Cosminexus システム構築ガイド

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4.2 J2EEサーバで設定できる主な項目

J2EEサーバの動作設定でユーザ定義ファイルを編集して設定できる項目のうち,主な項目とその項目を設定するユーザ定義ファイル,および各ファイルのパラメタやキーについて説明します。ユーザ定義ファイルのうち,簡易構築定義ファイルとパラメタの詳細,およびここで説明していないパラメタについては,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。簡易構築定義ファイル以外のユーザ定義ファイルとキーの詳細,およびここで説明していないキーについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

この節では,マニュアル「Cosminexus 機能解説」で説明した機能を使用するために設定する項目を,次の分類に分けて説明します。機能の詳細については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。

<この節の構成>
(1) Webコンテナの機能を使用するための設定
(2) EJBコンテナの機能を使用するための設定
(3) J2EEアプリケーションの実行の機能を使用するための設定
(4) ネーミング管理の機能を使用するための設定
(5) リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための設定
(6) コンテナ拡張ライブラリの機能を使用するための設定
(7) CTMの機能を使用するための設定
(8) セッションフェイルオーバ機能を使用するための設定
(9) システムの日常運用の支援機能を使用するための設定
(10) システムの保守支援機能を使用するための設定
(11) J2EEアプリケーションの運用機能を使用するための設定
(12) システムの監査支援機能を使用するための設定

(1) Webコンテナの機能を使用するための設定

Webコンテナの機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルまたはserver.policyに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-2 Webコンテナの機能を使用するための設定内容(簡易構築定義ファイル,server.policy)

項目 設定個所 設定内容
インプロセスHTTPサーバ 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
このほかに,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,webserver.connector.inprocess_httpから始まるパラメタで,インプロセスHTTPサーバで提供する機能を設定します。設定方法については,「8. インプロセスHTTPサーバの設定(J2EEアプリケーションを実行するシステム)」を参照してください。
セッション管理 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
J2EEサーバ単位でのデフォルトの文字エンコーディング設定※3 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
JSP事前コンパイル 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
  • webserver.jsp.keepgenerated※1
    JSPファイルから生成したJavaソースファイルを保持しておくかどうかを指定します。
  • webserver.jsp.compile.backcompat※1
    JavaソースファイルをコンパイルするときのJava言語仕様のバージョンを指定します。
    なお,Webアプリケーションによって,JSPファイルから生成されたJavaソースファイルのバージョンが異なる場合は,Webアプリケーションごとにバージョンを指定してJSP事前コンパイルを実施してください。
  • webserver.jsp.precompile.jsp_work_dir※2
    JSP事前コンパイルを実施する場合のコンパイル結果を出力するディレクトリを指定します。
なお,これらの設定は,cjstartappコマンドに-jspcオプションを指定して事前コンパイルを実施する場合の設定項目となります。

