Tuning Manager - Agents

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6.3.4 セットアップ手順

ここでは,クラスタシステムでPerformance Managementを運用するための,セットアップについて説明します。

セットアップ手順には,実行系ノードの手順と,待機系ノードの手順があります。実行系ノード,待機系ノードの順にセットアップしてください。

[図]は実行系ノードで行う項目を,[図]は待機系ノードで行う項目を示します。また,[図]は使用する環境によって必要になるセットアップ項目,またはデフォルトの設定を変更する場合のオプションのセットアップ項目を示します。

この項の構成
(1) HTM - Agentsの登録[図] [図] [図]
(2) 共有ディスクのオンライン[図]
(3) HTM - Agentsの論理ホストのセットアップ[図]
(4) 接続先PFM - Managerの設定[図]
(5) インスタンス環境の設定[図]
(6) 他Performance Managementプログラムの論理ホストのセットアップ[図] [図]
(7) ネットワークの設定[図] [図]
(8) ログのファイルサイズ変更[図] [図]
(9) パフォーマンスデータの格納先の変更(Hybrid Storeで運用している場合)[図] [図]
(10) パフォーマンスデータの格納先の変更(Storeデータベースで運用している場合)[図] [図]
(11) 動作ログ出力の設定[図] [図]
(12) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート[図]
(13) 論理ホスト環境定義ファイルの待機系ノードへのコピー[図] [図]
(14) 共有ディスクのオフライン[図] [図]
(15) 論理ホスト環境定義ファイルのインポート[図]
(16) 論理ホスト名の設定(Tuning Manager APIの利用を有効化している場合)[図]
(17) Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのファイルのコピー(Tuning Manager APIの利用を有効化している場合)[図] [図]
(18) クラスタに登録するサービスの手動起動設定[図] [図]
(19) クラスタソフトへのHTM - Agentsの登録[図] [図]
(20) クラスタソフトからの起動・停止の確認[図] [図]
(21) クラスタシステムでの環境設定[図] [図]
(22) Tuning Manager APIの利用を有効化している場合の環境設定[図] [図] [図]

(1) HTM - Agentsの登録[図] [図] [図]

PFM - ManagerおよびPerformance Reporterを使ってHTM - Agentsを一元管理するために,PFM - ManagerおよびPerformance ReporterにHTM - Agentsを登録する必要があります。

HTM - Agentsの情報は,Tuning Manager serverのインストール時にPFM - ManagerおよびPerformance Reporterに登録されるため,通常この手順は不要です。ただし,データモデルバージョンがバージョンアップした修正版のHTM - Agentsをインストールした場合は,この手順を実施する必要があります。

登録はPFM - Manager上およびPerformance Reporter上で実施します。手順は非クラスタシステムの場合と同じです。手順については,次に示す個所を参照してください。

(2) 共有ディスクのオンライン[図]

共有ディスクがオンラインになっていることを確認します。共有ディスクがオンラインになっていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオンラインにしてください。

(3) HTM - Agentsの論理ホストのセットアップ[図]

jpcconf ha setupjpchasetup create)コマンドを実行して論理ホスト環境を作成します。コマンドを実行すると,共有ディスクに必要なデータがコピーされ,論理ホスト用の定義が設定されて,論理ホスト環境が作成されます。

注意
コマンドを実行する前に,Performance Managementシステム全体で,Performance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

手順を次に示します。

  1. jpcconf ha setupjpchasetup create)コマンドを実行して,HTM - Agentsの論理ホスト環境を作成する。
    次の例のようにコマンドを実行します。
    • HTM - Agent for RAIDの場合
      jpcconf ha setup -key RAID -lhost jp1-hal -d S:\jp1(jpchasetup create agtd -lhost jp1-ha1 -d S:\jp1)
    • HTM - Agent for NASの場合
      jpcconf ha setup -key NAS -lhost jp1-hal -d S:\jp1(jpchasetup create agtn -lhost jp1-ha1 -d S:\jp1)
    論理ホスト名は,-lhostオプションで指定します。ここでは,論理ホスト名をjp1-ha1としています。DNS運用をしている場合はドメイン名を省略した論理ホスト名を指定してください。
    共有ディスクのディレクトリ名は,-dオプションの環境ディレクトリ名に指定します。例えば-d S:\jp1と指定するとS:\jp1\jp1pcが作成されて,論理ホスト環境のファイルが作成されます。

