2.1.4 PDE for Openで扱う制御イメージ
ここでは,制御イメージについて説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) PDE for Open,PDE - Enterprise Printer Option,PDE - Electronic Document Optionを利用する場合
PDE for Openでは,PDE - Form Designerで作成した制御イメージ(FCBイメージ,デフォルト機能キャラクタイメージ,および書式オーバレイイメージ)を使用して変換を行います。また,メインフレーム上で作成したセンタ漢字プリンタの制御イメージは,PDE for Openの実行環境にFTPコマンドなどでバイナリ転送して使用します。センタ漢字プリンタ以外の制御イメージは,センタ漢字プリンタの制御イメージに作り直す必要があります。
メインフレーム上で作成した制御イメージの転用については「付録D.1 制御イメージの移行性」,制御イメージの再作成については,「付録D.6 制御イメージの再作成」を参照してください。
PDE for Openの制御イメージの扱いを次に示します。
制御イメージ |
内容 |
PDE for Openでの扱い |
---|---|---|
FCBイメージ |
行配置情報・用紙情報 |
イメージ情報に従い描画します。 |
デフォルト機能キャラクタイメージ |
行データ中の文字修飾情報の初期値 |
イメージ情報に従い描画します。 |
タイプC書式オーバレイイメージ※ |
書式オーバレイ情報 |
イメージ情報に従い描画します。 |
外字イメージ |
外字パターン |
外字イメージは使用しません。Windows外字を使用します。 |
EBCDIK文字セットイメージ |
Kモードの1バイト文字印刷パターン |
イメージは使用しません。環境設定ユティリティの[書体設定]タブの[文字順序番号・CHARSイメージ]で該当するイメージ名および対応するフォントと文字ピッチを定義してください。 |
文字配列テーブル |
ANモードの文字セット指定 |
|
コピー修飾イメージ |
コピー印刷時の文字修飾 |
イメージは使用しません。無効となります。 |
(a) FCBイメージ
用紙サイズと印刷領域の設定には,センタ漢字プリンタと同様にFCBを使用します。FCBの形式とPDL変換での扱いを次に示します。
イメージ種別 |
形式 |
プリンタ |
プリンタモード |
プリフィクス |
ファイル名 |
適用 |
---|---|---|---|---|---|---|
VOS3 |
ホスト用互換形式※1 |
カット紙 (両面印刷) |
K |
FCBA |
FCBAxxxx |
○※2 |
FCBC |
FCBCxxxx |
○※2 |
||||
AN |
FCB3 |
FCB3xxxx |
○※2 |
|||
FCB4 |
FCB4xxxx |
○※2 |
||||
カット紙(単機能),連続紙 |
K |
FCBA |
FCBAxxxx |
○ |
||
AN |
FCB3 |
FCB3xxxx |
○ |
|||
インパクト |
− |
FCB2 |
FCB2xxxx |
× |
||
用紙サイズ・行間値拡張形式※3 |
− |
K |
FCBA |
FCBAxxxx. |
○※2 |
|
FCBC |
FCBCxxxx |
○※2 |
||||
AN |
FCB3 |
FCB3xxxx |
○※2 |
|||
FCB4 |
FCB4xxxx |
○※2 |
||||
VOS1 |
ホスト用互換形式※1 |
カット紙(両面印刷),カット紙(単機能),連続紙 |
K |
FCBA |
FCBAxxxx.OBJECT |
○※4 |
AN |
FCB1 |
FCB1xxxx.OBJECT |
○ |
|||
インパクト |
− |
FCB2 |
FCB2xxxx.OBJECT |
× |
||
用紙サイズ・行間値拡張形式※3 |
− |
K |
FCBA |
FCBAxxxx.OBJECT |
○ |
|
AN |
FCB1 |
FCB1xxxx.OBJECT |
○ |
|||
VOSK |
ホスト用互換形式※1 |
カット紙(両面印刷),カット紙(単機能),連続紙 |
K |
FCBA |
FCBAxxxx.DATA |
