JP1/Automatic Job Management System 2 解説

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3.5.4 実行登録後のジョブネットの状態

起動条件を設定したジョブネットを実行登録し,スケジュールルール定義に設定されている開始時刻に到達すると,「監視中」状態のジョブネットと「起動条件待ち」状態のジョブネットが生成されます。「起動条件待ち」状態のジョブネットは,起動条件が成立すると「実行中」状態になり,新たな「起動条件待ち」状態のジョブネットが生成されます。ジョブネット定義に多重起動が設定されていない場合,「実行中」状態のジョブネットが終了するまでの間は,次の起動条件が成立しても「起動条件待ち」状態のままになります。このときにジョブネット定義に打ち切り時間が設定されている場合,設定値の時間を超過すると「起動条件待ち」状態のジョブネットは「繰り越し未実行」状態になります。

また,「監視中」状態のジョブネットは,設定した有効範囲の値に到達するまで監視を続け,監視を終えると「監視正常終了」状態になります。監視中に一度も条件が成立しないで終了した場合は,「監視未起動終了」状態になります。

なお,「監視中」状態のジョブネットにエラーが発生した場合,ジョブネットは起動されずに「異常終了」状態になります。

これらの状態は[デイリースケジュール]ウィンドウ,または[マンスリースケジュール]ウィンドウで確認できます。

実行登録後の定義変更
ジョブネットの実行登録後,起動条件の監視中に変更したイベントジョブの定義内容を起動条件に反映させたい場合は,一度ジョブネットを登録解除してから再度実行登録してください。登録解除しないで変更した場合,変更は次回実行予定から反映されます。ただし,次の方法のどれかでスケジューラーサービスを停止した場合は,起動条件が「監視中断」状態になり,次回スケジューラーサービス起動時に変更した内容が反映されます。

(a) ajsstopコマンドに-s,-n,-j,または-kオプションを指定して実行する
ajsstopコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド ajsstop」を参照してください。

(b) jajs_spmd_stopコマンドに-jobオプションを指定して実行する
jajs_spmd_stopコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド jajs_spmd_stop」を参照してください。

(c) JP1/Power MonitorでJP1/AJS2のジョブネットの終了を待つように設定し,次の方法のどれかでホストを終了する
  • ローカル電源制御ジョブの終了要求種別に「計画終了」を指定し,ジョブを実行する
  • リモート電源制御ジョブの要求種別に「電源オフ:計画終了」を指定し,ジョブを実行する
  • JP1/Power Monitorから「計画終了」を指定してホストを終了する
また,実行登録後のジョブネットに対する監視の強制終了や登録解除などの操作は,「監視中」状態のジョブネットに対して行います。このとき,「監視中」状態のジョブネットに対して行った操作は,起動条件が成立または部分成立したときに新たに生成される「起動条件待ち」状態のジョブネットに反映されます。ただし,「起動条件待ち」状態のジョブネットおよびネストジョブネットに対しては操作できません。

監視終了後の再監視について
監視の終了したジョブネットを再度監視させる場合は,実行登録するかルートジョブネットのスケジュールを追加してください。監視未起動終了・監視打ち切り終了・監視正常終了の世代に対して再実行しても監視はしません。

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