    注意
    1つの論理ホストに対して,指定できる環境ディレクトリは1つだけです。複数のPerformance Managementプログラムのサービスを,1つの論理ホストにセットアップする場合は,同じ環境ディレクトリを指定してください。
  2. jpcconf ha listjpchasetup list)コマンドを実行して,論理ホストの設定を確認する。
    次の例のようにコマンドを実行します。
    jpcconf ha list -key all(jpchasetup list all)
    作成した論理ホスト環境が正しいことを確認してください。

(4) 接続先PFM - Managerの設定[図]

jpcconf mgrhost definejpcnshostname)コマンドを実行して,HTM - Agentsを管理するPFM - Managerを設定します。

  1. jpcconf mgrhost definejpcnshostname)コマンドを実行して,接続先PFM - Managerを設定する。
    次の例のようにコマンドを実行します。
    jpcconf mgrhost define -host jp1 -lhost jp1-hal(jpcnshostname -s jp1 -lhost jp1-ha1)
    接続先PFM - Managerのホスト名は,-hostオプションで指定します。接続先PFM - Managerが論理ホスト運用されている場合は,-hostオプションに接続先PFM - Managerの論理ホスト名を指定します。ここでは,PFM - Managerの論理ホスト名をjp1としています。
    また,HTM - Agentsの論理ホスト名は,-lhostオプションで指定します。ここでは,HTM - Agentsの論理ホスト名をjp1-ha1としています。
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf mgrhost defineコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf mgrhost defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(5) インスタンス環境の設定[図]

jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを実行して,HTM - Agentsのインスタンス環境を設定します。

  1. jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを実行する。
    次の例のようにコマンドを実行します。
    • HTM - Agent for RAIDの場合
      jpcconf inst setup -key RAID -lhost jp1-ha1 -inst tminst(jpcinssetup agtd -lhost jp1-ha1 -inst tminst)
    • HTM - Agent for NASの場合
      jpcconf inst setup -key NAS -lhost jp1-ha1 -inst tminst(jpcinssetup agtn -lhost jp1-ha1 -inst tminst)
    論理ホスト名は,-lhostオプションで指定します。ここでは,HTM - Agentsの論理ホスト名をjp1-ha1,インスタンス名をtminstとしています。
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
  2. インスタンス環境を設定する。
    設定するインスタンス環境は,非クラスタシステムの場合と同じです。設定するインスタンス情報については,次に示す個所を参照してください。
    また,監視対象のストレージシステムがVSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990,HUS VM,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,またはSANRISE Hシリーズの場合は,「6.8.1 VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,VSP E990,HUS VM,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,およびSANRISE Hシリーズを監視する場合の注意事項」も参照してください。

(6) 他Performance Managementプログラムの論理ホストのセットアップ[図] [図]

同じ論理ホストに複数のPerformance Managementプログラム をセットアップする場合は,この段階ですべてセットアップしてください。

セットアップ手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章,または各PFM - Agentマニュアルの,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

(7) ネットワークの設定[図] [図]

Performance Managementを使用するネットワーク構成に応じて,変更する場合に必要な設定です。

ネットワークの設定では次の2つの項目を設定できます。

(8) ログのファイルサイズ変更[図] [図]

Performance Managementの稼働状況を,Performance Management独自のログファイルに出力します。このログファイルを「共通メッセージログ」と呼びます。共通メッセージログのファイルサイズを設定する手順の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

(9) パフォーマンスデータの格納先の変更(Hybrid Storeで運用している場合)[図] [図]

HTM - Agentsで管理されるパフォーマンスデータを格納するHybrid Storeの保存先のフォルダを変更したい場合に必要な設定です。

格納先は,共有ディスク上のパスを指定してください。実行系ノードと待機系ノードで同じパスを指定する必要があります。

設定方法については,「(1) Hybrid Storeの出力先を変更する」を参照してください。

(10) パフォーマンスデータの格納先の変更(Storeデータベースで運用している場合)[図] [図]

HTM - Agentsで管理されるパフォーマンスデータを格納するStoreデータベースの保存先,バックアップ先,エクスポート先,またはインポート先のフォルダを変更したい場合に必要な設定です。

格納先は,共有ディスク上のパスを指定してください。実行系ノードと待機系ノードで同じパスを指定する必要があります。

設定方法については,次に示す個所を参照してください。

また,Tuning Manager APIの利用を有効化している場合には,パフォーマンスデータは稼働性能情報ファイルにも保存されます。稼働性能情報ファイルのデフォルトの出力先と,出力先の変更方法については,「10.2.2 稼働性能情報ファイルの管理(Tuning Manager API使用時)」の「(1) 稼働性能情報ファイルの出力先を変更する」を参照してください。

