7.4.7 保守用ログおよびトレース
障害調査に必要な情報として,保守用のログおよびトレースなどを採取します。
- 〈この項の構成〉
(1) 例外ログ
HCSCサーバの障害時の内部エラー情報やビジネスプロセスの障害情報などは,例外ログとして取得します。例外ログは,保守員が障害解析用に使用します。サービスプラットフォームの例外ログとして出力される内容と出力先を次の表に示します。
例外ログの種類 |
出力される内容 |
例外ログファイルの出力先パス |
ログファイル名 |
---|---|---|---|
HCSC-Managerの例外ログ |
HCSC-Manager内部の例外情報を取得します。 |
HCSC-Manager定義ファイル※1のcscmng.log.dirパラメタで指定したパス |
exception<面数>.log※1 |
J2EEサーバの障害発生時の例外情報 |
HCSCサーバで障害が発生したときの内部の例外情報を取得します。 |
J2EEサーバの例外ログ(障害発生時の例外情報)の出力先※2に指定されたパス |
|
HCSCサーバの例外ログ |
次の場所で発生した例外情報(スタックトレース)を取得します。
|
HCSCサーバランタイム定義ファイル※3のmethodtrace-filepathプロパティで指定したパス |
|
DBアダプタの例外ログ |
DBアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
HCSCサーバランタイム定義ファイル※3のmethodtrace-filepathプロパティで指定したパス |
|
TP1アダプタの例外ログ |
TP1アダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ>\CSCADP\TP1ADP\maintenance\<サービスID> |
|
Object Accessアダプタの例外ログ |
Object Accessアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ>\CSCADP\OAADP\maintenance\<サービスID> |
|
Message Queueアダプタの例外ログ |
Message Queueアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ>\CSCADP\MQADP\maintenance\<サービスID> |
|
FTPアダプタの例外ログ |
FTPアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
FTPアダプタ実行環境プロパティファイルで指定したパス※7 |
|
ファイル操作アダプタの例外ログ |
ファイル操作アダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ>\CSCADP\ADPFOP\maintenance\<サービスID> |
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メールアダプタの例外ログ |
メールアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
メールアダプタ実行環境プロパティファイルで指定したパス※9 |
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HTTPアダプタの例外ログ |
HTTPアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<HTTPアダプタ実行環境プロパティファイルのadphttp.config.trace.pathプロパティ※10で指定したパス>\CSCADP\ADPHTTP\maintenance\<サービスID> |
|
コマンドアダプタの例外ログ |
コマンドアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ>\CSCADP\ADPCMD\maintenance\<サービスID> |
|
SFTPアダプタの例外ログ |
SFTPアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ>\CSCADP\SFTPADP\maintenance\<サービスID> |
|
Kafkaアダプタの例外ログ |
Kafkaアダプタで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
<J2EEサーバのログ出力ディレクトリ>\CSCADP\KAFKAADP\maintenance\<サービスID> |
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ビジネスプロセスの例外ログ |
ビジネスプロセスで障害が発生した場合にスタックトレースを取得します。 |
HCSCサーバランタイム定義ファイル※3のmethodtrace-filepathプロパティで指定したパス |
|
- 注※1
-
HCSC-Manager定義ファイルで次のパラメタを指定します。
cscmng.log.exception.filesize=例外ログファイルサイズ
cscmng.log.exception.filenum=例外ログファイル面数
cscmng.log.dir=例外ログ出力先ディレクトリパス
HCSC-Manager定義ファイルの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.3 HCSC-Manager定義ファイル」を参照してください。
- 注※2
-
J2EEサーバの例外ログ(障害発生時の例外情報)の出力先は,usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)で指定します。デフォルトの出力先は,<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CC\server\public\ejb\<J2EEサーバ名>\logsです。
usrconf.cfgの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.2.2 usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)」を参照してください。
例外ログのファイルのサイズや面数などは,usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)で指定します。usrconf.propertiesの詳細については,推奨モードの場合はマニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.2.3 usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。V9互換モードの場合はマニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 互換編」の「10.1.1 usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。