○※4 |
インパクト |
− |
FCB2 |
FCB2xxxx.DATA |
× |
||
用紙サイズ・行間値拡張形式※3 |
− |
K |
FCBA |
FCBAxxxx.DATA |
○ |
FCBイメージの持つ情報の扱いを次に示します。
FCB情報 |
変換種別GDIの場合 |
変換種別PostScriptの場合 |
変換種別PDFの場合 |
|
---|---|---|---|---|
行間隔(行ピッチ) |
○ |
○ |
○ |
|
チャネル番号※1 |
○ |
○ |
○ |
|
ホスト用互換形式のカット紙の情報/用紙サイズ・行間値拡張形式の情報 |
用紙サイズ |
○ |
○ |
○ |
マージン※2 |
○ |
○ |
○ |
|
印刷向き |
○ |
○ |
○ |
|
両面印刷※3 |
○※6 |
○ |
× |
|
とじ位置※3 |
○※6 |
○ |
× |
|
縮小印刷 |
○ |
○ |
○ |
|
ページ回転(180°)※5 |
○※6 |
○ |
× |
|
桁ずらし文字数 |
○ |
○ |
○ |
|
ホスト用互換形式の連続紙の情報※4 |
用紙長 |
○ |
○ |
○ |
印字禁止領域幅 |
○ |
○ |
○ |
(b) デフォルト機能キャラクタイメージ
デフォルト機能キャラクタは,印刷する行の先頭に仮定する機能キャラクタの内容を指定する制御イメージです。サポート対象とするデフォルト機能キャラクタの形式を次に示します。また,デフォルト機能キャラクタが持つ情報のサポート範囲については,「6.1.8 機能キャラクタの扱い(ファイル形式1またはファイル形式2の場合)」を参照してください。
イメージ種別 |
プリフィクス |
ファイル名 |
適用 |
---|---|---|---|
VOS3 |
DFIA |
DFIAxxxx |
○※1 |
DFIB |
DFIBxxxx |
○※1 |
|
VOS1 |
DFIA |
DFIAxxxx.OBJECT |
○※2 |
VOSK |
DFIA |
DFIAxxxx.DATA |
○※2 |
(c) 書式オーバレイイメージ
印刷時に書式を適用したい場合は,書式オーバレイイメージを使用します。サポート対象とする書式オーバレイイメージの形式を次に示します。
書式タイプ |
イメージ種別 |
プリフィクス |
ファイル名 |
適用 |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
タイプC |
VOS3 |
FORO |
FOROxxxx |
○ |
書式中に外字がある場合,外字が文字化けします。PDE - Form Designerで該当する文字を再定義して,イメージ種別オープンとして生成します。 PDE - Form DesignerまたはSTAMPSⅡ Windows95版 書式プロトタイピング機能でランダム・マッピングを指定して定義した書式は,PDE - Form Designerでイメージ種別オープンとして生成します。 詳細については,「付録D.1(4) タイプC書式(FORO*)」を参照してください。 |
VOS1 |
FORO |
FOROxxxx.OBJECT |
○ |
||
VOSK |
FORO |
FOROxxxx.DATA |
○ |
||
オープン |
FORO |
FOROxxxx.FOROP |
○ |
PDE - Form Designer 01-02以降で作成できます。 |
|
タイプ1 |
− |
− |
− |
× |
タイプC書式にリコンパイルする必要があります。詳細については,「付録D.1(3) 書式記述文」を参照してください。 |
タイプ2 |
− |
− |
− |
× |
タイプC書式にリコンパイルする必要があります。タイプC書式とは座標原点が異なるため注意が必要です。詳細については,「付録D.6(2) タイプ2書式からタイプC書式へ移行する場合」を参照してください。 |
タイプR |
− |
− |
− |
× |
使用できません。 |
なお,メインフレームの書式の移行性やセンタ漢字プリンタとPDE for Openでの描画仕様の違いなど書式オーバレイの詳細については,「付録D.5 書式オーバレイイメージの扱い」を参照してください。
(2) PDE - LP Optionを利用する場合
