Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


用語解説

(数字)

1セグメントの容量

1セグメントの大きさをメガバイト単位で表すときの用語です。

次に示すコマンドのオプションで,データ用DBエリアの1セグメントの容量をメガバイト単位で指定します。

  • adbinitコマンドの初期設定オプションadbinitdbarea-sオプション

  • adbmodareaコマンドのDBエリア追加・変更オプションadbaddarea-sオプション

(英字)

CONNECT権限

HADBユーザがHADBサーバに接続する際に必要となるユーザ権限のことです。HADBサーバを利用するための前提となるユーザ権限であり,ほかの権限を持っていても,CONNECT権限を持っていないとHADBサーバに接続できません。

DBA権限

HADBユーザおよび権限(ユーザ権限とスキーマ操作権限)を管理する際に必要となるユーザ権限のことです。

DBエリア

表やインデクス,およびそれらの定義情報などを格納する論理的な領域のことです。DBエリアは用途によって次のように分類されます。

  • マスタディレクトリ用DBエリア

  • ディクショナリ用DBエリア

  • システム表用DBエリア

  • 作業表用DBエリア

  • データ用DBエリア

DBエリア暗号化機能

次のDBエリアおよびシステムログファイル内のデータを暗号化する機能です。

  • データ用DBエリア

  • ディクショナリ用DBエリア

  • システム表用DBエリア

  • 作業表用DBエリア

DBエリアファイル

DBエリアを構成するファイルです。

DBディレクトリ

DBエリアファイルやシステムログファイルなど,データベースに関するファイル群を格納するディレクトリのことです。

HADB暗号鍵

データ暗号鍵を暗号化するために使用する暗号鍵です。HADBシステムで1つだけ存在します。

HADB暗号鍵利用パスワード

HADB暗号鍵ファイルを利用する際に必要となるパスワードです。次の操作をするときなどにHADB暗号鍵利用パスワードの入力を求められます。

  • HADBサーバの開始

  • HADB暗号鍵の更新

HADBオプション

次の機能を使用する場合に必要となるHADBのプログラムです。

  • クラウドストレージ機能

adboptinstallコマンドでHADBオプションをインストールすると,クラウドストレージ機能で使用するクラウドストレージ機能用ライブラリがインストールされます。

HADB管理グループ

サーバマシンのOSに設定するHADB専用のグループのことです。HADB管理グループは,次に示すOSユーザが所属するプライマリグループになります。

  • HADB管理者

  • HADB管理グループに所属するOSユーザ

HADB管理グループに所属するOSユーザ

HADB管理者とは別に,HADBを管理するOSユーザのことです。HADB管理者が所有するサーバディレクトリおよびDBディレクトリにアクセスできます。また,HADBの一部のコマンドを実行できます。

HADB管理者

HADBを管理するOSユーザのことです。HADB管理者はサーバディレクトリおよびDBディレクトリの所有者になります。また,HADBのすべてのコマンドを実行できます。

HADBクライアント

クライアント・サーバシステムで動作するHADBの,クライアント側システムのことです。

HADBサーバ

クライアント・サーバシステムで動作するHADBの,サーバ側システムのことです。

HADBユーザ

HADBサーバに接続して,データのインポート,データの検索・更新,HADBユーザの管理などを実施できるユーザのことです。HADBユーザには,各種操作の実施に必要な権限を付与できます。

HAモニタありのマルチノード構成

プライマリノードおよびセカンダリノードにHAモニタをインストールして構築したマルチノード構成のことです。HAモニタありのマルチノード構成は,プライマリノード,セカンダリノード,およびワーカーノードの3種類のノードで構成されます。

HAモニタなしのマルチノード構成

HAモニタをインストールしないで構築したマルチノード構成のことです。HAモニタなしのマルチノード構成は,プライマリノードおよびワーカーノードの2種類のノードで構成されます。HAモニタがないため,セカンダリノードは設定できません。

OSユーザ

OSにログインして,OSの機能を利用できるユーザのことです。HADBサーバの運用で使用するOSユーザには,次の3種類があります。

  • スーパユーザ

  • HADB管理者

  • HADB管理グループに所属するOSユーザ

PAM認証

外部ユーザのユーザ名(OSユーザ名LDAPユーザ名など)とそのパスワードでユーザ認証を行うユーザ認証方式のことです。

S3オブジェクト

Amazon S3のオブジェクトのことです。HADBのマニュアルでは,Amazon S3のオブジェクトをS3オブジェクトと表記しています。

S3バケット

Amazon S3のバケットのことです。HADBのマニュアルでは,Amazon S3のバケットをS3バケットと表記しています。

SQLサブノード

SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを実行した際に,SQLメインノードからの要求を受けてSQL文の処理の一部を実行するノードのことです。プライマリノードのHADBサーバがSQLサブノードを決定します。

SQL処理リアルスレッド

SQL実行時に使用される処理リアルスレッドのことです。

SQLトレース機能

SQL文の実行履歴情報(SQLトレース情報)をファイル(SQLトレースファイル)に出力する機能のことです。

SQLトレース情報

SQLトレース機能によって取得されるSQL文の実行履歴情報のことです。実行したSQL文の実行時間や,アクセスパスの情報などがSQLトレース情報として出力されます。SQLトレース情報は次のことに使用します。

