Hitachi

Hitachi IT System Configuration Manager 解説


2.5.1 テンプレート登録

〈この項の構成〉

(1) 仮想ホストデプロイを行うテンプレートの場合

ISCMで利用するテンプレートをISCMに登録してPaaS利用者が利用できるようにするためには,PaaS提供者が次の表に示す手順を実行します。

表2‒7 テンプレート登録手順

項番

手順

具体的な処理/コマンド例

1

[新規に仮想イメージテンプレートを用意する場合]

仮想イメージテンプレートの基となる仮想ホストを,仮想化ソフトウェア(VMWare,HVM)で作成します。

仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

Cosminexus,HiRDBを使用する仮想ホストの作成例は「3.1.4 PaaS環境を準備」(VMWare),「3.2.4 PaaS環境を準備」(HVM)に記載しています。

2

[新規に仮想イメージテンプレートを用意する場合]

JP1/ITRMの仮想イメージテンプレートを作成します。

JP1/ITRMのマニュアルを参照してください。※1

3

テンプレートに付属するファイルを準備します。必要に応じて次に示すファイルを作成してください。

[構成パターンテンプレート]

サイジングUOC

[コンポーネントテンプレート]

OSの設定ファイル

ミドルウェアの定義ファイル

ミドルウェアのセットアップスクリプト

ミドルウェアのアップデートスクリプト

ミドルウェアのアンセットアップスクリプト

hostsファイルのテンプレート

新規に作成するか,ISCMが提供するテンプレートのサンプルをベースに必要個所を修正して作成します。

サイジングUOCの作成手順は「2.9.1 サイジングUOC」を参照してください。

4

登録するテンプレートファイルを準備します。

テンプレートには業務システムの構成パターンを示す構成パターンテンプレートと,各構成要素のホストとホスト上で動くミドルの定義情報を示すコンポーネントテンプレートがあります。

XMLエディタなどでファイルを開き,新規でテンプレートファイルを作成します。なお,ISCMが提供するテンプレートのサンプルをベースに必要個所を修正して,作成することもできます。

5

テンプレート登録コマンドを実行し,テンプレートをISCMに登録します。

csdtmpregister

-fテンプレートファイル名

6

登録したテンプレートを利用して業務システムを構築するテストを行い,正しく利用できることを確認します。

2.5.2 マスターイメージ登録

2.5.3 業務システム構築

7

テンプレート属性変更コマンドで,テンプレートの公開属性を「公開」にします。

csdtmpcontrol

-nテンプレート名

-a public

8

テンプレートを追加した旨をPaaS利用者に通知します。

メール,Webページなどの手段で通知します。

注※1

JP1/ITRMでGUIから仮想イメージテンプレートを登録するときにデフォルト値を設定する各項目で,業務システムの構築時にISCMが値を設定するものを次に示します。

表2‒8 仮想イメージテンプレートの設定項目

項番

設定項目

仮想イメージテンプレート登録時の指定値

業務システム構築時の設定有無

Linux

Windows

1

CPUクロック周波数

業務システム構築に必要な値はISCMが設定します。ここでは任意の値を指定してください。

2

CPUコア数

3

CPU占有種別

推奨値は占有です。

ISCMの物理構成定義ファイルを使用してCPUクロック周波数の残量管理をしながら各仮想ホストに必要なCPUを占有で割り当てることができます。

×

×

4

メモリ

業務システム構築に必要な値はISCMが設定します。ここでは任意の値を指定してください。

5

ライセンス情報

指定は任意です。必要に応じて設定してください。

×

6

ユーザ名

OSごとに固定値が設定されます。

Linux:root

Windows:Administrator

7

パスワード

ユーザ名に表示されたユーザのパスワードを指定してください。

×

×

8

パスワード確認

×

×

9

Windowsドメイン名/ワークグループ名

指定は任意です。必要に応じて設定してください。

×

10

DNSサフィックス

×

11

ユーザスクリプト

×

×

(凡例)

○:業務システムの構築時にサイジングの結果(サイジングを行わなかった場合はコンポーネントテンプレートの指定値)を設定します。

×:ISCMは値を設定しません。JP1/ITRMで設定したデフォルト値を使用します。

−:値の設定,変更ができない項目です。

(2) 仮想ホストデプロイを行わないテンプレートの場合

表2‒9 テンプレート登録手順

項番

手順

具体的な処理/コマンド例

1

管理対象となるホストを用意します。

対象となるホストの準備または,ISCM以外のツールを使用し仮想ホストのデプロイを実施。

2

テンプレートに付属するファイルを準備します。必要に応じて次に示すファイルを作成してください。

[構成パターンテンプレート]

サイジングUOC

[コンポーネントテンプレート]

OSの設定ファイル

ミドルウェアの定義ファイル

ミドルウェアのセットアップスクリプト

ミドルウェアのアップデートスクリプト

ミドルウェアのアンセットアップスクリプト

hostsファイルのテンプレート

新規に作成するか,ISCMが提供するテンプレートのサンプルをベースに必要個所を修正して作成します。

サイジングUOCの作成手順は「2.9.1 サイジングUOC」を参照してください。

3

登録するテンプレートファイルを準備します。

テンプレートには業務システムの構成パターンを示す構成パターンテンプレートと,各構成要素のホストとホスト上で動くミドルの定義情報を示すコンポーネントテンプレートがあります。

XMLエディタなどでファイルを開き,新規でテンプレートファイルを作成します。なお,ISCMが提供するテンプレートのサンプルをベースに必要個所を修正して,作成することもできます。

4

テンプレート登録コマンドを実行し,テンプレートをISCMに登録します。

csdtmpregister

-fテンプレートファイル名

5

登録したテンプレートを利用して業務システムを構築するテストを行い,正しく利用できることを確認します。

2.5.2 マスターイメージ登録

2.5.3 業務システム構築

6

テンプレート属性変更コマンドで,テンプレートの公開属性を「公開」にします。

csdtmpcontrol

-nテンプレート名

-a public

7

テンプレートを追加した旨をPaaS利用者に通知します。

メール,Webページなどの手段で通知します。