Servlet 2.3以前のバージョンの場合
Webアプリケーションに含まれるサーブレットのバージョンが2.4の場合,JSP事前コンパイル実行時にTLDファイルがDTDに従っているかどうかを検証します。Webアプリケーションに含まれるサーブレットのバージョンが2.3以前の場合は,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを,指定しておく必要があります。
  • webserver.xml.validate※1
    TLDファイルがDTDに従っているかを検証するかどうかを指定します。
前バージョンからのJSPの移行 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
JSPファイルのコンパイル結果の保持 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタなどを指定します。設定方法については,「4.3 JSPファイルのコンパイル結果の保持の設定」を参照してください。
  • webserver.work.clean
    JSPファイルのコンパイル結果を保持するかどうかを指定します。
セキュリティ管理 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
また,通信路の暗号化レベルの要請には,さらに,サーバ管理コマンドを使用して,暗号化レベルの要請を指定する必要があります。サーバ管理コマンドを使用する場合は,WAR属性ファイルの<user-data-constraint>タグに指定します。
なお,この設定は,Webサーバと連携している場合だけ有効となります。
EJBコンテナとの連携 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
Webコンテナ単位の同時実行スレッド数の制御 簡易構築定義ファイル※1 Webコンテナ全体の最大同時実行スレッド数や,Webコンテナの実行待ちキューに格納できるリクエストの数を指定します。
設定方法については,「4.4 同時実行スレッド数の制御の設定」を参照してください。インプロセスHTTPサーバを使用する場合の設定方法については,「8.4.2 同時実行スレッド数の制御の設定」を参照してください。
Webアプリケーション単位の同時実行スレッド数の制御※4 簡易構築定義ファイル※1 Webアプリケーション単位に同時実行スレッド数を制御するかどうか,Webアプリケーションのデフォルトの実行待ちキューサイズを指定します。
なお,Webアプリケーション単位での最大同時実行スレッド数,占有スレッド数などは,サーバ管理コマンドで設定します。また,URLグループ単位での同時実行スレッド数の制御についても,サーバ管理コマンドで設定します。
設定方法については,「4.4 同時実行スレッド数の制御の設定」を参照してください。インプロセスHTTPサーバを使用する場合の設定方法については,「8.4.2 同時実行スレッド数の制御の設定」を参照してください。
Webコンテナの通信タイムアウト 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
設定方法については,「7.3 通信タイムアウトの設定」を参照してください。
Webサーバで使用するホストの固定 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
静的コンテンツのキャッシュ 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,webserver.static_content.cacheから始まるパラメタで,Webコンテナ単位で静的コンテンツのキャッシュ機能を使用するかどうか,キャッシュを許可する静的コンテンツのメモリサイズ,およびファイルサイズの上限値を指定します。
なお,Webアプリケーション単位での静的コンテンツのキャッシュの設定は,サーバ管理コマンドで指定します。
設定内容については,「4.5 静的コンテンツのキャッシュの設定」を参照してください。
管理用サーバ 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
ユーザスレッド生成のための権限 server.policy※5 ユーザがプログラムの中で明示して生成するスレッド(ユーザスレッド)を生成するためには,対象となるサーブレットやJSPにスレッドの生成権限を与える必要があります。
設定方法については,「4.6 ユーザスレッド生成のための権限の設定」を参照してください。

注※1 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。

注※2 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバのJavaVMのシステムプロパティに設定します。

注※3 J2EEサーバ単位の設定とあわせて,Webアプリケーション単位での文字エンコーディング設定がある場合は,Webアプリケーション単位での設定が有効になります。設定の優先順位については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のデフォルトの文字エンコーディング設定に関する説明を参照してください。なお,Webアプリケーション単位での設定については,「9.6.3(1) Webコンテナの機能を使用するためのJ2EEアプリケーションの設定」を参照してください。

注※4 Webアプリケーション単位の同時実行スレッド数の設定は,運用管理コマンド(mngsvrutil)を利用して,動的に変更することもできます。これによって,稼働中のWebアプリケーションのサービスを停止することなく,同時実行スレッド数の設定を変更できます。Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数の動的変更については,マニュアル「Cosminexus システム運用ガイド」を参照してください。

注※5 server.policyの場合は,Smart Composer機能のコマンドでシステムを構築したあとに設定してください。


(2) EJBコンテナの機能を使用するための設定

EJBコンテナの機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-3 EJBコンテナの機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル)

項目 設定内容
RMI-IIOP通信のタイムアウト 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
ローカル呼び出し最適化機能の範囲 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
リモートインタフェースの参照渡し機能 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
また,サーバ管理コマンドでも参照渡し機能を有効にするかどうかを指定できます。サーバ管理コマンドを使用する場合は,Entity Bean属性ファイルやSession Bean属性ファイルの<pass-by-reference>タグに指定します。
簡易構築定義ファイルまたはサーバ管理コマンドのどちらかで有効を指定していれば,参照渡し機能は有効になります。
リモートインタフェースでの通信障害発生時のEJBクライアントの動作 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
  • ejbserver.container.rebindpolicy※2
    指定先のJ2EEサーバがほかのJ2EEサーバのクライアントである場合に,EJBクライアント側でのコネクションの再接続動作とリクエストの再送動作を指定します。
EJBコンテナの通信ポートとIPアドレスの固定 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
Timer Service 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
EJBホームオブジェクトへの再接続機能 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
Enterprise Beanへのアクセス制御の抑止オプション 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。