  • SQL文のエラー原因の調査

  • SQL文のチューニング

SQLパラレル実行機能

検索系SQL(SELECT文)の処理を複数のノードで並列実行する機能のことです。SQLパラレル実行機能を使用することによって,検索系SQLの処理時間が短縮できます。SQLパラレル実行機能は,マルチノード機能を使用している場合に利用できます。

SQLメインノード

SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを実行した際に,検索系SQLの処理を制御するノードのことです。また,HADBクライアントとのデータのやり取りも実行します。プライマリノードのHADBサーバがSQLメインノードを決定します。

(ア行)

アーカイブ状態

アーカイブされたデータがアーカイブファイルに格納されている状態のことです。

アーカイブディレクトリ

アーカイブファイルを格納するディレクトリです。

アーカイブファイル

アーカイブされたデータを格納しているファイルです。

アーカイブマルチチャンク表

バックグラウンドインポート機能およびチャンクアーカイブ機能を使用できる実表のことです。

アーカイブレンジ列

アーカイブマルチチャンク表の検索時に,検索範囲を絞り込むために使用する列のことです。アーカイブマルチチャンク表には,アーカイブレンジ列を必ず定義する必要があります。日時データの列などを,アーカイブレンジ列として使用できます。

アクセス権限

スキーマオブジェクト(実表,ビュー表)にアクセスする際に必要となる権限のことです。スキーマオブジェクトのデータをSQL文で検索したり,スキーマオブジェクトをコマンドで操作したりするには,スキーマオブジェクトに対するアクセス権限が必要になります。アクセス権限には,SELECT権限,INSERT権限,IMPORT TABLE権限など,幾つかの種類があります。

アンロード

無効な行データを除いたシステム表のデータを,アンロードファイルに出力する処理のことです。

アンロードファイル

システム表の再編成処理中に一時的に作成されるファイルのことです。

依存権限

ほかのHADBユーザから付与されたアクセス権限のことです。

(例)

  • HADBユーザAが表X.T1に対して持っているアクセス権限をP1とします。

  • HADBユーザAがHADBユーザBに付与した,表X.T1に対するアクセス権限をP2とします。

  • HADBユーザBがHADBユーザCに付与した,表X.T1に対するアクセス権限をP3とします。

この場合,アクセス権限P1の依存権限は,アクセス権限P2P3になります。アクセス権限P2の依存権限は,アクセス権限P3になります。アクセス権限P3には,依存権限はありません。

例えば,アクセス権限P1が取り消された場合,依存権限であるアクセス権限P2P3も取り消されます。アクセス権限P2が取り消された場合,依存権限であるアクセス権限P3も取り消されます。

依存するビュー表

DROP TABLE文による実表の削除や,DROP VIEW文によるビュー表の削除などによって,影響を受けるビュー表のことです。依存するビュー表の例を次の図に示します。

依存するビュー表の例

[図データ]

[説明]

  • 実表T1に依存するビュー表は,ビュー表V1V2V4になります。

  • 実表T2に依存するビュー表は,ビュー表V1V2V4になります。

  • 実表T3に依存するビュー表は,ビュー表V2V4になります。

  • 実表T4に依存するビュー表は,ビュー表V3V4になります。

  • ビュー表V1に依存するビュー表は,ビュー表V2V4になります。

  • ビュー表V2に依存するビュー表は,ビュー表V4になります。

  • ビュー表V3に依存するビュー表は,ビュー表V4になります。

  • ビュー表V4に依存するビュー表はありません。

実表の削除や,ビュー表の削除以外にも,依存するビュー表が影響を受ける操作があります。依存するビュー表が影響を受ける操作については,「2.1.2 ビュー表」の「(3) ビュー表の無効化」を参照してください。

一意性制約

列値(または複数の列の列値の組み合わせ)が重複することを許さない制約のことです。

インデクス再作成

実表に定義されたインデクスを再作成することです。インデクス再作成には,adbidxrebuildコマンドを使用します。

(カ行)

外部キー

ほかの実表の主キーを参照する列(または複数の列の組み合わせ)のことです。主キーと外部キーによって,データベース内の表と表の関係を定義できます。

仮想DBエリアファイル
  • AWS環境の場合

    DBエリア(作業表用DBエリアを除く)のデータを格納しているS3オブジェクト群を格納する概念的なDBエリアファイルのことです。クラウドストレージ機能を使用する場合,DBエリアファイルは物理的に作成されません。DBエリアのデータは,Amazon S3のバケット内のS3オブジェクトに格納されます。各DBエリアのデータを格納するS3オブジェクト群は,概念的なDBエリアファイルである仮想DBエリアファイルに格納されます。仮想DBエリアファイルの概要を次の図に示します。

    仮想DBエリアファイルの概要(AWS環境の場合)

    [図データ]

    メモ
    • adbinitコマンドによるデータベースの初期設定後は各DBエリアの仮想DBエリアファイル数は1になります。

    • データ用DBエリアを拡張すると,拡張したデータ用DBエリアの仮想DBエリアファイルが1つ増えます。上記の図のデータ用DBエリア2は,仮想DBエリアファイルが3つあるため,DBエリアの拡張を2回実行しています。

