3.2.9 サービス性能の監視項目を設定する
監視項目は監視対象サービスごとに設定する必要があります。
(1) 作業の前に
サービスグループ管理者の権限があることを確認してください。
監視対象サービスが登録されていることを確認してください。
監視対象サービスの登録方法については,「3.2.2 監視対象サービスを登録する」を参照してください。
-
Webトランザクションを監視する場合は,Webトランザクションが登録されていることを確認してください。
Webトランザクションの登録方法については,「3.2.5 監視対象となるWebトランザクションを設定する」を参照してください。
-
次の監視項目を設定する場合,監視項目を設定する監視対象サービスの監視が停止していることを確認してください。
-
SLO 監視の実施有無
-
傾向監視の有無
-
予兆検知の実施有無
-
予兆検知の分析期間
監視の停止方法については,「4.2.2 監視を停止する」を参照してください。
-
(2) 作業手順
この作業で使用する[設定]画面を次に示します。
[設定]ボタンをクリックする。
[設定メニュー]エリアの[監視設定]を選択する。
[監視設定]エリアが表示されます。
[サービス一覧]エリアから監視対象サービスの監視対象を選択する。
監視対象サービスの監視対象を選択すると,[監視設定]エリアにサービスグループ名と監視対象サービス名と監視対象が表示されます。[SLO監視設定]と[予兆検知設定]には,現在設定されている値が表示されます。監視対象サービスを登録した直後は,デフォルトの値が設定されています。
しきい値監視または傾向監視をする場合,[SLO監視設定]の[項目名]のチェックボックスで監視したい項目をチェックして[しきい値]に値を入力する。
[項目名]のチェックボックスをチェックしてテキストボックスを空欄にした場合,または入力できない値をテキストボックスに入力した場合はエラーメッセージが表示されます。
傾向監視をする場合,[SLO監視設定]の[傾向監視]のチェックボックスで監視したい項目をチェックして,傾向を計算する基準となる時間を入力する。
[項目名]のチェックボックスが選択されているときだけ,[傾向監視]のチェックボックスが活性化します。[傾向監視]のテキストボックスには,傾向監視の対象となる時間を設定します。
[傾向監視]のチェックボックスをチェックしてテキストボックスを空欄にした場合,または入力できない値をテキストボックスに入力した場合はエラーメッセージが表示されます。なお,[エラー率]は傾向監視ができないため,チェックボックスがありません。
[予兆検知設定]の[ベースライン算出日数]および[開始日数]を入力する。
入力できない値をテキストボックスに入力した場合,または空欄の場合はエラーメッセージが表示されます。外れ値検知をしない場合,ベースライン算出日数と開始日数は,デフォルト値のままにしてください。
-
[予兆検知設定]の[分析期間]を選択する。
外れ値検知の分析期間を,プルダウンメニューで次の項目から選択します。
Short range:直近60日間
Long range:直近5年間
外れ値検知をする場合,[予兆検知設定]の[項目名]のチェックボックスで監視したい項目をチェックして[感度]を選択する。
監視したい項目を選択して,検知の感度を高・中・低から選択します。感度を高くすると検知されやすくなり,感度を低くすると検知されにくくなります。まずは中を設定して,検知される件数を見ながら感度を調整してください。
複数の監視項目を組み合わせた外れ値検知をするとき,[予兆検知設定]の[平均応答時間]の行の[相関項目]のプルダウンメニューから[スループット]を選択する。
[設定]ボタンをクリックする。
監視項目の設定が成功すると,監視項目の設定の成功を通知するダイアログボックスが表示されます。
ダイアログボックスの[OK]ボタンをクリックすると,設定が反映されます。
(3) 補足事項
-
[予兆検知設定]の[分析期間]をLong rangeにすると予兆検知の精度が低下するため,システム定義ファイル(jp1itslm.properties)のoutlierRateプロパティを変更することで,警告イベントの発生度合を調整することを推奨します。ただし,outlierRateプロパティの変更はシステム全体に影響するため,警告イベントの発生度合の変更が常に適用されます。例えば,繁忙期と繁忙期以外の通常時とでグラフ形態が大きく異なる場合,繁忙期の警告イベントを抑制するようにoutlierRateプロパティを変更すると,通常時に警告イベントが上がらなくなるおそれがあります。そのため,通常時の運用に影響を与えたくない場合は,繁忙期前にJP1/SLM - Managerをいったん終了し,outlierRateプロパティを変更したあとでJP1/SLM - Managerを再起動するなどの運用で対処する必要があります。
システム定義ファイル(jp1itslm.properties)の詳細については「5.6 動作を変更するためのシステム定義ファイルの編集」を参照してください。
-
Webトランザクションの場合,[予兆検知設定]の[分析期間]を指定できません。All Web Accessの指定に従います。
(4) 次の作業
-
「3.2.10 システム性能の監視項目を設定する(JP1/PFMと連携する場合)」(JP1/PFMと連携する場合)
「4.2.1 監視を開始する」(JP1/PFMと連携しない場合)