Groupmax Object Server Version 6  システム管理者ガイド

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付録J.2 環境設定

マルチOMSの環境設定をする手順は,「2. オブジェクトサーバの環境設定」と同じです。異なるのは,OMSを複数設定する点です。ここでは,通常のOMSと操作方法の異なる箇所についてだけ説明します。

<この項の構成>
(1) システム管理者の登録
(2) オブジェクトサーバのOSへの登録
(3) システム管理者による環境設定

(1) システム管理者の登録

OMSごとに,別々のシステム管理者を登録します。システム管理者の登録については,「2.3.1 システム管理者の登録と環境設定」を参照してください。

(2) オブジェクトサーバのOSへの登録

OMSごとに,xodmltupコマンドで,オブジェクトサーバをOSに登録します。xodsetupコマンドを使用しないでください。

xodmltupコマンドの実行例を次に示します。

<参考> prcdプロセスとオブジェクトサーバの自動起動
オブジェクトサーバの起動コマンドであるxodstartコマンドは,prcdプロセスが既に起動されていることを前提に動作します。オブジェクトサーバを自動起動させる場合,UNIXのpsコマンドを使用しprcdプロセス($XODDIR/lib/servers/prcd)が存在していることを確認した後,prcdプロセスの起動が完了するのを待つため数分待って,xodstartコマンドを発行してください。なお,タイミングの要因でxodstartコマンドが失敗することがあります。この場合は,数秒の間隔を空け,xodstartコマンドの発行を数回再試行してください。

オブジェクトサーバのOSへの登録については,「8.2 システム管理コマンド」の「xodmltup(マルチサービス用のオブジェクトサーバのOSへの登録・削除)(High-end Object Server)(HP-UXを御利用の場合)」を参照してください。

注意:
上書きインストール(プログラムのバージョンアップ)やアンインストール(プログラムの削除)など,オブジェクトサーバのロードモジュールの入れ替えや削除を行う場合は,OSへ登録したホームディレクトリをすべてxodmltup -dコマンドを実行しOSの登録から削除後,行ってください。

(3) システム管理者による環境設定

システム管理者が実施する環境設定について説明します。

(a) ホームディレクトリの作成

OMSごとに,異なるオブジェクトサーバのホームディレクトリを作成します。ホームディレクトリの作成については,「2.4.1 ホームディレクトリの作成」を参照してください。

(b) 環境変数の設定

オブジェクトサーバのシステム管理者は,操作するOMSを環境変数(XODDIR及びXODCONFPATH)で切り分けます。操作するOMSのホームディレクトリの絶対パス名をXODDIRに指定します。また,環境変数(PATH)に各OMSの$XODDIR/binを設定すると,PATH中で先に指定したOMSのコマンドしか使用できません。そこで,各OMSを操作し分けるには,それぞれのOMS用のウィンドウを用意し,それぞれのウィンドウで環境変数を設定して運用することをお勧めします。環境変数については,「2.4.2 環境変数の設定」を参照してください。

(c) システム共通定義ファイルの作成

オブジェクトサーバがシステムログに出力するメッセージを,どのOMSが出力したメッセージであるのか区別する必要があります。そこで,各OMSの出力するメッセージにOMS識別子を付加するようにシステム共通定義ファイルにlogprint_system_idパラメタを設定します。また,OMSごとに,異なるOMS識別子をsystem_idパラメタに設定します。各パラメタの設定については,「7.2.2 システム共通定義の項目」を参照してください。また,メッセージの出力形式については,「付録K.1 メッセージの出力形式」を参照してください。なお,system_idパラメタを変更した場合は,ステータスファイルやシステムジャーナルファイルを再度初期設定する必要があります。

(d) データベースの初期化

OMSごとに,オブジェクトサーバのデータベース用ディレクトリを分け,データベースを異なるように作成します。データベースの初期化については,「2.4.4 データベースの初期化」を参照してください。

(e) システムファイルの作成

OMSごとに,ステータスファイルやシステムジャーナルファイルを異なるように作成します。システムファイルの作成については,「2.4.5 システムファイルの作成(High-end Object Server)」を参照してください。

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