Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(Solaris®用)
- HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)を編集できません。HDLM管理対象のデバイスを管理対象外にする場合は,HDLMデバイスの非構成機能を使用してください。HDLMデバイスの非構成機能については,「3.5.6 HDLMの新規インストール時のHDLMデバイスの非構成機能」または「4.5.6 LUをHDLMの管理対象または管理対象外にする(Sun Clusterを使用していない場合)」を参照してください。
- HDLMをインストールすると,/dev/dlmディレクトリにHDLM専用のデバイスファイルが作成されます。このデバイスファイルは使用しないでください。
- ほかのアプリケーションは,HDLMの環境構築が完了してからインストールしてください。
- 日立パスマネージャがホストにインストールされている場合は,日立パスマネージャをアンインストールして,ホストを再起動したあとに,HDLMをインストールしてください。日立パスマネージャのアンインストールについては,日立パスマネージャのマニュアルを参照してください。
- 05-00より前のHDLMを使用している場合,「3.18 HDLMの設定解除」を参照してアンインストールしてから,HDLMを新規インストールしてください。
- HDLMのインストールには,ライセンスキーが必要です。
- HDLMのアップグレードまたは再インストールを行う前にライセンスを更新する場合は,HDLMコマンドのset -licオペレーションを実行します。ライセンスキーの期限は,ライセンスキーファイルに記述されているライセンスキーまたは入力したライセンスキーの種別によって設定されます。ライセンスキーの種別およびsetオペレーションについては,「6.6 set 動作環境を設定する」を参照してください。
- set -licオペレーションを指定してライセンスのインストールを実行する場合は必ず単独で実行してください。複数同時に実行した場合,コアファイルが生成され,メッセージが出力される場合があります。
メッセージが出力された場合は,view -sysオペレーションを実行して,正しくインストールされているか確認してください。- HDLMをアップグレードインストールしても,次のファイルは更新されません。
ドライバの構成とHDLMの機能の設定についての情報は,アップグレードインストール後も引き継がれます。ただし,次に示す条件をすべて満たしている場合は,HDLMドライバの構成定義ファイル,HDLMドライバの非構成定義ファイルが更新されます。
- HDLMドライバの構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)
- HDLMネクサスドライバの構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmndrv.conf)
- HDLMの機能設定ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmmgr.xml)
- HDLMドライバの非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf)
また,上記の条件をすべて満たしている場合は,1世代前の構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf.bak),1世代前の非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf.bak)も更新されます。dlmfdrv.conf.bakファイル,dlmfdrv.unconf.bakファイルについては,「7.7.2 パラメタ」の「注意事項」を参照してください。
- HDLM管理対象デバイスにSVSがある。
- 05-61以前のHDLMからアップグレードインストールする。
なお,上記の条件をすべて満たしている場合は,次に示すファイルが生成されます。
- /kernel/drv/dlmfdrv.conf_oldbackup
アップグレードインストールする前のdlmfdrv.confファイルをバックアップしたファイルです。- /kernel/drv/dlmfdrv.conf.bak_oldbackup
アップグレードインストールする前のdlmfdrv.conf.bakファイルをバックアップしたファイルです。- /opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf_oldbackup
アップグレードインストールする前のdlmfdrv.unconfファイルをバックアップしたファイルです。- /opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf.bak_oldbackup
アップグレードインストールする前のdlmfdrv.unconf.bakファイルをバックアップしたファイルです。- HDLM 03-02をアンインストールしたあとHDLM を新規インストールする場合,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名の形式が「chWtXdYsZ」から「cUtXdYsZ」へ変わります。「cUtXdYsZ」の各要素については,「2.6 HDLMデバイスの論理デバイスファイル」を参照してください。
- 05-60より前のHDLMのトレースファイルは,HDLM 05-60以降では統合トレースファイルとトレースファイルに分割されます。統合トレースファイルにはHDLMコマンドの動作ログが出力されます。トレースファイルにはHDLMマネージャのトレース情報が出力されます。ファイルの出力先は次のように変更されます。
- 04-00以前のHDLMをアンインストール後に再インストールした場合
- アンインストールする前のトレースファイル:/opt/hitachi/HNTRLib/spool/hntrn.log(nはファイルの番号)
