Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


7.1 サーバ定義のオペランドの指定形式

この節では,サーバ定義の各オペランドの指定形式について説明します。

サーバ定義の各オペランドの内容については,「7.2 サーバ定義のオペランドの内容」を参照してください。

なお,サーバ定義の作成方法および変更方法については,「8.5 サーバ定義の作成および変更方法」を参照してください。

また,サーバ定義の記述形式には,set形式とコマンド形式があります。サーバ定義の各オペランドを指定する際,サーバ定義の記述形式についても確認してください。set形式およびコマンド形式については,「7.3.1 サーバ定義の文法規則の詳細」の「(2) 記述形式」を参照してください。

メモ

クライアント定義のオペランドについては,マニュアルHADB AP開発ガイドクライアント定義の設計を参照してください。

サーバ定義の各オペランドの指定形式を次の表に示します。

なお,網掛けが付いているオペランド(色が付いているオペランド)は,指定必須のオペランドです。また,表中の「番号」は,各オペランドに付けた番号と対応しています。

番号

オペランドおよびオプションの指定形式

オペランドの分類

1

set adb_db_path = DBディレクトリ名

システム構成

2

〔set adb_rpc_port = HADBサーバのポート番号

3

〔set adb_sys_max_users = 最大同時接続数

4

〔set adb_core_path = 障害情報(コアファイル)の出力先ディレクトリ名

5

〔set adb_blk_path_wrk = 作業表用DBエリアファイルのブロックスペシャルファイルのパス名

6

〔set adb_dbarea_wrk_page_size = 作業表用DBエリアのページサイズ

7

〔set adb_sys_rthd_num = 処理リアルスレッド数

性能

8

〔set adb_sys_uthd_num = 1リアルスレッドで生成できる擬似スレッド数

9

〔set adb_sys_memory_limit = HADBサーバが使用するメモリの最大サイズ

10

〔set adb_sql_exe_max_rthd_num = 最大SQL処理リアルスレッド数

11

〔set adb_sql_exe_hashgrp_area_size = ハッシュグループ化領域サイズ

12

〔set adb_sql_exe_hashtbl_area_size = ハッシュテーブル領域サイズ

13

〔set adb_sql_exe_hashflt_area_size = ハッシュフィルタ領域サイズ

14

〔set adb_sql_opt_hashjoin_div = {Y|N}〕

15

〔set adb_sql_opt_drvtbl_grping_prior ={LOCAL|GLOBAL}〕

16

〔set adb_sys_rthd_area_max = 確保できるリアルスレッド固有メモリの最大サイズ

17

〔set adb_sys_proc_area_max = 確保できるプロセス共通メモリの最大サイズ

18

〔set adb_sys_shm_huge_page_size = HugePagesの1ページ当たりのページサイズの倍数

19

〔set adb_dbbuff_wrktbl_glb_blk_num = グローバル作業表用のグローバルバッファのページ数

20

〔set adb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_num = ローカル作業表用バッファのページ数

21

〔set adb_sql_tbldef_cache_size = 表定義プールサイズ

22

〔set adb_log_usrfile_num = ユーザログファイル数

システムログ

23

〔set adb_log_usrfile_size = ユーザログファイルの初期化容量〔,ユーザログファイルの容量の縮小契機〕〕

24

〔set adb_log_usrbuf_num = ユーザログバッファ面数

25

〔set adb_log_rec_msg_interval =データベースの回復処理の経過時間を示すメッセージの出力間隔

26

〔set adb_sys_max_users_wrn_pnt = 最大同時接続数に関する警告メッセージの出力契機〔,警告メッセージの出力済み状態のリセット契機〕〕

状態監視

27

〔set adb_sys_memory_limit_wrn_pnt = HADBサーバのメモリ使用量に関する警告メッセージの出力契機〔,警告メッセージの出力済み状態のリセット契機〕〕

28

〔set adb_dbarea_wrn_pnt_use_rate = データ用DBエリアの使用率〔,データ用DBエリアの使用率〔,データ用DBエリアの使用率〕〕〕

29

〔set adb_dbarea_wrn_pnt_except_name = データ用DBエリア名〔,データ用DBエリア名〕…〕

30

〔set adb_rpc_wait_time = 応答待ち時間の上限

31

〔set adb_rpc_tcp_keepalive_time = KeepAliveプローブ開始までの無通信時間

32

〔set adb_sys_lck_conflict_behavior ={NOWAIT|WAIT}〕

排他制御

33

〔set adb_sql_prep_delrsvd_words = 削除する予約語〔,削除する予約語〕…〕

SQL文

34

〔set adb_sys_trn_iso_lv ={READ_COMMITTED|REPEATABLE_READ}〕

35

〔set adb_sql_text_out = {Y|N}〕

36

〔set adb_sql_trc_out = {Y|N}〕

37

〔set adb_sql_trc_param = {Y|N}〕

38

〔set adb_sql_trc_accesspath = {Y|N}〕

39

〔set adb_sql_trc_level = {SQL|CALL}〕

40

〔set adb_sql_trc_txtfile_size = SQLトレースファイルの最大容量

41

〔set adb_sql_order_mode = {BYTE|ISO}〕

42

〔set adb_sql_prep_dec_div_rs_prior = {INTEGRAL_PART|FRACTIONAL_PART}〕

43

〔set adb_sql_prep_null_collation = {HIGH|LOW}〕

44

〔set adb_sql_default_dbarea_shared = 表またはインデクスを格納するデフォルトのデータ用DBエリア名

45

〔set adb_sql_opt_col_bidx_sel_mode = {DEFAULT|LIMITED}〕

インデクス

46

〔set adb_sql_rngidx_preread ={ALL|NOレンジインデクス名〔,レンジインデクス名〕…}〕

47

〔set adb_sta_log_max_size = 統計ログファイルの最大容量

統計情報

48

〔set adb_sta_log_path = 統計ログファイルの出力先ディレクトリ名

49

〔set adb_sta_log_size_unit = {G|M}〕

50

〔set adb_syndict_storage_path = 同義語辞書ファイルの格納ディレクトリ

同義語検索

51

〔set adb_syndict_node_storage_path = マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリ

52

〔set adb_audit_log_path = 監査証跡の出力先ディレクトリ

監査証跡機能

53

〔set adb_audit_log_max_size = 監査証跡ファイルの最大容量

54

〔set adb_audit_log_max_num = 監査証跡ファイルの最大世代数

55

〔set adb_crypto_dmkey_path = HADB暗号鍵ファイルのパス名

DBエリア暗号化機能

56

〔set adb_auth_passwd_privkey_path = パスワードの復号に使用する秘密鍵ファイルのパス名

PAM認証

57

〔set adb_cmd_passwd_pubkey_path = コマンド実行時に指定したパスワードの暗号化に使用する公開鍵ファイルのパス名

58

〔set adb_cmd_dvbix_rthd_use = FIXED|VARIABLE}〕

コマンド

59

〔set adb_cmd_ixrec_file_use = {REUSABLE|SINGLE-USE}〕

60

〔set adb_sys_mlg_message_suppress = 出力抑止対象のメッセージID〔,出力抑止対象のメッセージID〕…〕

メッセージ

61

〔set adb_sys_multi_node_info = ノードのホスト名〔:ノードのポート番号〔,ノードのホスト名〔:ノードのポート番号〕〕…〕

マルチノード機能

62

〔set adb_sys_multi_worker_node_info = ワーカーノードのホスト名〔:ワーカーノードのポート番号〕〕

63

〔set adb_sys_multi_max_worker_nodes = ワーカーノードの最大数

64

〔set adb_sys_node_start_wait_time = 他ノードの起動完了待ち時間の上限

65

〔set adb_sys_max_parallel_exec_num = SQLパラレル実行機能を適用する検索系SQLの最大同時実行数

66

〔set adb_sys_cld_aws_region = S3オブジェクトの格納先リージョン名

クラウドストレージ機能

67

〔set adb_sys_cld_aws_bucket = S3オブジェクトの格納先S3バケット名

68

〔set adb_sys_cld_az_storage_account = BLOBの格納先ストレージアカウント名

69

〔set adb_sys_cld_az_container = BLOBの格納先コンテナー名

70

〔set adb_sys_cld_cache_path = キャッシュファイルの格納先ディレクトリ名

71

〔set adb_sys_cld_cache_total_size = キャッシュファイルの総容量の上限

72

〔set adb_sys_cld_access_area_size = S3オブジェクトまたはBLOBへのアクセス用メモリのサイズ

73

{{

〔adbbuff -g グローバルバッファ名

{-n DBエリア名〔,DBエリア名〕… | -o }

〔-p グローバルバッファのページ数

〔-a レンジインデクス専用のグローバルバッファのページ数

〔-v テーブルスキャンバッファに使用するメモリサイズ〔,リアルスレッドごとに使用するメモリサイズの上限値〕〕

〔-k セグメントを一括読み込みするためのテーブルスキャンバッファのバッファ面数〕〕

}}

グローバルバッファ

74

{{

〔adbcltgrp -g クライアントグループ名

〔-m 設定したクライアントグループの最大同時接続数

〔-u 設定したクライアントグループの接続保証数

〔-r 設定したクライアントグループで使用できる処理リアルスレッドの最大数

〔-e 設定したクライアントグループで使用できる処理リアルスレッドの保証数

〔-w 設定したクライアントグループの最大同時接続数に関する警告メッセージの出力契機〔,警告メッセージの出力済み状態のリセット契機〕〕〕

}}

クライアントグループ機能

75

〔adbcltgrp -g command

〔-m 設定したコマンドグループの最大同時接続数

〔-u 設定したコマンドグループの接続保証数

〔-r 設定したコマンドグループで使用できる処理リアルスレッドの最大数

〔-e 設定したコマンドグループで使用できる処理リアルスレッドの保証数

〔-w 設定したコマンドグループの最大同時接続数に関する警告メッセージの出力契機〔,警告メッセージの出力済み状態のリセット契機〕〕〕

76

{{

〔adbcachegrp {-g キャッシュグループ名 -n データ用DBエリア名〔,データ用DBエリア名〕…

       | -o}

        -s キャッシュグループの容量の上限

 }}

キャッシュグループ

環境変数ADB_DEFFILE_UNSUPPORTED_OPERAND_BEHAVIORINFORMATIONを指定した場合,未サポートのオペランドまたはオプションをサーバ定義に指定してもエラーになりません。未サポートのオペランドまたはオプションを指定した行(継続行を含む)については,オペランドまたはオプションの解析処理は実行されません。環境変数ADB_DEFFILE_UNSUPPORTED_OPERAND_BEHAVIORについては,「8.4 環境変数の設定」を参照してください。