PDE - LP Optionでは,制御イメージ作成機能で作成した制御イメージ(FCBイメージおよびデフォルト機能キャラクタイメージ)を使用して変換を行います。また,メインフレーム上で作成したセンタラインプリンタ,またはセンタ漢字ラインプリンタの制御イメージは,PDE - LP Optionの実行環境にFTPコマンドなどでバイナリ転送して使用します。
PDE - LP Optionの制御イメージの扱いを次に示します。
出力対象装置 |
制御イメージの種類 |
VOS3 |
VOS1 |
VOSK |
---|---|---|---|---|
センタ漢字プリンタ |
FCBイメージ |
×※1 |
×※1 |
×※1 |
デフォルト機能キャラクタイメージ |
×※2 |
×※2 |
×※2 |
|
書式オーバレイイメージ |
× |
× |
× |
|
外字イメージ |
×※3 |
×※3 |
×※3 |
|
文字配列テーブル |
×※4 |
×※4 |
− |
|
EBCDIK文字セットイメージ |
×※4 |
×※4 |
×※4 |
|
コピー修飾モジュール |
× |
× |
× |
|
図形文字修飾モジュール |
× |
× |
− |
|
センタラインプリンタ |
FCBイメージ |
○ |
○ |
○ |
デフォルト機能キャラクタイメージ |
−※2 |
−※2 |
−※2 |
|
外字イメージ |
−※3 |
−※3 |
−※3 |
|
センタ漢字ラインプリンタ |
FCBイメージ |
− |
○ |
○ |
デフォルト機能キャラクタイメージ |
− |
○ |
○ |
|
外字イメージ |
−※3 |
×※3 |
×※3 |
|
端末漢字ラインプリンタ |
FCBイメージ |
−※1 |
×※1 |
−※1 |
デフォルト機能キャラクタイメージ |
−※2 |
−※2 |
−※2 |
|
外字イメージ |
×※3 |
×※3 |
×※3 |
|
端末プリンタ |
FCBイメージ |
−※1 |
×※1 |
−※1 |
デフォルト機能キャラクタイメージ |
−※2 |
−※2 |
−※2 |
|
外字イメージ |
×※3 |
×※3 |
×※3 |
(a) FCBイメージ
用紙サイズと印刷領域の設定には,センタラインプリンタおよびセンタ漢字ラインプリンタと同様にFCBを使用します。FCBの形式とPDL変換での扱いを次に示します。
イメージ種別 |
プリンタ |
プリフィクス |
ファイル名 |
適用 |
---|---|---|---|---|
VOS3 |
センタ漢字プリンタ |
FCBA |
FCBAxxxx |
× |
FCBC |
FCBCxxxx |
× |
||
FCB3 |
FCB3xxxx |
× |
||
FCB4 |
FCB4xxxx |
× |
||
センタラインプリンタ |
FCB2 |
FCB2xxxx |
○ |
|
VOS1 |
センタ漢字プリンタ |
FCBA |
FCBAxxxx.OBJECT |
× |
FCB1 |
FCB1xxxx.OBJECT |
× |
||
センタラインプリンタ |
FCB2 |
FCB2xxxx.OBJECT |
○ |
|
センタ漢字ラインプリンタ |
FCBA |
FCBAxxxx.OBJECT |
○ |
|
VOSK |
センタ漢字プリンタ |
FCBA |
FCBAxxxx.DATA |
× |
センタラインプリンタ |
FCB2 |
FCB2xxxx.DATA |
○ |
|
センタ漢字プリンタ |
FCBA |
FCBAxxxx.DATA |
○ |
FCBイメージの持つ情報の扱いを次に示します。
FCB情報 |
PDE - LP Optionでの扱い |
---|---|
行間隔(行ピッチ) |
○※1 |
チャネル番号 |
○ |
用紙長 |
○ |
プリントポジションインデクシング(桁ずらし文字数)情報 |
○※2 |
端末漢字ラインプリンタでVOS3 TWTR E2の印字様式やVOS1 FCBWマクロで生成したFCBイメージを使用していた場合,センタラインプリンタまたはセンタ漢字ラインプリンタのFCBイメージを作成する必要があります。VOS3 TWTR E2印字様式の扱いを次の表に示します。
印字様式定義マクロ |
PDE - LP Optionでの扱い |
||
---|---|---|---|
オペランド |
設定値 |
