画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド
C/Sシステム構成の実行環境を設定するには,ネットワークで各PCを接続するためのTCP/IP環境の設定が前提となります。
XMAP3をアプリケーションサーバ型C/Sシステム環境で動作させる場合,通信プロトコルとしてTCP/IPを使用するため,あらかじめTCP/IP関連の情報を設定してから,XMAP3の設定をします。TCP/IPの設定形式,および設定方法は,各TCP/IPサポートプログラムの方法に従います。ただし,DHCPを使用した環境,およびクライアントからサーバへの通信にNAT(Network Address Translation)などのIPアドレス変換を伴う場合には,C/Sシステム構成を使用することはできません。
クライアント数が多数の場合やクライアントの増設時には,これらのTCP/IPの環境設定やXMAP3の環境設定作業を軽減するために「C/Sシステムの通信設定の簡略化機能」が利用できます。詳細は「9.3.8 C/Sシステムの通信設定の簡略化」を参照してください。
また,1台のサーバマシン上で複数のXMAP3サーバを起動できます。この機能を使用すると,業務ごとにXMAP3サーバを分けて管理できます。このため,1台のサーバまたは台数の少ないサーバ構成で複数の業務を実行する場合に負荷を分散できます。
なお,XMAP3のC/Sシステムに適用できるOSはWindows 95,Windows 98,Windows Me,Windows NT,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,およびWindows Server 2003 x64ですが,業務を運用するサーバマシンにはWindows NT,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,またはWindows Server 2003 x64が適しています。
また,XMAP3サーバをWindowsのサービスとして運用できます。1台のマシン上で複数のXMAP3サーバを起動するときは,Windowsサービスから起動することを前提としています。なお,Windowsのサービスとして運用する場合には,サーバのデスクトップ上,またはターミナルサービスのクライアント上からXMAP3サーバの操作ができます。XMAP3サーバのWindowsサービス運用の詳細については,「9.3.6 Windowsのサービスとして運用する場合のOS設定」を参照してください。
ネットワークで接続するすべてのサーバPCおよびクライアントPCについて,それぞれのPCに設定されているホスト名,およびIPアドレスを確認し,必要であれば,設定を追加します。
詳細については,「9.2.1 ホスト名とIPアドレスの設定および確認」を参照してください。
ネットワークで接続するすべてのサーバPCおよびクライアントPCについて,それぞれのPCに設定されているシステムホスト名ファイル(HOSTSファイル)とシステムサービス名ファイル(SERVICESファイル)を確認し,必要であれば,設定を追加します。
詳細については,「9.2.2 TCP/IP関連ファイルの設定および確認」を参照してください。
「表示・印刷セットアップ」を使用して,画面環境の設定をします。すでに一般の使用を想定した標準値が設定されていますので,独自の環境にしたい場合に設定を変更してください。
詳細については,「6. 画面に関する環境設定」を参照してください。
XMAP3の帳票印刷に使用するプリンタが接続されているすべてのPCで帳票環境の設定をします。使用するプリンタに対応するプリンタドライバを組み込み,OS(Windows)でプリンタに関する設定を確定したあと,「表示・印刷セットアップ」を使用して,帳票環境の設定をします。
なお,帳票環境の設定をするには,サービス名とプリンタデバイス名が必要であり,「表示・印刷セットアップ」を使って指定した名称を,「C/Sセットアップ」で再度指定する必要があります。サービス名は各PCのプリンタ間で重複してはならないため,プリンタ数が多い場合は,先に「C/Sセットアップ」を使ってサーバ上でのC/Sシステム環境の設定を済ませておき,サービス名を確定しておくことをお勧めします。
詳細については,「7. 帳票に関する環境設定」を参照してください。
定義体をAPとは異なるフォルダに格納する場合やグラフィックデータのパスの指定,アプリケーションサーバの設定を有効にするかどうかの指定など,必要に応じてAP環境の設定をします。詳細については,「8. AP実行に関する環境設定」を参照してください。
「C/Sセットアップ」を使用してXMAP3のC/Sシステム環境を設定します。詳細については,「9. XMAP3サーバ/クライアント利用に関する環境設定」を参照してください。「C/Sセットアップ」を使用した環境設定は,サーバ側で設定します。
このとき,クライアントのホスト名には,「(1) ホスト名とIPアドレスの設定および確認」の作業で確認したホスト名を設定してください。「C/Sセットアップ」を終了すると,XMAP3インストールフォルダ\ETCの下の仮想端末名ファイル(X3MWHOST)とサービス名ファイル(X3PHOST)が更新されます。
1台のサーバマシン上に複数のXMAP3サーバを起動する場合,サーバ起動ファイル(X3PSERV)を設定します。サーバ起動ファイルは,ファイルを開いてテキストエディタで直接指定してください。詳細については,「9.3.5(4) サーバ起動ファイル」を参照してください。また,業務に合わせてSERVICESファイルのサービス名ごとにサービス名ファイル(X3PHOST)を作成できます。詳細については,「5.3.10 1台のマシン上にXMAP3サーバを複数起動するC/Sシステム構成の設定例」を参照してください。
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