1.6.2 クラスタ環境の構築(Red Hat Enterprise Linuxの場合)
前提条件
- 共有ディスクが実行系ノード、待機系ノードの両方で同じパスにマウントされている
- クラスタ管理IPアドレスと共有ディスクがクラスタ管理アプリケーションのリソースとして登録されている
- REST APIサーバの通信モードをfcConnectionModeに設定する場合、実行系ノードと待機系ノードの両方がファイバチャネルまたはiSCSIでストレージシステムと接続されている
操作手順
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rootユーザで実行系ノードにログインします。
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クラスタ管理アプリケーションで、クラスタ管理IPアドレス、共有ディスクが登録されているサービスグループが実行系ノードに移動していることを確認します。
サービスグループが移動していない場合は、実行系ノードに移動してください。
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(アップグレードインストールまたは上書きインストールの場合)REST APIサーバのスクリプトが登録されているサービスグループを停止します。
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(アップグレードインストールまたは上書きインストールの場合)サービスグループからスクリプトを削除します。
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サービスグループを起動します。
クラスタ管理IPアドレスおよび共有ディスクだけが有効になります。
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REST APIをインストールします。
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REST APIのサービスを停止します。
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(新規インストールの場合)共有ディスク上に、REST API用の共有ディレクトリを作成します。
ディレクトリのパス名は任意です。OSでパス名に指定できるASCII文字だけを使用してください。このディレクトリをほかの用途で使用したり、ほかのファイルを格納したりしないでください。
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(新規インストールの場合)データベースファイルを共有ディスク上にコピーします。
手順8で作成したREST API用の共有ディレクトリに、REST APIのデータベースを格納するためのdbディレクトリを作成して、次のファイルをコピーします。
<REST APIのインストール先>/data/db/restapi.sqlite.db
<REST APIのインストール先>/data/db/search.sqlite.db
コピー元のファイルがない場合は、コピーは不要です。
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(新規インストールの場合)次のコマンドを実行してクラスタ環境の設定をします。
<REST APIのインストール先>/bin/configureCluster.sh -set <共有ディレクトリのパス> <仮想IPアドレス>オプション
- set
- クラスタ環境を構築します。次の情報を指定します。
項目
説明
共有ディレクトリのパス
REST API用の共有ディレクトリの絶対パスを指定します。
仮想IPアドレス
クラスタ環境で使用する仮想IPアドレスを指定します。
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(新規インストールの場合)次のコマンドを実行して、設定内容が正しいことを確認します。
<REST APIのインストール先>/bin/configureCluster.sh -getオプション
- get
- 共有ディレクトリのパスと仮想IPアドレスの設定内容を表示します。未設定の場合は「-」が表示されます。
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(新規インストールの場合)実行系ノードからREST API用の共有ディレクトリの任意の場所に次の環境設定ファイルをコピーします。
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<REST APIのインストール先>/data/properties/StartupV.properties
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<REST APIのインストール先>/oss/rabbitmq/etc/rabbitmq/rabbitmq-env.conf
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<REST APIのインストール先>/oss/rabbitmq/etc/rabbitmq/rabbitmq.config
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<REST APIのインストール先>/oss/rabbitmq/etc/rabbitmq/.erlang.cookie
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(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)次のコマンドを実行して、ストレージシステムの構成変更の通知を利用するための任意の文字列を設定します。
<REST APIのインストール先>/bin/setChangeNotificationSecret.sh <任意の文字列>手順24で待機系ノードでも同じ文字列を設定します。任意の文字列は次の文字を使用して、32文字以内で設定してください。
A~Z a~z 0~9 - _
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(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)設定をREST APIのデータベースに反映させるため、REST APIのサービスを起動します。
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(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)REST APIのサービスが動作することを確認するため、バージョン情報を取得するAPIを実行して、リクエストが適切に処理されることを確認します。
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(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)REST APIのサービスを停止します。
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次のコマンドを実行して、実行系ノードのOS起動時にREST APIのサービスが自動的に起動しないように設定を変更します。
<REST APIのインストール先>/bin/deltask.sh -cluster -
REST APIのサービスの起動停止を制御するためのスクリプトを配置します。
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次のファイルを/etc/init.dディレクトリに展開して、スクリプトファイル(sc_confmanagerctrl)を格納します。
<REST APIのインストール先>/SupportTools/ClusterTool/LinuxCluster_SampleScripts_ConfManager.zip -
次のコマンドを実行して、スクリプトファイルに実行権限を割り当てます。
