JP1/Automatic Job Management System 2 解説

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3.5 起動条件の定義

ジョブネットは,実行開始時刻を指定して実行させる方法のほかに,ジョブネットに条件を設定しておき,その条件の成立を契機に実行させる方法があります。この条件を起動条件といいます。ジョブネットに起動条件を設定すると,イベントジョブを先頭に置いてジョブネットを定義した場合と同じように,事象の発生を契機としてジョブネットを実行させることができます。

ジョブネットに起動条件を設定した場合の実行のされ方を次に示します。

図3-62 起動条件を設定したジョブネットの実行

[図データ]

起動条件の実体は,事象の発生を監視するイベントジョブを定義したジョブネットです。したがって,起動条件として定義できるのは,JP1イベントやメールの受信,ファイル更新,時間経過など,イベントジョブで監視できる事象の発生に限ります。

起動条件はルートジョブネットに一つだけ設定できます。ジョブネットに起動条件を設定すると「.CONDITION」という,条件の成立を監視するジョブネットが作成されます。この「.CONDITION」というジョブネットに,条件となる事象の発生を監視するイベントジョブを定義します。また,イベントジョブで受信したイベント情報を引き継ぐこともできます。起動条件に定義したイベントジョブにマクロ変数を設定した場合は,起動条件を設定しているジョブネットのすべてのジョブに受信情報が引き継がれます。イベントジョブの情報引き継ぎについては,「3.2.4(6) イベントジョブの受信情報の引き継ぎ」を参照してください。

なお,起動条件には複数のイベントジョブを設定できます(最大32個)。複数のイベントジョブを定義する場合,条件成立の考え方には次の二つがあります。

<この節の構成>
3.5.1 AND条件とOR条件
3.5.2 起動条件を設定したジョブネットの多重起動
3.5.3 起動条件の有効範囲
3.5.4 実行登録後のジョブネットの状態
3.5.5 起動条件で設定したイベントジョブに対するイベントの発生順序とイベント成立順序の関係
3.5.6 起動条件を設定したジョブネットが異常終了したときの実行抑止

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