(11) 動作ログ出力の設定[図] [図]

アラーム発生時に動作ログを出力したい場合に必要な設定です。動作ログとは,システム負荷などのしきい値オーバーに関するアラーム機能と連動して出力される履歴情報です。

設定方法については,「付録G. 動作ログの出力」を参照してください。

(12) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート[図]

HTM - Agentsの論理ホスト環境が作成できたら,環境定義をファイルにエクスポートします。エクスポートでは,その論理ホストにセットアップされているPerformance Managementのプログラムの定義情報を一括してファイル出力します。同じ論理ホストにほかのPerformance Managementのプログラムをセットアップする場合は,セットアップが一とおり済んだあとにエクスポートしてください。

論理ホスト環境定義をエクスポートする手順を次に示します。

  1. jpcconf ha exportjpchasetup export)コマンドを実行して,論理ホスト環境定義をエクスポートする。
    これまでの手順で作成した論理ホスト環境の定義情報を,エクスポートファイルに出力します。エクスポートファイル名は任意です。
    例えば,lhostexp.txtファイルに論理ホスト環境定義をエクスポートする場合,次の例のようにコマンドを実行します。
    jpcconf ha export -f lhostexp.txt(jpchasetup export -f lhostexp.txt)
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha exportコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha exportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(13) 論理ホスト環境定義ファイルの待機系ノードへのコピー[図] [図]

(12) 論理ホスト環境定義ファイルのエクスポート[図]」でエクスポートした論理ホスト環境定義ファイルを,実行系ノードから待機系ノードにコピーします。

(14) 共有ディスクのオフライン[図] [図]

クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャの操作などで,共有ディスクをオフラインにして,作業を終了します。なお,その共有ディスクを続けて使用する場合は,オフラインにする必要はありません。

(15) 論理ホスト環境定義ファイルのインポート[図]

実行系ノードからコピーしたエクスポートファイルを,待機系ノードにインポートします。

実行系ノードで作成した論理ホストのPerformance Managementのプログラムを,待機系ノードで実行するための設定には,jpcconf ha importjpchasetup importコマンドを使用します。1つの論理ホストに複数のPerformance Managementのプログラムがセットアップされている場合は,一括してインポートされます。

なお,このコマンドを実行するときには,共有ディスクをオンラインにしておく必要はありません。

  1. jpcconf ha importjpchasetup import)コマンドを実行して,論理ホスト環境定義をインポートする。
    次の例のようにコマンドを実行します。
    jpcconf ha import -f lhostexp.txt(jpchasetup import -f lhostexp.txt)
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf ha importjpchasetup import)コマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf ha importjpchasetup import)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
    コマンドを実行すると,待機系ノードの環境を,エクスポートファイルの内容と同じ環境になるように設定変更します。これによって,論理ホストのHTM - Agentsを起動するための設定が実施されます。
    また,セットアップ時にjpcconf port definejpcnsconfig port)コマンドで固定のポート番号を設定している場合も,同様に設定されます。
  2. jpcconf ha listjpchasetup list)コマンドを実行して,論理ホスト設定を確認する。
    次の例のようにコマンドを実行します。
    jpcconf ha list -key all(jpchasetup list all)
    実行系ノードでjpcconf ha listjpchasetup list)コマンドを実行したときと同じ内容が表示されることを確認してください。

(16) 論理ホスト名の設定(Tuning Manager APIの利用を有効化している場合)[図]

Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントをクラスタ運用する場合は,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのhtnm_httpsd.confファイルに論理ホスト名を設定します。

論理ホスト名を設定する手順を次に示します。

  1. 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのサービス(Tuning Manager - Agent REST Web Service およびTuning Manager - Agent REST Application Service)を停止します。
    インストール先フォルダ\htnm¥bin¥htmsrv stop -webservice
  2. Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのhtnm_httpsd.confファイルを設定します。
    htnm_httpsd.confファイルの格納先は,次のとおりです。
    インストール先フォルダ\htnm\Rest\config\htnm_httpsd.conf
    次の項目に論理ホスト名を設定してください。なお,大文字,小文字の区別も同じにして設定してください。
    • ServerName
    次にhtnm_httpsd.confファイルの編集形式を示します。
    ServerName <論理ホスト名>
      :
    Listen 24221
    SSLDisable
      : 
    #Listen 24222
    # SSLEnable
     :
    
    その他,ポート番号などhtnm_httpsd.confファイルの設定値をデフォルトから変更する場合についても,実行系ノードと待機系ノードで同じ値を設定してください。