  • Azure環境の場合

    DBエリア(作業表用DBエリアを除く)のデータを格納しているBLOB群を格納する概念的なDBエリアファイルのことです。クラウドストレージ機能を使用する場合,DBエリアファイルは物理的に作成されません。DBエリアのデータは,Azure Blob Storageのコンテナー内のBLOBに格納されます。各DBエリアのデータを格納するBLOB群は,概念的なDBエリアファイルである仮想DBエリアファイルに格納されます。仮想DBエリアファイルの概要を次の図に示します。

    仮想DBエリアファイルの概要(Azure環境の場合)

    [図データ]

    メモ
    • adbinitコマンドによるデータベースの初期設定後は,各DBエリアの仮想DBエリアファイル数は1になります。

    • データ用DBエリアを拡張すると,拡張したデータ用DBエリアの仮想DBエリアファイルが1つ増えます。上記の図のデータ用DBエリア2は,仮想DBエリアファイルが3つあるため,DBエリアの拡張を2回実行しています。

カラムストア形式

データを列単位でデータベースに格納する形式のことをカラムストア形式といいます。カラムストア形式の場合,表の各列のデータが列ごとにまとまってデータベースに格納されます。

カラムストア表

表データの格納形式にカラムストア形式を選択して定義した表のことです。表データの格納形式には,ローストア形式とカラムストア形式の2つがあり,表を定義するときに表データの格納形式を指定することができます。

カレントチャンク

作成されたチャンクのうち,データが追加されるチャンクのことです。実表内に1つだけ存在します。

次の場合に,カレントチャンクが変更されます。

  • バックグラウンドインポートを実行して新たなチャンクが作成された場合

  • カレントチャンクを含む複数のチャンクをマージした場合

また,次の場合に,カレントチャンクが変更されることがあります。

  • チャンクの状態を変更した場合

監査権限

監査権限とは,次に示す2つの権限の総称です。監査証跡機能を使用する場合に,監査権限が必要になります。

  • 監査管理権限

    監査管理権限とは,監査証跡機能の運用を行う際に必要となる権限です。

  • 監査参照権限

    監査参照権限とは,監査証跡を参照する際に必要となる権限です。

監査証跡機能

HADBユーザがデータベースにアクセスした際のアクセス記録や,HADBユーザが実行したコマンドの操作記録などを,監査証跡としてファイルに出力する機能のことです。例えば,HADBユーザが表にアクセスした場合,アクセスした時刻,アクセスしたHADBユーザの認可識別子,操作内容,操作対象のスキーマオブジェクトなどが,操作記録(監査証跡)として出力されます。出力された監査証跡を参照すると,「いつ」,「誰が」,「どのような操作を実行し」,「どのスキーマオブジェクトにアクセスしたか」,などを調査できます。

監査証跡ファイル

HADBユーザがデータベースにアクセスした際の操作記録や,HADBユーザが実行したコマンドの実行記録などが格納されている監査証跡を出力するファイルのことです。

監査対象イベント

監査証跡の出力対象となる操作のことです。監査対象イベントには,監査証跡機能が有効な場合は監査証跡が必ず出力される必須監査イベントと,監査証跡を出力するかどうかを選択できる選択監査イベントがあります。

監査対象定義

監査証跡を出力するイベント,HADBユーザ,スキーマオブジェクトの組み合わせを定義したものです。CREATE AUDIT文で定義した情報を監査対象定義といいます。

監査人

監査権限を持っているHADBユーザのことです。監査人は,監査証跡機能の運用や,出力された監査証跡を調査してデータベースの監査を実施します。

擬似スレッド

1つのリアルスレッド上で複数の処理を並行に実行させるために,HADB上で実装されているスレッドのことです。1つのリアルスレッド上で,複数の擬似スレッドが動作することで処理を並列に実行します(同時に処理を実行できる擬似スレッドは1つだけです)。

既定のキャッシュグループ

adbcachegrpオペランドに-oオプションを指定して定義したキャッシュグループのことです。既定のキャッシュグループには,adbcachegrpオペランドの-nオプションに指定したデータ用DBエリア以外の全データ用DBエリアが割り当てられます。既定のキャッシュグループは,必ず1つ定義する必要があります。

基本行

分岐行が作成される場合に,分岐先の情報を持つ行のことです。分岐行が作成されない場合は,基本行には1行のデータが格納されます。

キャッシュグループ

キャッシュファイルを格納する仮想のグループのことです。キャッシュグループは,サーバ定義のadbcachegrpオペランドで定義します。キャッシュグループを定義すると,キャッシュファイルの作成や削除処理がキャッシュグループ単位で実行されます。例えば,キャッシュグループAとキャッシュグループBという2つのキャッシュグループを定義したとします。キャッシュグループAのキャッシュファイルの総容量の上限を超えた場合,キャッシュグループAの既存のキャッシュファイルを削除し,そのあとに新たなキャッシュファイルをキャッシュグループAに作成します。キャッシュグループBは,キャッシュグループAの処理の影響を受けません。各キャッシュグループに作成できるキャッシュファイルの総容量の上限は,adbcachegrpオペランドの-sオプションで指定します。

