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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム リファレンス


1.3.2 単純内容要素ダイアログ

[単純内容要素]ダイアログは,バイナリフォーマット定義ファイルに単純内容要素を設定するときに使用します。

操作手順については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「4.4.4 要素を定義する(CSV以外の形式の場合)」を参照してください。

[単純内容要素]ダイアログは,グローバル定義の単純内容要素を設定する場合と,ローカル定義の単純内容要素を設定する場合で表示されるタブが異なります。

〈この項の構成〉

(1) 単純内容要素タブ

単純内容要素タブは,設定する単純内容要素がグローバル定義でもローカル定義でも表示されます。単純内容要素の情報を指定します。

図1‒39 [単純内容要素]ダイアログ(単純内容要素タブ)

[図データ]

[データ種別]

単純内容要素として使用するデータの種別をドロップダウンリストから選択します。選択できるデータ種別と,それに応じて[詳細]に表示される内容を次に示します。

データ種別

[詳細]に表示される内容

文字列

(a) 文字列型の場合」を参照してください。

整数

(c) 整数・実数・固定小数部数値型の場合」を参照してください。

実数

固定小数部数値

ゾーン形式数値

(b) ゾーン・パック形式数値型の場合」を参照してください。

パック形式数値

符号付2進整数

[詳細]には何も表示されません。

符号無2進整数

バイト列

(d) バイト列型の場合」を参照してください。

ビット列

[詳細]には何も表示されません。

日付時刻

(e) 日付時刻型の場合」を参照してください。

注※

バイナリデータとしてCSV形式のデータを扱う場合は選択できません。

[サイズ]

単純内容要素として使用するデータのサイズを指定します。

  • 固定値の場合

    ラジオボタンで[固定]を選択し,サイズを指定します。

    データ種別と文字コードによって指定できるサイズの範囲が異なります。指定できるサイズの範囲を次の表に示します。

    表1‒11 固定値の単純内容要素に指定できるサイズの範囲

    データ種別

    文字コード

    指定できる範囲

    単位

    文字列,整数,実数,固定小数部数値

    UTF16以外

    1〜2,147,483,647

    バイト

    UTF16

    2〜2,147,483,646

    バイト

    ゾーン形式数値,パック形式数値

    1〜2,147,483,647

    バイト

    符号付2進整数,符号無2進整数

    1〜8

    バイト

    バイト列

    1〜2,147,483,647

    バイト

    ビット列

    1〜64

    ビット

    日付時刻

    CCYYMMDD

    UTF16以外

    8〜2,147,483,647

    バイト

    UTF16

    16〜2,147,483,646

    バイト

    YYMMDD

    UTF16以外

    6〜2,147,483,647

    バイト

    UTF16

    12〜2,147,483,646

    バイト

    hhmmss

    UTF16以外

    6〜2,147,483,647

    バイト

    UTF16

    12〜2,147,483,646

    バイト

    CCYYMMDDhhmmss

    UTF16以外

    14〜2,147,483,647

    バイト

    UTF16

    28〜2,147,483,646

    バイト

    YYMMDDhhmmss

    UTF16以外

    12〜2,147,483,647

    バイト

    UTF16

    24〜2,147,483,646

    バイト

(凡例)

−:指定できる範囲が文字コードに依存しないことを示します。

注※

データ種別が文字列のローカル単純内容要素の場合は,サイズが0バイトのデータを意味する0も指定できます。CSV形式のバイナリフォーマット定義の場合は指定できません。

  • 可変値の場合

    ラジオボタンで[可変]を選択します。サイズの決定方法は,構成要素タブ(または[構成要素]ダイアログ)の[サイズ]で設定します。

[詳細]

[データ種別]の選択内容に応じて,次のように表示内容が異なります。

(a) 文字列型の場合

[データ種別]で「文字列」を選択した場合に表示されます。なお,[サイズ]に0を指定した場合は[詳細]の各項目は非活性となり,指定できません。

図1‒40 [単純内容要素]ダイアログ(単純内容要素タブ([データ種別]で「文字列」を選択した場合))

[図データ]

[個別文字コード]

