ソートマージ


5.10.15 csvformatオペランド

意味

入力ファイル形式がCSVの,出力レコードフォーマットを定義します。

出力レコードの項目単位にcsvformatオペランドを指定します。

項目の詳細をサブオペランドで指定します。

【例】

出力レコードが項目1から項目3まである場合,csvformatオペランドは3個指定します。

項目1,項目2,項目3

csvformat=・・・・ 項目1の定義

csvformat=・・・・ 項目2の定義

csvformat=・・・・ 項目3の定義

形式
csvformat={  val{ (csvfield-name)|(alias-name)|(insertdata) }
            |calc(calculation formula) }
          [△pos(position) ]
          [△len(length) ]
          [△rounding-method ]
          [△padding(C'padding-character'|X'hex-digit') ]
  • valまたはcalcのどちらかを必ず指定します。

  • pos,rounding-method,およびpaddingは省略できます。

  • calcを指定した場合,lenは必ず指定します。

    val()およびval(insertdata)を指定した場合,lenは指定できません。

    val(csvfield-name)でlenを省略した場合,挿入する長さは実セル長とします。

  • 1つのcsvformatオペランドは複数行にわたって記述できます。また,1行に複数のサブオペランドを指定できます。ただし,1つのサブオペランドは複数行にわたって記述できません。

  • csvformatオペランドをダブルクォーテーション(")で囲まないでください。

  • 挿入位置は,csvformatオペランド間で昇順となるように指定してください。昇順となっていない場合,KBLS2414-Eエラーとなります。

注意事項
  • 指定できるcsvformatオペランドの個数は,環境ファイル「EXS_CSVFORMATNUMMAX」で指定できます。環境ファイル「EXS_CSVFORMATNUMMAX」については,「15.1.1(30) EXS_CSVFORMATNUMMAX【SORT EE(64) 09-00以降】」を参照してください。

  • 出力レコードフォーマット機能の場合,フィールドデータの入力では,csvfieldに指定されたセルの長さは参照しません。入力の対象は,指定されたセルの実セル長となります。

  • 指定したセルに対応するデータが入力されていない場合,NULLセルとして処理します。NULLセルの扱いについては,「付録D CSVファイル内のNULLセルの扱い(SORT EEの機能)」を参照してください。

  • 入力セルデータの桁調整については,「付録B CSVファイルのデータの扱い(SORT EEの機能)」を参照してください。

  • セルとセルの間のデリミタは必ず1文字を配置します。

  • 次のどちらかのオプションを指定した場合,連続したデリミタは1文字となります。

    ・入力レコードの連続したデリミタを1つのデリミタとして扱う「連続区切り文字オプション(INPCONSEPA)」

    ・レコード出力時に連続したデリミタを1つのデリミタに置き換える「連続区切り文字オプション(OUTCONSEPA)」

  • 配置するデリミタは次の順番で決定されます。なお,複数のデリミタを指定している場合は,先頭のデリミタが対象となります。

    1. -outfileパラメタのcellsepaオペランドに指定したデリミタ

    2. 環境ファイル「EXS_OUTCELLSEPA」に指定したデリミタ

    3. -inpfileパラメタのcellsepaオペランドに指定したデリミタ

    4. 環境ファイル「EXS_CELLSEPA」に指定したデリミタ

    5. コンマ

  • -outfileパラメタのrecsepaオペランドに指定した改行文字を付加します。recsepaオペランドの指定を省略した場合は,-inpfileパラメタのrecsepaオペランドの指定に従います。詳細は,「5.10.5 recsepaオペランド」を参照してください。

  • csvformatオペランドは,exsortパラメタファイルで指定します。exsort64コマンドラインで指定した場合,KBLS1114-Eエラーとなります。

  • csvformatオペランドは,UNIXのexsort64(64ビット版SORT EE)コマンドだけ指定できます。Windowsのexsort64コマンド,またはexsort(32ビット版SORT EE)コマンドに指定した場合,KBLS1100-Eエラーとなります。

  • csvreorgオペランドと同時に指定できません。同時に指定した場合はKBLS2388-Eエラーとなります。

〈この項の構成〉

(1) valサブオペランド

意味

出力レコードへ挿入するフィールドや挿入データを指定します。

形式
val{ (csvfield-name)|()|(insertdata) }
指定値

valに指定する内容を次の表に示します。

表5‒52 valに指定する内容

項番

項目

指定値

1

(csvfield-name)

csvfieldオペランドで指定されたフィールド名のフィールドデータを挿入します。

2

()