キャッシュファイル
  • AWS環境の場合

    S3バケット内の一部のS3オブジェクトのデータを格納するファイルです。1つのキャッシュファイルには,1つのS3オブジェクトのデータが格納されます。対応するキャッシュファイルとS3オブジェクトには,同じデータが格納されます。キャッシュファイルは,HADBサーバによってEBSまたはインスタンスストア上のレギュラーファイルとして作成されます。

  • Azure環境の場合

    コンテナー内の一部のBLOBのデータを格納するファイルです。1つのキャッシュファイルには,1つのBLOBのデータが格納されます。対応するキャッシュファイルとBLOBには,同じデータが格納されます。キャッシュファイルは,HADBサーバによってマネージドディスク上のレギュラーファイルとして作成されます。

共有ディスクのSCSIリザーブ

共有ディスクのデータを保護するための,HAモニタの機能です。HAモニタによる共有ディスクのデータ保護方法には,次のどちらかを選択する必要があります。推奨する方法は,系のリセットです。

  • 系のリセット

  • 共有ディスクのSCSIリザーブ

系のリセットおよび共有ディスクのSCSIリザーブの詳細については,マニュアルHAモニタ Linux(R)(x86)編系のリセットおよび共有ディスクのSCSIリザーブを参照してください。

クライアントグループ機能

複数のHADBクライアントを1つのグループにまとめて,グループで使用する接続数や処理リアルスレッド数の範囲を設定する機能のことです。

クライアント定義

HADBクライアントの実行環境を指定する定義のことです。

クライアント定義の集中管理機能

各HADBクライアントで個々に管理しているクライアント定義を,HADBサーバ上で一括管理できる機能のことです。

クライアントディレクトリ

1つのクライアントプロセスに関するファイル群を格納するディレクトリのことです。

クラウドストレージ機能

クラウドベンダが提供しているオブジェクトストレージのオブジェクトにDBエリアのデータを格納できるようにする機能です。クラウドストレージ機能を使用すると,AWS環境の場合はAmazon S3のバケット内のオブジェクトに,Azure環境の場合はAzure Blob Storageのコンテナー内のBLOBに,次のDBエリアのデータを格納できます。

  • データ用DBエリア

  • マスタディレクトリ用DBエリア

  • ディクショナリ用DBエリア

  • システム表用DBエリア

クラウドストレージ機能用ライブラリ

クラウドストレージ機能を使用する場合に必要となるライブラリの総称です。クラウドストレージ機能用ライブラリには,AWS用のクラウドストレージ機能用ライブラリと,Azure用のクラウドストレージ機能用ライブラリがあります。

  • AWS用のクラウドストレージ機能用ライブラリ

    次の3つのライブラリの総称です。

    • libadbcldstge-aws.so(Amazon S3用ライブラリ)

    • libaws-cpp-sdk-s3-crt.so(AWS SDK for C++ ランタイムライブラリ)

    • libaws-cpp-sdk-core.so(AWS SDK for C++ コアライブラリ)

    AWS用のHADBオプションをインストールすると,上記のAWS用のクラウドストレージ機能用ライブラリがインストールされます。

  • Azure用のクラウドストレージ機能用ライブラリ

    次の5つのライブラリの総称です。

    • libadbcldstge-azure.so(Azure Blob Storage用ライブラリ)

    • libazure-storage-blobs.so(Azure SDK for C++ BLOBストレージライブラリ)

    • libazure-storage-common.so(Azure SDK for C++ ストレージ共通ライブラリ)

    • libazure-identity.so(Azure SDK for C++ 資格情報ライブラリ)

    • libazure-core.so(Azure SDK for C++ コアライブラリ)

    Azure用のHADBオプションをインストールすると,上記のAzure用のクラウドストレージ機能用ライブラリがインストールされます。

グローバルバッファ

ディスク上のDBエリアに格納されているデータを入出力するためのバッファです。グローバルバッファは共有メモリ上に確保されます。

系のリセット

共有ディスクのデータを保護するための,HAモニタの機能です。HAモニタによる共有ディスクのデータ保護方法には,次のどちらかを選択する必要があります。推奨する方法は,系のリセットです。

  • 系のリセット

  • 共有ディスクのSCSIリザーブ

系のリセットおよび共有ディスクのSCSIリザーブの詳細については,マニュアルHAモニタ Linux(R)(x86)編系のリセットおよび共有ディスクのSCSIリザーブを参照してください。

権限

HADBユーザが,HADBサーバに対して各種操作を実行する際に必要となります。HADBの権限は,大きく分けて次に示す3種類があります。

  • ユーザ権限

  • スキーマ操作権限

  • アクセス権限

HADBユーザは,複数の権限を持つことができます。必要な権限を持っていない場合,操作を実行できません。

検索系SQL

表のデータを検索するときに使用するSQL文のことです。SELECT文が該当します。

更新行のカラム化機能

カラムストア表にローストア形式で格納されたデータを,HADBが自動的にカラムストア形式に変換する機能のことです。カラムストア表に対してINSERT文またはUPDATE文を実行すると,追加・更新されたデータはローストア形式でカラムストア表に格納されます。この機能を有効にすると,ローストア形式で格納されたデータが,自動的にカラムストア形式に変換されます。

