画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド

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付録F 用語解説

(英字)

AP(Application Program)
画面・帳票に入出力する業務プログラムです。
API(Application Program Interface)
画面の入出力,および帳票の出力時に発生するAPとXMAP3のプログラムインタフェースです。
APが受け取る項目
入力論理マップのデータ項目で,APが受け取るデータを格納します。
  • キーボードから画面上に入力されたデータ
  • 画面上で選択された候補(メニューやボタン)に対応する通知コード
  • 初期値や埋字
APが渡す項目
出力論理マップのデータ項目で,APが渡すデータ(AP実行時に毎回変更する内容)を格納します。
AP環境ファイルX3MWDRV
マッピングライブラリ実行時の各種情報を取得するための設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップやロギング支援のプロパティで設定します。物理マップのロードパス,マップの常駐サイズを指定するほか,ログの取得に関する指定をします。デバッグやチューニングのときに必要に応じて設定します。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3MWDRV
APパターンAP部品
APの定型的な型としてXMAP3が提供しているCOBOL用のパターンです。APパターンは,プログラムの標準的な骨組みです。AP部品は,処理の手続きです。
これらを組み合わせて利用すると,APを効率良く作成でき,定型的なコーディングの統一も図れます。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\PATTERNS\COBOL(またはC)
C/Sシステム(Client / Server System)
サーバとクライアントで処理を分散する業務形態です。また,一つの処理をネットワーク上のサーバとクライアントで分担する機器構成モデル,または処理方式です。XMAP3のC/Sシステム構成では,PC(Windows 95,Windows 98,Windows Me,Windows NT,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,Windows Server 2003 x64)のほか,WSをサーバにすることもできます。
CPI(Character Per Inch)
文字間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何文字印字できるかを表します。
例えば,10CPIは25.4mm(1インチ)当たりに10文字になります。
CSVファイル(Comma Separated Values)
データの区切りをコンマ(,)や改行で表すテキストデータを格納するファイルです。表計算ソフトで入力して,ユーザ独自の形式に編集できます。
XMAP3では,ドキュメンテーション支援で,各種情報をCSVファイルに出力できます。
CUI画面
キーボードからの文字入力が中心の画面です。従来のメインフレーム型オンライン業務か,MS-DOSベースの業務で使用していた画面です。
XMAP3では,画面の入出力を物理マップと論理マップを使って実現しています。
EAN-128バーコードの印字幅調整
EAN-128バーコードを印刷するとき,バーの印字幅を調整することで,読み取り精度を上げることができます。
プリンタ構成ファイルにEAN-128バーコード解像度とEAN-128バーコード調整ドット数を設定することで実現できます。
ESC/Pスルー(EPSON Standard Code for / Page printer)モード
シリアルプリンタ固有の印刷モードです。エプソン社のインパクト型ドットプリンタが該当します。
EUC(Extended UNIX Code)
ターゲットが「AIX」,「Linux」,「Solaris」の場合に使用する文字コードです。
FAX宛先ファイル
FAX通信プログラムであるFAXコネクションと連携して帳票をFAX送信する場合に使用するファイルで,送信先のFAX番号を記述します。
表示・印刷セットアップの[プリンタ]タブで,[印刷モード]に「日立FAXC/SPOOL:~」を指定したときに有効になります。
注※
FAXコネクションは,FAXC/SPOOLやFAXCなどの複数のプログラムプロダクトで構成されます。XMAP3との連携ではFAXC/SPOOLを使用します。
GDI(Graphical Device Interface)モード
Windowsモードのプリンタドライバを使用して印刷することをいいます。Windows用のプリンタドライバが提供されていれば,このモードで印刷できます。GDI対応のプリンタをWindows対応プリンタといいます。
→Windows対応プリンタ
GUI画面
キーボードからの入力のほかに,マウスによる操作ができる画面です。Windowsの「ボタン」「スクロール」「プルダウン・カスケード」「ポップアップ」などが使用できます。XMAP3では,画面の入出力を物理マップと論理マップを使って実現しています。
Java言語用ツール
ドローおよびドローセットアップで生成されたC言語用のファイルから,Webアプリケーションに必要なファイル(入力/出力データ用XML文書,定数用XML文書および動的変更用XML文書)を生成する機能です。この機能は,XMAP3/Web for Cosminexusを使用して,XMAP3/Enterprise Editionで開発した画面・帳票をCosminexusのアプリケーションサーバ上で実行させる場合に使用する機能です。
LIPSスルー(LBP Image Processing System)モード
ページプリンタ固有の印刷モードです。キヤノン社のページプリンタが該当します。LIPSには,LIPSII+,LIPSIIIなどがあります。
LPI(Line Per Inch)
行の間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何行印字できるかを表します。XMAP3で「ます目の設定」を「自由な設定」にした場合,3,4,6,8,10,12LPIの中から選べます。例えば,8LPIは25.4mm(1インチ)当たりが8行になります。
OLTP(Online Transaction Processing)
オンライントランザクション処理のことで,OpenTP1で実現します。OpenTP1を使用すると,クライアントアプリケーション型のOLTPシステムを構築できます。
PDF(Portable Document Format)
Adobe Acrobatが扱う文書のファイル形式で,特定のプラットフォームに依存しないで文書を表示できます。XMAP3では,ページプリンタ用帳票をPDFファイルに出力できます。
PDL(Page Description Language)スルーモード
ページ記述言語で,プリンタドライバを使用しない(スルーレス)で印刷することをいいます。プリンタ制御言語の一つで,LIPSやESC/P対応の印刷モードです。LIPSは主にページプリンタ専用の印刷モードです。ESC/Pは主にシリアルプリンタ専用のモードになります。
Windows対応プリンタ
Windows用にプリンタドライバが提供されているプリンタです。XMAP3では,GDIモードで印刷するときの対象となるプリンタをWindows対応プリンタと呼びます。