注※1 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。

注※2 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバのJavaVMのシステムプロパティに設定します。


(3) J2EEアプリケーションの実行の機能を使用するための設定

J2EEサーバでJ2EEアプリケーションを実行するためには,簡易構築定義ファイルおよびserver.policyに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-4 J2EEアプリケーションの実行の機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル,server.policy)

項目 設定個所 設定内容
展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーション server.policy※1 展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションを使用する場合に,server.policyでアクセス権限を変更します。
設定方法については,「4.8 展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションの設定」を参照してください。
J2EEアプリケーションの更新検知とリロード 簡易構築定義ファイル※2 J2EEアプリケーションのリロード機能を使用するかどうか,リロードの適用範囲などを指定します。設定方法については,「4.9 J2EEアプリケーションの更新検知とリロードの設定」を参照してください。

注※1 server.policyの場合は,Smart Composer機能のコマンドでシステムを構築したあとに設定してください。

注※2 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。


(4) ネーミング管理の機能を使用するための設定

ネーミング管理の機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-5 ネーミング管理の機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル)

項目 設定内容
基本設定 デフォルトの設定では,J2EEサーバはホスト名「localhost」,ポート番号「900」のCORBAネーミングサービスをインプロセスで自動起動して使用します。設定を変更したい場合には,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
ラウンドロビン検索※2 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
ネーミングのキャッシング 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
キャッシュを定期的にクリアするときの設定例(物理ティアの定義の場合)を次に示します。

(例)
 
<configuration>
  <logical-server-type>j2ee-server</logical-server-type>
  <param>
    <param-name>ejbserver.jndi.cache</param-name>
    <param-value>on</param-value>
  </param>
  <param>
    <param-name>ejbserver.jndi.cache.interval</param-name>
    <param-value>60</param-value>
  </param>
  <param>
    <param-name>ejbserver.jndi.cache.interval.clear.option</param-name>
    <param-value>check</param-value>
  </param>
  :
</configuration>
 
ネーミングサービスの通信タイムアウト 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。

注※1 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。

注※2 ラウンドロビン検索は,ユーザ指定名前空間機能を使用していることが前提になります。ユーザ指定名前空間機能を使用する場合,サーバ管理コマンドの動作設定のカスタマイズと,J2EEアプリケーションのプロパティの定義が必要です。設定方法については,「9.2.2 サーバ管理コマンドの動作設定のカスタマイズ」,および「9.6.3 J2EEアプリケーションのプロパティ定義で設定できること」を参照してください。


(5) リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための設定

リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-6 リソース接続とトランザクション管理の機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル)

項目 設定内容
トランザクションの種類 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタで指定します。
  • ejbserver.distributedtx.XATransaction.enabled※1
    ライトトランザクションを使用するか,グローバルトランザクションを使用するかどうかを指定します。デフォルトの設定では,ライトトランザクションが有効になっています。
トランザクションのタイムアウト 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタで指定します。
トランザクションのリカバリ 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタで指定します。
  • ejbserver.distributedtx.recovery.port※1
    グローバルトランザクションを使用する場合に,トランザクションのリカバリで使用する固定ポート番号を指定します。
システム例外発生時のクライアントトランザクションの動作 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタで指定します。
ステータスファイルの格納ディレクトリ 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,インプロセストランザクションサービスのステータスファイルとステータスファイルのバックアップを格納するディレクトリとして,次のパラメタを指定します。
インプロセストランザクションサービスでは,トランザクションの整合性を保証するため,ホスト名またはIPアドレスをJ2EEサーバの識別情報としてステータスファイル内に取り込みます。このため,J2EEサーバのコンフィグレーション定義でvbroker.se.iiop_tp.hostパラメタを設定していて値を変更する場合,またはvbroker.se.iiop_tp.hostパラメタを設定しないでJ2EEサーバを起動するマシンのIPアドレスを変更する場合は,次の手順に従ってください。
  1. J2EEサーバ上でトランザクションが存在しない状態で,J2EEサーバを停止してください。
  2. IPアドレス,またはvbroker.se.iiop_tp.hostパラメタの設定を変更してください。
  3. ejbserver.distributedtx.ots.status.directory1パラメタで指定したディレクトリを削除してください。
  4. J2EEサーバを起動してください。
Application Serverが管理するトランザクションの外でコネクションシェアリングの有効化 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
コネクションアソシエーション 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
DataSourceオブジェクトのキャッシング 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
DB Connectorのコンテナ管理でのサインオンの最適化 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
コネクションの自動クローズ 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
トランザクションタイムアウト(J2EEサーバ単位)※4 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
未決着トランザクションの確認時間のタイムアウト※5 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
スマートエージェントが使用する通信ポート 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
  • vbroker.agent.port※1
    スマートエージェントが使用する通信ポートを指定します。