更新系SQL

表のデータを追加,削除および更新するときに使用するSQL文の総称です。次に示すSQL文が該当します。

  • INSERT

  • DELETE

  • UPDATE

  • PURGE CHUNK

  • TRUNCATE TABLE

コールドスタンバイ構成

業務処理を行うサーバマシン(実行系)のほかに,待機用のサーバマシン(待機系)を準備するシステム構成のことです。実行系で障害が発生して業務が続行できない場合,待機系を実行系に切り替えて,業務を続行します。

コスト情報

HADBサーバが表の検索処理を最適化するために,実表,B-treeインデクスおよびテキストインデクスから収集した検索方法に関する情報のことです。adbgetcstコマンドを実行すると,コスト情報が収集されて,システム表に格納されます。

コネクションハンドル

コネクション(HADBクライアントとHADBサーバとの接続)を管理するオブジェクトです。

コマンドステータスファイル

コマンドの実行状況や中断状態などを管理するファイルです。

(サ行)

サーバディレクトリ

HADBサーバの実行に必要なファイルを格納するディレクトリのことです。1つのサーバプロセスに関するファイル群を格納します。

作業表用DBエリア

SQLの実行時にHADBが内部的に作成する表(作業表)を格納するDBエリアです。

削除仕掛中のチャンク

チャンクのマージ処理が中断した場合に,削除されないで残ってしまった不要なチャンク(マージ元チャンク)のことです。または,システム表(実表)の再編成処理が中断した場合に,削除されないで残ってしまった不要なチャンク(再編成前のデータ)のことです。

チャンクに含まれるデータは,操作系SQLの対象外となります。ただし,PURGE CHUNK文とTRUNCATE TABLE文によるチャンクの削除はできます。なお,adbchgchunkstatusコマンドで,チャンクの状態を変更できません。

参照制約

表と表の関係(データの参照整合性)を保つ制約のことです。実表の定義時に,特定の列(外部キー)に定義できます。

参照表

参照制約,および外部キーを定義した実表のことです。

システム表

システム表(実表)から検索用に作成されるビュー表のことです。システム表のスキーマ名はMASTERです。

システム表の再編成

システム表内の無効な行データの領域を解放することです。

システム表用DBエリア

システム表およびシステム表のインデクスを格納するDBエリアです。

システム表(実表)

次の情報を格納する表です。

  • 実表,B-treeインデクスおよびテキストインデクスのコスト情報

  • マルチチャンク表のチャンク情報

システム表(実表)をHADBユーザは検索できません。システム表(実表)に格納された情報を確認する場合,システム表を検索します。

システムログ

HADBが自動的に取得するデータベースの更新履歴情報です。システムログは,障害発生時にデータベースを回復するために使用されます。

システムログファイル

システムログが出力されるファイルのことです。

主キー

表中の行を一意(ユニーク)に識別するための列(または複数の列の組み合わせ)のことです。主キーを定義することによって,実表のデータの一意性を保つことができます。主キーを定義すると,主キーを構成する列には,次の制約が適用されます。

  • 一意性制約

  • 非ナル値制約

処理リアルスレッド

HADBサーバの開始時に確保される,SQL文,データインポートの実行時などに使用されるリアルスレッドのことです。

シングルチャンク表

1表に1つのチャンクだけを作成できる実表のことです。シングルチャンク表の場合,バックグラウンドインポート機能,およびチャンクアーカイブ機能を使用できません。

スキーマ

表やインデクスを包括する論理的な概念です。HADBでは,1HADBユーザは1つのスキーマだけを所有できます。

スキーマオブジェクト

スキーマに定義できる要素のことです。表やインデクスが該当します。

スキーマ操作権限

HADBユーザのスキーマを管理するときに必要となる権限のことです。スキーマ操作権限の種類を次に示します。

  • スキーマ定義権限

スキーマ定義権限

HADBユーザがスキーマ,表,およびインデクスを定義・削除する際に必要となるスキーマ操作権限のことです。

ステータスファイル

HADBサーバの稼働状況や終了モードなどを管理するファイルです。

セカンダリノード

マルチノード機能で,検索系SQLや一部のコマンドを処理するHADBサーバがあるノードのことです。HAモニタの待機系に対応しています。

プライマリノードでノード障害が発生した場合,セカンダリノードの1つがプライマリノードに切り替わります。

なお,セカンダリノードは,HAモニタありのマルチノード構成の場合に設定できます。HAモニタなしのマルチノード構成の場合はセカンダリノードを設定できません。

セグメント

データの格納単位の1つで,ファイル内の領域を表やインデクスに割り当てる単位です。セグメントは連続したページから構成されます

セグメントサイズ

1セグメントの大きさをページ数単位で表すときの用語です。

セグメントサイズは,「1セグメントの容量÷ページサイズ」で求められます。1セグメントの容量については,「1セグメントの容量」を参照してください。

操作系SQL

表のデータを操作するときに使用するSQL文(検索系SQL,および更新系SQL)の総称です。

ソートコード

ISO/IEC14651:2011で規定されている文字の並べ替えや比較を行う際に使用するコードのことです。表記ゆれ補正検索で,表記のゆれを補正して検索する際に使用します。