単純内容要素として使用するデータの文字コードが,[フォーマット]ダイアログに設定した文字コードと異なる場合,文字コードを個別に指定します。

「サイズ」で「可変」を選択した場合は,構成要素のサイズ設定で[データの終端まで]または[サイズノード]が選択されている場合に個別文字コードが指定できます。

[指定する]チェックボックス

個別文字コードを指定する場合にチェックします。

[フォーマット設定値]

[フォーマット]ダイアログの[文字コード]グループで設定した文字コードが表示されます。

[文字コード]

指定する文字コードをドロップダウンリストから選択します。

選択できる文字コード種別については,「表1-9 選択できる文字コード種別(Code Converterを使用する場合)」または「表1-10 選択できる文字コード種別(Java提供のエンコーダー・デコーダーを使用する場合)」を参照してください。

なお,Code Converterの文字コードの詳細は,「付録A 文字コード対応表」を参照してください。

[埋め字]

単純内容要素として使用するデータが指定したサイズに満たない場合,余った部分を埋める文字をドロップダウンリストから選択します。空白で埋める場合は[スペース]を,空文字(0x00)で埋める場合は[空文字(0x00)]を選択します。

[空文字(0x00)までをデータとする]チェックボックス

空文字(0x00)までをデータとして扱う場合にチェックします。

[埋め字]で[空文字(0x00)]が選択されている場合だけ指定できます。

[左右寄せ]

データを寄せる方向を[左]ラジオボタンまたは[右]ラジオボタンで選択します。この項目は,次のどちらかの場合に指定できます。

  • [空文字(0x00)までをデータとする]チェックボックスが非活性である場合

  • [空文字(0x00)までをデータとする]チェックボックスが活性化していて,チェックされていない場合

[不要文字]

不要文字を削除するかどうかをラジオボタンで設定します。この項目は,次のどちらかの場合に指定できます。

  • [空文字(0x00)までをデータとする]チェックボックスが非活性である場合

  • [空文字(0x00)までをデータとする]チェックボックスが活性化していて,チェックされていない場合

不要文字の削除については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「4.4.1 バイナリフォーマット定義ファイルのデータ型と文字コードの種類」を参照してください。

[使用不可文字]

XMLで使用できない文字が含まれている場合に,代替として使用する文字を指定します。使用できない文字は次のとおりです。

  • 0x00〜0x1F(0x09,0x0A,0x0Dを除く)

    制御コード

  • 0xFFFE〜0xFFFF

    未定義文字(Unicodeとしては本来使用禁止)

[代替文字に置換]チェックボックス

使用不可文字を代替文字に置換する場合にチェックします。

[先頭代替文字(16進数)]

代替として使用する文字を16進数で指定します。[代替文字に置換]チェックボックスがチェックされている場合に指定できます。

代替文字の最初の1文字を指定すると,続く34個分はそれぞれ0x00〜0x1F,0xFFFE〜0xFFFFに対応して代替文字として使用されます。16進数は先頭の「0x」を付けないで指定します。例えば,0x2400の場合は2400となります。

先頭の代替文字として指定できる値を次に示します。

  • 0020〜D7DE

  • E000〜FFDC

デフォルト値は2400です。大文字・小文字は区別されません。

[CSV形式]
[空データとNullデータを区別する]チェックボックス

CSV形式のバイナリデータを変換する際,""(空文字列)とデータなし(Nullデータ)を識別する場合にチェックします。バイナリフォーマット定義ファイルをCSV形式で作成した場合か,親である複合内容要素のセパレータ形式が「CSV形式」である場合に指定できます。

詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「付録Q CSV形式の単純内容要素のデータなしの区別」を参照してください。

[COBOLデータ形式]
[LOW-VALUEの変換]チェックボックス

COBOL特有のデータ形式であるLOW-VALUE(0x00で埋められたデータ)を変換する場合にチェックします。

サイズが固定(0でない)で,かつ埋め字がスペースである場合に指定できます。

(b) ゾーン・パック形式数値型の場合

[データ種別]で「ゾーン形式数値」または「パック形式数値」を選択した場合に表示されます。

図1‒41 [単純内容要素]ダイアログ(単純内容要素タブ([データ種別]で「ゾーン形式数値」または「パック形式数値」を選択した場合))