1レコードを挿入します。

3

(insertdata)

指定されたデータを挿入します。

指定できるフィールド名の属性を次の表に示します。

表5‒53 指定できるフィールド名の属性

指定できる属性

属性コード

文字

文字(JIS8単位コード)

j

文字

c

文字(文字順序変更機能で指定した文字)

q

文字(ワイド文字)

w

文字(マルチバイト文字)

u

文字(マルチバイト文字で,UnicodeのIVSに対応した属性)

v

文字(左分離符号付き数字)

d

10進数

数値(固定小数点数)

z

日付

日付(英数字)

g

日付時刻

日付時刻(数字)

h

注※

データの形式については,「3.2 キー属性と形式」を参照してください。

挿入データの指定内容を次の表に示します。

表5‒54 挿入データ指定内容

指定値

指定内容

C'文字列'

任意の文字列(改行文字は指定できません)

X'16進数'

「0〜9」,「A〜F」,「a〜f」の偶数桁の16進数

注意事項
  • 挿入文字データ(C'nn')の中にシングルクォーテーション(')または円記号(\)のどちらかを指定する場合は,選択条件式の文字条件値と同じように指定してください。選択条件式の書き方については,「4.5.3 選択条件式の書き方」を参照してください。

  • X'16進数'に改行コードおよびデリミタが指定された場合,引用符で囲んだ形式にして出力します。

  • C'文字列'にデリミタが指定された場合,引用符で囲んだ形式にして出力します。

  • 文字挿入データ「C'文字'」に日本語(マルチバイト文字)を含む場合,パラメタファイルに記述されたcode文で指定された文字コードから,入力ファイルパラメタのcodetypeに指定されたエンコードに変換し挿入します。エンコードに変換できなかった場合,KBLS2409-Eエラーとなります。

  • val(csvfield-name)指定で,lenが指定されなかった場合,挿入するデータの長さは実セル長となります。lenが指定された場合,入力したフィールドデータを正規化し,指定されたlenの長さ分挿入します。フィールドデータの正規化方法については「付録B CSVファイルのデータの扱い(SORT EEの機能)」および「付録J 日付時刻データの形式(SORT EEの機能)」を参照してください。lenの指定については「5.10.14(4) lenサブオペランド」を参照してください。

(2) calcサブオペランド

意味

計算式,および挿入する数値データを指定します。

形式
calc = { calculation formula | field-name | 数値 }
指定値

calcに指定する内容を次の表に示します。

表5‒55 calcで指定できる内容

項目

指定値

calculation formula

指定された計算式の演算結果を挿入します。

field-name

csvfieldオペランドで指定されたフィールド名のフィールドのデータを挿入します(10進数項目)

数値

指定された数値データを挿入します。

符号付き数値は,括弧で囲みます。

計算式に指定できる組み合わせを次の表に示します。

表5‒56 計算式に指定できる組み合わせ

指定種類

指定例

10進数項目と10進数項目

10進数項目A + 10進数項目B

10進数項目と数値

10進数項目A * 100

数値と数値

100 * 0.25

100 * (-0.25)

注※

csvfieldオペランドで指定された数値(固定小数点数)のフィールド名を示します。

データの形式については,「3.2 キー属性と形式」を参照してください。

計算式に指定できる内容を次の表に示します。

表5‒57 計算式で指定できる内容

指定内容

意味

指定最大

+(加算),-(減算),*(乗算),/(除算)

演算子

該当しない

「0〜9」の数字

数値データ

16個

( ),({+|- } 「0〜9」の数字)

優先順位,符号付き数値

24ネスト

フィールド名

csvfieldオペランドで指定された,10進数項目のフィールド名

16個

注※

レコード中の値を演算に使用する場合に指定します。

注意事項
  • 符号付き数字は()で囲みます。また,符号は数字の前に指定します。

    例)(+3),(-3)

  • 0除算の場合はKBLS2424-Eエラーとなります。

  • 数値項目のデータに形式以外のデータ(数値以外)があった場合,KBLS2413-Eエラーとなります。

  • lenサブオペランドは必ず指定してください。

  • csvfieldオペランドで指定したフィールドのセル値が次に示す値の場合は,0(ゼロ)と扱います。

    ・空白(例 1,△△,222)

