JP1/Base 運用ガイド

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9.4 ヘルスチェック機能の設定手順

<この節の構成>
(1) ヘルスチェック機能を設定する
(2) ヘルスチェック機能の設定状況を確認する
(3) ヘルスチェック機能の設定を変更する
(4) ヘルスチェック機能の設定を無効にする
(5) 07-10以前のJP1/Baseをクラスタ運用している環境からバージョンアップした場合

(1) ヘルスチェック機能を設定する

ヘルスチェック機能の設定手順について説明します。

クラスタシステムで運用する場合は,論理ホストのセットアップの完了後に,物理ホスト,論理ホストの両方でヘルスチェック機能を設定する必要があります。

  1. 共通定義情報にヘルスチェック機能を有効にする情報を登録する。

    1-1 共通定義設定用ファイルのモデルファイル(jbshc_setup.conf.model)を任意のファイル名でコピーする。

    1-2 コピーしたファイルを編集する。

    1-3 jbssetcnfコマンドを実行する。
    jbssetcnf 1-2で編集したファイル名
    ヘルスチェック機能の情報が共通定義情報に登録されます。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jbssetcnf」を参照してください。
    共通定義設定用ファイルの詳細については,「9.5 共通定義設定用ファイルの詳細」を参照してください。
  2. ヘルスチェック定義ファイル(jbshc.conf)を編集する。
    ヘルスチェック機能の動作を定義します。ヘルスチェック定義ファイルの詳細については,「9.6 ヘルスチェック定義ファイル(jbshc.conf)の詳細」を参照してください。
  3. JP1イベントの転送設定を変更する。
    ヘルスチェック機能が発行するJP1イベントを上位の管理サーバに転送するために,転送設定ファイル(forward)に次のフィルター条件を追加してください。
    E.OBJECT_TYPE IN JBSHC
    転送設定ファイル(forward)の詳細については「6.5.2 転送設定ファイル(forward)の詳細」を参照してください。
  4. JP1/BaseのすべてのサービスおよびNNM(SNMPトラップ変換機能を使用している場合)を再起動する。
    ヘルスチェック機能が起動し,プロセスの監視を開始します。
    ヘルスチェック動作定義ファイルに誤りがあった場合は,その設定行を無効とし,デフォルト値がある場合はデフォルト値で動作します。

(2) ヘルスチェック機能の設定状況を確認する

ヘルスチェック機能の設定の有無,および異常検知時のフェールオーバーの有無を確認したい場合は,次のコマンドを実行して共通定義情報を参照してください。

jbsgetcnf

出力された共通定義情報から,ヘルスチェック機能のセクションを検索し,設定内容を確認してください。

jbsgetcnfコマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jbsgetcnf」を参照してください。

ヘルスチェック機能の共通定義情報の詳細ついては,「9.5 共通定義設定用ファイルの詳細」を参照してください。

(3) ヘルスチェック機能の設定を変更する

監視対象ホストの追加や監視間隔の変更を行う場合の手順を次に示します。

  1. ヘルスチェック定義ファイル(jbshc.conf)を編集する。
    ヘルスチェック機能の動作を変更します。ヘルスチェック定義ファイルの詳細については,「9.6 ヘルスチェック定義ファイル(jbshc.conf)の詳細」を参照してください。
  2. ヘルスチェック定義ファイルの設定内容を有効にする。
    Windowsの場合は,JP1/Base(プロセス管理機能)サービスを再起動します。
    UNIXの場合は,jbs_spmd_reloadコマンドを実行すると設定内容をリロードできます。jbs_spmd_reloadコマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jbs_spmd_reload」を参照してください。
    設定内容は,リロード後,次の監視タイミングが来た時に有効になります。
    リロード時に,ヘルスチェック定義ファイルに誤りがありエラーとなった場合は,その設定行は無効とし,リロード前の設定で動作します。

リロード時の注意事項
他ホストの監視中にエラーを検知している状態でリロードした場合,監視対象ホストの監視状態はリセットされます。このため,次回監視時に監視対象ホストが回復していないときには,再度エラーメッセージやJP1イベントが発行されます。また,すでに回復しているときには,回復メッセージやJP1イベントは発行されません。

(4) ヘルスチェック機能の設定を無効にする

ヘルスチェック機能を無効にする手順を次に示します。

  1. 共通定義設定用ファイルを編集する。

    1-1 共通定義設定用ファイルのモデルファイルを任意のファイル名でコピーする。

    1-2 コピーしたファイルを編集する。
    共通定義設定用ファイルの詳細については,「9.5 共通定義設定用ファイルの詳細」を参照してください。
  2. jbssetcnfコマンドを実行する。
    jbssetcnf 1で編集したファイル名
    ヘルスチェック機能が無効になります。
    jbssetcnfコマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jbssetcnf」を参照してください。
  3. JP1/BaseのすべてのサービスおよびNNM(SNMPトラップ変換機能を使用している場合)を再起動する。

(5) 07-10以前のJP1/Baseをクラスタ運用している環境からバージョンアップした場合

07-10以前のJP1/Baseでクラスタシステムを使用している場合,07-11以降のJP1/Baseを上書きインストールしたあとに,論理ホスト環境の設定のアップグレードを行う必要があります。論理ホスト環境の設定をアップグレードする方法については,「2.2.3(5) 上書きインストールについて」(Windowsの場合),および「2.3.4(5) 上書きインストールについて」(UNIXの場合)を参照してください。

論理ホスト環境の設定のアップグレードを行ったあと,「(1) ヘルスチェック機能を設定する」で説明している設定を行ってください。

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