外への参照列

外側の問合せのFROM句に指定した表を,副問合せ中の探索条件で参照している列のことです。副問合せ中の探索条件で参照することを,外への参照といいます。外への参照列の例を次の図に示します

外への参照列の例

[図データ]

(タ行)

待機状態のチャンク

チャンクに含まれるデータが操作系SQLの対象外となるチャンクのことです。ただし,PURGE CHUNK文とTRUNCATE TABLE文によるチャンクの削除はできます。バックグラウンドインポートを実行するときに,作成されるチャンクの状態を指定することで作成されます。また,adbchgchunkstatusコマンドで,通常状態のチャンクに変更できます。なお,待機状態のチャンクは,カレントチャンクにはなりません。

チャンク

1回のバックグラウンドインポートで実表に格納したデータの固まりのことです。バックグラウンドインポートで格納された実表のデータと,バックグラウンドインポート時に作成されたインデクスのデータで構成されます。バックグラウンドインポートを実行するたびに,新たなチャンクが作成されます。

チャンクには,次に示す状態があります。

  • 通常状態のチャンク

  • 待機状態のチャンク

  • 削除仕掛中のチャンク

また,複数のチャンクをマージすることもできます(チャンクのマージ)。

チャンクID

チャンクごとに付与される番号のことです。設定される番号は,実表内で一意となります。

チャンクアーカイブ機能

チャンク内のデータを圧縮し,アーカイブしたデータをアーカイブファイルに格納する機能のことです。

チャンクのアーカイブ

チャンクアーカイブ機能によってチャンク内のデータを圧縮し,アーカイブしたデータをアーカイブファイルに格納することを意味しています。

チャンクのアンアーカイブ

チャンクアーカイブ機能によってアーカイブファイル内のデータを伸長し,データ用DBエリア内にデータを格納することを意味しています。このとき,インデクスも再作成されます。

チャンクのマージ

複数のチャンクを,1つのチャンクにマージする(まとめる)ことです。チャンクのマージには,adbmergechunkコマンドを使用します。

なお,マージ対象の複数のチャンクをマージ元チャンク,マージした1つのチャンクをマージ先チャンクといいます。

通常状態のチャンク

チャンクに含まれるデータが操作系SQLの対象となるチャンクのことです。バックグラウンドインポートを実行すると作成されます。また,adbchgchunkstatusコマンドで待機状態のチャンクに変更できます。

定義系SQL

次に示す場合などに使用するSQL文の総称です。

  • スキーマ,表およびインデクスを定義,削除する場合

  • HADBユーザを作成,削除する場合

  • HADBユーザに権限を付与する場合

  • HADBユーザが持っている権限を取り消す場合

マニュアルHADB SQLリファレンス定義系SQLで示すSQL文が該当します。

ディクショナリ表

ディクショナリ表(実表)から検索用に作成されるビュー表のことです。ディクショナリ表のスキーマ名はMASTERです。

ディクショナリ表(実表)

表定義,列定義,インデクス定義といったデータベースの定義情報を格納する表です。ディクショナリ表(実表)をHADBユーザは検索できません。ディクショナリ表(実表)に格納された情報を確認する場合,ディクショナリ表を検索します。

ディクショナリ用DBエリア

ディクショナリ表およびディクショナリ表のインデクスを格納するDBエリアです。

データ暗号鍵

DBエリアおよびシステムログファイル内のデータを暗号化するために使用される暗号鍵です。1つのDBエリアファイルに1つのデータ暗号鍵がHADBによって作成されます。また,1つのシステムログファイルに1つのデータ暗号鍵がHADBによって作成されます。

データインポート

表にデータを一括して格納することです。データインポートには,adbimportコマンドを使用します。

データの再編成

表内の無効な行データを削除するために,表のデータをいったんエクスポートし,エクスポートしたデータをインポートすることです。データの再編成は,表単位(表の再編成),またはチャンク単位(チャンクの再編成)で実行できます。

データベース認証

HADBユーザの認可識別子とパスワードでユーザ認証を行うユーザ認証方式のことです。

データ用DBエリア

表およびインデクスを格納するDBエリアです。

テーブルスキャン

B-treeインデクスおよびテキストインデクスを使用しないで,実表を検索する方式のことです。

テキストインデクス

表に格納されているデータ(文字列)の出現情報を管理するインデクスのことです。このインデクスは,任意の文字列を含む文字データを検索する場合に使用できます。

統一フォーマット用監査証跡ファイル

JP1/Auditで収集して参照・管理できる形式の監査証跡が出力されたファイルのことです。監査証跡ファイルに出力された監査証跡を,adbconvertaudittrailfileコマンドで変換すると,変換された監査証跡が統一フォーマット用監査証跡ファイルに出力されます。

同義語一覧定義ファイル

同義語辞書に登録する同義語の一覧を記述するファイルです。同義語検索をする場合,同義語一覧定義ファイル中の同義語グループに登録されているすべての同義語が同義語検索の対象になります。

