Tuning Manager - Agents
HTM - Agentsでは,収集したパフォーマンスデータを,ファイルとして保持します。このファイルを「稼働性能情報ファイル」と呼び,そのファイルを蓄積するPerformanceデータべースを「Hybrid Store」と呼びます。
Hybrid Storeを管理する上で,次のことができます。
- Hybrid Storeの出力先を変更する
- Hybrid Storeへの出力対象レコードを指定する
- Hybrid Storeの保持期間を変更する
- 注意
- 一定期間(保持期間)を超えて保持しているHybrid Storeのパフォーマンスデータは自動的に削除します。
- この項の構成
- (1) Hybrid Storeの出力先を変更する
- (2) Hybrid Storeへの出力対象レコードを指定する
- (3) Hybrid Storeの保持期間を変更する
Hybrid Storeの出力先は,定義ファイルを編集して変更できます。
変更方法には,同一ホスト上の全インスタンスを一括変更する方法と,インスタンス単位に変更する方法があります。2つの変更方法とも実行した場合は,インスタンス単位に変更する方法で設定した出力先になります。
なお,デフォルトの出力先は,次のとおりです。
インストール先フォルダ\agtx※\store\インスタンス名
- 注※
- 「x」には,PFM - Agent のプロダクトID が入ります。プロダクトID については,「付録H. 識別子一覧」を参照してください。
変更方法については,次の個所を参照してください。
- 同一ホスト上の全インスタンスを一括変更する方法:「同一ホスト上の全インスタンスを一括変更する」
- インスタンス単位に変更する方法:「インスタンス単位に変更する」
Hybrid Storeの出力先を変更した場合,その出力先についても,ファイル権限の強化を行うことができます。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,ファイル権限の強化について説明している章を参照してください。
同一ホスト上の全インスタンスのHybrid Storeの出力先を一括で変更する方法を,次に説明します。
- 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネント,PFM - Manager,およびPFM - Agentのサービスを停止します。
インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv stop -all- 次のコマンドを実行して,HTM - Agentsのサービス状態を確認してください。
稼働中のサービスがある場合,しばらく待ってから再度サービス状態を確認し,サービスが停止していることを確認してから,次の手順に進んでください。インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv status -all- 次のプロパティファイル(dbdataglobalconfig.ini)を編集します。
インストール先フォルダ\htnm\agent\config\dbdataglobalconfig.ini[DB Data Setting]セクションのDirectoryの値に,新しい出力先を絶対パスで指定します。※1
dbdataglobalconfig.iniファイルをUTFで保存する場合は,BOM(byte order mark)が付与されないように保存してください。- 手順3で指定したフォルダ配下に,次のフォルダを作成します。
手順3で指定したフォルダ\ホスト名※2\agtx※3\store\インスタンス名- 手順4で作成したフォルダ配下に,出力先変更前のインスタンス名フォルダ配下にあるすべてのレコード名フォルダを移動します。
移動元:手順3での指定前フォルダ\agtx※3\store\インスタンス名\レコード名移動先:手順3での指定後フォルダ\ホスト名※2\agtx※3\store\インスタンス名- 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネント,PFM - Manager,およびPFM - Agentのサービスを起動します。
インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv start -all
- 注※1
- パスを指定する場合の注意事項を,次の表に示します。
項目 注意事項 指定可能パス 指定できるパスは,次の条件に該当するパスです。 なお,シンボリックリンク,ネットワークドライブ,ネットワークフォルダは指定できません。
- 存在しているパスである
- パス長が80バイト以下である
指定可能文字 指定できる文字は,次の文字を除く,半角英数字,半角記号および半角空白です。
; , * ? ' " < > |
パスに空白文字を含む場合はダブルクォーテーション(")で囲んでください。- また,パスを指定する際は,次の書式で定義し,ファイルの末尾には改行をいれてください。
[DB Data Setting]
Directory=新しい出力先の絶対パス
- 注※2
- ホスト名には,論理ホストの場合は論理ホスト名を,それ以外の場合はlocalhostを指定してください。
- 注※3
- 「x 」には,PFM - Agent のプロダクトID が入ります。プロダクトID については,「付録H. 識別子一覧」を参照してください。
インスタンス単位にHybrid Storeの出力先を変更する方法を,次に説明します。
- 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネント,PFM - Manager,およびPFM - Agentのサービスを停止します。
インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv stop -all- 次のコマンドを実行して,HTM - Agentsのサービス状態を確認してください。
稼働中のサービスがある場合,しばらく待ってから再度サービス状態を確認し,サービスが停止していることを確認してから,次の手順に進んでください。インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv status -all- 次のプロパティファイル(dbconfig.ini)を編集します。
インストール先フォルダ※1\agtx※2\store\インスタンス名\dbconfig.ini[DB Data Setting]セクションのDirectoryの値に,新しい出力先を絶対パスで指定します。※3
dbconfig.iniファイルをUTFで保存する場合は,BOM(byte order mark)が付与されないように保存してください。- 手順3で指定したフォルダ配下に,出力先変更前のインスタンス名フォルダ配下にあるすべてのレコード名フォルダを移動します。
移動元:手順3での指定前フォルダ\agtx※2\store\インスタンス名\レコード名移動先:手順3での指定後フォルダ- 次のコマンドを実行して,Tuning Manager Agent REST APIコンポーネント,PFM - Manager,およびPFM - Agentのサービスを起動します。
インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv start -all
- 注※1
- 論理ホスト運用の場合は,「インストール先フォルダ」を「環境フォルダ\jp1pc」に読み替えてください。
- 注※2
- 「x 」には,PFM - Agent のプロダクトID が入ります。プロダクトID については,「付録H. 識別子一覧」を参照してください。
- 注※3
- パスを指定する場合の注意事項を,次の表に示します。
項目 注意事項 指定可能パス 指定できるパスは,次の条件に該当するパスです。 なお,シンボリックリンク,ネットワークドライブ,ネットワークフォルダは指定できません。
- 存在しているパスである
- パス長が120バイト以下である
指定可能文字 指定できる文字は,次の文字を除く,半角英数字,半角記号および半角空白です。
; , * ? ' " < > |
パスに空白文字を含む場合はダブルクォーテーション(")で囲んでください。- なお,パスは,次の書式で定義して,ファイルの末尾には改行をいれてください。
[DB Data Setting]
Directory=新しい出力先の絶対パス
(2) Hybrid Storeへの出力対象レコードを指定する
Hybrid Storeへの出力対象レコードは,Performance ReporterのGUIを使ってインスタンスごとに指定します。指定した内容は,サービス稼働中でもすぐに反映されます。
Performance ReporterのGUIを使って指定する方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のパフォーマンスデータの記録方法の設定について記載している個所を参照してください。
また,Performance ReporterのGUIを使って,プロパティの一括配布もできます。
プロパティの一括配布については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のエージェント固有のプロパティの一括配布について記載している個所を参照してください。
Hybrid Storeの保持期間は,Performance ReporterのGUIを使ってインスタンスごとに指定します。指定した内容は,サービス稼働中でもすぐに反映されます。
なお,デフォルトの保持期間は,レコードのタイプおよびデータの種類によって異なります。
Performance ReporterのGUIを使って指定する方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のパフォーマンスデータの保存条件の設定について記載している個所を参照してください。また,デフォルトの保持期間については,次に示す個所を参照してください。
- HTM - Agent for RAIDのデフォルトの保持期間:
- 「D.1.3 各レコードの保存期間(Hybrid Storeで運用している場合)」の次の表
- HTM - Agent for NASのデフォルトの保持期間:
- 「D.3.3 各レコードの保存期間(Hybrid Storeで運用している場合)」の次の表
- 監視対象がHitachi Virtual File Platform※の場合:
・「表D-19 PIレコードタイプのレコードの保存期間(デフォルト値)(監視対象がHitachi Virtual File PlatformのHTM - Agent for NASの場合)」
・「表D-20 PDレコードタイプのレコードの保存期間(デフォルト値)(監視対象がHitachi Virtual File PlatformのHTM - Agent for NASの場合)」
注※ 次のファイルサーバを総称して,「Hitachi Virtual File Platform」と呼びます。
・Hitachi Virtual File Platform
・Hitachi Capacity Optimization
・Hitachi Essential NAS Platformまた,Performance ReporterのGUIを使って,プロパティの一括配布もできます。
プロパティの一括配布については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」のエージェント固有のプロパティの一括配布について記載している個所を参照してください。
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