Bibliotheca21 Version 2 Standard

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1.1.2 Bibliotheca21の特長

ここでは,Bibliotheca21の特長について説明します。

Bibliotheca21が提供する文書検索システムを利用することによって,クライアントの利用者およびサーバのシステム管理者は,次のようなことができるようになります。

クライアントの利用者ができること
  • 文書の格納場所や文書の形式を問わずに一括して検索できます
  • 豊富な検索手段を使って目的の文書を的確に検索できます
  • ASP.NET版検索テンプレート,またはASP版検索テンプレートを利用できます
  • 最新の情報を容易に把握できます
  • 文書のアクセス権を考慮して検索できます

サーバのシステム管理者ができること
  • 文書検索システムを容易に構築できます
  • 検索テンプレートを利用して簡単に運用を開始できます
  • 利用環境に合わせて効率的にシステムを運用できます

クライアントの利用者およびサーバのシステム管理者ができることの詳細を(1)〜(7)に示します。

<この項の構成>
(1) 文書の格納場所や文書の形式を問わずに一括して検索できます
(2) 豊富な検索手段を使って目的の文書を的確に検索できます
(3) ASP.NET版検索テンプレート,またはASP版検索テンプレートを利用できます
(4) 最新の情報を容易に把握できます
(5) 文書のアクセス権を考慮した検索ができます
(6) 文書検索システムを容易に構築できます
(7) 利用環境に合わせて効率的にシステムを運用できます

(1) 文書の格納場所や文書の形式を問わずに一括して検索できます

Bibliotheca21が検索対象とする,文書の格納場所の種類,および文書の種類を次に示します。

Bibliotheca21は,これらの文書を収集し,Bibliotheca21が提供するデータベース(テキストデータベース)に登録します。このとき,収集した文書をそのままデータベースに登録するのではなく,検索の手がかりとなる情報だけ(本文テキストや文書名など)を文書から取り出して,検索用データとして適した形式に変換してからデータベースに登録します。このため,文書の格納場所が異なっていたり,文書の形式が異なっていても,一括して検索できます。

なお,このマニュアルでは,Bibliotheca21が検索対象とする文書の格納場所を,文書の収集先と呼びます。文書の収集先の詳細については,「2.1.2 収集先の種類」を参照してください。また,Bibliotheca21が検索対象とする文書の形式の詳細については,「3.1 文書を検索する機能」を参照してください。

(2) 豊富な検索手段を使って目的の文書を的確に検索できます

Bibliotheca21の検索方法を次に示します。

これらの検索方法は単独で利用するだけでなく,組み合わせて利用することもできます。それによって,目的の文書をすばやく的確に検索できます。

文書の検索方法の詳細については,「3.1 文書を検索する機能」を参照してください。また,WWWブラウザで文書の検索を実行する方法については,使用する検索テンプレートに応じて「6. 文書を検索する(ASP.NET版検索テンプレートの場合)」または「7. 文書を検索する(ASP版検索テンプレートの場合)」を参照してください。

(3) ASP.NET版検索テンプレート,またはASP版検索テンプレートを利用できます

Bibliotheca21では,文書検索用の画面としてASP.NET版検索テンプレート,およびASP版検索テンプレートを提供しています。どちらの検索テンプレートを使用した場合でも,WWWサーバのインターネットインフォメーションサービスに対応した検索画面を利用できます。検索画面の作成は不要で,WWWサーバのネットワーク環境を設定するだけで,文書検索システムの運用を開始できます。このように,Bibliotheca21は文書検索システムの運用開始までの準備を簡単にできるため,システム構築後,短期間で運用を開始できます。

ネットワーク環境の設定方法については,「4.3 ネットワーク環境の設定」を参照してください。

(4) 最新の情報を容易に把握できます

ASP.NET版検索テンプレートを使用している場合,「検索結果一覧」画面からシステム管理者の設定したお知らせ,リンクなどの追加情報を利用できます。また,検索画面の設定によっては「検索結果一覧」画面に検索条件,参照文書などがランキング形式で表示され,文書検索システムでの最新の検索動向をかんたんに把握できます。検索結果一覧画面の詳細については「6.2.3 「検索結果一覧」画面」を参照してください。

Bibliotheca21とBibliotheca21 for Portalを連携した文書検索システムの場合,特定のキーワードを含む文書を定期的に検索し,その結果をメールで受け取ることができます(予約検索)。これによって,最新の情報を容易に把握できるようになります。また,一人一人の利用者が最新の情報を基に業務を進められるようになるため,業務の精度の向上が期待できます。予約検索を利用できるのは,ASP版検索テンプレートを使用している場合です。ASP.NET版検索テンプレートを使用している場合は利用できません。予約検索の詳細については,「3.1.11 予約検索の機能」を参照してください。

(5) 文書のアクセス権を考慮した検索ができます

「検索を実行するユーザが参照権限を持つ文書」を条件に検索結果を絞り込み,参照権限を持つ文書だけを検索結果に表示できます。

文書のアクセス権を考慮した検索をするには,検索画面のカスタマイズが必要です。詳細は「2.7 ASP.NET版検索テンプレートのカスタマイズ機能」,または「2.8 ASP版検索テンプレートのカスタマイズ機能」を参照してください。

また,アクセス権を考慮した検索については,「3.1.8 アクセス権を考慮した検索」を参照してください。なお,アクセス権を考慮した検索の場合,予約検索は利用できません。

(6) 文書検索システムを容易に構築できます

文書検索システムの構築は複雑な手順を取るため,システム構築者が限定されたり,構築に時間が掛かったりします。システム構築を容易にするために,Bibliotheca21は次の2種類のGUIを提供しています。

収集環境定義ウィザードの機能については,「2.3 収集環境定義ウィザードの機能」を参照してください。また,データベースユティリティの機能については,「2.4 データベースユティリティの機能」を参照してください。

(7) 利用環境に合わせて効率的にシステムを運用できます

常に最新の文書を対象にして検索できるように,Bibliotheca21では更新された文書だけを定期的に収集できます。これによって,テキストデータベースを最新の状態で運用することが容易になります(差分収集)。また,一定の時間や文書数ごとに数回に分けて文書を収集することで,サーバへの負荷を軽減できます(分割収集)。

ASP.NET版検索テンプレートを使用している場合,検索画面のカスタマイズ機能を使用して,「検索結果一覧」画面に検索キーワード,参照文書などをランキング形式で表示できます。また,職場ネットワーク内で情報共有したい内容,よく使うリンクなどを,追加情報として「検索結果一覧」画面に表示することもできます。

Bibliotheca21ではこれらの機能を利用することによって,利用環境に合わせて効率的にシステムを運用できます。

収集機能の詳細については,「2.1 文書を収集する機能」を参照してください。検索画面のカスタマイズについては,「2.7 ASP.NET版検索テンプレートのカスタマイズ機能」,または「2.8 ASP版検索テンプレートのカスタマイズ機能」を参照してください。