(ア行)

アクセスキー
メニューバー,ポップアップメニュー(ポップアップメニューファイルを使用する場合も含める),およびプッシュボタンボックスで,候補の選択操作をするためのキーです。
これらのオブジェクトにフォーカスが位置づいているとき,アクセスキーを押すことで該当するメニュー項目やボタンを選択できます。また,[Alt] + アクセスキーを押すことでメニューバーのメニュー項目を選択(プルダウンメニューを表示)できます。
網掛け帳票
240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。各種の文字サイズ,けい線,網掛けなどが使えます。
イベント通知コード
コマンドコントロールオブジェクト(プッシュボタン,メニューバー)や確定キー(PFキーなど)に割り当てるコードです。オブジェクトやキーを操作するとイベントが発生し,通知コードに対応づけた動作(AP通知など)が実行されます。
イベント通知コードの値はドローセットアップで変更できます。動作はドローで変更できます。これを「INC定数」といいます。また,入力単位がイベントのとき通知される「イベント定数」もあります。
印刷拡張セットアップ
印刷実行時に有効となるプリンタ給紙トレイの設定や,帳票中に指定された標準/明朝/ゴシックの書体に対する出力時のフォントを,それぞれ任意のフォントに変更できる機能です。
設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)のオプションとして保存されます。
印刷拡張セットアップを使用するには,XMAP3 印刷拡張機能をインストールする必要があります。
印刷ドキュメント名
帳票印刷時,Windowsのプリンタスプールに登録されるXMAP3の印刷データのドキュメント名です。印刷ドキュメント名は帳票属性または書式属性として指定できます。また,マップ帳票の印刷ドキュメント名は,APで帳票を印刷するときの出力論理マップ中に指定することで,APから動的に変更できます。この機能を利用することによって,印刷した帳票の種別や内容の判別が容易になり,帳票印刷業務でのリカバリ処理などの効率を向上できます。
なお,帳票をPDFファイルに出力する場合,印刷ドキュメント名がPDFファイルのファイル名になります。
インポート
ユティリティの機能の一つです。ほかのシステムで作成した定義ファイルを入力して,XMAP3で入力できる形式の定義ファイルに変換します。XMAP3/Enterprise Editionで利用できます。
ウィンドウ
ユーザ作成画面です。タイトルバー,メニューバー,レイアウト領域,オペレータインジケータで構成されます。
エクスポート
ユティリティの機能の一つです。XMAP3で作成したマップ定義ファイルから,メインフレーム用のパネル定義文ファイルを生成します。また,メインフレームで使用する書式オーバレイの書式記述文と,タイプ3書式のパネル定義文を生成します。この機能は,ドローセットアップ機能で,メインフレームをターゲットに設定した場合に使用できる機能です。
XMAP3/Enterprise Editionで利用できます。
エラー通知文字
XMAP3が入力データにエラーを検出した場合に,APが受け取るデータです。
使用目的が「カナ」で詳細目的が「カナ・半角」(詳細目的はGUI画面だけ)のエントリ系オブジェクトに対して,全角文字を入力したときに,入力データのエラーとなります。
オペレータインジケータ
XMAP3がキーボード状態や送信状態などのメッセージを画面に表示するための領域です。ユーザプログラムからの操作はできません。
オペレータインジケータの有無はドローで定義します。表示位置などは表示・印刷セットアップで設定できます。

