Hitachi Command Suite ユーザーズガイド
Device ManagerにNASモジュール(NAS Platform)を搭載したVSP G400,G600,G800もしくはVSP F400,F600,F800を登録するか,またはファイルサーバとしてNAS Platformを登録すると,Device ManagerのGUIを使用して,NAS Platform上にストレージプールを作成し,そこからファイルシステムを作成してファイル共有を提供できます。ストレージプールやファイルシステムの拡張,ファイル共有へのアクセス先変更などの運用も,Device Managerから実施できます。ダッシュボードで,ストレージプールやファイルシステムの使用率を監視したり,NAS Platformのアラートを確認したりもできます。
Device ManagerのGUIから実行できるファイルシステム管理の操作は,連携するNAS Platformのバージョン,またはSystem Management Unit(SMU)/NAS Managerのバージョンによって異なります。Device Managerがサポートしていない操作は,Device ManagerからSMU/NAS Managerのダイアログを起動して実施します。
ストレージプールは,ファイルサーバまたはNASモジュールに割り当てたボリューム(システムドライブ)から構成され,ファイルシステムやキャッシュに利用します。
ストレージプールの構成は,ファイルシステムの性能や信頼性,容量効率,および拡張性に影響します。ストレージプールは,基本ボリュームとDPボリュームのどちらからも構成できます。ただし,1つのストレージプール内に,基本ボリュームとDPボリュームを混在させることはできません。DPボリュームをシステムドライブとして使うと,Hitachi Dynamic Provisioningの機能によってパリティグループへのI/Oが平準化され,ストレージプールの性能を十分に引き出すことができます。
ストレージプールの使用状況は,ファイルサーバビューや,ダッシュボードの[トップ10ファイルサーバストレージプール]レポートで確認します。ファイルシステムの使用容量が増加し,ストレージプールの容量が枯渇してきたら,ストレージプールを拡張します。
NAS Platform v12.2以降と連携している場合は,Device ManagerのGUIを使って,ストレージプールの作成,拡張,削除,名称の変更ができます。Device Managerのストレージプール作成ダイアログでは,必要な条件を指定するだけで,ストレージプール構築のベストプラクティスに沿ったストレージプールを作成できます。不要になったストレージプールを削除すると,そのストレージプールに関連するボリュームも削除されます。DPボリュームで構成されているストレージプールの場合は,DPボリュームが削除されます。
そのほかの操作や,NAS Platform v12.2未満と連携している場合は,SMUのダイアログを起動して操作します。
ファイルサーバまたはNASモジュールに割り当てたボリューム(システムドライブ)から構成されるストレージプール上に,ファイルシステムを作成します。ファイルシステムはEVS にマウントします。次の図は,NAS Platformのファイルシステム作成の概念図です。
図5-8 ファイルシステム作成の概念図(NAS Platform)
ファイルシステムの使用状況は,ファイルサーバビューや,ダッシュボードの[トップ10 ファイルシステム]レポートで確認します。ファイルシステムの使用率が高く,空き容量が不足するおそれがある場合は,ファイルシステムを拡張して容量を追加します。ファイルシステムの自動拡張の設定が有効(割り当てタイプが[オンデマンド容量割り当て])の場合は,ストレージプールから容量が自動的に追加されます。指定した上限値に容量が達した場合や,自動拡張の設定が無効(割り当てタイプが[全容量割り当て])の場合には,上限値をより大きく設定するか,手動でファイルシステムを拡張します。手動で拡張すると,指定した全容量が即時にファイルシステムに割り当てられます。
ファイルシステムの複製や,EVSの設定変更などの保守業務を行う際には,ファイルシステムのマウントやアンマウントを実施します。
Device ManagerのGUIを使ってファイルシステムを作成できます。NAS Platform v12.2以降と連携している場合は,ファイルシステムの拡張,削除,マウント,およびアンマウントもDevice ManagerのGUIから実施できます。不要になったファイルシステムを削除すると,関連するファイル共有も削除されます。
そのほかの操作や,NAS Platform v12.2未満と連携している場合は,SMUのダイアログを起動して操作します。
ファイルサーバまたはNASモジュールの利用者からの要求に応じて,ファイル共有(CIFS またはNFS)を作成します。 ファイル共有の用途やファイルシステムの空き容量などを確認し,ファイル共有を作成するファイルシステムを選択します。ファイル共有は,ファイルシステム作成と同時に作成することもできます。ファイル共有の操作には,NAS Platformのファイル共有機能に関するライセンスが必要です。
NAS Platform v12.2以降と連携している場合は,Device ManagerのGUIを使って,ファイル共有の作成,削除,編集ができます。その他の操作や,NAS Platform v12.2未満と連携している場合は,SMUのダイアログを起動して操作します。
- 3.2.2 ストレージシステムを登録する(エンタープライズクラスストレージ,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデルまたはHUS VMの場合)
- 3.4.1 ファイルサーバの登録および削除とは
- 5.11.2 ファイル共有の提供までの流れ(NAS Platform)
- 5.11.3 ストレージプールに使用するパリティグループの条件
- 5.11.4 ストレージプールに使用するDPプールの条件
- 5.11.5 ストレージプール構築のベストプラクティス
- 5.11.6 ファイルシステムの容量についての注意事項 (NAS Platform)
- 5.11.7 LUNパス設定時の注意事項 (NAS Platform)
- 14.2.11 ファイルサーバビューとは
- B.1.1 関連ソフトウェアの起動とは
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