chmod u+x sc_confmanagerctrl
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クラスタ管理アプリケーションで、サービスグループを実行系ノードから待機系ノードに移動します。
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rootユーザで待機系ノードにログインします。
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REST APIをインストールします。
インストール時の設定は、実行系ノードと同じにしてください。
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REST APIのサービスを停止します。
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(新規インストールの場合)手順12でREST API用の共有ディレクトリにコピーした環境設定ファイルを待機系ノードに次のとおりコピーします。
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<REST APIのインストール先>/data/properties/StartupV.properties
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<REST APIのインストール先>/oss/rabbitmq/etc/rabbitmq/rabbitmq-env.conf
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<REST APIのインストール先>/oss/rabbitmq/etc/rabbitmq/rabbitmq.config
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<REST APIのインストール先>/oss/rabbitmq/etc/rabbitmq/.erlang.cookie
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(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)次のコマンドを実行して、実行系ノードで設定した文字列と同じ文字列を設定します。
<REST APIのインストール先>/bin/setChangeNotificationSecret.sh <実行系ノードで設定した文字列> -
(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)設定をREST APIのデータベースに反映させるため、REST APIのサービスを起動します。
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(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)REST APIのサービスが動作することを確認するため、バージョン情報を取得するAPIを実行して、リクエストが適切に処理されることを確認します。
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(新規インストールまたはバージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)REST APIのサービスを停止します。
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次のコマンドを実行して、待機系ノードのOS起動時にREST APIのサービスが自動的に起動しないように設定を変更します。
<REST APIのインストール先>/bin/deltask.sh -cluster -
クラスタ管理アプリケーションで、REST APIのサービスの起動停止を制御するためのスクリプトをサービスグループに登録します。
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次のファイルを/etc/init.dディレクトリに展開して、スクリプトファイル(sc_confmanagerctrl)を格納します。
<REST APIのインストール先>/SupportTools/ClusterTool/LinuxCluster_SampleScripts_ConfManager.zip -
次のコマンドを実行して、スクリプトファイルに実行権限を割り当てます。
chmod u+x sc_confmanagerctrl -
クラスタ管理アプリケーションの[Service Groups]タブで[Add Resource]ボタンをクリックして、[Add Resource to Service]ドロップダウンリストから[Script]を選択します。
次の項目を設定してください。
名称:任意の名称を指定します
スクリプトファイルパス:/etc/init.d/sc_confmanagerctrl
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クラスタ環境での運用を開始します。
クラスタ管理アプリケーションで、サービスグループを実行系に移動して、サービスグループを起動します。
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(アップグレードインストールの場合)ストレージシステムの構成情報の更新状態を確認します。
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ストレージシステムの構成情報の更新状態を取得するAPIを実行して、取得したstatus属性の値を確認します。
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アップグレードインストールによってREST APIのデータベースが拡張された場合は、status属性の値がFailedと表示されます。この場合、エラー情報を確認し、ストレージシステムの構成情報を更新するAPIを実行します。
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(バージョン8.4.1以前からのアップグレードインストールの場合)次のストレージシステムを管理対象にしているときは、ストレージシステムの構成変更の通知先を登録するAPIを実行します。
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マイクロコードのバージョンが83-04-XX-XX/XX以降のVSP G100、G200、G400、G600、G800、VSP F400、F600、F800
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マイクロコードのバージョンが80-05-XX-XX/XX以降のVSP G1000
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次のストレージシステムを管理対象にするときは、isNotifiable属性にtrueを指定してストレージシステムを登録するAPIを実行します。
- VSP 5000 シリーズ
- VSP E シリーズ
- VSP G150、G350、G370、G700、G900、VSP F350、F370、F700、F900
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マイクロコードのバージョンが83-04-XX-XX/XX以降のVSP G100、G200、G400、G600、G800、VSP F400、F600、F800
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マイクロコードのバージョンが80-05-XX-XX/XX以降のVSP G1000
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VSP G1500またはVSP F1500
次の作業
- REST APIサーバのポートの設定
- RAID Managerのポートの設定