Hitachi

インメモリデータグリッド Hitachi Elastic Application Data Store ユーザーズガイド


7.6.2 ストアデータファイルの世代数の設定

ストアデータファイルはeztool exportコマンド,またはeztool stopコマンド実行時に出力されます。

〈この項の構成〉

(1) eztool exportコマンド実行時に出力されるストアデータファイル

eztool exportコマンドを実行してデータを書き出すとき,通常はストアデータファイルキーを省略します。省略すると,次に示すように,コマンド実行日時がストアデータファイルキーとなります。

eads_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADSサーバID].esd

(凡例)

[YYYYMMDDhhmmss]:コマンド実行日時

YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時(00〜23),mm:分,ss:秒

ストアデータファイルキーには,自動的に接頭辞(eads_)と接尾辞(_EADSサーバID.拡張子)が付きます。拡張子は「.esd」です。

ストアデータファイルキーが上記の形式であれば,eztool importコマンドを実行してデータを読み込むとき,コマンド実行日時が最新のストアデータファイルが自動的に読み込まれます。

ストアデータファイルには,EADSサーバが保持する全データが出力されます。全データには,多重化によってコピーされたデータも含みます。1つのデータに対してキャッシュ名,key,更新日付,およびvalueが出力されます。

ストアデータファイルの出力先については,「7.4.2 ファイルの出力先の設定」を参照してください。

なお,出力先にすでに同じ名称のストアデータファイルが存在する場合は,上書きされないでeztool exportコマンドがエラーとなります。

(2) ストアデータファイルの世代管理

コマンド実行日時が同じストアデータファイルは1つのグループとして見なされ,共通設定のeads.admin.backup.exportCommand.generation.maxNumパラメタに指定した上限値まで,クラスタ全体で世代管理されます。これによって,ストアデータファイルの増加によるディスク容量の圧迫を防ぎます。

クラスタ全体で保持するストアデータファイルの世代数の上限値を2(デフォルト)に設定した場合の例を次の図に示します。

図7‒4 ストアデータファイルの世代数の設定

[図データ]

この上限値を超えるストアデータファイルが出力されると,eztool exportコマンドはエラーとなります。eztool deleteesdコマンドを実行して,不要なストアデータファイルを削除してください。

ストアデータファイルの確認および削除手順については,「11.7 ストアデータファイルを管理したい」を参照してください。

注意事項

ストアデータファイルが世代管理されないケースを次に示します。

(3) eztool stopコマンド実行時に出力されるストアデータファイル

eztool stopコマンドを実行してEADSサーバを終了するとき,データをファイルに書き出してからEADSサーバを終了します。

このとき,ストアデータファイルキーは指定できません。次に示すように,コマンド実行日時がストアデータファイルキーとなります。

また,ストアデータファイルキーには,自動的に接頭辞(eads_stop_)と接尾辞(_EADSサーバID.拡張子)が付きます。拡張子は「.esd」です。

eads_stop_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADSサーバID].esd

(凡例)

[YYYYMMDDhhmmss]:コマンド実行日時

YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時(00〜23),mm:分,ss:秒

eztool stopコマンド実行時に出力されるストアデータファイルの世代数の上限値を,共通設定のeads.admin.backup.stopCommand.generation.maxNumパラメタに指定します。

この上限値を超えるストアデータファイルが出力されると,最新のストアデータファイルが出力されたあと,最も古いストアデータファイルが自動的に削除されます。

注意事項

eztool stopコマンドに--no_exportオプションを指定した場合は,EADSサーバ終了時に,データをファイルに出力しません。