注意
  • HTM - AgentsのホストでTuning Manager Agent REST APIコンポーネントのhtnm_httpsd.confファイルの論理ホスト名の設定をしたあと,Tuning Manager serverホストでTuning Manager server REST APIコンポーネントのuser.propertiesファイルにあるHTM - Agentsのホスト名を論理ホスト名に設定します。
    Tuning Manager serverでのuser.propertiesファイルの設定については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のTuning Manager APIの利用を有効化しているエージェントのホスト名を変更した場合の設定について記載している個所を参照してください。
  • 「同一ホスト上の全インスタンスのHybrid Storeの出力先を一括で変更する設定」によってプロパティファイル(dbdataglobalconfig.ini)を編集して,格納先を変更している場合,論理ホスト名を変更してからサービスを起動するまでに,次の変更を必ず実施してください。
    ・出力先として指定していたフォルダ配下に存在している変更前論理ホスト名フォルダを,変更後論理ホスト名フォルダに変更する

(17) Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのファイルのコピー(Tuning Manager APIの利用を有効化している場合)[図] [図]

実行系ノードで設定したTuning Manager Agent REST APIコンポーネントのファイルを次の手順に従って待機系ノードにコピーします。

  1. 実行系ノードのパフォーマンスデータの出力先を指定するプロパティファイルを待機系ノードにコピーします。
    実行系ノードで設定したパフォーマンスデータの出力先を指定するプロパティファイルを待機系ノードの同一ディレクトリパスにコピーし,実行系ノードと待機系ノードの設定を同じにしてください。
    なお,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのパフォーマンスデータの出力先を指定するプロパティファイルのうち,Agent論理ホストの環境ディレクトリ※1下に配置されるのはjpcagt.iniおよびdbconfig.ini※2です。次のプロパティファイルは,共有ディスク上には配置されません。
    • apidataglobalconfig.ini
    • dbdataglobalconfig.ini※2
    • alertglobalconfig.ini※2

    注※1
    環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。

    注※2
    Hybrid Storeで運用している場合には必要です。
  2. 実行系ノードのhtnm_httpsd.confファイルを待機系ノードにコピーします。
    実行系ノードで設定したhtnm_httpsd.confファイルを待機系ノードの同一ディレクトリパスにコピーし,実行系ノードと待機系ノードの設定を同じにしてください。

(18) クラスタに登録するサービスの手動起動設定[図] [図]

クラスタに登録するサービスは,クラスタから起動および停止を制御しますので,OS起動時に自動起動しないよう[スタートアップの種類]を[手動]に設定してください。なお,jpcconf ha setupjpchasetup create)コマンドでセットアップした直後のサービスは[手動]に設定されています。

Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントをクラスタ運用する場合は,Tuning Manager Agent REST API コンポーネントのサービスも手動起動設定してください。

ここでは,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのサービス(Tuning Manager - Agent REST Web Service およびTuning Manager - Agent REST Application Service)の手動起動設定方法について説明します。

  1. 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST API コンポーネントのサービスを停止します。
    インストール先フォルダ\htnm¥bin¥htmsrv stop -webservice
  2. 次のコマンドを実行して,サービスの自動起動設定を手動起動設定に変更します。
    インストール先フォルダ\htnm¥bin¥htmsrv starttype manual -webservice

(19) クラスタソフトへのHTM - Agentsの登録[図] [図]

Performance Managementのプログラムを論理ホスト環境で運用する場合は,クラスタソフトに登録して,クラスタソフトからの制御でPerformance Managementのプログラムを起動したり停止したりするように環境設定します。

クラスタソフトへHTM - Agentsを登録する方法は,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。

PFM - ManagerとHTM - Agentsを同じ論理ホストで運用する場合については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のクラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

注意
Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのサービスを物理ホスト上で稼働させる場合は,クラスタソフトウェアに登録しないでください。