[図データ]

[桁数]

桁数を設定します。

[全体]チェックボックス

ゾーン・パック形式数値型の場合は常に非活性です。そのため,全体桁数の最大値は指定できません。

[小数部]チェックボックス

小数部の桁数の最大値を0〜33で指定できます。

[符号の設定]

10進数符号の設定方法として,[自動]または[カスタム]を選択します。

[カスタム]を選択すると,[フォーマット]ダイアログで指定された項目が使用されます。

[符号の有無]

符号を付けない場合は[なし],符号を付ける場合は[あり]を選択します。

この項目は,[符号の設定]で[カスタム]を選択した場合に指定できます。

[符号の種別]

符号を符号ビットで付ける場合は[符号ビット],符号文字で付ける場合は[符号文字]を選択します。

この項目は,次のすべての条件を満たしている場合に指定できます。

  • [データ種別]で[ゾーン形式数値]を選択している

  • [符号の設定]で[カスタム]を選択している

  • [符号の有無]で[あり]を選択している

[符号の位置]

符号を前に付ける場合は[前],符号を後ろに付ける場合は[後]を選択します。

この項目は,次のすべての条件を満たしている場合に指定できます。

  • [データ種別]で[ゾーン形式数値]を選択している

  • [符号の設定]で[カスタム]を選択している

  • [符号の有無]で[あり]を選択している

(c) 整数・実数・固定小数部数値型の場合

[データ種別]で「整数」,「実数」または「固定小数部数値」を選択した場合に表示されます。

図1‒42 [単純内容要素]ダイアログ(単純内容要素タブ([データ種別]で「整数」または「実数」を選択した場合))

[図データ]

図1‒43 [単純内容要素]ダイアログ(単純内容要素タブ([データ種別]で「固定小数部数値」を選択した場合))

[図データ]

[個別文字コード]

単純内容要素として使用するデータの文字コードが,[フォーマット]ダイアログに設定した文字コードと異なる場合,文字コードを個別に指定します。この項目は[データ種別]が「整数」または「実数」の場合に指定できます。

文字コードにKEIS,IBM_CODE,JEFは指定できません。

「サイズ」で「可変」を選択した場合は,構成要素のサイズ設定で[データの終端まで]または[サイズノード]が選択されている場合に個別文字コードが指定できます。

[指定する]チェックボックス

個別文字コードを指定する場合にチェックします。

[フォーマット設定値]

[フォーマット]ダイアログの[文字コード]グループで設定した文字コードが表示されます。

[文字コード]

指定する文字コードをドロップダウンリストから選択します。指定した文字コードは次に示すデータにも使用されます。

  • 単純内容要素ダイアログの[符号の有無]の設定によってデータに付与されるプラス記号(+)およびマイナス記号(-)

  • 単純内容要素ダイアログの[埋め字]の設定によってデータに付与されるスペースおよび「0」

選択できる文字コード種別については,「1.3.1 フォーマットダイアログ」の「表1-9 選択できる文字コード種別(Code Converterを使用する場合)」または「表1-10 選択できる文字コード種別(Java提供のエンコーダー・デコーダーを使用する場合)」を参照してください。なお,Code Converterの文字コードの詳細は,「付録A 文字コード対応表」を参照してください。

[桁数]

桁数を設定します。

[全体]チェックボックス

チェックすると全体桁数の最大値を1〜34で指定できます。指定できる桁数は,[サイズ]の設定によって次のように異なります。

  • [サイズ]で[固定]を選択した場合

    全体桁数は整数部,符号,小数部の合計桁数になります。

    なお,実数の場合,[小数部]の桁数に1以上の数値を指定すると,全体桁数には小数点も含まれます。

  • [サイズ]で[可変]を選択した場合

    全体桁数には符号と小数点の桁数を含みません。

[小数部]チェックボックス

チェックすると,小数部の桁数の最大値を0〜33で指定できます。

データ種別が実数または固定小数部数値の場合に指定できます。

固定小数部数値の場合,チェックを外すことはできません。

[符号の有無]