(カ行)

カーソル・フォーカス制御
カーソル・フォーカス制御は,ドローセットアップで設定します。カーソル・フォーカス制御は,同時に制御するか別々に制御するかを選択できます。
カーソル制御
カーソル制御は,ドローセットアップのカーソル・フォーカス制御で設定します。カーソル制御には,論理カーソルと行列(2進)カーソルの2種類があります。
論理カーソルは,カーソル位置をカーソル定数で制御します。カーソル定数はXMAP3が生成するため,画面のオブジェクト(フィールド)の位置を変更してもAPを変更する必要はありません。
仮想端末名ファイルX3MWHOST
APがプログラム中で使用する仮想端末名,デバイス,サービス名などの設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップの「プリンタ」,およびC/Sセットアップの「C/S構成」で設定します。
なお,スタンドアロン環境でプリンタを1台だけ使用している場合は,設定する必要はありません。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3MWHOST
画面属性
入力項目の扱いや表示形態などの画面全体に関する属性です。GUI画面では[画面属性]ダイアログで属性を指定します。また,画面属性はAP実行時に動的に変更することもできます。APから動的に変更するには,ドローセットアップの[表示属性の動的変更]で変更したい表示属性を定義します。ここで指定した修飾名を制御項目に代入することで,指定した表示属性に変更できます。
環境ファイル操作
ユティリティの機能の一つです。バックアップファイル(.SBK)を使って,セットアップ内容などの各種の情報を保存・復元します。開発環境のバックアップを取る場合や,実行環境をほかのPCに移行する場合などに使います。
行制御データファイル
書式オーバレイの使用時に,ユーザの行データを印字する行の間隔や,標準の文字サイズ・文字間隔などの情報を格納するファイルです。拡張子は.PCIです。書式オーバレイの定義終了時に,書式イメージファイルとともに生成されます。
APでは,印刷するデータを1行(1レコード)ずつ出力し,1ページ分となった時点で書式がオーバレイされて印字されます。
グラフィック
グラフィックデータを出力するオブジェクトです。データには,ビットマップ(.BMP),メタファイル(.WMF),拡張メタファイル(.EMF)が使えます。
出力するデータをドローで定義する「固定グラフィック」と,APから指定する「出力グラフィック」があります。
固定グラフィックは配置する前にあらかじめグラフィックファイルを用意しておきます。
出力グラフィックは領域だけを配置します。グラフィックデータは,APからファイル名またはクリップボード経由で渡します。
グラフィック帳票
240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。網掛け帳票の機能に加え,オブジェクトやけい線などのバリエーションなどをより豊富に備えています。
けい線帳票
180dpiのドットインパクトプリンタ用の帳票です。カット紙に対応するものと,連続紙に対応するものとがあります。
OCR文字も使えます。
後退キー(Back Space)
表示・印刷セットアップでBackSpaceキーの指定に対応して動作が次のように異なります。
  • 直前の項目 : テキスト・フィールドの先頭にカーソルを位置づける。テキスト・フィールドの先頭では,前の位置にあるテキスト・フィールドにフォーカスが移動する。
  • 1文字削除 : 直前の文字を削除し,間を詰めます。
  • ヌル置換  : 直前の文字をヌル((00)16)で置き換えます。
コンバート
ユティリティの機能の一つです。すでに作成したマップ定義ファイルや書式定義ファイルについて,画面・帳票の種別や適用言語(COBOLからC言語)を変換します。XMAP3/NETまたはXMAP3/Enterprise Editionで利用できます。

(サ行)

