Hitachi

Hitachi IT System Configuration Manager 解説


3.2.4 PaaS環境を準備

〈この項の構成〉

(1) ISCM起動

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。3.1.4(1)をご覧ください。

(2) 仮想サーバマネージャ管理者のアカウントをISCMに通知

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。3.1.4(2)をご覧ください。

(3) 構成パターンテンプレートの登録

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。3.1.4(3)をご覧ください。

ただし,ディレクトリはC:\sample\VMwareをC:\sample\HVMに置き換えてください。

(4) コンポーネントテンプレート(AppServerティア)の登録

AppServerティアに対応するCosminexusを使用したコンポーネントテンプレートを登録します。

(a) 仮想イメージテンプレートの作成(Linux)

  1. HVMとHDvMを使い仮想ホストを作成します。

    仮想ホストにはネットワークアダプタを2つ以上用意します。この仮想ホストはJP1/ITRM上で仮想イメージテンプレートとして登録します。そのため,JP1/ITRMのドキュメントを参照して仮想イメージテンプレートとしての条件を満たしてください。

  2. OSをインストールします。

  3. 仮想ホストにrootユーザでログインします。

  4. Cosminexusのドキュメントを参照しCosminexusの動作に必要なOSパラメータ設定やOSパッケージ適用や環境変数設定などを行います。

  5. Cosminexusのインストーラを利用しインストールします。

  6. Cosminexus用OSアカウント(Component Container管理者)を作成します。

    次に示す情報で作成します。

    • ユーザ名:cosmiuser

    • パスワード:resuimsoc

    • グループ名:cosmigrp

    コマンド例を次に示します。背景色がある部分は表示されません。

    # groupadd cosmigrp
    # useradd cosmiuser -g cosmigrp
    # passwd cosmiuser
    Changing password for user cosmiuser.
    New password: resuimsoc
    Retype new password: resuimsoc
  7. サーバ通信エージェントの環境設定を行います。

    操作方法はCosminexusのドキュメントを参照してください。

    • 仮想サーバマネージャからの通信を許可します。

      /opt/Cosminexus/sinagent/config/sinaviagent.propertiesファイルの

      sinaviagent.permitted.hosts パラメータに管理用サーバマシンのIPアドレスをJavaの正規表現で指定します。

      sinaviagent.permitted.hosts=1\\.1\\.1\\.11

    • OS起動時にサーバ通信エージェントが起動する設定にします。

      次のコマンドを実行します。

      /opt/Cosminexus/sinagent/bin/snactl setauto

  8. CosminexusのログやJ2EEサーバの作業用ディレクトリを作成し,所有者をComponent Container管理者に変更します。

    • 作業用ディレクトリを作成します。

      次のコマンドを実行します。

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/log/J2EEServer/admin

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/log/J2EEServer/stats

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/log/Manager

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/log/PRF

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/log/WebServer/redirector

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/snapshot

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/work/J2EEServer/public

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/work/J2EEServer/repository

      mkdir -p /SPOOL/Cosminexus/work/WebServer/htdocs

    • 所有者をComponent Container管理者に変更します。

      コマンド例を次に示します。

      chown -R cosmiuser.cosmigrp /SPOOL/Cosminexus

  9. J2EEサーバ上の業務アプリケーションがデータベースを利用するために,JDBCドライバを配置します。

    • JDBCドライバ配置用のディレクトリを作成します。

      次のコマンドを実行します。

      mkdir -p /var/Cosminexus/lib/

    • /var/Cosminexus/lib/にJDBCドライバpdjdbc2.jarを配置します。JDBCドライバはデータベースのドキュメントを参照して入手してください。

    • 所有者をComponent Container管理者に変更します。

      コマンド例を次に示します。

      chown -R cosmiuser.cosmigrp /var/Cosminexus

  10. JP1/SC/DPMでディスク複製インストールの準備を行います。

    詳細はJP1/SC/DPMのドキュメントを参照してください。

    • 仮想ホストの複製用情報ファイルを取得します。

    • 仮想ホストにディスク複製用の設定を行った後,バックアップを取得します。

  11. JP1/ITRMで仮想ホストを管理対象とするための設定を行います。

    詳細については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。

  12. 付録Cに記載のカーネルパラメータを設定します。

  13. 仮想ホストをシャットダウンします。

  14. JP1/ITRMで仮想ホストを仮想イメージテンプレートに登録します。

    詳細な操作方法はJP1/ITRMのドキュメントを参照してください。

    • JP1/ITRMのjirmimageimportコマンドを使い,仮想イメージテンプレートを作成します。jirmimageimportコマンドで指定する-vオプションには,3.1.2で作成した仮想マシン名を指定してください。