- 再インストールしたあとの統合トレースファイル:/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2n.log(nはファイルの番号)
- 再インストールしたあとのトレースファイル:/var/opt/DynamicLinkManager/log/hdlmtrn.log(nはファイルの番号)
- HDLM 04-01のアンインストール後に再インストール,またはHDLM 05-00以降からアップグレードインストールした場合
- アンインストールする前のトレースファイル:/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2n.log(nはファイルの番号)
- アップグレードまたは再インストールしたあとの統合トレースファイル:/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2n.log(nはファイルの番号)
- アップグレードまたは再インストールしたあとのトレースファイル:/var/opt/DynamicLinkManager/log/hdlmtrn.log(nはファイルの番号)
- 新規インストール中にインストールを中断した場合は,/var/opt/DynamicLinkManagerディレクトリが存在しているか確認してください。/var/opt/DynamicLinkManagerディレクトリが存在している場合は,次のコマンドを実行して,/var/opt/DynamicLinkManagerディレクトリを削除してください。
# rm -rf /var/opt/DynamicLinkManagerアップグレードまたは再インストール中にインストールを中断した場合は,このディレクトリを削除しないでください。- HDLMをリモートインストールする場合でも,インストール後はホストを再起動する必要があります。
- HDLMはglobal zoneだけにインストールできます。non-global zoneにインストールすると,次のメッセージが出力されてインストールが中断されます。
KAPL09140-E HDLM cannot be installed in this zone. Install it in the global zone.- パスの管理はglobal zoneだけでできます。non-global zoneでHDLMデバイスを使用する場合,global zoneからLU単位またはコントローラ単位でHDLMデバイスをnon-global zoneへ割り当ててください。global zoneにあるLU0のHDLMデバイスのrawデバイスをnon-global zoneに割り当て,global zoneからnon-global zoneの構成を設定する例を次に示します。
# zonecfg -z zone1 zonecfg:zone1> add device
- LU単位で割り当てる場合は,次に示すコマンドを実行してください。
zonecfg:zone1:device> set match=/dev/rdsk/c5t50060E800436E211d0*- コントローラ単位で割り当てる場合は,次に示すコマンドを実行したあと,non-global zoneを再起動してください。
zonecfg:zone1:device> set match=/dev/rdsk/c5t* zonecfg:zone1:device> end zonecfg:zone1> verify zonecfg:zone1> commit zonecfg:zone1> exit #コマンドの詳細は,Solaris 10またはSolaris 11のマニュアルを参照してください。HDLMのSolaris zoneのサポートを次の表に示します。
項目 global zone non-global zone 備考 HDLMのインストール ○ × - パスの操作 ○ × - パスの状態表示 ○ × - HDLMデバイスへのアクセス ○ ○ 該当するzoneにデバイスを割り当てる必要があります。 HDLMのアンインストール ○ × -
- (凡例)
- ○:サポート
- ×:未サポート
- installhdlmユティリティでHDLMを新規インストールまたはアップグレードインストールする場合,プロンプトにinstallhdlmユティリティが出力するメッセージによって入力を促されたときは,次のように入力してください。
- インストールを続行する場合,すべて「y」を入力してください。
- インストールを中断または終了する場合,「q」を入力してください。
- 実行レベル2未満で次に示す作業を実行する場合は,事前に「4.1.9 シングルユーザモードでの運用について」の「(1) シングルユーザモードで起動した場合のHDLM初期化手順」に示す手順を実行してください。
- HDLMのインストール
- ブートディスク環境の構築
- HDLMの機能の設定
- 統合トレースの設定※
- ファイルシステムの構築
- HDLMコマンドの実行
- HDLMデバイスの使用
- HDLM運用環境の構成変更
- HDLMのSPの適用
- 注※
- シングルユーザモードでは統合トレースファイルにHDLMコマンドの動作ログが記録されません。
- HDLMをインストールする前に,32ビットカーネルと64ビットカーネルのどちらでSolarisを運用するかを決め,必要な場合はカーネルモードを切り替えておいてください。32ビット版のHDLMだけがインストールされているときに,カーネルモードを32ビットから64ビットに切り替えた場合,カーネルモードの切り替え後にHDLMを再インストールする必要があります。カーネルモードの切り替え方法については,「3.5.1 HDLMを新規インストールする前の準備」の「(5) カーネルモードの切り替え」を参照してください。
- 05-00以降のDevice ManagerエージェントがインストールされているホストにHDLMをインストールする場合,インストール中に次に示すDevice Managerエージェントのコマンドを実行しないでください。
hbsasrv,HiScan,hdvmagt_account,hdvmagt_schedule,hldutil,TIC
All Rights Reserved. Copyright© 2011, 2013, Hitachi, Ltd.