サーバAP名ファイルX3PAPL
C/Sシステム構成の場合に,クライアントの起動時に実行するAPの名前とサーバでの実際のファイル名との対応を設定するファイルです。このファイルの内容は,C/Sセットアップの[アプリケーション]で設定します。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PAPL
サーバ起動ファイルX3PSERV
Windowsサービス上で動作するXMAP3サーバのSERVICESファイルのサービス名と,サービス名ファイル,および表示・印刷環境ファイルとの対応を設定するファイルです。このファイルの内容は,ファイルを開いてテキストエディタで直接設定します。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PSERV
サービス名ファイルX3PHOST
表示・印刷サービスに関連するサービス名やサービス種別などを設定するファイルです。この情報はサーバ側だけに設定します。このファイルには,C/Sセットアップで設定した情報が反映されます。スタンドアロン環境の場合は,このファイルの設定は必要ありません。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PHOST
削除キー(Delete)
入力ができるテキスト・フィールドのデータを1文字ずつ削除するためのキーです。
修飾名
表示属性の変更をAPから指示するための定数です。次の手順で利用します。
  1. ドローセットアップで,修飾名と表示属性の対応を定義する。
  2. ドローで,オブジェクトや画面の属性に「動的変更」を指定する。制御項目(修飾名を格納する領域)が論理マップに展開されます。
  3. APで,制御データ項目に修飾名を格納する。表示属性が動的に変更されます。
ショートカットキー
メニューバーのメニュー項目の選択操作するキーです。フォーカス・カーソルの位置に関係なく,[Ctrl]+ショートカットキーを押すことで該当するメニュー項目を選択できます。なお,メニューバーのメニュー項目,またはカスケードメニューを持つプルダウンメニューにはショートカットキーを定義できません。
初期クリア文字
AP実行時に,画面からの入力データをAPが受け取る前に,XMAP3が入力論理マップの各項目をあらかじめクリアしておく文字です。
ただし,初期クリア文字に指定できるのは半角文字だけです。初期クリア文字に「スペース」を指定した場合は,漢字専用オブジェクトでも1文字につき半角スペース二つでクリアされます。
なお,APが受け取るデータの優先順位は次のとおりです。
  1. キー入力データ/選択した通知コード(正常操作)
  2. 入力済み/選択済みのとき,表示されているデータ/通知コード
  3. エラー通知
  4. データ消去通知文字
  5. 初期値
  6. 初期クリア文字
書式イメージファイル
書式オーバレイの文字列やけい線などの情報を格納するファイル(拡張子.FMP)です。書式オーバレイの定義終了時に,行制御データファイルとともに生成されます。
書式オーバレイ
240dpi/300dpiのページプリンタ用の書式オーバレイです。定型帳票から書式(文字列やけい線などの固定項目)を分離し,アプリケーション(行データ)を印刷時に重ね合わせるソフトオーバレイ方式を採っています。書式をプリンタ(ハードウェア側)に登録するメインフレームおよびWSの出力方式とは異なります。
書式定義ファイル
ドローで定義した書式の定義情報を格納したファイル(拡張子.IFM)です。
セットアップ情報の反映
ユティリティの機能の一つです。すでに作成したマップ定義ファイルや書式定義ファイルに対して,ドローセットアップの情報を反映します。ドローで画面を定義したあとに,ドローセットアップで動的変更などの設定を変更した場合に使います。
遷移図(遷移シミュレーション用)
テスト支援の「遷移シミュレーション」で作成する図で,遷移条件ファイル(.SEQ)に保存します。遷移図では,帳票(物理マップや書式イメージ)を表すシンボルを,イベント通知コードを表すシンボル(線)でつないで帳票の遷移を表現します。
APの操作性のシミュレーションに利用します。また,定義前に帳票遷移を設計する場合にも利用できます。
遷移図(連続表示/印刷用)
テスト支援の「連続表示/印刷」で作成する図で,連続遷移ファイル(.RUN)に保存します。作成した帳票(物理マップや書式イメージ)を表すシンボルを配置し,並べた順序に従って帳票の印刷ができます。
挿入キー(Insert)
テキスト・フィールド上の文字列の間に,文字を挿入するための半角1文字分を空けます。挿入した空きに文字を書き込まないときは,APが受け取るデータ上で空きが詰められます。動作の詳細については,表示・印刷セットアップで設定できます。

(タ行)