    • 仮想イメージテンプレートをライブラリに追加します。ここで設定する情報で,業務システムの構築時にISCMから変更できる情報については表2-8を参照してください。

(b) 仮想イメージテンプレートの作成(Windows)

  1. HVMとHDvMを使い仮想ホストを作成します。

    仮想ホストにはネットワークアダプタを2つ以上用意します。この仮想ホストはJP1/ITRM上で仮想イメージテンプレートとして登録します。そのため,JP1/ITRMのドキュメントを参照して仮想イメージテンプレートとしての条件を満たしてください。

  2. OSをインストールします。

  3. 仮想ホストにAdministratorユーザでログインします。

  4. Cosminexusのドキュメントを参照しCosminexusの動作に必要なOSパラメータ設定やOSパッケージ適用や環境変数設定などを行います。

  5. Cosminexusのインストーラを利用しインストールします。

  6. サーバ通信エージェントの環境設定を行います。

    操作方法はCosminexusのドキュメントを参照してください。

    • 仮想サーバマネージャからの通信を許可します。

      <Cosminexusインストールディレクトリ>\sinagent\config\sinaviagent.propertiesファイルのsinaviagent.permitted.hosts パラメータに管理用サーバマシンのIPアドレスをJavaの正規表現で指定します。

      sinaviagent.permitted.hosts=1\\.1\\.1\\.11

    • OS起動時にサーバ通信エージェントが起動する設定にします。

      次のコマンドを実行します。

      <Cosminexusインストールディレクトリ>\sinagent\bin\snactl setauto

  7. CosminexusのログやJ2EEサーバの作業用ディレクトリを作成します。

    • 作業用ディレクトリを作成します。

      次のコマンドを実行します。

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\log\J2EEServer\admin

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\log\J2EEServer\stats

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\log\Manager

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\log\PRF

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\log\WebServer\redirector

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\snapshot

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\work\J2EEServer\public

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\work\J2EEServer\repository

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\SPOOL\Cosminexus\work\WebServer\htdocs

  8. J2EEサーバ上の業務アプリケーションがデータベースを利用するために,JDBCドライバを配置します。

    • JDBCドライバ配置用のディレクトリを作成します。

      次のコマンドを実行します。

      mkdir <Windowsインストールドライブ>\var\Cosminexus\lib

    • <Windowsインストールドライブ>\var\Cosminexus\libにJDBCドライバpdjdbc2.jarを配置します。

      JDBCドライバはデータベースのドキュメントを参照して入手してください。

  9. JP1/SC/DPMでディスク複製インストールの準備を行います。

    詳細はJP1/SC/DPMのドキュメントを参照してください。

    • 仮想ホストの複製用情報ファイルを取得します。

    • 仮想ホストにディスク複製用の設定を行った後,バックアップを取得します。

  10. JP1/ITRMで仮想ホストを管理対象とするための設定を行います

    詳細については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。

  11. 仮想ホストをシャットダウンします。

  12. JP1/ITRMで仮想ホストを仮想イメージテンプレートに登録します。詳細な操作方法はJP1/ITRMのドキュメントを参照してください。

    • JP1/ITRMのjirmimageimportコマンドを使い,仮想イメージテンプレートを作成します。jirmimportコマンドで指定する-vオプションには,3.1.2で作成した仮想マシン名を指定してください。

    • 仮想イメージテンプレートをライブラリに追加します。ここで設定する情報で,業務システムの構築時にISCMから変更できる情報については表2-8を参照してください。

(5) コンポーネントテンプレート(Dbティア)の登録

Dbティアに対応するHiRDBを使用したコンポーネントテンプレートを登録します。

注意事項

ISCMがHiRDBとしてサポートしているのは,HiRDB/Single Serverだけです。

(a) 仮想イメージテンプレートの作成(Linux)

  1. HVMとHDvMを使い仮想ホストを作成します。

    仮想ホストにはネットワークアダプタを2つ以上用意します。この仮想ホストはJP1/ITRM上で仮想イメージテンプレートとして登録します。そのため,JP1/ITRMのドキュメントを参照して仮想イメージテンプレートとしての条件を満たしてください。

  2. OSをインストールします。

  3. 仮想ホストにrootユーザでログインします。

  4. HiRDBのドキュメントを参照しHiRDBの動作に必要なOSパラメータ設定やOSパッケージ適用や環境変数設定などを行います。

  5. HiRDBのインストーラを利用しHiRDB/Single Serverをインストールします。

  6. HiRDB用OSアカウントを作成します。

    次の情報で作成します。

    • ユーザ名:hirdb00

    • パスワード:HiRDB

    • グループ名:hirdbgrp

    コマンドでの実行例は次のとおりです。背景色がある部分は表示されません。

    # groupadd hirdbgrp
    # useradd hirdb00 -g hirdbgrp
    # passwd hirdb00
    Changing password for user hirdb00
    New password: HiRDB
    Retype new password: HiRDB
  7. 環境変数PDDIRを設定します。

