4.7.1 システム例外をフォルトに変換する汎用フォルトの概要
汎用フォルト電文送出とは,アクティビティ内で発生したシステム例外を,共通のフォーマットで作成したフォルト電文に変換して送出することで,フォルトを発生させることができないアクティビティでもフォルトを送出できるようにする機能です。
この機能を使用した場合,プロセスインスタンスを中断しないで続行するため,プロセスインスタンスの再実行はできません。
(1) アクティビティ内で発生したシステム例外をフォルト電文に変換して送出するアクティビティ
汎用フォルト送出に対応するアクティビティと汎用フォルトに変換する例外を次に示します。
項番 |
アクティビティ種別 |
汎用フォルトに変換する例外 |
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1 |
Java呼出アクティビティ |
|
2 |
データ変換アクティビティ |
|
3 |
代入アクティビティ |
|
4 |
フォルト送出アクティビティ |
割当変数が未初期化の場合に発生する例外 |
5 |
検証アクティビティ |
|
6 |
繰り返しアクティビティ |
|
7 |
分岐アクティビティ |
分岐条件の判定で発生する例外 |
8 |
リンクコネクション |
リンク活性化条件の判定で発生する例外 |
設定条件の違いによるアクティビティ内で例外が発生したときの動作の違いを次の表に示します。
HCSCサーバランタイム定義ファイルの設定 |
アクティビティ内で例外が発生したときの動作 |
対象アクティビティ |
---|---|---|
syserr-to-fault-convert=ON |
汎用フォルト電文を送出 |
|
syserr-to-fault-convert=OFF |
システム例外が発生 |
|
syserr-to-fault-convert-all-activity=ON |
汎用フォルト電文を送出 |
|
syserr-to-fault-convert-all-activity=OFF |
システム例外が発生 |
(2) 検証アクティビティ
検証アクティビティは,validate-fault-compatibleプロパティを設定することによって,検証処理の結果が不正だったときに送出するフォルト電文の種類を変更できます。
設定条件の違いによる検証処理の結果が不正だったときの動作の違いを次の表に示します。
HCSCサーバランタイム定義ファイルの設定 |
検証処理の結果が不正だったときの動作 |
---|---|
validate-fault-compatible=ON |
検証アクティビティ固有のフォルト電文を送出※ |
validate-fault-compatible=OFF |
汎用フォルト電文を送出※ |