通知コード(イベント通知コード)
コマンドコントロールオブジェクト(プッシュボタン,メニューバー)や確定キー(PFキーなど)に割り当てるコードです。オブジェクトやキーを操作するとイベントが発生し,通知コードに対応づけた動作(AP通知など)が実行されます。
イベント通知コードの値はドローセットアップで変更できます。動作はドローで変更できます。
通知コード(データ入力用)
候補(ボタンやリスト項目など)の選択によってデータ入力をするオブジェクトで,各候補に割り当てるコードです。
ユーザが選んだ候補に対応する通知コードが,APが受け取る項目に格納されます。
データキー(Ctrl+End)
画面上のすべての入力テキスト(または入力フィールド)の文字を削除するためのキーです。データクリアキーともいいます。
データ消去通知文字
AP実行時に,画面からフィールドキーで入出力テキスト・フィールドのデータを消去したり,(00)16のデータを受信したりしたときにAPが受け取るデータです。したがって,APが受け取ったデータがデータ消去通知文字であれば,画面操作でデータ消去されたと判断できます。
初期クリア文字や初期値とデータ消去通知とを分けておくことで,入力操作がなかったのか,データ消去されたのかが区別できます。
ただし,「入力済み」属性のオブジェクトで,画面確定時に入力データや表示データがない場合は,データ消去されていなくてもデータ消去通知文字が返ります。
また,データ消去通知文字に指定できるのは半角文字だけです。データ消去通知文字に「スペース」を指定した場合は,漢字専用オブジェクトでも1文字につき半角スペース二つが通知されます。
テスト支援
ドローで作成した物理マップファイルや書式イメージファイルを使って,帳票の内容を確認するための機能です。APを作成する前に,実行時の帳票印刷をテストできます。「単体表示/印刷」,「連続表示/印刷」,「遷移シミュレーション」の3種類のテストができます。
ドキュメンテーション支援
画面/帳票の定義内容をリストにして,定義内容の見直しや情報管理をするための機能です。レイアウト情報や属性の定義情報など,各種のドキュメントを作成できます。
ドロー
画面や帳票を定義する機能(エディタ)です。画面や帳票のレイアウトや各オブジェクトの属性を定義します。定義内容から,マップ定義ファイル(書式オーバレイでは書式定義ファイル),物理マップと論理マップ(書式オーバレイでは行制御データファイルと書式イメージファイル)を作成します。
また,ドローからテスト表示やテスト印刷,論理マップ表示などの機能も利用できます。
ドローセットアップ
ドローセットアップは,画面や帳票の定義に関する標準の値を設定するための機能です。XMAP3では,セットアップする項目の標準値を用意していて,この標準値を変更する場合にだけ設定します。このセットアップの内容はマップの形式に関係していますので,画面や帳票を作成する前にセットアップを済ませておく必要があります。
ドローセットアップで設定する項目は,次の内容に分かれます。
  • 画面・帳票定義(ドロー)での各種ダイアログの初期値となる項目(ドローの各種ダイアログで指定,変更の省力化のため)
  • セットアップだけで指定する項目
    ドローセットアップだけで指定できる項目については,システム全体で共通となるため,全体の運用を考えて設定してください。
    なお,動的変更で修飾名を追加したい場合や,その属性の変更,設定をしたい場合については,レイアウト定義をする前に必ず設定しておく必要があります。レイアウト定義後にセットアップ内容を変更したい場合には,セットアップの内容を変更後,ユティリティの「セットアップ情報反映」機能で定義ファイルにセットアップ情報を反映してください。

(ナ行)

入出力テキスト・フィールド
キーボードなどから文字データを入力するオブジェクトです。また,APから指定する文字データを表示できます。初期表示値(出力データ)を示し,書き換えが必要な場合だけ入力する使い方ができます。入出力するデータの意味に応じて,種類(使用目的)を選べます。

(ハ行)