||
NAME |
印字様式名 |
− |
FCBイメージ名として指定してください。 |
PS |
用紙サイズ 用紙方向 |
A3〜A5,B4〜B6 横,縦 |
指定できません。 |
CS |
文字サイズ |
7,9,12,14,18,24ポイント |
指定できません。 |
LP |
改行間隔 |
3,4,6,8LPI |
センタ漢字ラインプリンタのFCBに行間値を定義してください(センタラインプリンタのFCBには3LPIと4LPIは指定できません)。 |
CF |
文字間隔 |
0〜15ポイント |
環境設定ユティリティの[文字配置設定]タブの[標準文字間隔]を指定してください。 |
CHAR |
文字数 |
0〜999文字 |
指定できません。 |
LINE |
行数 |
0〜999行 |
センタラインプリンタまたはセンタ漢字ラインプリンタのFCBに行を定義してください。 |
TMGN |
上空白行数 |
1〜99行 |
指定できません。 |
LMGN |
左空白文字数 |
1〜99文字 |
センタラインプリンタのFCBのプリントポジションインデクシング(桁ずらし文字数)情報として定義してください。または,環境設定ユティリティの[文字配置設定]タブの[プリントポジションインデクシング]を指定してください。 |
MXLINE |
最大行数 |
1〜999行 |
指定できません。 |
MXCOLM |
最大文字数 |
1〜999文字 |
指定できません。 |
MTMGN |
上マージン |
0〜288mm |
指定できません。 |
MLMGN |
左マージン |
0〜288mm |
指定できません。 |
VOS1 FCBWマクロの扱いを次の表に示します。
FCBWマクロ |
PDE - LP Optionでの扱い |
||
---|---|---|---|
オペランド |
設定値 |
||
CHANNEL |
チャネル番号 |
1〜12 |
センタラインプリンタまたはセンタ漢字ラインプリンタのFCBにチャネル番号を定義してください。 |
LINES |
行数 |
2〜180行 |
センタラインプリンタまたはセンタ漢字ラインプリンタのFCBに行を定義してください。 |
LM |
左余白 |
301〜16,383mm |
指定できません。 |
TM |
上余白 |
301〜16,383mm |
指定できません。 |
LPI |
改行間隔 |
3,4,6,8LPI |
センタ漢字ラインプリンタのFCBに行間値を定義してください(センタラインプリンタのFCBには3LPIと4LPIは指定できません)。 |
CS |
文字サイズ |
5,7,9,12,14,18,24ポイント |
指定できません。 |
CF |
文字間隔 |
0〜15ポイント |
環境設定ユティリティの[文字配置設定]タブの[標準文字間隔]を指定してください。 |
CHAR |
文字数 |
1〜241文字 |
指定できません。 |
PS |
用紙サイズ 用紙方向 |
A3〜A5,B4〜B6 横,縦 |
指定できません。 |
OV |
書式フェーズ名 |
− |
指定できません。 |
MCP |
コピー枚数 |
1〜32 |
ジョブ属性に複写枚数を指定してください。 |
(b) デフォルト機能キャラクタイメージ
デフォルト機能キャラクタは,印刷する行の先頭に仮定する機能キャラクタの内容を指定する制御イメージです。サポート対象とするデフォルト機能キャラクタの形式を次に示します。また,デフォルト機能キャラクタが持つ情報のサポート範囲については,「6.1.8 機能キャラクタの扱い(ファイル形式1またはファイル形式2の場合)」を参照してください。
イメージ種別 |
プリンタ |
プリフィクス |
ファイル名 |
適用 |
---|---|---|---|---|
VOS3 |
センタ漢字プリンタ |
DFIA |
DFIAxxxx |
× |
DFIB |
DFIBxxxx |
× |
||
VOS1 |
センタ漢字プリンタ |
DFIA |
DFIAxxxx.OBJECT |
× |
センタ漢字ラインプリンタ |
DFIA |
DFIAxxxx.OBJECT |
○ |
|
VOSK |
センタ漢字プリンタ |
DFIA |
DFIAxxxx.DATA |
× |
センタ漢字ラインプリンタ |
DFIA |
DFIAxxxx.DATA |
○ |