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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編


4.4.4 要素を定義する(CSV以外の形式の場合)

バイナリフォーマット定義ファイルの内容はバイナリフォーマット定義画面で定義します。バイナリフォーマット定義画面は,Eclipseのパッケージ・エクスプローラーに表示されるバイナリフォーマット定義ファイルをダブルクリックすると表示されます。

バイナリフォーマット定義画面については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.2.1 バイナリフォーマット定義画面」を参照してください。

参考

バイナリフォーマット定義画面では,複数のバイナリフォーマット定義ファイルを開いて編集できます。ただし,複数のバイナリフォーマット定義ファイルの間で,定義情報をコピーして貼り付けることはできません。

バイナリフォーマット定義画面では,要素の定義として次の作業を行います。

定義の方法を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) フォーマット情報を設定する

バイナリフォーマット定義ファイルのフォーマット情報として,バイナリデータで使用されている文字コードや,バイナリデータに含まれる2進整数のエンディアンを設定します。

フォーマット情報の設定方法を次に示します。

  1. バイナリフォーマット定義エディタに表示されているフォーマット名を選択して右クリックし,[設定]を選択します。

    [フォーマット]ダイアログが表示されます。

  2. [フォーマット]ダイアログに必要な情報を入力します。

    [フォーマット]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.1 フォーマットダイアログ」を参照してください。

  3. [OK]ボタンをクリックします。

    [フォーマット]ダイアログに入力した情報が設定されます。

(2) グローバル定義の単純内容要素を設定する

単純内容要素とは,使用するバイナリデータの形式をXMLスキーマで表現したときに,単純型の要素(xsd:simpleType要素)であり,かつグローバル定義の要素として表現できるものです。バイナリフォーマット定義ファイルをデータ変換定義画面で表示した場合,単純内容要素は,単純内容のノードとして表示されます。

単純内容要素の設定では,要素のデータ種別やサイズを設定します。

単純内容要素の設定方法を次に示します。

  1. バイナリフォーマット定義エディタに表示されているフォーマット名を選択して右クリックし,[単純内容要素の追加]を選択します。

    [単純内容要素]ダイアログが表示されます。

  2. [単純内容要素]ダイアログに必要な情報を入力します。

    [単純内容要素]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.2 単純内容要素ダイアログ」を参照してください。

  3. [OK]ボタンをクリックします。

    [単純内容要素]ダイアログに入力した情報で単純内容要素が設定されます。また,設定された単純内容要素がバイナリフォーマット定義エディタに表示されます。

(3) 複合内容要素を設定する

複合内容要素とは,使用するバイナリデータの形式をXMLスキーマで表現したときに,複合型の要素(xsd:complexType要素)であり,かつグローバル定義の要素として表現できるものです。バイナリフォーマット定義ファイルをデータ変換定義画面で表示した場合,複合内容のノードとして表示されます。

複合内容要素の設定では,複合内容要素を構成する要素の構成区分などを設定します。構成区分には,複合内容要素を構成する要素が逐次構成(xsd:sequence要素)か,選択構成(xsd:choice要素)かを設定します。

複合内容要素の設定方法を次に示します。

  1. バイナリフォーマット定義エディタに表示されているフォーマット名を選択して右クリックし,[複合内容要素の追加]を選択します。

    [複合内容要素]ダイアログが表示されます。

  2. [複合内容要素]ダイアログに必要な情報を入力します。

    [複合内容要素]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.3 複合内容要素ダイアログ」を参照してください。

    構成区分として[選択構成]を選択した場合

    構成区分として[選択構成]を選択した場合,次のどちらかの方法で構成要素に選択条件を設定する必要があります。

    ・[選択条件ノード]を指定し,選択条件の判定値を含むノードを選択する

    ・[構成要素の開始セパレータ]を指定する

    選択条件を設定する方法については,「(5) 構成要素の選択条件を設定する」を参照してください。

    なお,構成要素に選択条件を設定する前に,複合内容要素を構成する要素を設定する必要があります。必ず次の手順3.を行ってから,「(4) 構成要素を設定する」に示す手順に従って構成要素を設定し,そのあとで選択条件を設定してください。

    複合内容要素の構成要素である単純内容要素がセパレータデータの場合

    複合内容要素の構成要素である単純内容要素が,要素ごとに区切り文字(セパレータ)で区切られたデータ(セパレータデータ)の場合,複合内容要素にセパレータを設定します。

