Hitachi

インメモリデータグリッド Hitachi Elastic Application Data Store ユーザーズガイド


14.3.11 storeusage(レンジおよびキャッシュの使用状況の確認)

〈この項の構成〉

(1) 機能

格納されているkeyの数,およびメモリ使用量をレンジ単位で表示します。また,レンジ単位,キャッシュ単位に設定されている,データ総量監視の上限値を表示します。

(2) 規則

(3) 形式

eztool storeusage [--replica|--cache <キャッシュ名>]
                  [--format <フォーマット名>]
                  [--columns <列名>[,<列名>]…]
                  [--filter <フィルタの条件>]
                  [--match <一致条件>]

(4) オプションおよび引数

(a) --replica

多重化によってコピーされたkeyの数も確認したい場合に指定します。

このオプションを指定しない場合,多重化によってコピーされたkeyの数は含まれません。

(b) --cache <キャッシュ名>

特定のキャッシュのkeyの数およびメモリ使用量を,レンジ単位で表示したい場合に指定します。ディスクキャッシュまたは2Wayキャッシュの場合は,ディスクの使用量とその上限値が表示されます。

キャッシュ名に指定できる文字を次に示します。

  • キャッシュ作成時にキャッシュ定義ファイルを使用しなかった場合

    半角32文字までの,ASCIIコード「0x20」〜「0x7E」の文字が指定できます。

  • キャッシュ作成時にキャッシュ定義ファイルを使用した場合

    半角32文字までの,半角英数字(0〜9,A〜Z,およびa〜z)が指定できます。

このオプションを指定しない場合は,各キャッシュのkeyの数をレンジごとに合計した値が,keyの総数として表示されます。

(c) --format <フォーマット名>

このオプションの詳細については,「14.4.2 表示形式の指定方法」を参照してください。

(d) --columns <列名>[,<列名>]…

このオプションの詳細については,「14.4.3 列のフィルタリングの指定方法」を参照してください。

(e) --filter <フィルタの条件>

このオプションの詳細については,「14.4.4 行のフィルタリングの指定方法」を参照してください。

(f) --match <一致条件>

このオプションの詳細については,「14.4.5 条件一致の指定方法」を参照してください。

(5) 出力例

eztool storeusageコマンドの実行結果の出力例を次に示します。

表示の構成要素については,「14.4.1 表示内容の構成要素」を参照してください。

■--replicaオプションおよび--cacheオプションを指定しない場合

[図データ]

■--replicaオプションを指定する場合

[図データ]

■--cacheオプションを指定する場合

[図データ]

メインの表示内容を次の表に示します。

表14‒28 eztool storeusageコマンドのメインの表示内容

項番

列名

説明

表示の有無

--replicaオプションまたは--cacheオプションの指定

どちらも指定なし

--replicaオプション指定あり

---cacheオプション指定あり

1

RangeID

レンジID

2

StartPosition

各レンジの開始位置(ハッシュ値)※1

位置(ハッシュ値)は降順で表示されます。

3

EndPosition

各レンジの終了位置(ハッシュ値)※1

4

Server

各レンジのデータの格納先EADSサーバのIPアドレス,およびEADSクライアントとの通信に使用するEADSサーバのポート番号※2

次の形式で表示されます。

IPアドレス:ポート番号

5

StoredExternalHeapSize

メモリキャッシュおよび2Wayキャッシュのメモリ使用量の合計※3

(単位:メガバイト)

  • 小数点以下の値は切り捨てて表示されます。

  • ディスクキャッシュのメモリ使用量は0として扱われます。

6

ExternalHeapSizeLimit

メモリ使用量の上限値※3※4

(単位:メガバイト)

ディスクキャッシュの場合,0が表示されます。

×

×

7

StoredDiskSize

ディスクキャッシュまたは2Wayキャッシュのディスク使用量※3※5

(単位:メガバイト)

小数点以下の値は切り捨てて表示されます。

×

×

8

DiskSizeLimit

ディスクキャッシュまたは2Wayキャッシュのディスク使用量の上限値※3※4※5

(単位:メガバイト)

×

×

9

RangeKeyCount

各レンジのkeyの総数※3

多重化によってコピーされたkeyの数は含みません。

×

10

KeyCountLimit

各レンジのkeyの総数の上限値※3※4

多重化によってコピーされるkeyの数は含みません。

×

×

11

KeyCount(ServerID:x Position:y)※6

EADSサーバごとの各レンジのkeyの総数※3

  • 多重化によってコピーされたkeyの数も含みます。

  • 縮退状態(isolated),または起動していないEADSサーバのkeyの数は含みません。

  • データを多重化している場合,EADSサーバの位置(ハッシュ値)の降順に表示されます。

  • コマンド実行時点での値を取得するため,データの格納先EADSサーバとコピー先EADSサーバで値が異なる場合があります。

  • データの格納先でもコピー先でもないEADSサーバの場合,何も表示されません。

×

×

(凡例)

○:表示されます。

×:表示されません。

注※1

各レンジの範囲を次に示します。

  • StartPositionの値がEndPositionの値よりも小さい場合

    StartPositionの値からEndPositionの値までの範囲

  • StartPositionの値がEndPositionの値よりも大きい場合

    次に示す範囲を合わせた範囲となります。

    ・StartPositionの値から2,147,483,647までの範囲

    ・-2,147,483,648からEndPositionの値までの範囲

注※2

該当するレンジのデータの格納先EADSサーバ,およびデータのコピー先EADSサーバが,すべて縮退状態(isolated)またはプロセスダウンしている場合,ハイフン(-)が表示されます。

注※3

該当するレンジの情報が取得できない場合,ハイフン(-)が表示されます。

注※4

データ総量監視機能が無効になっている場合,ハイフン(-)が表示されます。

注※5

メモリキャッシュの場合,ハイフン(-)が表示されます。

注※6

xには,EADSサーバのサーバIDが表示されます。yには,EADSサーバの位置(ハッシュ値)が表示されます。

(6) リターンコード

次の表に示すリターンコードが返却されます。

表14‒29 eztool storeusageコマンドのリターンコード

項番

リターンコード

リターンコードの説明

コマンド定義のeads.command.compatパラメタを指定していない場合

コマンド定義のeads.command.compatパラメタに0300を指定した場合

1

0

0

コマンドの実行に成功しました。

2

101

101

コマンドの初期化に失敗しました。

3

110

接続に失敗しました。

4

111

通信タイムアウトで失敗しました。

5

120

構文不正で失敗しました。

6

130

コマンドを実行できない状態のため失敗しました。

7

150

コマンド実行中に失敗しました。

8

200

コマンドタイムアウトで失敗しました。

--matchオプションを指定した場合

条件に一致した場合は0,一致しなかった場合は1を,リターンコードとして返します。ただし,コマンドの実行に失敗したときは,--matchオプションを指定しなかった場合と同じになります。

(7) 注意事項