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JP1 Version 11 JP1/Service Level Management


7.1.5 データベース領域の容量不足に対処する

JP1/SLM - Managerの運用中にデータベース領域の容量不足が発生した場合は,一度JP1/SLM - Managerをアンセットアップして,データベース領域を拡張した上でセットアップし直す必要があります。

データベース領域の容量不足が発生しているかどうかは,Windowsのイベントログで確認できます。Windowsの[スタート]メニューから[管理ツール]-[イベント ビューアー]を選択し,「アプリケーション」のログに次の表に示すメッセージが出力されているかどうかを確認してください。

表7‒1 データベース領域の容量不足の場合に出力されるメッセージ

項番

種類

ソース

イベント

メッセージ

1

エラー

JP1_ITSLM_Manager_DB_Service

30001

KFPH22025-E

2

エラー

JP1_ITSLM_Manager_DB_Service

30001

KFPH22026-E

これらのメッセージが出力されている場合は,以降に示す手順で対処してください。

〈この項の構成〉

(1) 作業の前に

(2) 作業手順

jslmmgrimportコマンド(サービス監視情報のインポート)でIPアドレス,サービスグループ名,およびサービス名を変更する場合としない場合で手順が異なります。なお,変更できるIPアドレスは,監視対象サービスを提供するWebサーバのIPアドレスとJP1/SLM-URのIPアドレスだけです。

jslmmgrimportコマンド(サービス監視情報のインポート)でIPアドレス,サービスグループ名,およびサービス名を変更する必要がなく,かつ過去データが必要な場合は,次の手順を実施してください。

  1. 定義ファイルのバックアップを取る。

    定義ファイルのバックアップ手順については,「8.1.1 定義ファイルのバックアップを取る」を参照してください。

  2. データベースのバックアップを取る。

    8.1.2 データベースのバックアップを取る」の「(2) 作業手順」にある,手順5.まで実施する。

  3. JP1/SLM - Managerのサービス「JP1/SLM - Manager DB Service」(サービス名:HiRDBEmbeddedEdition_JL0)を終了する。

  4. JP1/SLM - Managerのアンセットアップコマンドを実行する。

    アンセットアップコマンドについては,「9. コマンド」の「9.13 jslmmgrunsetup(JP1/SLM - Managerのアンセットアップ)」を参照してください。

  5. JP1/SLM - Managerのセットアップに必要なオプションファイル(jp1itslm_setup.opt)を作成して,次の定義項目に値を指定する。

    • 「hdb_area_size」

      「(1) 作業の前に」で見積もったデータベース領域の容量

    • 「hdb_area_path」(クラスタシステムで運用している場合は,「hdb_share_area_path」)

      「hdb_area_size」で指定する容量分の空き容量を用意した領域のパス(手順2.のデータベースのバックアップ取得時に「hdb_area_path」に指定していた絶対パス)

    オプションファイルについては,「9.12 jslmmgrsetup(JP1/SLM - Managerのセットアップ)」を参照してください。

  6. JP1/SLM - Managerのセットアップコマンドを実行する。

    セットアップコマンドの詳細については,「9. コマンド」の「9.12 jslmmgrsetup(JP1/SLM - Managerのセットアップ)」を参照してください。

  7. 「JP1/SLM - Manager DB Service」(サービス名:HiRDBEmbeddedEdition_JL0)の起動方法(デフォルトでは「自動」が設定されている)を,必要に応じて,手動に変更する。

  8. 手順1.で取得した定義ファイルのバックアップと,手順6.のコマンド実行時に作成された定義ファイルを比較し,必要に応じて,定義ファイルを更新する。

  9. JP1/SLM - Manager のサービス「JP1/SLM - Manager DB Service」(サービス名: HiRDBEmbeddedEdition_JL0)が停止している場合は,サービス「JP1/SLM - Manager DB Service」を起動する。

  10. データベースをリストアする。

    8.1.5 データベースをリストアする」の「(2) 作業手順」にある,手順5.から手順7.まで実施する。

データベースのリストアが正常に終了すれば,データベース領域の拡張は完了です。

次のどちらかに該当する場合は,以下の手順を実施してください。

  1. 定義ファイルのバックアップを取る。

    定義ファイルのバックアップ手順については,「8.1.1 定義ファイルのバックアップを取る」を参照してください。

  2. jslmmgrexportコマンドを実行して,エクスポートファイルを作成する。

    jslmmgrexportコマンドの詳細については,「9. コマンド」の「9.9 jslmmgrexport(サービス監視情報のエクスポート)」を参照してください。

  3. JP1/SLM - Managerのサービス「JP1/SLM - Manager Service」(サービス名:JP1_ITSLM_MGR_Service)を終了する。

  4. JP1/SLM - Managerのサービス「JP1/SLM - Manager DB Service」(サービス名:HiRDBEmbeddedEdition_JL0)を終了する。

  5. JP1/SLM - Managerのアンセットアップコマンドを実行する。

    アンセットアップコマンドの詳細については,「9. コマンド」の「9.13 jslmmgrunsetup(JP1/SLM - Managerのアンセットアップ)」を参照してください。

  6. JP1/SLM - Managerのセットアップに必要なオプションファイル(jp1itslm_setup.opt)を作成して,次の定義項目に値を指定する。

    • 「hdb_area_size」

      「(1) 作業の前に」で見積もったデータベース領域の容量

    • 「hdb_area_path」(クラスタシステムで運用している場合は,「hdb_share_area_path」)

      「hdb_area_size」で指定する容量分の空き容量を用意した領域のパス

    オプションファイルについては,「9.12 jslmmgrsetup(JP1/SLM - Managerのセットアップ)」を参照してください。

  7. JP1/SLM - Managerのセットアップコマンドを実行する。

    セットアップコマンドの詳細については,「9. コマンド」の「9.12 jslmmgrsetup(JP1/SLM - Managerのセットアップ)」を参照してください。

  8. 「JP1/SLM - Manager DB Service」(サービス名:HiRDBEmbeddedEdition_JL0)の起動方法(デフォルトでは「自動」が設定されている)を,必要に応じて,手動に変更する。

  9. 手順1.で取得した定義ファイルのバックアップと,手順7.のコマンド実行時に作成された定義ファイルを比較し,必要に応じて,定義ファイルを更新する。

  10. JP1/SLM - Managerのサービス「JP1/SLM - Manager Service」(サービス名:JP1_ITSLM_MGR_Service)を起動する。

  11. JP1/SLM - Manager のサービス「JP1/SLM - Manager Web Service」(サービス名:JP1_ITSLM_MGR_Web_Service)を起動する。

  12. jslmmgrimportコマンドを実行して手順2.で作成したエクスポートファイルをインポートする。

    jslmmgrimportコマンドの詳細については,「9. コマンド」の「9.10 jslmmgrimport(サービス監視情報のインポート)」を参照してください。

jslmmgrimportコマンドが正常に終了すれば,データベース領域の拡張は完了です。