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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編


5.6.7 代入アクティビティ

次に示す処理を実行するための定義をするアクティビティです。

代入アクティビティは,[代入アクティビティ]ダイアログで詳細を定義します。

なお,変数に値を代入する際に,変数の型が異なっていても,自動的に型を変換して代入できる場合があります。ただし,固定値を代入するときは,自動的な型の変換は行われません。変換の可否と変換規則を次の表に示します。

表5‒14 代入値の変換規則

代入する値のデータ型

変換後のデータ型

boolean

numeric

string

メッセージ

XML

non-XML

any

boolean

※1

※2

×

×

×

numeric

※3

※4

×

×

×

string

※5

※6

×

×

×

メッセージ

XML

×

×

×

×

non-XML

×

×

×

×

any

×

×

×

(凡例)

○:変換して代入できます。

△:場合によって変換して代入できます。

×:変換して代入できません。

−:変換の必要はありません。

注※1

trueの場合1,falseの場合0が代入されます。

注※2

trueまたはfalseが代入されます。

注※3

0の場合はfalse,それ以外の場合はtrueが代入されます。

注※4

java.lang.DoubleクラスのtoString(double)メソッドで得られる値が代入されます。

注※5

java.lang.BooleanクラスのparseBoolean(String)メソッドで得られる値が代入されます。

注※6

java.lang.DoubleクラスのparseDouble(String)メソッドで得られる値が代入されます。

代入アクティビティでは,コピー元とコピー先に指定できない組み合わせがあります。コピー元とコピー先の組み合わせを次の表に示します。

表5‒15 コピー元とコピー先の組み合わせ

コピー元

コピー先

変数(メッセージ型)

変数(基本型)

変数の部分(メッセージ型)

変数の部分(基本型)

XML

non-XML

any

XML

non-XML

XML

non-XML

変数(メッセージ型)

XML

×

×

×

×

×

non-XML

×

×

×

×

×

×

any

×

×

×

×

×

変数(基本型)

×

×

×

×

×

×

変数の部分(メッセージ型)

XML

×

×

×

×

×

×

non-XML

×

×

×

×

×

×

×

×

変数の部分(基本型)

XML

×

×

×

×

×

×

non-XML

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

固定値(テキスト)

×

×

固定値(非テキスト)

×

×

×

×

×

×

(凡例)

○:指定できます。

×:指定できません。

注※

コピー先の変数が初期化されていない場合は,コピーできません。

〈この項の構成〉

(1) 定義手順

定義の手順を次に示します。

  1. 代入アクティビティをキャンバスに配置します。

    アクティビティを配置する方法については,「5.4.1 アクティビティを配置する」を参照してください。

  2. 次のどちらかの方法で[代入アクティビティ]ダイアログを表示させます。

    • キャンバスの代入アクティビティをダブルクリックする

    • キャンバスの代入アクティビティを選択して右クリックし,[設定]を選択する

    [代入アクティビティ]ダイアログが表示されます。

  3. [代入アクティビティ]ダイアログに必要な情報を入力します。

    [代入アクティビティ]ダイアログの表示・入力内容の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.4.12 代入アクティビティダイアログ」を参照してください。

    [コピー元]および[コピー先]のデータを追加または編集する場合は,[追加]ボタンまたは[編集]ボタンをクリックしてください。表示されるダイアログ([代入アクティビティ]サブダイアログ)で,[コピー元]および[コピー先]に設定するデータを追加,編集できます。また,設定する値が変数で,変数の内容を編集する場合は,[代入アクティビティ]サブダイアログの[編集]ボタンをクリックします。表示される[変数・相関セット一覧]ダイアログで,変数の内容を編集できます。

    [代入アクティビティ]サブダイアログについては,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.4.13 代入アクティビティサブダイアログ」を参照してください。[変数・相関セット一覧]ダイアログの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.4.1 変数・相関セット一覧ダイアログ」を参照してください。

  4. [OK]ボタンをクリックします。

(2) 定義時の注意事項

(3) アクティビティ内でシステム例外が発生した場合の処理

アクティビティ内で発生したシステム例外を,汎用フォルトに変換して送出できます。詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム 解説」の「4.7 システム例外をフォルトに変換する汎用フォルト」を参照してください。

(4) 代入処理中に例外が発生した場合の処理

例外が発生した場合の処理は,HCSCサーバランタイム定義ファイルのsyserr-to-fault-convertプロパティまたはsyserr-to-fault-convert-all-activityプロパティの設定によって次のように異なります。

syserr-to-fault-convertプロパティまたはsyserr-to-fault-convert-all-activityプロパティの指定がONのとき

メッセージを出力したあと,フォルト電文に設定する項目を含むメッセージを出力し,フォルトを送出します。

送出するフォルトについては,マニュアル「サービスプラットフォーム 解説」の「4.7.1 システム例外をフォルトに変換する汎用フォルトの概要」を参照してください。

syserr-to-fault-convertプロパティまたはsyserr-to-fault-convert-all-activityプロパティの指定がOFFのとき

システム例外をthrowします。

syserr-to-fault-convertまたはsyserr-to-fault-convert-all-activityプロパティの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.6 HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。