ハードマージン
プリンタが紙を送るために必要な領域で,ハードウェア(プリンタ)に依存します。したがって,ユーザが任意に設定することはできません。また,LIPSスルーとGDIモードで次のような違いがあります。
  • GDIの場合,プリンタドライバが持つマージン
  • LIPSスルーの場合,物理的に印字できない領域
ただし,プリンタドライバが持つマージンが,印刷するプリンタのハードマージンと同じかどうかは機種によって異なります。一般には,プリンタのハードマージンより大きくとられます。なお,ユーザがドローで指定できるマージンをソフトマージンまたは単にマージンといいます。
背景色
入出力テキストのボックス内の色やボタンボックス内の色です。 背景色は,16色から選べます。色の設定は,各属性ダイアログのほかに,ツールバーの[文字色/背景色]ボタンを押して表示される文字色/背景色のツールボックスで変更できます。このツールボックスを使うと画面全体の配色を見ながら設定できます。
パネル定義文
HI-UX/WE2またはHP-UXのXMAP3でマップ生成するための定義文です。ユティリティの「インポート」でパネル定義文からPC用の定義ファイルに変換できます。
反転表示
この属性を指定すると文字色と背景色を反転させて表示します。したがって,何も入力されていない状態では,通常指定した文字色と背景色になり,入力が確定した時点で反転して表示されます。
ビッグエンディアン
バイナリ形式のデータを扱う際,メモリ上に左から右側へ1バイトずつ格納する形式です。
(例)
(000A)16を2バイトのメモリに格納した場合は,(000A)16になります。
表示・印刷環境ファイルX3PCONF
XMAP3での画面表示,および帳票印刷環境の設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップで設定します。
なお,このファイルの設定項目には,直接ファイルをエディタで開いて編集する(セットアップで設定できない)項目もあります。表示・印刷セットアップで設定できる項目については,セットアップ情報が優先されます。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PCONF
表示・印刷セットアップ
XMAP3が表示・印刷する画面・帳票の環境を必要に応じて設定するための機能です。ユーザ画面の外観や操作キーの割り当て,プリンタの印刷モードなどの各種設定があります。
表示形態
画面を表示するとき,直前に表示した画面に対して一部だけを書き換える(部分描画)か,全部を書き換える(全画面描画)かを指定する属性です。この値は,ドローのダイアログで値を設定します。また,ドローセットアップの「表示属性の動的変更」の「ウィンドウ属性」で変更したい「表示形態」の属性を指定した修飾名を用意しておくことで,APから動的に表示形態を変更できます。
表示形態には,次の3種類があります。
  • 一部上書
    直前に表示した画面の一部の項目だけを変更して表示します。書き換えに比べて表示時間を短縮できます。この場合,マッピングモードとデータ有無コードを合わせて使う必要があります。マッピングモードとデータ有無コードについては,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド 画面編」を参照してください。
  • 全面書換
    表示中の画面を消去して,次の画面を全画面描画して表示します。
  • 自動
    上書きと書き換えをXMAP3に任せ,APでは特に意識しません。直前の画面と同じマップ名のときは部分描画になります。
表示属性
表示属性とは,画面では,テキストやフィールドに出力する文字色やボタンの活性/不活性などを指定する属性をいいます。また,帳票では,フィールドの文字の書体やけい線の種類などを指定する属性をいいます。ドローでは,必要に応じて各ダイアログで変更できます。また,表示属性は定義上の指定のほかに,APから動的に変更できる属性もあります。APから動的に表示属性を変更するためには,ドローセットアップの動的変更を指定する修飾名で指定します。
フィールドキー(End)
テキスト・フィールドで,カーソル以降の文字を削除します(標準の場合)。
割り当てるキーや動作は表示・印刷セットアップで変更できます。
フォーカス
GUI画面を表示した際,操作対象となるオブジェクトに表示される枠です。APから操作対象となるオブジェクトを選択することを,APからフォーカスを位置づける,といいます。
フォーカス制御
フォーカス位置の情報を制御するための制御項目です。APでは,フォーカスを設定したいオブジェクトに対応するフォーカス定数を,制御項目に格納して渡します。また,画面上でフォーカスが位置付いているオブジェクトに対応したフォーカス定数を,制御項目で受け取ります。なお,フォーカス定数は,XMAP3が生成します。このため,画面のオブジェクトの位置を変更しても,APを変更する必要はありません。
フォント構成ファイルX3PFONT
XMAP3のユーザ画面上に表示する文字のフォントやサイズの設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップの「表示文字」で設定します。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PFONT
不活性(選択できない状態にする)
候補(ボタンやメニュー)を選択できない状態にします。表示方法と組み合わせて,選べる候補を制限したい場合に使います。AP実行中に選択可能な状態に戻したい場合は,該当するダイアログで「動的変更」を指定し,APから制御項目に活性を指定した修飾名(ドローセットアップで指定)を指定することで実現できます。
物理マップ
画面や帳票のオブジェクトの位置などを格納した情報ファイルで,拡張子は.PMPです。画面・帳票の定義終了時に,論理マップとともに生成されます。
ディスプレイやプリンタの入出力データを論理マップデータに変換したり,論理マップデータを入出力データに変換したりするときにXMAP3が参照します。
プリンタ構成ファイルX3PPINF
プリンタ構成の設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップの「プリンタ」および印刷拡張セットアップで設定します。
格納場所と名前:XMAP3インストールフォルダ\ETC\X3PPINF
プレプリント帳票
180dpiのドットインパクトプリンタ用の帳票です。カット紙に対応するものと,連続紙に対応するものとがあります。
プレプリント用紙(あらかじめけい線や標題などが印刷されている用紙)に対して可変データを印字するときに使います。
バーコードやOCR文字も使えます。
ポップアップメニューファイル
メニュー項目が大量にある場合や,メニューを大分類,小分類にして表示したい場合,ポップアップテキストに表示するメニューデータをAP実行時にファイルから渡すことができます。このファイルをポップアップメニューファイルといいます。ポップアップメニューファイルは,あらかじめ作成して用意しておく必要があります。
ポップアップメニューファイルは,ユティリティの「ポップアップメニューエディタ」で編集できます。