注※1 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。

注※2 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバのJavaVMのシステムプロパティに設定します。

注※3 WAR属性ファイル,Entity Bean属性ファイル,Session Bean属性ファイル,またはMessage-driven Bean属性ファイルの<res-sharing-scope>タグで,Unshareable(リソースを共有しない)を指定している場合のことです。

注※4 CMTの場合,Enterprise Bean,インタフェース,メソッド単位の設定もできます。Enterprise Bean,インタフェース,メソッド単位に設定する場合には,J2EEアプリケーションの設定時にサーバ管理コマンドを使用して属性ファイルに設定します。J2EEアプリケーションの設定については,「9.6.3 J2EEアプリケーションのプロパティ定義で設定できること」を参照してください。

注※5 アプリケーション開発時にタイムアウトを設定してください。J2EEアプリケーション運用時には,トランザクションの信頼性を保証するために,タイムアウトを設定しないことをお勧めします。


(6) コンテナ拡張ライブラリの機能を使用するための設定

コンテナ拡張ライブラリの機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルに設定します。

論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタで指定します。

これらのパラメタは,簡易構築定義ファイルのJ2EEサーバの拡張パラメタに設定します。

コンテナ拡張ライブラリの機能を使用するための設定方法については,「4.10 コンテナ拡張ライブラリの設定」を参照してください。

(7) CTMの機能を使用するための設定

CTMの機能を使用する場合,CTMを使用する構成でシステムを構築する必要があります。CTMを使用するシステムの構成や構築手順については,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。

CTMの機能を使用して,リクエストをスケジューリングするための設定は,簡易構築定義ファイルでejbserver.ctmから始まるパラメタに,CTMデーモンのCTM識別子,CTMキューの長さなどを指定します。設定方法については,「4.11 CTMによるリクエストのスケジューリングの設定」を参照してください。

(8) セッションフェイルオーバ機能を使用するための設定

セッションフェイルオーバ機能を使用する場合,セッションフェイルオーバ機能を使用する構成でシステムを構築する必要があります。セッションフェイルオーバ機能を使用するシステムの構成や構築手順については,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。

セッションフェイルオーバ機能を使用するための設定は,簡易構築定義ファイルでSFOサーバ用のパラメタと,セッション情報の引き継ぎを行うJ2EEサーバ用のパラメタに設定します。設定方法については,「6.2 J2EEサーバ間のセッション情報の引き継ぎの設定」を参照してください。

(9) システムの日常運用の支援機能を使用するための設定

システムの日常運用の支援機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-7 システムの日常運用の支援機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル)