    ・NULLセル(空のセル)(例 1,,2)

    ・3列しかないレコードに対して4列目を指定

  • 計算式に指定されたフィールドの入力ではcsvfieldに指定された有効桁は参照しません。入力桁数は実セル長となります。入力したフィールドの有効桁が38桁を超えた場合,小数部の右側の桁あふれ部分を丸めて,有効桁数に調整されます。ただし,有効桁のうち,整数桁が38桁を超えた場合はKBLS2412-Eエラーとなります。丸め処理は入力ファイル情報パラメタのroundオペランドに指定された方式で行います。丸め方式については,「5.8.11 roundオペランド」を参照してください。

  • 演算結果を引用符で囲んだ形式で出力したい場合は,出力ファイルパラメタ(-outfileパラメタ,-joinoutパラメタ)のquottypeオペランドで引用符を付加するオプションコードを指定します。

  • 演算結果のセル出力書式を次に示します。

    [通貨記号][符号]数字[小数点][数字][符号]

    注※ 整数部の有効桁によっては,桁区切りのコンマが含まれます。

    書式についての説明を次の表に示します。

    表5‒58 演算結果の出力書式

    項番

    書式

    設定内容

    1

    有効桁

    lenで指定された有効桁に合わせます。

    • 小数部の桁を指定している場合は,小数点も付加されます。小数部の有効桁が指定されていない場合は,整数部だけです。

    • 整数部の有効桁が0桁の場合は,小数点「.」だけ付加します。

    2

    通貨記号

    1. 計算式にフィールド名の指定がない場合

      通貨記号は付加しません。

    2. 計算式にフィールド名の指定がある場合

      計算式に通貨記号を含むフィールドが1個でもあれば,通貨記号を付加します。

      通貨記号は左端に付加されます。

    3

    符号

    1. 計算式に指定されたフィールドに符号が含まれている場合

      演算結果に符号が付加されます。

      付加される符号は,演算結果が負数の場合は「-」,負数以外は「+」です。

      符号の位置は,計算式に指定されたフィールドのうち,最初の符号付きの位置に合わせます。

      ・最初の符号付きの符号位置が左側の場合,符号の位置は整数部の左側です。

      ・最初の符号付きの符号位置が右側の場合,符号の位置は小数部の右側です。

    2. 計算式に指定されたフィールド名に符号が含まれていない場合

      演算結果に符号は付加されません。

      ただし,演算結果が負数になった場合,符号「-」が付加されます。

      符号の位置は整数部の左側です。

    4

    桁区切り

    1. 計算式にフィールド名の指定がない場合

      桁区切りは付加しません。

    2. 計算式にフィールド名の指定がある場合

      計算式に桁区切り(コンマ)を含むフィールドが1個でもあれば,整数部に桁区切りを付加します。

      桁区切りは3桁ごとにコンマを付加します。

      桁区切り(コンマ)を含むフィールドが1個もなければ,桁区切りは付加しません。

(3) posサブオペランド

意味

valまたはcalcの挿入データは,csvformatオペランドの順に出力レコードを作成しますが,このオペランドを指定すると挿入データを固定位置に挿入できます。

形式
pos(position)
指定値

挿入データの位置(セル番号)を,1〜16,384の範囲で指定します。

注意事項
  • 挿入データとの間に生じた間隔は,空セルとなります。

    【例】

     csvformatオペランドの指定

      csvformat=val(C'aaaaa') pos(1)

      csvformat=val(C'bbbbb') pos(3)

     出力結果

      1セル目へ定数「aaaaa」を,3セル目に定数「bbbbb」を挿入。2セル目は空セルとなる。

    aaaaa

    ,

    ,

    bbbbb

  • 前の出力フィールドや挿入データと重なる位置は指定できません。

    【例】

    1セル目は定数C'aaaaa'を挿入し,再度1セル目に定数C'bbbbb'を挿入できません。

(4) lenサブオペランド

意味

出力フィールドの長さを指定します。

形式
len(length)

(a) valサブオペランドとの組み合わせ

csvfieldで指定されたセルから,lenで指定された長さのデータを挿入します。

lenが省略された場合,csvfieldで指定されたセルを挿入します。

■ valがフィールド名の指定の場合

指定値

出力フィールドの長さを5桁以内の数字で指定します。

指定する長さは,属性によって形式と指定できる範囲が異なります。

指定できる長さの形式を次の表に示します。

表5‒59 指定できる長さの形式

挿入するデータの属性

指定できる長さの形式

文字

j,c,q,w

形式1 : len

u,v

d

10進数

z

形式2 : p [, s]