(マ行)

マージン
ページプリンタで,用紙に穴を開けることを想定して設定しておく余白のことです。用紙の左上を起点にしてマージンを設定し,レイアウト開始位置をずらすことができます。このようにユーザが指定するマージンをソフトマージンといいます。これに対し,プリンタドライバおよびプリンタ装置ごとに,ハードマージンと呼ばれるハード機構上,印刷できない領域があります。このハードマージンの値よりも小さいマージンを設定すると,ハードマージンが有効になるので,注意してください。
なお,ハードマージンは,GDI使用時にはプリンタドライバが持つ値となり,PDLスルー使用時にはプリンタ装置が持つ値となります。
マッピングライブラリ
実行支援のコンポーネントの一つです。マップを参照して画面表示や帳票印刷に必要なデータを生成します。
マップコンペア
ユティリティの機能の一つです。物理マップファイル,書式イメージファイル,行制御データファイルをファイル単位またはフォルダ単位で比較します。ファイルの生成・更新日付,サイズ,内容について,違いを確認できます。
マップ生成
ユティリティの機能の一つです。マップ定義ファイルから,論理マップファイルと物理マップファイルを生成します。
また,書式定義ファイルから書式イメージファイルと行制御データファイルを生成します。
マップ定義ファイル
ドローで定義した画面や帳票の定義情報であるソースマップを格納したファイルで,拡張子は.IMPです。
画面・帳票の定義終了時に,論理マップとともに生成されます。物理マップと論理マップは,このマップ定義ファイルを基に生成されます。
マップ展開形式
マップ生成時に出力される論理マップの数値領域の展開形を指定します。展開形式には,次に示す2種類があります。
リトルエンディアン用マップを展開
Windows,Linuxの場合で,スタンドアロンまたはC/Sシステム構成のときに使用できる展開方式で論理マップを生成します。
ビッグエンディアン用マップを展開
C/Sシステム(Windows,Linux以外のWSで共用)構成の場合に使用できる展開方式で論理マップを生成します。
数値(10)10=(0A)16の場合,次のようになります。
 リトルエンディアン : (0A00)16
 ビッグエンディアン : (000A)16
マップファイル操作
ユティリティの機能の一つです。次のファイルのコピーや削除をします。定義情報の管理に利用します。
  • 定義ファイル(マップ定義ファイル,書式定義ファイル)と定義ファイルから生成された各種ファイル
  • テスト支援で作成した遷移図(連続遷移ファイル,遷移条件ファイル)
文字色
画面の場合,入出力テキスト・フィールドの文字やボタンのラベルなどの色になります。画面の文字色は,12色から選べます。また,帳票の場合は,グラフィック帳票のフィールドやOCRの文字の色になります。帳票の文字色は8色から選べます。
色の設定は,各属性ダイアログのほかに,ツールバーの[文字色/背景色]ボタンを押して表示される文字色/背景色のツールボックスで変更できます。このツールボックスを使うと,画面または帳票全体の配色を見ながら設定できます。