    セパレータの設定方法については,「(7) セパレータを設定する」を参照してください。

  3. [OK]ボタンをクリックします。

    [複合内容要素]ダイアログに入力した情報で複合内容要素が設定されます。また,設定された複合内容要素がバイナリフォーマット定義エディタに表示されます。

参考

バイナリフォーマット定義ファイルの要素の定義時に,最初に設定した複合内容要素は,ルート要素になります。ルート要素を変更する場合には,「(6) ルート要素を設定する」を参照してください。

(4) 構成要素を設定する

構成要素とは,複合内容要素を構成する要素です。構成要素を設定する方法には次の2つの方法があります。

それぞれの方法での構成要素の設定について次に示します。

(a) グローバル定義の要素を構成要素に設定する

すでに設定されているグローバルな要素(単純内容要素および複合内容要素)を,複合内容要素の構成要素に設定します。

設定方法を次に示します。

  1. バイナリフォーマット定義エディタに表示されている複合内容要素を選択して右クリックし,[構成要素の追加]を選択します。

    [要素選択]ダイアログが表示されます。[要素選択]ダイアログには,複合内容要素の構成要素として選択できるグローバル定義の要素がすべて表示されます。

    [要素選択]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.7 要素選択ダイアログ」を参照してください。

  2. [要素選択]ダイアログの要素一覧で構成要素として設定する要素を選択します。

  3. [OK]ボタンをクリックします。

    複合要素内に構成要素が追加されて[要素選択]ダイアログが閉じます。

  4. 追加された構成要素を右クリックして,[設定]を選択します。

    [構成要素]ダイアログが表示されます。

  5. [構成要素]ダイアログに必要な情報を入力します。

    [構成要素]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.4 構成要素ダイアログ」を参照してください。

  6. [OK]ボタンをクリックします。

    [構成要素]ダイアログに入力した情報で,グローバル定義の要素が複合内容要素の構成要素として設定されます。設定した構成要素は,バイナリフォーマット定義エディタ上の複合内容要素の下位要素として表示されます。

(b) ローカル定義の単純内容要素を構成要素として設定する

ローカル定義の単純内容要素を複合内容要素の構成要素として設定します。

設定方法を次に示します。

  1. バイナリフォーマット定義エディタに表示されている複合内容要素を選択して右クリックし,[ローカル単純内容要素の追加]を選択します。

    [単純内容要素]ダイアログが表示されます。

  2. [単純内容要素]タブを選択し,必要な情報を入力します。

    [単純内容要素]ダイアログの[単純内容要素]タブの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.2 単純内容要素ダイアログ」を参照してください。

  3. [構成要素]タブを選択し,必要な情報を入力します。

    [構成要素]タブでは,構成要素の出現回数およびサイズを設定します。

    [単純内容要素]ダイアログの[単純内容要素]タブの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.2 単純内容要素ダイアログ」を参照してください。

    なお,出現回数およびサイズは,ほかの要素に依存させることができます。この場合,[ノード選択]ボタンをクリックして表示される[ノード選択]ダイアログで,依存させるノードを選択できます。

    [ノード選択]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.6 ノード選択ダイアログ(バイナリフォーマット定義)」を参照してください。

    [ノード選択]ダイアログで[OK]ボタンをクリックすると,設定した値が[単純内容要素]ダイアログの[構成要素]タブに反映されます。

  4. [OK]ボタンをクリックします。

    [単純内容要素]ダイアログに入力した情報で,ローカル定義の単純内容要素が複合内容要素の構成要素として設定されます。設定した構成要素は,バイナリフォーマット定義エディタ上の複合内容要素の下位要素として表示されます。

(5) 構成要素の選択条件を設定する

複合内容要素を設定する際,構成区分として[選択構成]を選択した場合,構成要素に選択条件を設定する必要があります。選択条件を設定すると,複合内容要素に含まれる複数の構成要素のうち,どの要素を利用するかを別の要素の値から判定できます。

選択条件を設定する方法には,次の2つの方法があります。

それぞれの方法での選択条件の設定について次に示します。

(a) 選択条件ノードを選択して選択条件を設定する

選択条件ノードを選択して選択条件を設定する方法を次に示します。

  1. 選択条件を設定する構成要素を含む複合内容要素をバイナリフォーマット定義エディタ上で選択して右クリックし,[設定]を選択します。

    [複合内容要素]ダイアログが表示されます。

  2. [構成区分]で[選択構成]を選択します。

  3. [選択種別]で[選択条件ノード]を選択し,[ノード選択]ボタンをクリックします。

    [ノード選択]ダイアログが表示されます。[ノード選択]ダイアログでは,選択条件ノードを選択します。

    [ノード選択]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.6 ノード選択ダイアログ(バイナリフォーマット定義)」を参照してください。