日付

g

形式3 : d , dateform

日付時刻

h

形式4 : datedigit [, timedigit]

注※

入力データのエンコードの種別によって,マルチバイト文字の長さは異なります。詳細は「付録I.2 文字列データの扱い」を参照してください。

形式1 : len

属性が「j」,「c」,「q」,「w」,「u」,「v」または「d」のフィールド名を指定した場合に,文字データの最大バイト長を,10進数で指定します。

  • 入力したセルデータを,「付録B CSVファイルのデータの扱い(SORT EEの機能)」に示す「内部データ形式(有効データ形式)」のとおりに正規化し,指定された長さを挿入します。

  • 出力フィールドの長さを次の表に示す範囲で指定します。

    表5‒60 指定できる長さ

    挿入するデータの属性

    指定できる長さ(単位)

    j,c,q,w※1

    1〜4,096(バイト)

    u,v

    1〜4,096(文字数)※2

    d

    1〜256(桁)※3

    注※1

    入力データのエンコードの種別によって,マルチバイト文字の長さは異なります。詳細は「付録I.2 文字列データの扱い」を参照してください。

    注※2

    「バイト長」ではなく「文字数」を指定してください。UnicodeのVS(Variation Selector,異体字セレクタ)は文字数に数えません。マルチバイト文字の扱いについては,「付録I.2(6) IVS対応」を参照してください。

    注※3

    「バイト長」ではなく数値の「桁数」を指定してください。数値データの扱いについては,「付録I.3 数値データの扱い」を参照してください。

  • 入力フィールドの先頭が引用符の場合だけ,対の引用符で囲んだ範囲がエスケープされます。エスケープされた引用符は,2文字で1文字となります。また,入力フィールドの先頭および対の引用符は,有効バイト長に含まれません。詳細は,「付録B.4 引用符のエスケープ」を参照してください。

  • 入力フィールドの先頭が引用符の場合,出力フィールドを引用符で囲んで出力します。

  • フィールド属性が「j」,「c」,「q」,「w」で,マルチバイト文字(日本語)の途中で最大長を超えた場合でも,指定された長さを挿入します。「付録B.2 文字列データの端数処理」に示す端数処理は行いません。

形式2 : p [, s]

属性コード「z」のフィールド名を指定(calcに指定した計算式の結果を含む)した場合に,数値データの有効桁を10進数で指定します。

  • p(precision:精度)は,数値データの総桁数を表します。pからsを引いた桁が整数部の有効桁となります。

  • pに指定できる桁の範囲は,1〜38桁です。

  • s(scale:位)は,数値データの小数部(小数点以下)の有効桁を表します。

  • sに指定できる桁の範囲は,0〜p桁です(p以下の桁を指定 0≦s≦p)。p=sを指定した場合は,整数部の有効桁は0(整数部なし)となります。

  • sを省略した場合は,小数部の有効桁は0(小数部なし)を仮定します。データ中に小数点を含まない場合は,sの指定は必要ありません。

  • データ中には,0〜9の数字以外に,データを囲んでいる引用符(セルの先頭と末尾),符号,通貨記号,および桁修飾文字(コンマ,小数点,空白)を含められます。これらの文字を除いた内部データ形式に正規化し,指定された長さを挿入します。また,それぞれの除外文字は位置規則があります。違反するデータを検出した場合は,データ形式が不正と見なされ,KBLS2416-Eエラーとなります。除外文字の位置規則については,「付録B CSVファイルのデータの扱い(SORT EEの機能)」を参照してください。

  • データ中の符号,通貨記号,桁修飾文字(コンマ,小数点,空白),およびデータを囲んでいる引用符(セルの先頭と末尾)は,有効桁に含まれません。有効桁の対象は,0〜9の数字だけです。

  • データ中に小数点がある場合は,小数点位置を合わせて入力します。データ中に小数点がない場合は,データの末尾に小数点を仮定して入力します。詳細は,「付録B CSVファイルのデータの扱い(SORT EEの機能)」を参照してください。