HTM - Agentsをクラスタソフトに登録するときの設定内容を,Windows WSFCに登録する項目を例として説明します。

HTM - Agentsの場合,次のサービスをクラスタに登録します。

表6-3 クラスタソフトに登録するHTM - Agentsのサービス

項番 Agent名 名前 サービス名 依存関係
1 HTM - Agent for RAID PFM - Action Handler [LHOST] JP1PCMGR_PH [LHOST] IPアドレスリソース
物理ディスクリソース
2 PFM - Agent Store for SANRISE インスタンス名 [LHOST] JP1PCAGT_DS_インスタンス名 [LHOST] IPアドレスリソース
物理ディスクリソース
項番1のクラスタリソース※1
3 PFM - Agent for SANRISE インスタンス名 [LHOST] JP1PCAGT_DA_インスタンス名 [LHOST] 項番2のクラスタリソース
4 Tuning Manager - Agent REST Web Service※2 TuningManager-AgentRESTWebService 項番3のクラスタリソース
5 Tuning Manager - Agent REST Application Service※2 AgentRESTService 項番4のクラスタリソース
6 HTM - Agent for NAS PFM - Action Handler [LHOST] JP1PCMGR_PH [LHOST] IPアドレスリソース
物理ディスクリソース
7 PFM - Agent Store for NAS インスタンス名 [LHOST] JP1PCAGT_NS_インスタンス名 [LHOST] IPアドレスリソース
物理ディスクリソース
項番6のクラスタリソース※1
8 PFM - Agent for NAS インスタンス名 [LHOST] JP1PCAGT_NA_インスタンス名 [LHOST] 項番7のクラスタリソース
9 Tuning Manager - Agent REST Web Service※2 TuningManager-AgentRESTWebService 項番8のクラスタリソース
10 Tuning Manager - Agent REST Application Service※2 AgentRESTService 項番9のクラスタリソース

注 
[LHOST]の部分は,論理ホスト名に置き換えてください。
インスタンス名が35053,論理ホスト名がjp1-ha1の場合,サービスの名前は「PFM - Agent Store for RAID 35053 [jp1-ha1]」,サービス名は「JP1PCAGT_DS_35053 [jp1-ha1]」のようになります。

注※1
同じ論理ホストでPFM - ManagerとHTM - Agentsを運用している場合に登録が必要です。

注※2
Tuning Manager APIの利用を有効化している場合に登録が必要です。
なお,HTM - Agent for RAIDとHTM - Agent for NASが同一ホストに存在している環境で,どちらのAgentもAPIの利用を有効化している場合は,これらのサービスは共通のサービスです。そのため,どちらかのAgentで登録すればもう一方で登録する必要はありません。ただし,サービスの依存先が異なるため,Agentごとに依存先の設定は必要です。

また,リソースごとに,次の表に示すとおりリソースのプロパティを設定します。

表6-4 リソースのプロパティの設定

タブ名 設定内容
[全般] [セットアップパラメータ]または[スタートアップパラメーター]:設定しません。
[依存関係] 表6-3 クラスタソフトに登録するHTM - Agentsのサービス」を参照してください。なお,複数のリソースとの依存関係を設定する場合は,AND条件を適用します。
[ポリシー] Windows Server 2008の場合
[リソースが失敗状態になった場合は,現在のノードで再起動を試みる]と[再起動に失敗した場合は,このサービスまたはアプリケーションのリソースをすべてフェールオーバーにする]をチェックして,[指定期間内での再起動の試行回数]は3回を目安に設定します。
Windows Server 2012の場合
[リソースが失敗状態になった場合は,現在のノードで再起動を試みる]と[再起動に失敗した場合は,この役割のすべてのリソースをすべてフェールオーバーする]をチェックして,[指定期間内での再起動の試行回数]は3回を目安に設定します。
[詳細なポリシー] [実行可能な所有者]:実行系ノードと待機系ノードが追加されていることを確認します。
[レジストリのレプリケーション] 何も指定しません。

注※
Windows Server 2008の場合だけ,このタブは表示されます。

(20) クラスタソフトからの起動・停止の確認[図] [図]

クラスタソフトからの操作で,Performance Managementのプログラムの起動および停止を各ノードで実行し,正常に動作することを確認してください。

(21) クラスタシステムでの環境設定[図] [図]

Performance Managementのプログラムのセットアップ終了後,Performance Reporterから,運用に合わせて監視対象の稼働状況についてのレポートを表示できるようにしたり,監視対象で問題が発生したときにユーザーに通知できるようにしたりするために,Performance Managementのプログラムの環境を設定します。

Performance Managementのプログラムの環境を設定する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

(22) Tuning Manager APIの利用を有効化している場合の環境設定[図] [図] [図]

Tuning Manager APIを利用する場合,「7.1 設定」を参照してください。

Tuning Manager APIのSSLの設定や,Oracle JDKの切り替え,ポート番号の設定をデフォルトから変更する手順などについても,「7.1 設定」で説明しています。

注意
  • 実行系ノードと待機系ノードでは,同じ設定にしてください。
  • サービスの停止および起動は,クラスタソフトからの操作で実行してください。

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