また,ログファイルのローテーション方式などの設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」を参照してください。
- 注※3
-
HCSCサーバランタイム定義ファイルでの出力先パスと面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.6 HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。
- 注※4
-
TP1アダプタ実行環境プロパティファイルでの面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.7.1 TP1アダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※5
-
Object Accessアダプタ実行環境プロパティファイルでの面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.11.1 Object Accessアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※6
-
Message Queueアダプタ実行環境プロパティファイルでの面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.12.1 Message Queueアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※7
-
例外ログファイルは保守用ログと同じディレクトリに出力されます。FTPアダプタ実行環境プロパティファイルでの出力先パスと面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.8.3 FTPアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※8
-
例外ログファイルは保守用ログと同じディレクトリに出力されます。ファイル操作アダプタ実行環境プロパティファイルでの面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.8.8 ファイル操作アダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※9
-
例外ログファイルはメンテナンスログと同じディレクトリに出力されます。メールアダプタ実行環境プロパティファイルでの出力先パスと面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.13.3 メールアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※10
-
例外ログファイルはメンテナンスログと同じディレクトリに出力されます。HTTPアダプタ実行環境プロパティファイルでの出力先パスと面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.14.2 HTTPアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※11
-
例外ログファイルはメンテナンスログと同じディレクトリに出力されます。コマンドアダプタ実行環境プロパティファイルでの面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.15.3 コマンドアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※12
-
例外ログファイルは保守用ログと同じディレクトリに出力されます。SFTPアダプタ実行環境プロパティファイルでの面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.16.1 SFTPアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
- 注※13
-
例外ログファイルは保守用ログと同じディレクトリに出力されます。Kafkaアダプタ実行環境プロパティファイルでの面数の指定については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.17.1 Kafkaアダプタ実行環境プロパティファイル」を参照してください。
(2) メンテナンスログ
HCSC-Manager内部の保守情報をメンテナンスログとして取得できます。HCSC-Managerと外部要素(Manager,HCSC管理MBean,リポジトリ)との通信トレース,電文ログとしても使用されます。保守員が障害解析用に使用します。
メンテナンスログとして出力される内容と出力先を次の表に示します。
出力される内容 |
メンテナンスログファイルの出力先パス |
ログファイル名 |
---|---|---|
HCSC-Manager内部の保守情報を取得します。 |
HCSC-Manager定義ファイルのcscmng.log.dirパラメタで指定したパス |
maintenance<面数>.log |
(3) メソッドトレース
HCSCサーバで障害が発生し,原因の究明が困難な場合に,必要な情報をメソッドトレースとして取得できます。保守員が障害解析のために使用します。
メソッドトレースとして出力される内容と出力先を次の表に示します。
メソッドトレースの種類 |
出力される内容 |
メソッドトレースの出力先パス |
トレースファイル名 |
---|---|---|---|
HCSCサーバ(メッセージング基盤)のメソッドトレース |
HCSCサーバ(メッセージング基盤)内部の保守情報を取得します。 |
HCSCサーバランタイム定義ファイルのmethodtrace-filepathプロパティで指定したパス。 指定したパスが存在しない場合,またはパスが誤っていた場合は,省略値の出力先にトレースが出力されます。 |
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HCSCサーバ(ビジネスプロセス基盤)のメソッドトレース |
HCSCサーバ(ビジネスプロセス基盤)内部の保守情報を取得します。 ビジネスプロセス基盤には,ビジネスプロセス実行時のトレースとプロセスインスタンス関連のコマンド実行時のトレースがあります。このマニュアルでは,ビジネスプロセス実行時のトレースについて説明します。 プロセスインスタンス関連のコマンド実行時のトレースはManagement Serverで出力されるトレースと同様です。詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」を参照してください。 |
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HCSCサーバ(DBアダプタ)のメソッドトレース |
HCSCサーバ(DBアダプタ)内部の保守情報を取得します。 |
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HCSCサーバのDBアダプタ以外のメソッドトレース |
各サービスアダプタの内部の保守情報を取得します。 |
「7.7 サービス部品呼び出し要求時の障害対策」の各サービスアダプタの説明を参照してください。 |