  • 実際に入力したデータの桁に過不足がある場合は桁調整を行います。詳細は,「付録B CSVファイルのデータの扱い(SORT EEの機能)」を参照してください。

  • すべて空白のデータは,0(ゼロ)として入力します。

  • 出力フィールドは,csvformatオペランドの桁の丸め方式サブオペランド,または環境ファイル「EXS_ROUND」指定した,丸め方式(四捨五入,切り捨て,切り上げのどれか)に従って,整数部または小数部を丸め処理します。サブオペランドおよびEXS_ROUNDの両方の指定を省略している場合,切り捨てられます。詳細は,「5.10.15(5) 桁の丸め方式サブオペランド」を参照してください。

形式3 : d , dateform

属性コード「g」のフィールド名を指定した場合に,日付データの有効桁,および書式番号を指定します。

  • d(digit:桁)は,日付データの有効桁を表します。

  • dateformは,日付データの書式を表します。

  • 入力したセルデータを「付録B.3 日付データの端数処理」に示す「内部データ形式(有効データ形式)」のとおりに正規化し,指定された有効桁数を挿入します。

  • 正規化では,入力データの左端から指定された書式に適用します。有効桁以降のデータは無視されます。

  • dに指定できる桁の範囲は,書式によって異なります。指定できる桁の範囲を次の表に示します。

    表5‒61 指定できる桁の範囲

    dateform(書式)

    データ形式※1

    d(桁)※2

    1

    前置4桁年号

    4,6,8(桁)

    2

    後置4桁年号

    2,4,8(桁)

    3

    前置2桁年号

    2,4,6(桁)

    4

    後置2桁年号

    2,4,6(桁)

    注※1

    データ形式については,「3.2 キー属性と形式」を参照してください。

    注※2

    dに指定できる桁の範囲以外を指定した場合は,KBLS2408-Eエラーとなります。

  • データ中には,データを囲んでいる引用符(セルの先頭と末尾)と年月日を区切る桁修飾文字を含むことができます。これらの文字は有効桁に含まれません。日付データの形式については「3.2 キー属性と形式」を参照してください。

  • 入力データの年号部分が数字「0〜9」以外を指定した場合,データ形式が不正と見なされ,KBLS2416-Eエラーとなります。なお,年号以外のデータ(月,日)は,形式チェックしません。

  • 入力データがNULLセル(空のセル)の場合,「0000年00月00日」を仮定し,指定された桁で出力します。

  • 桁修飾文字は,「ハイフン(-)」と「スラント(/)」の2種類です。

  • 環境変数「EXSORTGOPTION(64ビット版は「EXSORT64GOPTION」)」を指定すると,「年月日{T|空白}時分秒」形式の入力データを扱えます。また,桁修飾文字は,「ハイフン」,「スラント」および「ピリオド(.)」の3種類に変更されます。環境変数については,「14.1.1(29) EXSORTGOPTION」または「14.1.2(29) EXSORT64GOPTION」を参照してください。

形式4 : datedigit [, timedigit]

属性コード「h」のフィールド名を指定した場合に,日付および時刻データの有効桁を10進数で指定します。

  • datedigitは,日付データの有効桁を表します。

  • timedigitは,時刻データの有効桁を表します。

  • 入力したセルデータを「付録J 日付時刻データの形式(SORT EEの機能)」に示す「内部データ形式(有効データ形式)」のとおりに正規化し,指定された有効桁数を挿入します。

  • 正規化では,入力データを項目の区切り文字で区切り,それぞれのデータの左端から日付時刻の書式に適用します。有効桁以降のデータは無視されます。

  • datedigitに指定できる桁は0,4,6または8桁です。timedigitに指定できる桁は0,2,4,6または9桁です。それ以外を指定した場合は,KBLS2408-Eエラーになります。また,datedigitとtimedigit両方に0を指定した場合もKBLS2408-Eエラーになります。

  • 入力データがNULLセル(空のセル)の場合,「19700101T000000000(1970年01月01日00時00分00秒000ミリ秒)」を仮定し,指定された桁で出力します。

  • データ中には,データを囲んでいる引用符(セルの先頭と末尾),項目区切り文字('T'または空白),および桁修飾文字(スラント,ハイフン,コロン,およびピリオド)を含めることができます。これらの文字は有効桁に含まれません。また,12時間制表記も有効桁に含まれません。日付時刻データの形式については,「3.2 キー属性と形式」を参照してください。

  • 入力データが数字「0〜9」以外を指定した場合,データ形式が不正と見なされ,KBLS2416-Eメッセージが表示されてエラーになります。また,年の桁数が4桁未満,または入力データが指定できる範囲を超えた場合もエラーとなります。

