Cosminexus システム構築ガイド
データベース監査証跡連携機能とは,データベースが提供する監査証跡の機能と連携して,Cosminexusシステムの情報をデータベース監査証跡に出力するための機能です。データベース監査証跡連携機能を使用すると,J2EEアプリケーションまたはJ2EEサーバ内からデータベース上のテーブルにアクセスした際に,ルートアプリケーション情報をデータベース監査証跡の情報の一部として出力できます。出力されたルートアプリケーション情報を利用して,データベースの監査対象のテーブルにアクセスしたリクエストを特定できます。
データベース監査証跡連携機能を使用して,データベース監査証跡にCosminexusシステムの情報を出力できるデータベースについては,マニュアル「Cosminexus 機能解説」のデータベース監査証跡との連携に関する説明を参照してください。また,データベース監査証跡の詳細については,データベースのマニュアルを参照してください。
この節では,データベース監査証跡連携機能を使用するための設定について説明します。データベース監査証跡連携機能を使用するには次の設定が必要です。
データベース監査証跡連携機能を使用するには,データベースサーバでデータベース監査証跡の機能を有効にする必要があります。データベース監査証跡の機能を設定する際には,監査対象とするテーブルや操作を検討してください。なお,Cosminexusシステムでは,Cosminexus Component Containerやそのほかの構成ソフトウェアで使用する独自のテーブルを生成しています。これらのテーブルを監査対象にするかどうかも検討してください。
データベースサーバの監査証跡の機能の設定方法については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。
簡易構築定義ファイルで,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.container.audit_trail.enabledパラメタで,データベース監査証跡連携機能を使用するかどうかを指定します。プロパティを省略した場合,データベース監査証跡連携機能は無効になります。ejbserver.container.audit_trail.enabledパラメタは,J2EEサーバのJavaVMのシステムプロパティで定義します。
なお,データベース監査証跡連携機能が有効かどうかは,J2EEサーバ起動時に確認できます。データベース監査証跡連携機能が有効な場合,J2EEサーバ起動時にKDJE54000-Iのメッセージが出力され,無効な場合,メッセージは出力されません。このデータベース監査証跡連携機能の有効・無効を通知するメッセージは,J2EEサーバ起動後には出力されません。そのため,データベース監査証跡連携機能を使用する場合は,J2EEサーバ起動時にKDJE54000-Iのメッセージが出力されることを確認してください。
データベース監査証跡連携機能を使用するには,データベース監査証跡機能に対応したJDBCドライバのJARファイルが必要です。JDBCドライバのJARファイルをJ2EEサーバのユーザクラスパスに追加します。簡易構築定義ファイルで,論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,add.class.pathパラメタで指定します。add.class.pathパラメタの設定値には,JARファイルのパスを指定します。add.class.pathは,簡易構築定義ファイルの,J2EEサーバの拡張パラメタに設定します。
HiRDBと連携する場合に使用するJDBCドライバ,およびJARファイルを次に示します。
| データベース | 使用するJDBCドライバ | JARファイル |
|---|---|---|
| HiRDB (バージョン08-02以降) |
HiRDB Type4 JDBC Driver | pdjdbc2.jar |
なお,(2)でデータベース監査証跡連携機能を使用する設定をした場合でも,データベース監査証跡連携機能に対応したJDBCドライバのJARファイルがJ2EEサーバのユーザクラスパスに追加されていないときは,KDJE54001-Iのメッセージが出力され,データベース監査証跡連携機能は無効になります。この場合,J2EEサーバ起動時にKDJE54000-Iは出力されません。
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