    [ノード選択]ダイアログで[OK]ボタンをクリックすると,設定した値が[複合内容要素]ダイアログの[選択条件ノード]に反映されます。

  4. [構成要素一覧]から条件を設定する要素を選択し,[条件値設定]ボタンをクリックします。

    [条件値設定]ダイアログが表示されます。1つの要素に対して1つの選択条件値を指定する場合は[単一条件指定]を,1つの要素に対して複数の選択条件値を指定する場合は[複数条件指定]を選択して条件値を入力します。

    [条件値設定]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.5 条件値設定ダイアログ」を参照してください。

    [条件値設定]ダイアログで[OK]ボタンをクリックすると,設定した値が[複合内容要素]ダイアログの[選択条件値]に反映されます。選択条件値が重複している場合は,先に定義されている要素が優先されます。ほかの構成要素にも選択条件を設定する場合,手順3.と手順4.を繰り返します。

    なお,選択条件が設定されていない構成要素は,ほかの構成要素に設定されているどの選択条件にも当てはまらない場合に出現する構成要素になります。このような構成要素は,構成要素の中で1つだけ設定できます。

  5. [OK]ボタンをクリックします。

    [複合内容要素]ダイアログに入力した情報で,選択条件が設定されます。

(b) 構成要素の開始セパレータを選択して選択条件を設定する

構成要素の開始セパレータを選択して選択条件を設定する方法を次に示します。

  1. 選択条件を設定する構成要素を含む複合内容要素をバイナリフォーマット定義エディタ上で選択して右クリックし,[設定]を選択します。

    [複合内容要素]ダイアログが表示されます。

  2. [構成区分]で[選択構成]を選択します。

  3. [選択種別]で[構成要素の開始セパレータ]を選択します。

    [構成要素一覧]に,構成要素および構成要素に設定した開始セパレータが表示されます。

  4. [OK]ボタンをクリックします。

    [複合内容要素]ダイアログに入力した情報で,選択条件が設定されます。なお,構成要素(複合内容要素)に開始セパレータを設定していない場合は,バイナリフォーマット定義ファイル検証時にエラーになります。

(6) ルート要素を設定する

使用するバイナリデータをXMLスキーマで表現したときに,ルート要素として扱う複合内容要素を設定します。

バイナリフォーマット定義ファイルの要素の定義時には,最初に設定した複合内容要素がルート要素になっています。ほかの複合内容要素をルート要素にするには,バイナリフォーマット定義エディタに表示されている複合内容要素を選択して右クリックし,[ルート要素に設定]を選択します。

[ルート要素に設定]を選択すると,バイナリフォーマット定義エディタ上で選択した複合内容要素がルート要素になります。バイナリフォーマット定義エディタ上では,ルート要素として扱う複合内容要素にルート要素のアイコンが表示されます。

なお,ある複合内容要素がすでにルート要素として設定されている場合,ほかの複合内容要素をルート要素として設定すると,ルート要素が変更されます。アウトラインビューの表示も,新しいルート要素からの表示に切り替わります。

(7) セパレータを設定する

複合内容要素の構成要素として設定されている単純内容要素が,要素ごとに区切り文字(セパレータ)で区切られたデータ(セパレータデータ)の場合,複合内容要素にセパレータを設定します。

セパレータを設定する方法を次に示します。

  1. 複合内容要素を選択して右クリックし,[設定]を選択します。

    [複合内容要素]ダイアログが表示されます。

  2. [セパレータ]タブを選択します。

    [複合内容要素]ダイアログの[セパレータ]タブの内容が表示されます。

  3. 使用するセパレータ形式をドロップダウンリストから選択します。

    なお,セパレータ形式にCSVを選択した場合,開始セパレータおよび中間区切りセパレータは自動で設定されます。

  4. 使用するセパレータの[使用する]チェックボックスをチェックし,[選択]ボタンをクリックします。

    [セパレータ選択]ダイアログが表示されます。[セパレータ選択]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.8 セパレータ選択ダイアログ」を参照してください。

  5. 使用するセパレータを一覧から選択し,[OK]ボタンをクリックします。

    [複合内容要素]ダイアログのセパレータタブに選択したセパレータの情報が表示されます。

    なお,[セパレータ選択]ダイアログに,使用するセパレータがない場合,[セパレータ選択]ダイアログの[追加]ボタンをクリックします。表示される[セパレータ追加/変更]ダイアログでセパレータを追加/変更できます。

    [セパレータ追加/変更]ダイアログの表示・入力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.3.9 セパレータ追加/変更ダイアログ」を参照してください。

  6. 必要に応じて,手順3.と手順4.を繰り返します。

  7. [OK]ボタンをクリックします。

    [複合内容要素]ダイアログの[セパレータ]タブに入力した情報で,セパレータが設定されます。