同義語グループ

同義語検索の対象とする同義語の集まりのことです。

同義語検索

文献や論文などの文書データを検索する際,検索対象に指定した語句と,その語句の同義語をまとめて検索する機能のことです。

同義語辞書

同義語の一覧が登録されている辞書のことです。

同義語辞書ファイル

同義語辞書の情報を格納したファイルです。同義語検索の実行時,HADBサーバが同義語辞書ファイルの内容を参照します。

同義語辞書ファイルの格納ディレクトリ

同義語辞書ファイルを格納するディレクトリのことです。サーバ定義のadb_syndict_storage_pathオペランドに指定したディレクトリのことです。

統計ログファイル

HADBサーバの稼働情報の一部が出力されるファイルのことです。出力された情報は,adbstatコマンドで確認できます。次の情報が出力されます。

  • SQL文の統計情報

(ナ行)

認可識別子

HADBに接続するときに使用するユーザIDのことです。

ノード

HADBサーバがインストールされているサーバマシンと,そのサーバマシンにインストールされているOS,HADBサーバ,およびHAモニタを包括したものです。

HAモニタありのマルチノード構成の場合,プライマリノードとセカンダリノードは,HAモニタの系に対応しています。

ノード障害
  • HAモニタありのマルチノード構成の場合

    プライマリノードまたはセカンダリノードの場合,マルチノード構成からノード(プライマリノードまたはセカンダリノード)の切り離し対象となる障害を意味しています。HAモニタの系障害およびサーバ障害に対応しています。

    ワーカーノードの場合,ワーカーノードのHADBサーバが異常終了して,マルチノード構成からワーカーノードが削除される障害を意味しています。

  • HAモニタなしのマルチノード構成の場合

    HADBサーバが異常終了する障害を意味しています。プライマリノードでノード障害が発生してプライマリノードのHADBサーバが異常終了した場合,マルチノード構成のHADBサーバが異常終了します。

    ワーカーノードでノード障害が発生してワーカーノードのHADBサーバが異常終了した場合,マルチノード構成からそのワーカーノードが削除されます。

ノードの切り離し

ノード障害が発生したプライマリノードまたはセカンダリノードは,マルチノード構成から切り離されます。これをノードの切り離しといいます。

ノードの切り離しはHAモニタによって制御されているため,HAモニタなしのマルチノード構成の場合はノードの切り離しは発生しません。

ノードの復帰

ノード障害が発生してマルチノード構成から切り離されたノード(プライマリノードまたはセカンダリノード)を,障害対策後にマルチノード構成に復帰させることです。マルチノード構成に復帰する際,ノード種別は必ずセカンダリノードになります。

ノードの復帰は,HAモニタによって制御されているため,HAモニタなしのマルチノード構成の場合はノードの復帰操作を実行することはできません。

(ハ行)

バックグラウンドインポート

adbimportコマンドのオプション機能の1つです。adbimportコマンド実行時に適用すると,同一表に対してデータの検索とデータインポートが同時に実行できます。

ハッシュ検索

ハッシュテーブル領域を使用する処理のことです。次に示す処理が該当します。

  • 表の結合方式のハッシュジョイン

  • グループ化の処理方式のグローバルハッシュグループ化

  • 副問合せの処理方式のハッシュ実行

  • SELECT DISTINCTの処理方式のハッシュ実行

  • 集合演算の処理方式のハッシュ実行

被参照表

外部キーによって参照表から参照される,主キーを定義した実表のことです。

非順序実行方式

HADBで採用されているデータベースの検索処理方式です。非順序実行方式では,検索処理が行単位に分割され,並列に実行されます。

非ナル値制約

列値にナル値を許さない制約のことです。

ビュー表

CREATE VIEW文に指定した問合せ式の結果を,新たな表として定義した仮想的な表のことです。複数の表に対する集合演算の結果をビュー表として定義したり,表中の特定の行や列だけを取り出してビュー表として定義したりすることができます。

ビューレベル

定義したビュー表が,実表から何番目の階層になるのかを示す値のことです。ビューレベルの例を次の図に示します。

ビューレベルの例

[図データ]

[説明]

  • ビュー表V1の基表はすべて実表のため,ビュー表V1のビューレベルは1になります。

  • ビュー表V2の基表は,実表とビューレベル1のビュー表のため,ビュー表V2のビューレベルは2になります。

  • ビュー表V3の基表は実表のため,ビュー表V3のビューレベルは1になります。

  • ビュー表V4の基表は,ビューレベル2のビュー表とビューレベル1のビュー表のため,ビュー表V4のビューレベルは3になります。

表関数導出表

次のシステム定義関数によって導出された表形式のデータ集合のことです。

  • ADB_AUDITREAD関数

  • ADB_CSVREAD関数

表記ゆれ補正検索

テキストデータ中の文字列に「大文字と小文字」,「半角文字と全角文字」,「ひらがなとカタカナ」などの表記ゆれがある場合に,それらの文字列を一括して検索する機能のことです。

付与権

ほかのHADBユーザにアクセス権限を付与できる権限のことです。

プライマリノード

マルチノード機能の制御を行うHADBサーバがあるノードのことですプライマリノードのHADBサーバが,APまたはコマンドの接続要求を受け付けて,負荷の少ないセカンダリノードまたはワーカーノードに検索系SQLの処理を振り分けます。