データ種別が整数,実数または固定小数部数値の場合,正負の符号の有無をラジオボタンで選択します。

  • 符号がない場合

    [なし]を選択します。

  • 負の符号だけある場合

    [負だけあり]を選択します。

  • 常に正負の符号がある場合

    [常にあり]を選択します。

[埋め字]

データ種別が整数,実数または固定小数部数値の場合,単純内容要素として使用するデータが指定したサイズに満たないとき,余った部分を埋める文字をラジオボタンで選択します。空白で埋める場合は[スペース]を,0で埋める場合は[0]を選択します。

[左右寄せ]

データを寄せる方向を[左]ラジオボタンまたは[右]ラジオボタンで選択します。[埋め字]が[0]の場合は[左]ラジオボタンは設定できません。

[不要文字]

不要文字を削除するかどうかをラジオボタンで設定します。

[CSV形式]
[空データとNullデータを区別する]チェックボックス

CSV形式のバイナリデータを変換する際,""(空文字列)とデータなし(Nullデータ)を識別する場合にチェックします。バイナリフォーマット定義ファイルをCSV形式で作成した場合か,親である複合内容要素のセパレータ形式が「CSV形式」である場合に指定できます。

詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「付録Q CSV形式の単純内容要素のデータなしの区別」を参照してください。

[COBOLデータ形式]
[LOW-VALUEの変換]チェックボックス

COBOL特有のデータ形式であるLOW-VALUE(0x00で埋められたデータ)を変換する場合にチェックします。

サイズが固定である場合に指定できます。

(d) バイト列型の場合

[データ種別]で「バイト列」を選択した場合に表示されます。

図1‒44 [単純内容要素]ダイアログ(単純内容要素タブ([データ種別]で「バイト列」を選択した場合))

[図データ]

[エンコード形式]

エンコード形式として,スキーマのデータ型であるhexBinaryまたはbase64Binaryをラジオボタンで設定します。

(e) 日付時刻型の場合

[データ種別]で「日付時刻」を選択した場合に表示されます。

図1‒45 [単純内容要素]ダイアログ(単純内容要素タブ([データ種別]で「日付時刻」を選択した場合))

[図データ]

[日付時刻]

データ種別が日付時刻の場合,日付時刻の形式を設定します。

[形式]

日付時刻の形式をドロップダウンリストから選択します。

[秒小数部桁数]

日付時刻の形式に時刻(hhmmss)が含まれる場合,秒の小数部分の桁数を0〜3で指定します。

[左右寄せ]

データの寄せる方向を[左]ラジオボタンまたは[右]ラジオボタンで選択します。

[CSV形式]
[空データとNullデータを区別する]チェックボックス

CSV形式のバイナリデータを変換する際,""(空文字列)とデータなし(Nullデータ)を識別する場合にチェックします。バイナリフォーマット定義ファイルをCSV形式で作成した場合か,親である複合内容要素のセパレータ形式が「CSV形式」である場合に指定できます。

詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「付録Q CSV形式の単純内容要素のデータなしの区別」を参照してください。

(2) 構成要素タブ

構成要素タブには,構成要素の情報を指定します。

構成要素タブは,ローカル定義の単純内容要素を設定する場合にだけ表示されます。単純内容要素タブの[サイズ]に0を指定した場合は非活性となります。

図1‒46 [単純内容要素]ダイアログ(構成要素タブ)

[図データ]

指定する内容は,[構成要素]ダイアログの構成要素タブと同じです。

[構成要素]ダイアログの構成要素タブについては,「1.3.4(3) 構成要素タブ(単純内容要素)」を参照してください。

(3) 各タブで共通の内容

各タブで共通の内容を次に示します。

[インフォメーション]

[単純内容要素]ダイアログの入力情報に問題がある場合に,ダイアログの最上段に問題点を示すメッセージが表示されます。表示されるメッセージと対策については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「4.4.7 バイナリフォーマット定義ファイルを検証する」を参照してください。

[名称]

単純内容要素の名称を指定します。NCName型で使用できる文字を利用して256文字以内で指定します。

[OK]ボタン

指定した内容を設定して[単純内容要素]ダイアログを閉じます。

[キャンセル]ボタン

指定した内容を設定しないで[単純内容要素]ダイアログを閉じます。