(ヤ行)

ユティリティ(開発環境)
XMAP3の次の機能を提供しています。
  • 環境ファイル操作
    バックアップファイル(.SBK)を使って,セットアップ内容などの各種の情報を保存・復元します。開発環境や実行環境のバックアップを取ったり,ほかのPCに移行したりする場合に使います。
  • マップ生成
    マップ定義ファイル,またはパネル定義文ファイルから,論理マップファイルと物理マップファイルを生成します。
    また,書式定義ファイルから書式イメージファイルと行制御データファイルを生成します。
  • マップコンペア
    物理マップファイル,書式イメージファイル,行制御データファイルをファイル単位またはフォルダ単位で比較します。ファイルの日付,サイズ,内容について,違いを確認できます。
  • マップファイル操作
    次のファイルのコピーや削除をします。定義情報の管理に利用します。
    ・定義ファイル(マップ定義ファイル,書式定義ファイル)と定義ファイルから生成された各種ファイル
    ・テスト支援で作成した遷移図(連続遷移ファイル,遷移条件ファイル)
  • セットアップ情報反映
    すでに作成したマップ定義ファイルや書式定義ファイルに対して,ドローセットアップの情報を反映します。ドローで画面・帳票を定義したあとに,ドローセットアップで動的変更などの設定を変更した場合に使います。
  • ポップアップメニューエディタ
    メニューデータを編集して,ポップアップメニューファイルを作成します。
  • コンバート
    すでに作成したマップ定義ファイルや書式定義ファイルについて,画面・帳票の種別や適用言語(COBOLからC言語)を変換します。
    XMAP3/NETおよびXMAP3/Enterprise Editionで利用できます。
  • インポート
    ほかのシステムで作成した定義ファイルを入力して,XMAP3で入力できる形式の定義ファイルに変換します。
    XMAP3/Enterprise Editionで利用できます。
  • エクスポート
    ユティリティの機能の一つです。XMAP3で作成したマップ定義ファイルから,メインフレーム用のパネル定義文ファイルを生成します。また,メインフレームで使用する書式オーバレイの書式記述文と,タイプ3書式のパネル定義文を生成します。この機能は,ドローセットアップ機能で,メインフレームをターゲットに設定した場合に使用できる機能です。
    XMAP3/Enterprise Editionで利用できます。
ユティリティ(実行環境)
XMAP3の次の機能を提供しています。
  • 環境ファイル操作
    バックアップファイル(.SBK)を使って,セットアップ内容などの各種の情報を保存・復元します。実行環境のバックアップを取ったり,ほかのPCに移行したりする場合に使います。
予約テキスト・フィールド
OLTPサーバ構成でOpenTP1が提供する予約項目を出力するオブジェクトです。
予約項目に日付や時刻などを指定すると,AP実行時に日付・時刻などの情報がOpenTP1から動的に出力されます。

(ラ行)

リトルエンディアン
バイナリ形式のデータを扱う際,メモリ上に右から左側へ1バイトずつ格納する形式です。
(000A)16を2バイトのメモリに格納した場合は,(0A00)16になります。
レイアウトパターン
ドローで画面/帳票を新規作成するときに,用途に応じて指定するパターンです。標準的なレイアウト領域のサイズやパターンなどがあらかじめ設定されていて,ドローでのレイアウト定義の基本フォーマットとなります。
XMAP3が標準提供しているレイアウトパターンのほかに,ユーザが独自に作成・登録することもできます。
ロギング支援
XMAP3のAP実行時に,ログ情報を採取してログファイルに出力したり,ログ情報を表示したりする機能です。ログ情報は,実行時に発生した問題解決に利用します。
論理マップ
画面や帳票の可変情報を設定する出力論理マップと,画面から入力されたデータなどを設定する入力論理マップがあります。ファイルの拡張子は,COBOLの場合は.CBL,C言語の場合は.Hです。画面・帳票の定義終了時に,登録集原文として物理マップとともに生成されます。
COBOLでAPを作成する場合は,COPY文で論理マップを取り込みます。AP実行時には,APに取り込まれた論理マップのデータ領域を介して,データがやり取りされます。ファイルの拡張子は,COBOLの場合(.cbl)に,C言語の場合(.h)になります。

(ワ行)

割込キー(Break)
送信要求の発生をAPに通知するキーです。