,XMAP3のドローを使って定義します。詳しくは関連項目を参照してください。
- 〈関連項目〉
- 4.2 画面・マップ帳票の定義
- 9.2 画面・マップ帳票の定義
- 14.2 画面の定義
これらの作業を終了したら,テスト支援機能を使って,定義した画面・マップ帳票のレイアウトを確認します。なお,PC上でテスト表示およびテスト印刷をする場合,実行環境のセットアップが必要です。テスト支援機能については,マニュアル「XMAP3 開発・実行ガイド」を参照してください。
- マップファイルの出力
ドローで画面・マップ帳票を定義して,物理マップと論理マップを出力します。定義した画面とマップ帳票は,そのままPC上でテスト表示・テスト印刷して内容を確認できます。
インポート機能を利用して,メインフレーム用のマップ定義ファイルをPC上に取り込んで加工することもできます。詳しくは関連項目を参照してください。
- 〈関連項目〉
- 2.2.2 メインフレームの画面・マップ帳票をPCに移行する
- 17. メインフレームの画面・帳票をPCへ移行する
なお,ユティリティのマップ生成機能を利用すれば,複数ある既存のマップ定義ファイルから物理マップや論理マップを一括して生成できます。この場合は手順4.〜5.を実行してください。
- マップ定義ファイルを出力する
ドローで画面・マップ帳票を定義して,マップ定義ファイルを出力します。
- ユティリティのマップ生成機能でマップファイルを生成する
ユティリティのマップ生成機能で,4.で作成したマップ定義ファイルを指定して,論理マップと物理マップを生成します。詳しくは関連項目を参照してください。
- 〈関連項目〉
- 4.3 マップ生成とファイル転送
- 9.3 マップ生成とファイル転送
- 14.3 マップ生成とファイル転送
- 論理マップと通信論理マップを転送する
3.または5.で出力・生成したマップのうち,論理マップとXMAP3が提供している通信論理マップをファイル転送し,メインフレーム上のAPに取り込みます。詳しくは関連項目を参照してください。
- 〈関連項目〉
- 4.3 マップ生成とファイル転送
- 9.3 マップ生成とファイル転送
- 14.3 マップ生成とファイル転送
- 画面管理プログラムの準備
メインフレーム上のAPとXMAP3とで中継するための画面管理プログラムを用意します。この画面管理プログラムからXMAP3が呼び出され,XMAP3は,物理マップおよび論理マップを基にして,画面・マップ帳票への入出力を行います。
メインフレームとデータをやり取りするための画面管理プログラムは,ソースプログラムの形で提供されています。提供されているサンプルをそのまま使用するか,必要に応じて変更してください。詳しくは関連項目を参照してください。
- 〈関連項目〉
- 6. PCでの画面管理プログラムの利用と作成
- 11. PCでの画面管理プログラムの利用と作成
なお,通信制御としてGCASTを使用する場合,画面管理プログラムは必要ありません。
- メインフレームとPCに分散して運用
APをメインフレーム上で作成し,メインフレームとPCに分散して運用します。詳しくは関連項目を参照してください。
- 〈関連項目〉
- 4.4 APの作成と実行
- 9.4 APの作成と実行
- 14.4 APの作成と実行
なお,マップの配布にはJP1/NETM/DMの資源配布機能を利用できます。
メインフレーム上のAPから,PC上の画面・マップ帳票入出力処理に論理マップのデータを転送するときは,CommuniNetの拡張ホストアクセス機能,またはTP1/Client/P※を使用します。拡張ホストアクセス機能,またはTP1/Client/Pを使用すれば,メインフレームのデータコードを変換しないでPCとやり取りできます。
- 注※
- メインフレームのOSがVOS3の場合に選択できます。
実行時のプログラム構成を次の図に示します。
図2-3 実行時のプログラム構成
![[図データ]](FIGURE/ZU010009.GIF)
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