  • csvformatでは,日付時刻のまたがりは調整しません。入力したデータをそのまま指定された桁数分,挿入します。

■ valがC'文字列',X'16進数',レコード指定(())の場合

lenは指定できません。

(b) calcサブオペランドとの組み合わせ

指定値

出力フィールドの長さを5桁以内の数字で指定します。

指定できる長さの形式を次の表に示します。

表5‒62 指定できる長さの形式

挿入するデータの属性

指定できる長さの形式

10進数

演算結果

z

形式2 : p [, s]

  • 形式2については,「valがフィールド名の指定の場合」の「形式2 : p [, s]」を参照してください。

  • 演算結果の整数桁が,有効桁の最大値を超えた場合はKBLS2412-E(オーバーフロー)エラーに,lenで指定された整数桁(有効桁−小数桁)を超えた場合はKBLS2423-Eエラーとなります。

  • 演算結果の小数桁が,lenで指定された小数桁を超えた場合,次のどちらかの指定に従って,右側の桁あふれ部分を丸めて,指定された有効桁数に調整(丸め処理)します。

    ・csvformatオペランドの桁の丸め方式サブオペランド

    環境ファイル「EXS_ROUND」指定した,丸め方式(四捨五入,切り捨て,切り上げのどれか)

    サブオペランドおよびEXS_ROUNDの両方の指定を省略している場合,切り捨てられます。詳細は,「5.10.15(5) 桁の丸め方式サブオペランド」を参照してください。

(5) 桁の丸め方式サブオペランド

意味

valでの数値項目の挿入や,calcでの演算結果で,lenで指定した小数桁数以上の小数データが発生した場合,lenで指定した小数桁に丸める方式を指定します。

指定値

指定内容を次の表に示します。

表5‒63 桁の丸め方式

指定値

丸め内容

round

有効小数部以下を四捨五入

roundup

有効小数部以下を切り上げ

truncate

有効小数部以下を切り捨て

丸め対象の桁位置を次の表に示します。

表5‒64 丸め対象の桁位置

小数部桁数指定

小数データ発生有無

小数部丸め

無または0

丸めなし

小数1桁目以降が丸め対象

丸めなし

指定小数部桁数(A)とデータ中の小数部桁数(B)の大小関係

  • A = B ・・・ 丸めなし

  • A > B ・・・ 丸めなし

  • A < B ・・・ データ中小数部のA+1桁目以降が丸め対象

注意事項
  • 桁の丸め方式の優先順位を次に示します。

    1. csvformatオペランドの桁の丸め方式サブオペランド

    2. 環境ファイルの「EXS_ROUND」項目

    3. 切り捨て(デフォルト値)

(6) paddingサブオペランド

意味

挿入するデータの長さを,指定されたlenにそろえるためのパディング文字を指定します。

このサブオペランドは,valに文字属性フィールドを指定した場合に有効です。

形式
padding({ C'padding-character' | X'hex-digit' })
指定値

paddingに指定する内容を次の表に示します。

表5‒65 パディング文字

項番

指定値

挿入内容

1

C'padding-character'

パディング文字として,任意の1文字(半角英数字)を指定します。

【指定例】padding(C'*')

2

X'hex-digit'

パディング文字として,任意の1バイトのデータを指定します。

【指定例】padding(X'ff')

注意事項
  • パディング文字に,改行文字およびマルチバイト文字(日本語)は指定できません。

  • 16進数として指定できるのは「0〜9」,「A〜F」および「a〜f」だけです。

  • exsortパラメタファイルに指定する場合は,ダブルクォーテーションで囲まないでください。また,パディング文字に引用符(シングルクォーテーションまたはダブルクォーテーション)を指定する場合,「\」でのエスケープは不要です。

    【例】

     padding(C'*')

     padding(X'ff')

     padding(C'"')

  • パディング文字の優先順位を次に示します。

    1. csvformatオペランドのpaddingサブオペランド

    2. 出力ファイルパラメタ(-outfile,-joinout)のpaddingオペランド

    3. 環境ファイル「EXS_PADDING」項目

    4. デフォルト値 空白(0x20)

  • 指定されたフィールド名の属性が「左分離符号付き数字(d)」の場合,paddingは無効です。左分離符号付き数字(d)は空白を加えて長さをそろえます。