更新系SQL,定義系SQL,またはadbimportコマンドなど,データベースの更新が発生する処理はプライマリノード実行されます。

なお,HAモニタありのマルチノード構成の場合,プライマリノードはHAモニタの実行系に対応しています。

プライマリノードの切り替え

プライマリノードでノード障害が発生した場合,そのプライマリノードをマルチノード構成から切り離し,セカンダリノードの1つをプライマリノードに切り替えることです。

プライマリノードの切り替えができるのはセカンダリノードを設定できるHAモニタありのマルチノード構成のときです。HAモニタなしのマルチノード構成のときは,セカンダリノードを設定できないため,プライマリノードの切り替えはできません。

分岐行

基本行が格納されたページとは異なるページに格納された可変長列データ(行)を分岐行といいます。

文ハンドル

実行するSQLを管理するためのオブジェクトです。

ページ

データの格納単位の1つで,ディスクI/O時の最小単位です。ディスク上のデータを読み込むときや,ディスク上にデータを書き込むときは,ページ単位で実行されます。

(マ行)

マスタディレクトリ

HADBがDBエリアに関する各種情報などを管理するために使用する,システムの内部情報です。

マスタディレクトリ用DBエリア

マスタディレクトリを格納するDBエリアです。

マルチチャンク表

1表に複数のチャンクを作成できる実表のことです。マルチチャンク表の場合,バックグラウンドインポート機能を使用できます。マルチチャンク表には,レギュラーマルチチャンク表とアーカイブマルチチャンク表の2種類があります。

マルチノード機能

複数のHADBサーバを連携することによって,検索系SQLの処理の負荷分散を実現する機能のことです。

マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリ

マルチノード機能の使用時に同義語検索を行う際に使用される同義語辞書ファイルを格納するディレクトリのことです。サーバ定義のadb_syndict_node_storage_pathオペランドに指定したディレクトリのことです。

マルチノード構成

マルチノード機能を使用している複数のHADBサーバから成るシステム構成のことです。

マルチノード構成からのワーカーノードの削除

ワーカーノードのHADBサーバが異常終了した場合,そのワーカーノードはマルチノード構成から削除されます。これをマルチノード構成からのワーカーノードの削除といいます。

マルチノード構成へのワーカーノードの追加

マルチノード構成から削除されたワーカーノードを再びマルチノード構成に追加することができます。これをマルチノード構成へのワーカーノードの追加といいます。

無効な行データ

削除した行のデータや,更新した行の更新前のデータは,ディスク上から削除されません。このように,ディスク上には存在しますが,検索の対象にはならない行データのことです。行の削除および行の更新を繰り返し実行した場合,表内に無効な行データが増加します。無効な行データが増加すると,次のような影響があります。

  • 無効な行データが増加した影響で,データの格納効率が悪くなる

  • 検索時に参照するページ数が増えるため,検索性能が低下する

メッセージカタログファイル

HADBが出力するメッセージのテキストを格納したメッセージオブジェクトファイルです。

メッセージログファイル

HADBが出力するメッセージを格納するファイルのことです。

基表

ビュー表の基になる表のことです。CREATE VIEW文の問合せ式中に指定した表が,基表になります。

(ヤ行)

ユーザ権限

HADBユーザが,HADBユーザを管理したり,HADBサーバに接続したりするときに必要な権限のことです。ユーザ権限の種類を次に示します。

  • DBA権限

  • CONNECT権限

(ラ行)

リアルスレッド

OS(カーネルとライブラリ)によって管理されるスレッドです。

リロード

システム表の再編成で,アンロードファイル中のデータをシステム表に再格納することです。

レギュラーマルチチャンク表

マルチチャンク表の基本機能であるバックグラウンドインポート機能を使用できる実表のことです。レギュラーマルチチャンク表の場合,チャンクアーカイブ機能は使用できません。

レンジインデクス

表のチャンク内およびセグメント内に格納されているデータの列の値の最小値と最大値(値域)を管理するインデクスのことです。

ローストア形式

データを行単位でデータベースに格納する形式のことをローストア形式といいます。ローストア形式の場合,1行のデータが1レコードとしてデータベースに格納されます。

ローストア表

表データの格納形式にローストア形式を選択して定義した表のことです。表データの格納形式には,ローストア形式とカラムストア形式の2つがあり,表を定義するときに表データの格納形式を指定することができます。

ロケーション表

チャンク内のデータをアーカイブしたときに,HADBサーバによって自動的に作成される表です。ロケーション表には,次に示す情報が格納されています。

  • チャンクID

  • アーカイブファイルのパス

  • アーカイブファイルごとのアーカイブレンジ列の値の範囲(最大値と最小値)

ロケーション表は,HADBサーバが使用するための表で,ユーザが使用することはありません。

1つのアーカイブマルチチャンク表に対して,1つのロケーション表が作成されます。

(ワ行)

ワーカーノード

マルチノード機能で,検索系SQLや一部のコマンドを処理するHADBサーバがあるノードのことです。

ワーカーノードは,セカンダリノードとは異なり,プライマリノードの予備のノードにはなりません。そのため,プライマリノードで障害が発生しても,ワーカーノードがプライマリノードになることはありません。

ワード検索

英語で書かれたテキストデータから,検索対象に指定した英単語を高速に検索する機能のことです。ワード検索には,次の2つの検索方法があります。

  • 完全一致検索

  • 前方一致検索