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4.4.2 過去データを確認する

過去の監視対象サービスのサービス性能を性能グラフで確認して,原因調査に利用できます。

性能グラフの確認中に気になる兆候を見つけた場合や,監視対象サービスの利用者から問い合わせを受けた場合などに,必要に応じて監視対象サービスの過去のサービス性能を確認できます。

ここでは,[問題調査]画面だけを使用して過去のサービス性能を確認する方法を説明します。

<この項の構成>
(1) 作業の前に
(2) 作業手順
(3) 画面の見方
(4) 補足事項
(5) 関連項目

(1) 作業の前に

(2) 作業手順

この作業で使用する[問題調査]画面を次に示します。

[図データ]

  1. [問題調査]ボタンをクリックする。
    [サービス一覧]エリア,および[イベント/性能グラフ]エリアが画面に表示されます。[イベント/性能グラフ]エリアは[イベント]タブが選択された状態になります。
  2. [サービス一覧]エリアで監視対象サービスの監視対象を選択する。
  3. [イベント/性能グラフ]エリアの[性能グラフ]タブをクリックする。
    選択した監視対象サービスの監視対象の性能グラフが[イベント/性能グラフ]エリアに表示されます。
  4. 性能グラフで過去のサービス性能を確認する。
    性能グラフを確認して,サービス性能の平均値がベースラインから大きく離れ始めた時間帯を探します。性能グラフでは,サービス性能の変化の大きい個所が色付きの帯で表示されます。そのため,色付きの帯で示された部分は,エラーまたは警告の原因となった事象が発生した時期である可能性があります。

表示された過去のサービス性能を問題調査などに役立てられます。

なお,[問題調査]画面は,[リアルタイム監視]画面からも表示できます。その場合,[リアルタイム監視]画面の[サービス一覧]エリアで監視対象サービスの監視対象を選択してから,[性能グラフ]タブをクリックします。

[イベント/性能グラフ]エリアに表示された[問題調査]ボタンをクリックすると,[問題調査]画面が表示されます。

[図データ]

(3) 画面の見方

[サービス一覧]エリア
[サービス一覧]エリアについては,「4.1.2 監視で使用する画面」を参照してください。
なお,画面上部の[問題調査]ボタンをクリックして[問題調査]画面を表示した場合,[サービス一覧]エリアの監視対象サービスは選択されていません。
[イベント/性能グラフ]エリア([イベント]タブを選択した状態)
表示内容は,[リアルタイム監視]画面と同じです。「4.3.2 特定のサービスグループの監視対象サービスの状況を確認する」の「(3) 画面の見方」の説明を参照してください。
[イベント/性能グラフ]エリア([性能グラフ]タブを選択した状態)
[図データ]
監視対象サービスの監視対象の性能グラフが表示されます。
表示項目を次の表に示します。
項番 項目 説明
1 X-Y-Z 性能グラフを表示する対象となるサービスグループの名称,監視対象サービスの名称,監視対象の名称が表示されます。
Xは,サービスグループの名称です。Yは監視対象サービスの名称です。Zは監視対象の名称です。
2 [表示期間]プルダウンメニュー 性能グラフの表示期間を次の値から選択します。デフォルトは1時間です。
  • 1分
  • 10分
  • 30分
  • 1時間
  • 6時間
  • 1日
なお,どの値を選択した場合も,性能グラフにプロットされるデータの数は60個です。表示期間を等間隔に60個に分けた期間の開始時刻の位置に,その期間の最大値がプロットされます。ただし,表示期間に現在時刻を含んでいる場合,プロットされるデータは59個になります。
3 [日時指定]ボタン 性能グラフに表示する対象となる日付と開始時刻を選択します。[日時指定]ボタンをクリックすると表示される[日時指定]ダイアログボックスで指定してください。指定できるのは,60日前までの日時です。
4 性能グラフ 選択したイベントの性能グラフが表示されます。
次の性能グラフが日付(YYYY-MM-DD YYYY:年,MM:月,DD:日)と時刻とともに表示されます。
  • 平均応答時間(単位:ミリ秒)
  • スループット(単位:件/秒)
  • エラー率(単位:%)
それぞれの性能グラフには,次の項目が折れ線グラフとして表示されます。
  • 監視項目ごとのサービス性能の測定値
  • しきい値([設定]画面で[SLO監視設定]を設定している場合)
  • ベースライン([設定]画面で[予兆検知設定]を設定している場合)
各項目は,[表示期間]プルダウンメニューで設定した期間に応じて集計された値を基に表示されます。ただし,変化点を示す帯の幅は,表示期間に関係なく一定です。
性能グラフの右側には,それぞれの折れ線グラフの意味を示す凡例が表示されます。しきい値として設定した値は,[SLOしきい値]として表示されます。
なお,ベースラインは,[設定]画面の[予兆検知設定]で設定した開始日数まで監視の開始から日数が経過していない場合には表示されません。[設定]画面での開始日数の設定については,「3.2.5 監視項目を設定する」を参照してください。
また,ある時刻の情報がない場合(該当する監視対象サービスの監視が停止されているなどの要因でデータが蓄積されていない期間がある場合),その時刻の性能グラフの線は表示されません。また,グラフの変化点を算出する前に監視対象サービスの監視を停止した場合,停止する直前は変化点を示す帯が表示されません。
サマータイムの終了時刻の1時間前からサマータイムの終了時刻までは横軸の目盛りに時刻が表示されません。この場合は,各性能グラフの折れ線グラフ上にカーソルを合わせることで,時刻を確認してください。
5 性能グラフの詳細 各性能グラフの折れ線グラフ上にカーソルを合わせると表示されます。次の項目が表示されます。
  • 折れ線グラフの種類
  • 日付
    YYYY-MM-DDhh:mm:ssYYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時間,mm:分,ss:秒)
性能グラフに表示される期間
  • [性能グラフ]タブを表示した際,グラフの右端を現在時刻として,[表示期間]で選択した表示期間分の性能グラフが表示されます。
  • [日時指定]ダイアログボックスで日時を指定した場合,指定した時刻を中心に,[表示期間]で選択した表示期間分の性能グラフが表示されます。
性能グラフの操作
性能グラフは,左右にドラッグすることで,事象の発生時期の前後の時間での監視対象サービスの監視対象の状況を確認できます。1回のドラッグでは,現在の表示期間と同じ期間だけ表示できます。例えば,表示期間が10分であった場合,1回のドラッグで合計20分の期間を確認できます。
[図データ]

(4) 補足事項

(5) 関連項目