項目 設定内容
リソース枯渇監視機能 論理J2EEサーバ(j2ee-server)または論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.watchから始まるパラメタで,リソース枯渇監視機能の使用の有無,リソースの監視間隔やしきい値などを指定します。なお,リソースの種別によっては,リソースの監視間隔やしきい値は,サーバ管理コマンドで指定します。設定方法については,「6.3.4(1) リソース枯渇監視の設定」を参照してください。
稼働情報収集機能 論理J2EEサーバ(j2ee-server)または論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.managementから始まるパラメタで,稼働情報の取得レベル,収集間隔,稼働情報ファイルの出力先,イベントを発行するためのしきい値や監視間隔などを指定します。
なお,URLグループ単位の実行待ちリクエスト数を監視してイベントを発行する場合の設定は,サーバ管理コマンドで指定します。
設定方法については,「4.13 稼働情報ファイルの取得とイベント発行の設定」を参照してください。
また,イベント発行時に出力されるメッセージを利用してManagementイベントを発行することもできます。Managementイベントの設定については,「6.3 Managementイベントによる処理の自動実行の設定」を参照してください。
Managementイベントによる処理の自動実行 論理J2EEサーバ(j2ee-server)または論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
このほかに,論理J2EEサーバ(j2ee-server)または論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,manager.meventから始まるパラメタで,Managementイベント発行時の動作を設定します。設定方法については,「6.3 Managementイベントによる処理の自動実行の設定」を参照してください。

注※ 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。


(10) システムの保守支援機能を使用するための設定

システムの保守支援機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルおよびserver.policyに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-8 システムの保守支援機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル,server.policy)

項目 設定個所 設定内容
J2EEアプリケーションのユーザログ出力 簡易構築定義ファイル※1
server.policy※2
論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.applicationから始まるパラメタで,J2EEアプリケーションのユーザログの出力先,ログレベル,ログ面数,使用するフィルタ,フォーマッタなどを指定します。また,server.policyにセキュリティポリシーを指定します。設定方法については,「5.20 アプリケーションのユーザログ出力の設定」を参照してください。
J2EEサーバのログ出力 簡易構築定義ファイル※1 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
  • ejb.server.log.directory
    J2EEサーバのログの出力先ディレクトリを指定します。
  • ejbserver.loggerから始まるパラメタ
    J2EEサーバのログのファイルサイズ,ファイル面数,出力レベルなどを指定します。
設定方法については,「5.6 J2EEサーバのログ取得の設定」を参照してください。

注※1 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。

注※2 server.policyの場合は,Smart Composer機能のコマンドでシステムを構築したあとに設定してください。


(11) J2EEアプリケーションの運用機能を使用するための設定

J2EEアプリケーションの運用機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-9 J2EEアプリケーションの運用機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル)

項目 設定内容
J2EEアプリケーションの強制停止 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
なお,J2EEアプリケーションのフロント(クライアントから見てリクエストの受け口になる要素)がEnterprise Beanの場合には,サーバ管理コマンドを使用してフロントとなるEnterprise Bean(フロントEJB)を指定する必要があります。サーバ管理コマンドを使用する場合は,SessionBean属性ファイル,EntityBean属性ファイル,またはMessageDrivenBean属性ファイルの<front-ejb>タグに指定します。
J2EEアプリケーション実行時間の監視 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
  • ejbserver.ext.method_observation.interval※2
    J2EEアプリケーション実行時間の監視機能を使用するかどうか,動作中のリクエスト処理がタイムアウトしていないかを調査する時間間隔,およびタイムアウトしたリクエスト(メソッド)をキャンセルする時間間隔を指定します。
なお,J2EEアプリケーション実行時間の監視機能で使用するメソッドタイムアウトの時間,メソッドキャンセルのモードは,サーバ管理コマンドで指定します。
設定方法については,「4.14 J2EEアプリケーション実行時間の監視の設定」を参照してください。

注※1 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバのJavaVMのシステムプロパティに設定します。

注※2 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバ用のユーザプロパティに設定します。


(12) システムの監査支援機能を使用するための設定

システムの監査支援機能を使用するためには,簡易構築定義ファイルおよび監査ログファイルに設定します。設定内容を次の表に示します。

表4-10 システムの監査支援機能を使用するための設定(簡易構築定義ファイル,監査ログファイル)

項目 設定個所 設定内容
データベース監査証跡との連携 簡易構築定義ファイル 論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタを指定します。
設定方法については,「4.15 データベース監査証跡との連携の設定」を参照してください。
監査ログ出力 監査ログ定義ファイル 監査ログ定義ファイルに,監査ログを出力するかどうかを指定します。設定方法については,「4.16 監査ログ出力の設定」を参照してください。

注※ 簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバのJavaVMのシステムプロパティに設定します。