uCosminexus 電子フォームワークフロー 解説
この項では,BLC帳票の基本構造,BLC帳票の機能,および特殊なBLC帳票について説明します。
BLC帳票の基本的な構造を次に示します。
図2-1 BLC帳票の構造
帳票を構成する各部について説明します。
ここでは,BLC帳票の機能について説明します。
帳票モジュールは,次のような表示制御ができます。
帳票モジュールの表示制御の例
ある帳票に三つの帳票モジュール(「モジュール1」,「モジュール2」,および「モジュール3」)があるとします。これらの帳票モジュールの表示/非表示および入力/参照を,次の表のとおりノードごとに切り分けます。
表2-1 帳票モジュールの表示制御の設定例(BLC帳票)
ノード名 | 帳票モジュール名 | 設定内容 |
---|---|---|
@Source | モジュール1 | 入力 |
モジュール2 | 入力 | |
モジュール3 | 非表示 | |
作業1 | モジュール1 | 参照 |
モジュール2 | 参照 | |
モジュール3 | 非表示 | |
作業2 | モジュール1 | 参照 |
モジュール2 | 参照 | |
モジュール3 | 参照 |
表2-1のように設定した場合,帳票モジュールはノードごとで次の図のような状態で表示されます。
図2-2 帳票モジュールのノードごとの状態
帳票モジュール項目は,次のような表示制御ができます。
<表示制御の規則について>
表示制御には,[帳票定義]画面の[帳票モジュール]タブから[帳票モジュールの編集]ダイアログを起動して行う設定,および[帳票モジュール定義]画面の[項目入力・表示制御]タブで設定した内容の組み合わせに応じて,次の規則があります。
[帳票モジュールの編集]ダイアログの詳細は「付録A.8 [帳票モジュールの編集]ダイアログ」,[項目入力・表示制御]タブの詳細は「付録A.12(2) [項目入力・表示制御]タブ」をそれぞれ参照してください。
表示制御の規則を次に示します。
表2-2 表示制御の規則
帳票 モジュール |
帳票モジュール項目 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
項目入力・表示制御 | ||||||
申請帳票 | 承認帳票 | |||||
選択なし | 非入力 | 非表示 | 選択なし | 入力 | 非表示 | |
入力 | ○ | △ | ×※1 | ○ | ○ | ×※1 |
参照 | △ | △ | ×※1 | △ | ○ | ×※1 |
非表示 | ×※2 | ×※2 | ×※2 | ×※2 | ×※2 | ×※2 |
作業の発生および完了を示す承認履歴の情報を,帳票の上部に表示します。
承認履歴は,BLCプロパティファイル(BLC.BLCproperties)のDispHistoryキーにtrueを指定した場合に表示されます。承認履歴の表示形式および表示内容を次に示します。
承認履歴は,左から順に表示されます。
図2-3 承認履歴の表示形式および表示内容
ノードごとに宛先(次ノードの作業者)を選択させるかどうかを,帳票作成時に設定できます。宛先を選択させる設定にした場合,宛先を選択するためのドロップダウンリストが帳票の下部に表示されます。宛先選択ドロップダウンリストの例を次に示します。
図2-4 宛先選択ドロップダウンリスト
帳票の下部に,標準で次のボタンを表示できます。
帳票上でDBアクセスを実行できます。DBアクセスは,基本的に帳票ジェネレータ(BLSG)機能で定義するDBアクセス定義を使用して実行します。DBアクセス定義は,帳票定義での標準的なDBアクセスおよびユーザ追加処理でのDBアクセスで使用できます。
DBアクセス定義では,次の項目を定義します。
DBアクセス定義の詳細は,「3.5 DBアクセス定義の定義方法」を参照してください。
帳票モジュールは,部品としてほかの帳票にも使用できます。部品として共用できるのは,同一の開発マシン,つまり同一のデータフォルダを使用している場合だけです。
複数の開発マシン間で,帳票モジュールを部品として共用したい場合は,帳票モジュール定義ファイルを各開発マシンのデータフォルダ間でコピーして使用する必要があります。
帳票モジュール定義ファイルの詳細は,「付録E.3(2) 保存および再利用するファイル」を参照してください。
複数の開発マシン間で帳票モジュールを共用する方法を,次に示します。
図2-5 帳票モジュールの共用方法
ここでは,特殊なBLC帳票について説明します。
カスタム申請とは,申請画面を表示する条件を設定してから,その設定内容に基づいた申請画面を表示する方法です。申請画面を表示する条件を設定する帳票をカスタム申請のソース帳票といいます。また,設定内容に基づいて表示される申請画面の帳票をカスタム申請帳票といいます。カスタム申請のソース帳票とカスタム申請帳票は,それぞれ異なる帳票定義として定義します。
カスタム申請の流れを次に示します。
図2-6 カスタム申請の流れ
カスタム申請の概要を次に示します。
図2-7 カスタム申請の概要
カスタム申請のソース帳票には,次の処理ボタンが表示されます。
カスタム申請帳票には,一般の申請帳票と同じ処理ボタン([申請]ボタンおよび[閉じる]ボタン)が表示されます。申請帳票の処理ボタンの詳細は,「2.1.2(2)(c) 処理ボタン表示機能」を参照してください。
なお,カスタム申請のソース帳票からカスタム申請のソース帳票を呼び出すことはできません。
DBアクセス専用帳票とは,案件の申請処理および承認処理を実行しないで,帳票からデータベースの更新だけを実行するための帳票です。
DBアクセス専用帳票は,CSCIW上の案件を開始しないで,データベースの更新だけを実行する帳票ベースのデータベースアプリケーションです。このため,CSCIWの機能は使用しません。
DBアクセス専用帳票の概要を次に示します。
図2-8 DBアクセス専用帳票の概要
DBアクセス専用帳票には,次の処理ボタンが表示されます。
入力チェックの内容は,データベースのテーブルのカラム制約を意識して,正しく定義する必要があります。
DBアクセス定義の詳細は,「3.5 DBアクセス定義の定義方法」を参照してください。
DBアクセス専用帳票は,カスタム申請のソース帳票と組み合わせられます。カスタム申請のソース帳票と組み合わせることで,1回目のDBアクセス専用帳票表示時の,DB参照でのSQL検索条件などに値を与えられます。SQL検索条件に値を引き継ぎたい項目は,カスタム申請のソース帳票で継承項目として定義する必要があります。
カスタム申請のソース帳票の定義方法については,「3.4.1(2) カスタム申請のソース帳票の作成手順」を参照してください。
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