    /root/.bash_profileに次を追記します。

    export PDDIR=/DB/hirdb
  8. JP1/SC/DPMでディスク複製インストールの準備を行います。

    詳細はJP1/SC/DPMのドキュメントを参照してください。

    • 仮想ホストの複製用情報ファイルを取得します。

    • 仮想ホストにディスク複製用の設定を行ったあと,バックアップを取得します。

  9. JP1/ITRMで仮想ホストを管理対象とするための設定を行います。

    詳細については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。

  10. 付録Cに記載のカーネルパラメータを設定します。

  11. 仮想ホストをシャットダウンします。

  12. JP1/ITRMで仮想ホストを仮想イメージテンプレートに登録します。

    詳細な操作方法はJP1/ITRMのドキュメントを参照してください。

    • JP1/ITRMのjirmimageimportコマンドを使い,仮想イメージテンプレートを作成します。jirmimageimportコマンドで指定する-vオプションには,3.1.2で作成した仮想マシン名を指定してください。

    • 仮想イメージテンプレートをライブラリに追加します。ここで設定する情報で,業務システムの構築時にISCMから変更できる情報については表2-8を参照してください。

(b) 仮想イメージテンプレートの作成(Windows)

  1. HVMとHDvMを使い仮想ホストを作成します。

    仮想ホストにはネットワークアダプタを2つ以上用意します。この仮想ホストはJP1/ITRM上で仮想イメージテンプレートとして登録します。そのため,JP1/ITRMのドキュメントを参照して仮想イメージテンプレートとしての条件を満たしてください。

  2. OSをインストールします。

  3. 仮想ホストにAdministratorユーザでログインします。WindowsではHiRDB管理者にAdministratorを使用します。

  4. HiRDBのドキュメントを参照しHiRDBの動作に必要なOSパラメータ設定やOSパッケージ適用や環境変数設定などを行います。

  5. HiRDBのインストーラを利用しHiRDB/Single Serverをインストールします。

  6. 環境変数PDDIRを設定します。

    コマンドでの実行例は次のとおりです。

    setx PDDIR %SystemDrive%\win32app\hitachi\hirdb_s -m
  7. サンプルを利用する場合は次の環境変数を登録します。

    setx PDUXPLMSGTQL 6205
    setx PDUXPLSEMMAX 108
    setx PDUXPLSHMMAX 30087
  8. JP1/SC/DPMでディスク複製インストールの準備を行います。

    詳細はJP1/SC/DPMのドキュメントを参照してください。

    • 仮想ホストの複製用情報ファイルを取得します。

    • 仮想ホストにディスク複製用の設定を行った後,バックアップを取得します。

  9. JP1/ITRMで仮想ホストを管理対象とするための設定を行います。

    詳細については,マニュアル「JP1/IT Resource Management - Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。

  10. 仮想ホストをシャットダウンします。

  11. JP1/ITRMで仮想ホストを仮想イメージテンプレートに登録します。

    詳細な操作方法はJP1/ITRMのドキュメントを参照してください。

    • JP1/ITRMのjirmimageimportコマンドを使い,仮想イメージテンプレートを作成します。jirmimageimportコマンドで指定する-vオプションには,3.1.2で作成した仮想マシン名を指定してください。

    • 仮想イメージテンプレートをライブラリに追加します。ここで設定する情報で,業務システムの構築時にISCMから変更できる情報については表2-8を参照してください。

(c) HiRDB定義ファイル・セットアップスクリプトの作成

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。

3.1.4(5)(c)をご覧ください。

ただし,ディレクトリはC:\sample\VMwareをC:\sample\HVMに置き換えてください。

(d) コンポーネントテンプレートファイルの作成

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。

3.1.4(5)(d)をご覧ください。

ただし,ディレクトリはC:\sample\VMwareをC:\sample\HVMに置き換えてください

(e) コンポーネントテンプレートの登録

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。

3.1.4(5)(e)をご覧ください。

ただし,ディレクトリはC:\sample\VMwareをC:\sample\HVMに置き換えてください

(6) テンプレートの公開

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。3.1.4(6)をご覧ください。

ただし,ディレクトリはC:\sample\VMwareをC:\sample\HVMに置き換えてください。

(7) PaaS利用者の登録

ハイパーバイザ種別がVMwareの場合と同じです。詳細については,「3.1.4(7) PaaS利用者の登録」を参照してください。